もう先月のことになりますが、県内の田舎のイベントに行ってきました。
(下の動画とは無関係です)
このイベントというのは、
「天空の駅」と呼ばれる島根県邑智郡邑南町にある宇都井駅周辺を会場として、田んぼや、小さな小川や小道、お寺などをイルミネーションで彩る光の祭典なんです。
その名も
「INAKAイルミ」といいます。そのまんま (笑)
いいんです、わかりやすいほうが。シンプルイズベストです!

島根県は全国でも1、2を争う人口の少ないところです。
私は逆に人があまりいないところが好きだったりするんですけれど、とくにここ邑南町やその隣町、またまたその隣町全部が超絶人口減という過疎化が深刻になっている土地でもあります。
そしてこの町を通っている三江線も利用者が少ないことが理由で、廃線の危機に陥っているんです。
その状況を打開すべく、微力でも地元活性化のために尽力しようじゃないかという運動の一環として、この「INAKAイルミ」が毎年行われるようになりました(ずっと存続できるかは不明ですが)。
すばらしいことだと思います (๑•̀ㅂ•́)وグッジョブ

いつも都合がつかず一度も行けずにいた私も、今年は行くぞ!と決めていました。
会場へのアクセスは、静かな集落でのイルミですので、クルマで乗り付けるのはNGです。
臨時シャトルバスも出ているんですが、やはりそこはそれ「三江線」に乗っていくのがイベントの趣旨ですから。
ある駅までデミオさんで行き、そこから三江線に乗って会場である「宇都井駅」まで行きます。
なんか、ワクワクしません? (゚◡゚)
以前このブログで紹介しました美郷町のカフェ「グリーンロード大和」でおいしいランチを食べ、適当に時間を潰して最寄駅になります「石見都賀駅」から三江線にアクセス。

え? これが駅なの? という暗さ。
これがリアル田舎です。田舎暮らしの私は全然驚かないですけどね (笑)


子どもの頃に乗ったっきりの三江線。いつぶりでしょう。
車両も以前とは変わっていて、全列車が浜田鉄道部のキハ120形気動車による単行(1両編成)、ディーゼルカーとなっているようです。なんか、路線バスみたいでしょ。

いよいよ車両に乗り込んだとき、車内でカメラ仲間たちとばったり会ってしまいました。
一人でこっそり行こうと思っていたのに。まあね、みんな同じこと考えてるから。ここから同行することになります。

やっぱり暗いね(笑)
あっという間に車両が「宇都井駅」へ到着。
なぜこの駅が「天空の駅」と呼ばれているかと言いますと、地上からの高さが日本一の鉄道駅だからです。
なんと、地上20メートルの高さにホームと待合室があります。


私はワクワクしちゃうほうですけど、高所恐怖症の人にはたまらんねえ。
どうやってこの駅から下りるか………

エレベーターなんて素敵なものはシマネの田舎にはないと思ってください。
そうです、ひたすら100段以上もの螺旋階段を下りるしかない! まるで灯台です。
心臓の弱い方、お年寄りの方はよしておいたほうが賢明です。
もちろん、帰りもまたひたすら駅まで上ることになります(=o=;) アホかーーーー!
ではご覧ください。INAKAイルミです。






せっかくのイルミネーションの撮影なんですから、連れの写真仲間たちはみんな素晴らしいレンズ群に三脚やスピードライトにレリーズと、そうそうたる装備で真剣に撮ってました。
私はというと、気合を入れてやるべきなんでしょうけれど、いつものとおり手持ち撮影です (笑)
もともとが気楽なスナップシューターなもので、明るい単焦点一本のみの軽装で。機材をガチャガチャいわせての散策はちょっと、ムードが壊れるというかね… 。

暗い夜道を、小さな暖かな明かりが照らしていきます。
ほんのり、民家のガラス戸に映り込んで、素敵です。

さて、待ちかねの、屋台が並んでいます。
ここ邑南町は、平成の大合併で羽須美村、瑞穂町、石見町が合併してできた町で、農業と畜産が盛んなシマネ最強の食の宝庫です。それぞれの地域の特産を持ち寄って出店を開きます。







私はしばしここで足が止まってしまいます。THEディナータイム(笑)
ウマすぎるんですこれが! ウマすぎるの〜!!
たぶん、ここに写っているお店はすべて食べてると思います。

イルミマンたちも休憩中
立ち食いばっかりしてたもので、写真をほとんど撮れてないという……どこも満員だったんですよね。
さあ、やっと席に座れたので、コーヒー飲んで、焼きパスタと、石見和牛の串焼きを食べて、焼きそばも食べて……。



「まだ食ってんのか!?」
お前は食レポするために来たんかと、とお叱りをうけまして、イルミ撮影第二ラウンドに合流です。
だって滅多に来られないんだからね。シマネで最高峰といわれる食材を楽しみたいじゃないの!




子どもたちの作った影絵がライトアップされています。三江線、イノシシやトリプルスリーに、石見神楽の八岐大蛇(ヤマタノオロチ)。
メルヘンな世界ですね。
そして、お寺が面白いライトアップになっています。




この子はオニマンです
そうこうしているうちに、帰りの最終便時刻が迫ってきて来てしまいました。
上るのに時間がかかるので早めに駅へ行きます。はあ、しんどいわ。

切符を買って、銀河鉄道最終便を待ちます。


寒い寒い! 車両に乗りこみます。邑南町とお別れです。
本当にあっという間の夢のひとときでした。


すごい人です。廃線の危機のはずのローカル線が、まるで山手線のようなごった返しです (笑)
いつもこれくらい乗っていればな、としみじみ。

おまけ
今回のイベントで三江線を利用した人だけが特別にもらえる観光パンフ、特製クリアファイル、そしてそして、三江線限定キーホルダーをゲットすることができました。


全然期待していませんでしたが、もらえるとこれがまた、うれしいものです。
来年も行くよ!! そのためにも三江線に生き延びてもらわねば!
このたびも、つたない、しかも長ったらしい写真ブログをご覧いただいて、感謝。
ありがとう。

撮影機材
Nikon D610
AF-S NIKKOR 35mm f/1.8G ED
Ai MICRO-NIKKOR 55mm f2.8s