
銀婚湯温泉に到着するのが15時を回ってしまいましたが、十分その価値があったと思われる「湯ノ岱温泉」の炭酸泉でした♪ 国道228号は、江差から北はなぜか国道227号に。柳崎町からは、日本海とお別れし、厚沢部川を遡上し、道の駅「あっさぶ」を過ぎたら道道67号で安野呂川を遡上します。
道道67号は「八厚やまぶきライン」と呼ばれ、気持ち良い丘陵ワインディングですね。近くに北海道新幹線の札幌延長に向けて重要なトンネルとなる渡島トンネルと後志トンネルの建設本部となる安藤ハザマの八雲事務所があるため、大型ダンプカーが多数走行することが「玉に瑕」ですが、それゆえに道道ながら路面の舗装は素晴らしい… 余談ですが、北海道新幹線の新函館北斗駅から札幌駅までの約8割がトンネルになってしまうことをご存じでしょうか…? 大沼公園、北海道駒ケ岳、羊蹄山、内浦湾の素晴らしい景色はなかなか観られないのですかね~残念! このブログでは銀婚湯の魅力を徹底的にご説明出来たら嬉しいなと思います♪

銀婚湯温泉に到着した15時過ぎには、平日にもかかわらず駐車場は半分以上埋まっていました。「銀婚湯旅館」は、住所で言うと北海道二海群八雲町上の湯になり、不思議なことに住所で言う八雲町下の湯には目ぼしい温泉はありません…

個人的には銀婚湯だなんて洒落た名前を付けやがって…って思いました(笑)が、調べると、温泉の掘削成功による大量湧出が確認できた日が、1925年(大正14年)5月10日で、なんとその日がちょうど大正天皇の銀婚式に当たる日だったからだそうです… なんかちょっと安易な気がしますが…苦笑

その後、ここは道民だけでなく全国・海外からも銀婚式の思い出に宿泊されるご夫婦が絶えず、「銀婚湯旅館」は大繁盛とのことです。上手くやったな~(笑)と思いながらも、人気が高い理由は絶対他にもあると考え、にわか温泉批評家となり調査させていただきました!

そもそも、上の湯温泉(八雲町)は落部川の中流中洲より湧出する名湯として、数百年昔から、先住民族のアイヌの人々が狩猟の折々に汗を流し、時には療養のために常浴していたそうです。

江戸時代後期に全国に紹介された史実があるものの、1868年の成辰戦争の折には榎本武揚率いる幕軍の負傷者を湯治させたところ、顕著なる効能があったため一躍有名になったのですが、当時の温泉の湧出量は決して多くはありませんでした。

そして、1925年5月10日、川口福太郎氏(初代館主)が志あって中洲を開掘し、熱湯の大量湧出に成功したことで、温泉宿の建設を決めたそうです!

銀婚湯の源泉掛け流しシステムは結構複雑で、落部川を挟んで手前に源泉2つ、川向に3つあり、唯一川向の源泉2号が隠し湯の中で一番ヤバそうな(苦笑)「トチニの湯」専用となっており、内湯には残りの4源泉が混合されて振り分けられています。(こちらはいただき写真です~)

もちろん内湯だけでも素晴らしいのですが、銀婚湯には落部川を挟んで5つの隠し湯があり、倦怠期をとうに過ぎて銀婚式を迎えた夫婦に、天然の野湯に二人でゆっくり浸かるという新たな刺激(?)を与え、昔のラブラブだったころを思い出させるという素晴らしい演出がありますよ♪

ちょっと若いカップルがイチャイチャする声が聞こえると腹が立ちますが…笑 そういう自分はもう何年嫁とキスしていないだろう?? ははは!

落部川を渡るための吊り橋が結構揺れるのですよ… おじいさんが取り残され、おばあさんはサッサと渡り終えている…苦笑

先に隠し湯の紹介をすると、自分が浸かった順になりますが、こちらがまず「かつらの湯」です。少し高床式ですね。

一人なら十分ですが、二人だと結構狭いかな… それが演出ならニクイね~苦笑

落部川を覗くとヘソ位までは世間に晒されますぞ…

次に向かったのは、最も野趣あふれる、母屋から一番遠い「トチニの湯」です。熊が出ないことを祈るような距離と雰囲気ですね~ こちらには二つの湯船があり、泉質はどちらも同じですが、すっぽんぽんでブラブラ(何が??)歩くと見られてもいないのにちょっと恥ずかしい…

こちらが手前です。中には落ち葉の漬物(笑)がたっぷり~ ちょっと不満なのは湧出量でしょうか…こんなチョロチョロだとお湯の鮮度が失われる!

奥は源泉が近いのかちょっと熱めですね… 「トチニの湯」は唯一川向湯元2号100%です! 川側から熊が上がってきても、決しておかしくありませんね~

夏の忘れ物… 野湯感強過ぎで、あらゆる虫が嫌いな嫁にはここは無理かな~ははは! 右の切り株上のセミは演出(ヤラセ?)ですよね??

さすがにここは10分ほどでそそくさと退散させていただきましたよ… この辺りは既に秋の気配が… この落ち葉は長い冬の始まりの合図でしょうか~

着いた日は時間も時間だったため、この日の最後の隠し湯として、「杉の湯」に浸かりに行きました。杉林の中にありますね。

隠し湯は、宿泊客に開放される時間は日の出(朝6時)から日の入り(随時)までです。夕飯の時間が18時半だったので、時計を見ると17時半過ぎ… ご主人から「足元気を付けてね~」と言われながら、「杉の湯」に到着!

あ、失敗しました! ここだけは野湯ではなく、ちゃんと建物の中でした。そして隠し湯には全て灯りが無く、扉を閉めるとかなり暗くなってしまいます…涙

誰も来ないだろうということで扉は開けっ放しで入浴しましたぞ…笑

さて部屋に戻ったら、荷物を整理して食事処に向かいます。自分は「日本秘湯を守る会」のHPから予約しているので、休館の湯治棟のトイレ・洗面台無しの部屋です。名前は「かっこう」…なんか江戸時代の吉原の「女郎部屋」みたい…苦笑 湯治部屋は安いので、一人ならこっちで全然平気です!

ちゃんとセレブご夫婦のためには、新館の素晴らしいお部屋がありますのでご心配なく♪ (こちらはいただき写真です~)

お食事は素晴らしい。野湯巡りでしっかり歩いたのでお腹はペコペコ。夏季のメニューはあえて鍋物は入れないそうです。先付けからお刺身まででビールと日本酒(300ml)が空いてしまいます…苦笑 お食事処の「静山」はお一人様でも半個室でゆったり食事が可能です♪

ビールは地元のクラフト・ビールを戴きました。

そして日本酒は「大雪乃蔵」(純米吟醸生貯蔵)を戴きましたぞ!

前菜九種はまさしくビールにピッタリ♪

「鍋替り」の冷豚しゃぶと夏野菜もビールで戴きましたぞ♪

こちらはお刺身です。手前の白いのは、蛸の頭だそうです~

揚げたての「天ぷら」がテーブルへ…

さわらの焼き物は、クリーム醤油ソースが結構洋風な感じでお洒落♪

しっかりデザートとお茶を戴き、夜の内湯に備えました! 内湯のお休み処には「水琴窟」が設置されており、涼しげな音色が響いていましたよ…

到着から夜中までの男湯の大浴場は「渓流の湯」です。落部川の流れを湯船で表現しているようです。深さはそんなに無いですが広い! 湯口から離れればぬる湯です!

露天風呂も付いています。少しぬるめで、幻想的に夜の灯りが湯面に揺れ動きます…

朝になると大浴場は男女が入れ替わりますよ。こちらは「こもれびの湯」と呼ばれます。ちょっと無機質的で少し熱めの湯でしたね…

こちらにも露天風呂がありますよ~

内湯の露天風呂を含めた四つの湯船で比較すると、お湯の成分、景色、湯温など全てで「こもれびの湯」の露天風呂が最も高評価でした!

またも要らないセクシーショット…苦笑

さて、残りの隠し湯へ向かおうと思います。まずは川向の「もみじの湯」です。

ここも野趣あふれる湯船ですが、川向が銀婚湯旅館になるので、人工的な囲いがちょっと残念… 湯温も少し熱め。

「もみじの湯」というだけあって、周りに生えているのも「もみじの木」ですね! 秋の気配がさらに感じられます…

最後の隠し湯は同じく川向の「どんぐりの湯」になります。

ちょうど落部川の対岸には「かつらの湯」が見えます… 入り口からちょっと崖を降りる形になるので、足元には気を付けないと…

落部川に向かって遮るものは何もなく、とても開放的で景観はいいですね~

湯温が最高(ぬる湯)です。隠し湯の中では確実に自分のNo.1でした♪

戻ると朝食の時間となりましたよ… 半個室の食事処「静山」で戴きました! おみそ汁の具は「みみのり」という海藻だそうです。あまりの美味しさに2回もおかわりしてしまいました…苦笑

白米を食べ過ぎたので、川向を散歩して、その日は夜の飛行機で帰宅する予定だったので、再び自分の最もお気に入りだった「こもれびの湯」の露天風呂にギリギリまで浸かり、速やかに帰り支度をしてライズのハンドルを握りましたぞ…

今更ですが、銀婚湯温泉の泉質はナトリウム-塩化物泉(大浴場)と、ナトリウム-炭酸水素塩泉(大浴場の露天風呂と隠し湯)です。内湯に使われる湯元1号は泉温90度、重曹泉でもありますね。湯元2号は86度で、カルシウムが豊富です。川向の湯元1‐3号は成分内容はほぼ一緒で、「トチニの湯」単独の川向湯元2号は、炭酸水素イオンが突出していますが、湧出量が一番少ないのが残念ですね…

とても有意義な道南秘湯巡りツアーでした♪ この後は函館空港を目指し、函館市内を少し散策いたしました。こちらは番外編でお伝え出来たらと思います!3回にわたり、毎度ですが長編ブログとなってしまい、最後までお付き合い頂き本当にありがとうございました! (秘湯の宿には必ず猫ちゃんが居ますね~)