
先週の薩摩の国訪問には、人生初の砂風呂体験がありました。
厳密にいえば、砂風呂であって温泉ではないですよね。出てくる水分は自分の汗だし…笑 と言うのは冗談で、指宿の砂風呂は、海岸に湧く温泉を利用して温かい砂の中に体を埋めて入浴する蒸し風呂ですね♪
実際の温泉は出てきませんが、温泉の蒸気を利用する訳です。さて、どのように入るかと言うと、「砂かけさん」と言う職人が、自分を一瞥すると人間の形をした穴を砂浜に掘ってくれます。これがベストフィットなのに驚きです…さすが職人!! もちろん掘ってもお湯など出てきませんね。そこに土葬される死体(笑)のように横たわります。すると絶妙な塩梅で砂を体中にかけてくれますよ。圧迫感の調整のため、痛いところがないかとか、かけながらどこの砂が足らないかなどの好みを聞いてくれます。
自分は作務衣のような物を着て埋められました。大事なのは頭髪や耳に砂が入らないようにタオルを頭からかぶる感じ(ほっかむり?)をすることですね。「砂かけさん」が言うには、大体15-20分が埋まっている目安だということです。

実際の海岸に湧く温泉の泉質効果は特にありません。自分はマッサージチェアを使いませんのでよく分からないのですが、嫁が言うには、マッサージチェアでコリをほぐすために掛かる圧力が全身に掛かっているような感じだそうです…

緩めのサウナに入っているような感じでどんどん眠くなりますね。次第に足の先まで血液がドクドクと循環するのを感じるようになってきました。このドクドク感は、砂の圧力によるものだそうです。大体かけられる砂の量はおよそ20-30kg。砂の圧力と温泉熱という二重の効果を寝た状態で受けるので、一般的な入浴に比べて3倍近くの高い発汗作用が得られ、老廃物を体外に出す(デトックス)が進むのだそうです。砂の温度はだいたい50度強ですね♪
休暇村指宿の砂風呂では、大体一列7人ぐらいが同時に土葬(?)されるのですが、ここから我慢比べの開始です。誰も15分でやめる人なんていないですよ! 嫁はとっとと20分弱で出ていきましたが、「あーくらくらする~!」とかいう隣のおばさんは結局30分以上埋もれていましたよ 笑 そして自分は同じ列の自分以外のすべての人間が這出てからゆっくり身体を起こしました…「勝った!!」

(勝利のVサイン~!)
でも、砂の重みによる圧迫効果が血管や心臓に負担をかけることがあり、さらに低温火傷の可能性もあるそうなので時間は守ってね~と、「砂かけさん」にやんわりと怒られてしまいました…苦笑 真夏の我慢比べは本当に止めた方が良さそうです… 作務衣を脱いで一旦シャワーで全身の砂を洗い流してから休暇村の温泉にドボン! うーん、とても気持ち良かったです。
休暇村指宿の温泉の特徴は:
・錦江湾に面した海岸沿い約5km に渡り温泉が湧き出ている指宿温泉郷。休暇村の温泉大浴場は露天風呂付で、掛け流しの天然温泉です。
・ナトリウム塩化物泉で保温効果が高いのが特徴ですね。
・神経痛、筋肉痛、関節痛、五十肩、うちみ、関節のこわばり、くじき、慢性消化器病、病気回復期、痔疾、冷え性、疲労回復、健康増進、切り傷、火傷、慢性皮膚病、虚弱児童、慢性婦人病などに効能があります。
・泉温は47度強で、源泉掛け流し、露天風呂は熱かったな~
・若干黄色がかった温泉で、海に近いせいかしょっぱかったですね♪
次には西郷隆盛が湯治に使った「鰻温泉」の公共浴場に入ってきました。
指宿温泉地区は砂風呂で有名ですが、その中で唯一の単純硫黄泉。神秘的な火口湖・鰻池のほとりのひなびた温泉場です。

かつては西郷隆盛が通ったこともあるこの温泉は、四方を山に囲まれ、眼前には鰻池を構える、静かな佇まいが人気の秘密です。噴気が地上に噴き出しているため、辺りには硫黄のにおいが立ちこめ、温泉情緒たっぷりですぞ♪

ここの入場料は大人200円!! こじんまりした湯船ですが、とても熱い!!! 源泉温度は88.8度だそうです。加水はしていますが、地元のくみ上げ水を利用しているそうです。

地元のお爺さんが一人入っていました。しゃべり好きでこちらはもう身体が真っ赤で早く出たいのにおしゃべりが止まらない…苦笑

カフェがあって、ここでは「スメ」と言われる温泉の蒸気を利用した釜蒸し料理が有名ですぞ。採れたての地元の野菜の蒸し料理が食べられます。西郷どんは、この熱いお湯に浸かり、スメ料理を食べ、何を考えていたのでしょうかね~

鰻温泉の特徴は:
・泉質は単純硫黄泉でしっかり硫黄臭あり、泉色も若干黄ばんでいますが透明。
・泉温は湧出温度で88.8度です。加水して冷ましています。
・効能は皮膚病、神経痛、病後回復などです(HPより)。
九州地方は、全国で111ある活火山うち、17の活火山を有しています。また、気象庁が発表している噴火警戒レベルが2以上の活火山を複数有しており、火山活動が活発な地域です。だからこそ温泉が豊富なのですね♪ そして鹿児島には桜島、霧島、開聞岳と有名な活火山があります。その中で、開聞岳は薩摩富士と呼ばれるくらい美しい…

嫁が得た地元情報から、ヘルシーランド露天風呂「たまて箱温泉」に入ってきました。

ここは地元民に昔から親しまれているヘルシーランドですが、開聞岳の雄姿を眺めながらお湯に浸かることが出来るのです…

(奇跡の誰もいないショット♪ たまたま団体さんが皆洗い場へ…)
ヘルシーランド玉手箱温泉横には山川製塩工場跡があります。昭和19年から約20年間海水と温泉熱を利用して塩を製造していました。戦時中、塩が不足したことから、政府は簡単な手続きで塩の生産ができる「自給製塩制度」を打ち出したそうです。

今は、建物は残っていませんが、塩田跡と泉源が現存する産業遺構として貴重な跡地で今でも蒸気を上げながら自噴し続けています…
よく調べてみたら、この「たまて箱温泉」は、世界最大級の旅行クチコミサイト「TripAdvisor(R)」、日本法人トリップアドバイザー株式会社の口コミで選ぶ「行ってよかった日帰り温泉&スパ」部門 で4年連続全国1位 に輝いた絶景露天風呂だったのです!!
玉手箱温泉の特徴は:
・朝9時半から開いており、大人の料金は510円。
・泉質はナトリウム・塩化物強塩泉ですが、無色透明、無味無臭ですね。
・泉温は驚きの100度!! 源泉かけ流し(温度を下げる為、加水有)一部循環方式(塵ろ過の為)ですが、カルキ臭さは全くしなかったですね…
・効能は、神経痛、筋肉痛、関節痛、五十肩、運動まひ、疲労回復、健康増進等です。
明治維新の原動力となり、新しい時代を切り開いた西郷隆盛、日本の近代化にまい進した秀才の誉れ高き大久保利通などが生まれ育った薩摩の国…やっぱり温泉も「熱かった~!!」
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2022/12/01 21:50:23