意外と知らない?その12で僅かにふれたことだが、プロテクションフィルム(PPF)は「傷を防ぐ=資産価値を守る」と語られがちだが、中古車査定においてPPFの存在自体がプラスに働くことは無いことを知っているだろうか。
■ 結論・査定基準(JAAI・AIS等)に「PPF加点」という項目はそもそも存在しない
・加点されるのは「無傷であること」で、これはPPFの有無に関係なく得られる評価
・貼ったまま査定に出せば除去費用の分マイナスになる
・自分で剥がしても、労力と塗装損傷リスクが伴う
・フィルム自体も概ね5年程度で交換が必要になる
■ なぜマイナスになるのか査定士はその場でフィルムを剥がして中の塗装を確認しない。
剥がした場合に塗装ごと剥がれて再塗装が必要になる可能性、剥離作業の人件費を将来コストとして見込み、あらかじめ査定額から差し引く。
■ リスクがさらに高まる条件・フィルムが硬化し、ボディと固着してしまった状態
・板金塗装歴があるパネル(純正の焼き付け塗装よりクリア層の密着力が弱い)
・元々の塗装が薄い、または粗い車両
・飛び石などで既に傷んでいた箇所
■ 施工店自身も認めているソフト99オートサービスの公式チャンネル「
ディテイリングTV」は、PPF施工車両の査定額は15万円前後減額されるのかというテーマで、担当者自身が
「リセールが1番の目的では多分ない」とし、査定額への影響について「マイナスです、もう言い切っていいね」「ちょっともプラスにならないと思う」と明言している。フィルムを売る側が自らそう言っている以上、これは販促トークではなく実務に即した証言と見てよい。同社はPPFの交換目安を概ね5年としており、フルラッピング施工では車両重量が増える点にも言及している。
■ ただし売却時の査定を一切考えず、
愛車を綺麗な状態のまま長く乗り続けたい人にとってはPPFは十分にありな選択肢である。飛び石や擦り傷から塗装を守る効果そのものは本物であり、リセールバリューという物差しを外せば、PPFは「資産防衛」ではなく「愛車を美しく維持するための装備」として素直に評価できる。
■ まとめPPFは査定でプラスになる装備ではない。塗装を守る効果はあっても、売却時には除去費用・剥離リスク・交換周期がマイナス材料として重なる。売ることを前提に考えるなら過度な期待は禁物だが、手放す予定がなく愛車を美しく保ちたいだけなら、PPFは十分に選択する価値がある。
Posted at 2026/08/21 20:52:32 | |
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