これは10月24日から11月1日まで、晩秋の北海道を駆け抜けてきた旅行記です。大荒れの海に快晴の大地、プチオフに硫黄の世界、すべてが楽しかった旅の記憶。いつもの様に長文にてお届けします。
10月27日(火曜) 道北編
ダイジェストにもなる当日の日記はコチラ。
詳細なルートマップはコチラ(末巻の地図が別タブで開きます)
2シーターでの車中泊にも慣れましたね。寝返りで目が覚めるのは致し方ないのです。なるべく気持ちよく眠れる姿勢を探せば済むことがわかりました。
起床時間は3時。イモムシのような寝袋からもぞもぞと出て車外に出てみると、
寒い!
しかも昨日よりもさらに寒い!!

車中泊した
道の駅 おだいとう。Z4クーペの他に2台もいました。
この道の駅は外灯が煌々と輝っているのでよく見えませんが、空は満天の星空の様です。昨日に引き続き寒さに震えながら車内をドライブモードへ換装しました。
3:30には道の駅を出発。
15年秋 北海道ドライブ4日目スタート。
エンジン始動直後は1度の表示でしたが、走りだしてスグにマイナスへ・・・。Z4クーペは車内が狭いのであまり寒さを感じません、そのため車の外との温度差に毎回驚いちゃいます。
そんなマイナス気温で走りだした今日ですが、昨夜考えた予定通り
道北地方へ向かいます。今居る
釧路地方から
オホーツク海側へ出たら、海沿いを北上して
道北は稚内地方に。
問題はオホーツク海側に出るには必ず峠を越えなければならないということです。海沿いの尾岱沼(おだいとう)で0度前後。
だ、大丈夫だよね(汗)
R244を北上して
標津町で
R272にスイッチすれば内陸側に、
西に進みます。
中標津町のバイパスを通過中。
交通量皆無。
国道から
道道13に進路を変えたら
更に西へ。
外灯もなければ、対向車もほとんど無し。進路方向には月が見えていました。

ハイビームクルージング。
どんどん気温が下がっていきます。
道道13からR243に進み弟子屈町へ入る頃には-3度にまで冷えていました。
そして
弟子屈町で決断の時が来ます。
オホーツク海側に出るための峠越えです!

弟子屈町からオホーツク海側に抜ける峠は
美幌峠・藻琴峠・野上峠の3本あります。
標高だけで言えば
R391野上峠が一番低いので凍結の可能性が低いと考えられます。ですが、道北方面に向かうには少し遠回りになってしまいます。
藻琴峠は国道ではないので交通量も少なく、
一番標高が高いのでパス。
王道は
美幌峠ですが、
今ドライブ2日目の時点(2日前)で積雪路になるほど雪が降っていました。
うーん。どうしようかな。
ちょうど空は日の出を迎えようと、明るくなってきていました。
そうだ!美幌峠で日の出を見よう!
道路状況より景色を優先しまして、確実そうな野上峠を捨てて美幌峠を登ることに決めましたとさ(苦笑)
屈斜路湖南端を快走し、屈斜路プリンスホテル横を通過。いよいよ峠に向かっての
ヒルクライム(登り)が始りました。
所々路面は薄っすら濡れている様でしたが
ブラックアイスバーンになるほど水分は多くないようです。徐々に高度を上げていくと両サイドが
雪におおわれて来ました。
ドキドキ。ふんわりアクセルでゆっくり登ります。
早朝のため幸いにも後ろから来る車両は無く、またスリップするような事も無く、
無事に美幌峠の頂上にある
道の駅 ぐるっとパノラマ美幌峠に到着できました。
ふぅ。良かった良かった。
ダウンジャケットに手袋の装備で展望台まで行くと、東の空は
朝焼け色になっていました。

美しいです。無謀感もありましたが美幌峠越えにして正解でした。
展望台には先客として一組のカップル(夫婦?)が居るだけでした。その二人から少し離れたところに陣取り、日の出を待ちます。
朝焼けバックの斜里岳。

こう言うのも乙です。麓一帯にモヤがかかっているので山頂付近が鮮明に見えますね。
日の出が近づくと同じ目的の人がわらわらと展望台に集まってきました。不思議な事に各自干渉されない程度の距離を保っていますが、見ている方向は同じ。
いわゆる同志っていうのが個別に集まって同じものを見届けようとしています。この
連帯感と
孤高感が
混在する空間が結構好きなのかもしれません。
大した知性も無いくせにそんな事を考えていると東の空はより明るくなり、
摩周岳の付け根付近から太陽が姿を現すのでした。
おはようございます!
隣のカップル(夫婦)が
キタキタキタ!!!と喜びながらシャッターを切っていました。
屈斜路湖の日の出。今年も拝むことが出来ました。
良い日の出ですね。
道北に向かう時間も考えると、そろそろ撤収しないといけません。駐車場に戻ろうとした時、
一組の男女がお互いに日の出を見ていたので、その一瞬を切り撮ります。
「このゴールデンリングは二人の物さ」
絶景を巡るメリーゴーラウンド。
そこで見つけたゴールデンリング、
それは二人の人生の新たな旅立ちを
約束してくれているのかも知れません・・・。
ちょっと無理がありますかね(苦笑)
リア充なんて、とぶつくさ言いながら最後にもう一枚。
素晴らしき日の出に満足感がたっぷり♪

同じ日の出を見届けた同志達の車とともに。
道の駅 ぐるっとパノラマ美幌峠を出発し、美幌側へ下りました。
ヒルクライムよりも危惧しなければならないのがダウンヒル、下りです。美幌側への下りは日陰になる区間が多いので、エンジンブレーキを効かせつつ道路状況を見極めながら運転しました。
美幌の市街地を横断し、
道道248を使って北上します。

眩しいくらいの輝きと残雪の農地。
R238にぶつかったら左折。後は
稚内方面に向けてこの国道をひたすらに走るだけです。
なんとか峠区間をクリアできたので一息ついでに、
網走湖北端と能取岬を高台から望むことが出来るスポットに行ってみました。
ツーリングマップルに写真は載っていますが、
厳密な場所が記載されていません。ですので写真から位置を推測して"
感"で探してみましたところ
無事に発見できました。

残念ながら朝霞でモヤっていて、いまいちな感じに。
コレは初夏の頃にリベンジですね!
国道に戻ったら北上再開。
稚内を目指して。
国道が
サロマ湖畔を通る区間に差し掛かると路肩に
残雪が目立つようになりました。

湖畔沿いも日陰が多いようで、ペースダウンして走ります。
サロマ湖から離れれば雪も消えます。ひたすらに進みましょう。特に寄りたい場所もないので、
ロングドライブモードへ。
湧別町→紋別市→興部町と快走。
興部町に入った頃、右手に
オホーツク海が迫ってきますが、かなりの高波で
大荒れ状態でした。

波しぶきで前方が霞んでますよ(ー_ー;)
低気圧の影響で海が荒れていたのは太平洋だけだと思っていましたが、オホーツク海もこんな事になっていただなんて。
恐るべし発達低気圧です。
さらに北上を続けると空には雲が広がってきました。

雨が降らなければ良いってことにしましょう(苦笑)
ついには快走に水を差す、
最強のペースカーが登場。

巡回ご苦労様であります!!
交番が有る集落にて退場してもらい、再び快走します。
寄るところが無いといえば無いのですが、探せば素敵な景色に出会えそうなオホーツク海側。
いつも駆け抜けて来て、今回も駆け抜けちゃいました。
雄武町→枝幸町と進み
道の駅 マリーンアイランド岡島でトイレ休憩です。

船っぽい形をした建物、それが
道の駅。
船尾に当たるところが展望台となっているので登ってみました。

荒れたオホーツク海が見えるだけですね。
先へ進みましょう。道の駅を発ち
枝幸町市街を越えて、毎回のように立ち寄っている
北見神威岬へ。
かつてはコレが国道でした。今ではトンネルが開通して旧道ですけどね。
停車しているとハイドラの画面に一瞬だけみん友カラーのアイコンが出現して消えました。
そしてスマホに電話がかかってきます。
「もしもし?どうもお久しぶりです。今、北見神威岬まで来ちゃいましたっ(・ω<)ペロ」
と言う言葉で会話は始まり
「では浜頓別から内陸を横断してそちらに向かいますね!」
そして通話終了。
稚内方面を目指していた計画から方向転換をする事にしまして、電話の主が住んでいる、
日本海側にある豊富町に向かって進むことになりました。
北見神威岬から北へしばらく走ると
浜頓別町に着きます。myZ4クーペの燃料があやしいのでココで給油を済ませ、その後はオホーツク海側にサヨナラをして一路内陸に向かうルートにスイッチです。
浜頓別町と豊富町をつなぐ道道84をドライブしました。
浜頓別町市街から離れるに連れ牧草地が広がり、やがて森の中へ。
北海道らしいワインディングロードになります。

少しペースを上げて、
カーブと直線をテンポよく走り抜けますよ!
路面が粗い部分もありますが、さすがの欧州車です。がっちり剛性ボディと足によって
運転が楽しくて楽しくて・・・。
豊富町までの約50kmをノンストップ。山の中なので当然電波圏外ですが、
非常に楽しい路でした。
・・・路肩にエゾシカが居なければ(苦笑)
合計3頭の鹿さんと4匹のキタキツネさんとニアミスしたのはいい思い出です。安全運転で駆け抜けましょう。
豊富町に入り、電話の主さまの住宅に到着。玄関前に乗り付けたら、
ピンポンを押すのでした。
ジムニーと
ワゴンRそして
Z4クーペ、
4ヶ月ぶりの再開の図。
そう6月の北海道ドライブ時にプチオフをして、みん友になっていただいた
HAMARさん宅に
直接乗り込んじゃったのです!
H
AMARさんお久しぶりです♪約束通り晩秋の道北に遊びに来ましたよ。そう言いながら
HAMAR宅へと吸い込まれていきました。
と言うことでココからはプチオフです。ソロドライブから野郎二人のぶらり旅(?)となります。
久々の再開を祝して
缶コーヒーで乾杯をしたら、4ヶ月のブランクを感じさせない程に仲良くお話をするのでした。
車のこと、カメラのこと、少し前に北海道北部を襲った暴風のこと・・・
話すことが多すぎて困ってしまいます(笑)
12時を過ぎたので6月の時と同様にお昼ご飯を食べに行くことにしました。もちろん向かう先は
豊富温泉街にある豊富温泉ふれあいセンター、その中の
味彩(あじさい)さんです。
ここで食べるジンギスカンは美味しいことを体感して知っていたので、
今回はジンギスカンと"エゾシカ"のジンギスカンの2つを注文して食べ比べをする事にしました。
まずは
羊。
肉が厚く見るからにボリューミー。鮮度が良くてあまりニオイもきになりません(慣れただけ?かも)
コチラが
エゾシカの肉。
色や形、脂肪の付き方も違いますよね。野山を走るので筋肉質かも。
漬けて食べるタレも違いました。
左が羊用で右がエゾシカ用。エゾシカ用の方が濃かった気がしますが、普段から焼き肉ではタレを使わないのでよくわかりません(爆)
ここのお店では
鍋の形も変わっています。

外周の溝に水を溜めて野菜を茹で焼き、内周の平たい部分で肉を焼くのです。
ジンギスカンといえば
ドーム型の鍋が代表的だと思います。なのでちょっと変わった鍋、それだけで食べる楽しみが増えるってことですよ。
長い前置きからいきなり焼き焼きタイムへ。
いただきまーす♪※写真は肉を載せた直後です(笑)
羊は肉厚なのでジューシー。適度な弾力の食感と独特な風味がたまりません。
エゾシカは見た目そのまま。赤肉で有るためシッカリとした肉食感、そして臭みなどは一切感じません。鮮度と言うかいわゆる"
前処理"が上手いのでしょうね。
普通に美味しいです。
鹿肉のソーセージや野菜もたっぷり食べてお腹いっぱいです。
ごちそうさまでした!
満腹は人間を幸せにしますよね。
食後は
HAMARさんのワゴンRでドライブに出かけることにしました!豊富温泉街から出発して最初に向かったのは
豊富町営大規模草地牧場です。
大規模と書いて"
おおきぼ"って読むそうです。
名前の通り、丘陵地帯が牧草地として展開されている広大な景観スポットです。この日はもう牛の放牧は終わってしまってました。
写真を撮ってはいませんが、
かなりの素敵景色が見られる場所のようです。初夏の頃、深緑がうめつくす季節に来てみたいですね。
大規模牧草地の次は宗谷岬へ。宗谷丘陵の"
白い道"に行ってみることになりました。
豊富BPから
R40と北上して
稚内市でR238へ。稚内空港横を通過すれば前方に
宗谷丘陵が見えてきました。

やっぱり助手席で旅する北海道は新鮮です。
富磯漁港近くにある日本最北のコンビニで水分補給したらいよいよ白い道へのアプローチに入ります。白い道は宗谷丘陵内に点在していますが、
今回は一番メジャーであると思われる"郵便局ルート"へ。
宗谷漁港付近にある"
宗谷公園"の看板が目印。郵便局の目の前に白い道の入り口があるので、レッツゴーです。
おぉぉ!!!白い道ですよ!
未舗装の農道に砕いたホタテの殻を敷き詰めてできたのが白い道。意外と凸凹してまさすが、たぶんZ4クーペでも走れそうな感じです。
所々に牧草地への入り口みたいなのがあるので、そこに軽く車を入れちゃえばこんな感じになりますよ。
牧草原と風車と。奥に見えるのは稚内市街と野寒布岬。
入り口から坂道を登ってきたので、
振り返ると海に続く白い道が!
これは想像以上の景色です。いろいろな所で絶賛されているのも頷けますね。次に来るときは晴れた日に来よう、そう決めました。
遠くで
ガサガサ音がするので、目を凝らすと
エゾシカがコチラを見ていました。

写真中央に立派な角を生やした雄鹿が。
佇まいがなんとなくシシガミ様みたい。
凄いです白い道。野生動物との邂逅まで楽しめちゃいます。
再び白い道を走ると、唐突にそれは終わり舗装路へ変わりました。さらに進むと
宗谷丘陵に生えている風車群の近くにたどり着くのでした。

過去に撮ってきた宗谷丘陵風車群とは別の場所からの一枚。
この場所もイイですね!北海道ドライブ歴が長いですが、
未だに知らないことだらけです。
HAMARさんとカメラを構えて撮影していると、牛さんたちが列をなして移動している場面に出会しました。

風車と牛との対比が面白いですね。
黒い豆サイズの牛と馬鹿でかい風車。そして果てしない丘陵が背景です。ミスマッチ感というのか、人工物の風車が凄いというべきか。
とても満足なドライブです。白い道と風車群、わざわざ案内していただいた
HAMARさんには感謝の言葉しかありません。
再び白い道を走り国道まで戻ったら
帰路へ。行きも帰りも車の中では談笑が続き、いつまでも話していたいそんな感じでした。
曇天も手伝い、
豊富町に戻ってきた頃には真っ暗になっていました。
ぶらり旅のシメに豊富温泉に入らないか?と誘われましたが、翌日の行動やもろもろを含めて
泣く泣く断念。
そして別れの時。
約6時間のプチオフ。あっという間に過ぎて行きました。
HAMARさん、
今回もありがとうございました。ジンギスカンとぶらり旅とっても楽しかったですよ。
また会える日を信じて。
いえ、必ずまた会いましょう!!!
感謝と別れの挨拶を交わしたら豊富町を発つのでした。
時刻は17時を過ぎた所。今夜の車中泊ポイントは
天塩町の道の駅です。道北地方では定宿になりますね。
豊富町から
幌延町へ移動、その後は
R40→R232と進んで天塩町市街のコンビニで買い出し。それが済めば
道の駅 てしおに移動して本日終了です。
さっさと車中泊モードに切り替えて当日の
日記を書きました。
そして日記を上げ終わると同時に雨が降り出しました。
雨が降ると車の乗り降りから荷物の移動まで、何をするにも不便になります。困った所で止むわけもないので、なんとかやり過ごすしか無いのですね。
寝る前に道の駅を撮って今日は終わります。
おやすみなさい。
明日の天気はどうも道南以外は曇か雨予報です。雨も降っているし、
明日の朝起きてから行き先を考えよう。
スマホの画面を消して眠るのでした。
本日のリザルトと走行距離。

詳細なルート。

根北峠を走ったほうが近かったかも(汗)
走行距離 467.8km(747Pro)
※プチオフ中は含まれません。
活動時間 14時間29分(747Pro)
※移動・停止(プチオフ含む)を含む
5日目につづく!