
クロスビーを購入した…のでは無く、エブリイの車検の代車です。
クロスビーは以前から気になっておりましたので、いつもお世話になっているスズキのお店で、車検の予約の際にクロスビーを借りることが出来る日程にしました。
いざ車検入庫当日、お店で受付してもらっていると代車が知らぬ間にクロスビーからスイフトに変更されていました(笑)
まー代車なので事前に連絡しなくても…という事だとは思いますが、私にとっては大問題。
子供にクロスビーを借りるよ~と言ったら喜んでいた事や車椅子を積みたかった事をお伝えすると、なんとか無事に試乗車(?)を貸して頂く事が出来ました。
事前にカタログ等を見て、買うなら絶対MXの2WD(受注生産)だなと思っていましたが、お借りしたグレードは一番上のMZの2WD、ボディーカラーはタフカーキパールメタリック ホワイト2 トーンルーフ (E2S)でした。
主にステアリングやシフトノブが革巻きである事や、LEDサイドターンランプ付きドアミラーである事で分かります。
特に購入を検討しているわけではありませんが、1000ccのターボ+6ATの数少ないAT車という事で、今だにCVTへの抵抗を否めない私にとっては非常に気になる存在でした。
一説によると、ターボエンジンのトルクに対応したCVTが同社に無いという事みたいですが、グローバル展開しているモデルの組み合わせをそのまま使用したという事なんだと思います。
正直、クロスビーが発売された当時はワゴンRワイド的なハスラーの単なる幅が広い版かと思っていましたが、実際に近くで見ると全体的にデカく、全てが別物である事に気付きます(ワゴンRワイドをじっくり見た事がないので例えが間違っていたらすみませんw)。
全幅は1670 mmのようで5ナンバーギリギリより若干小さいですが、デザインがモリモリしてるにも関わらず、車内を見ても明らかに広く長く感じるスペースが有ります。
これはハスラーと同様でルーフが長くフロントガラスが立っているデザインの影響も有るような気もします。
ユーザーの評価を見てみるとルーフが長いので信号が見えにくいという意見もあるようですが、当たり前ですが乗ってみた感じでは、停止線で止まっている限り信号が見えにくい事は無く、問題は有りませんでした(笑)
しかし、現在主流の空力を最優先に考えた傾斜したフロントガラスのデザインとは明らかに違う見え方になるので、それと比べてしまうと今まで見えていた部分が見たくなってしまうのは事実で、それが「見えない」「見えにくい」という印象になってしまっている可能性は否定出来ません。
ハスラーやクロスビーを選ぶ人は、ありふれたデザインではない「個性」を求めて購入される方々が多数かと思いますので許容範囲内だと思います。
ラゲッジボードを外して立てると(立てられるようになっている)、普通サイズの車椅子もちゃんと積めました。
子供も含め5人乗りましたので荷物は手荷物程度しか積めませんが、リヤシートのレッグスペースが結構有るので、買い物した荷物はある程度そこに積めると思います。
逆にリヤシートの前方へのスライド量が若干少ないのでは?と感じました。
ラゲッジルーム側にスペースを振る事があまり出来ないので、例えばベビーカーを積んだりする事を考えるとどこに積もうか迷うと思いますし、
積み方も縦にするか横にするか工夫が必要だと思います。これは以前ソリオを借りた際にも感じました。
その点はエブリイの場合はどんな積み方でも積めるので(極端な話、畳まなくても)、子供が小さかった頃には重宝しました。
スライド量に関してはシートベルトがリヤピラー(Dピラー)から出ている為、更に前方にスライドさせるとシートベルトが正常に出来なくなってしまうのかもしれません。
実際に一番前にスライドさせた状態では、既にその位置でもシートベルトをする際にだいぶ後ろに手を伸ばしてシートベルトを引っ張り出す必要が有りますし、使用した感じでも締め付け感もあり、リヤシートとシートベルトの関係は2ドア車のような感覚でした。2ドア車のようにシートベルトサポートが有っても良いと思います。
運転席に座ってみると200km/hメーターが目に入ります。出る出ないは別としてちょっと嬉しいですね(笑)
タコメーターは端へ追いやられていますが付いています。
スピード、タコ共に真下から始まるタイプでオートバイのようですが、特に一般道では常用域がだいぶ下側中心になりますので、高回転まで回さない乗用車への採用は些か疑問を感じます。
水平指針の方が良いと思いますが、クロスビー=ビー=ハチ=内装各部がハニカムデザインなので、スペース的にこの配置になったのかもしれません。
慣れれば問題無いので、こちらも許容範囲内だとは思います。
安全装備関係が装備されていますので隙間という隙間に警告灯が満員御礼状態です。
ちょっと残念なのがトップグレードにも関わらず、バニティーミラーにランプが無い事でしょうか。まぁ、個人的には必要無いんですけど(笑)、女性への対策が甘い気がします(重要かと)。
もう1点、今回のMZグレードのみの装備となるメッキアウタードアハンドル&インナードアハンドルですが、アウター側はドアを開けた際に樹脂剥き出しの内部が見えてしまい、こちらもちょっと残念でした。まぁ自己満足を満たすか満たさないかのレベルですが。
昔と比べ、装備が増えているにも関わらず価格を抑えなければならないという部分においては、こうしたコストダウン(?)が意味を成してくるのだと思いますが、本当に価格に反映した上で致命的な部分で無ければ悪い事では無いと思います。
さて、実際に走ってみた感じですが、エンジンのパワーは必要にして充分でした。ターボの過給も自然で良い意味で「普通」でした(笑)
しかしながら、その「普通」は1人で走った際はもちろん、5人で走った際にも感じられたのでトルクに余裕が有るのだと思います。
今回は高速道路を走る機会はありませんでしたが、一般道を走る限り、軽自動車のように乗車人数によってパワー不足を感じる事は有りませんでした。
燃費を重視したシフトアップタイミングのプログラムと思われ、積極的に高いギヤを選択する傾向にありますが違和感は無く、加速時も街乗りではだいたい1500~2000rpmで走行できましたので、静粛性も確保されています。
踏み込めばターボの恩恵もあり、なかなか良い加速をしてくれました。やはりATは安心感があります。
マイカーとして購入した場合、恐らく暫く乗ったらブーストアップですかね~w(せっかくのターボですので)。
減速時はエネチャージの制御が介入してきますので、減速感が場合により強弱が違うのと、ブレーキング時(特に止まる前)はアイドリングストップも関係して来ますので個人的には車に合わせている感じがしてしまい、良く出来てはいるものの、改めて回生ブレーキやアイドリングストップにストレスを感じてしまいました。特にアイドリングストップ中の静か過ぎる車内や、再始動時の車が前に出ようとする(出ませんが)感覚には慣れる事は無いと思います(笑)
途中からアイドリングストップはキャンセルして走っていましたが、今度は停止からアイドリングに移る際に若干の振動(アイドリング回転を低く設定している為と思われる)を感じます。完全にアイドリングに
意向すれば気になりませんし、僅かなものですので大した問題ではありませんが、アイドリングストップは完全に停止する前に積極的にエンジンをストップするタイプですので逆にこの点はアイドリングストップの恩恵かと思います。
足回りに関しては、175/60R16というタイヤサイズから勝手に硬いのでは?という印象を持っていましたが、実際はマイルドでした。
非常にボディー剛性の高さが感じられ、かえってもう少し硬めの足回りのほうが相性が良いのでは?と思いましたが車種の性格上、悪路走行を考えてという事であれば妥当なセッティングなのかなとも思えます。
ただし、一般道での揺れの収まりは良くなくリヤシートに座っていた子供は少し酔ってしまいました。私も運転席から、これは…子供が酔いそうだなと感じていましたので、やはりという結果でした。
もう少しショックの減衰力を高くすれば走破性をスポイルする事も無く、良い結果が出るような気がします。
総評として買うか買わないかと聞かれれば…
コンパクトカーから選ぶのであれば充分候補に上がると思います(私の感覚からすれば近年のコンパクトカーはコンパクトではありませんがw)。
1000ccという排気量も日本の税制にも合っていますし、個人的には燃費も問題無く、貴重なAT車は魅力を感じます。
デザインは好みが別れるとは思いますが、車格からすればこのぐらいの遊び心は有っても良いと思います。
個性がありますので高級感だとか装備などで、他の車と比べなくて良く割り切って乗れるという点で、精神衛生的な良さもあります。
やはり、私が購入するならグレードはMX一択ですね(笑)
以下、MXの良い点(MXでも良いと思える点)、付いて無くても問題無いと思える装備
・安全装備レス…購入時に価格をみると、このぐらいの価格差なら付いてるほうが良いかもと思うかもしれません。
しかし、落ち着いて考えると本当に必要ならまだしも、必要が無いものが付いていると、この類いの装備は故障の際に修理が高額になる傾向にあり、更に修理しなければ警告灯が点灯しっぱなし、誤作動等々で購入時の差額以上の問題が発生する可能性があります。
上記から、極端な話をしますと私はタダでも要りませんが、完全にキャンセルしっぱなしに出来るなら付いてても良いかな(笑)←アイドリングストップも同様。
・受注生産…在庫車を割り当てられる事がまず無い!
・LEDヘッドライト&フォグランプじゃない…LEDの場合、リング状のスモール等華やかさはありますが、今更新鮮味を感じないのと(求めていませんが)、安全装備同様、故障や破損時に高額な出費になる点に加え、雪の場合にライトが熱を持たない為に雪が溶けない点などから、個人的にLEDじゃないとダメとは思えません。
明るさに不満が出た場合はヘッドライトバルブをIPF等のLEDに交換し、ディーラーオプションのフォグランプ(ハロゲン)を装着すると思います。
今時の車(少し前の車ですが)としては珍しくテールはLEDではありませんので好感が持てます。
極論ですがバルブタイプは切れますが、交換すれば直ります。一生のバルブ交換回数を考えても、LEDのテールランプASSY交換の金額を超える事はありませんし、バルブが手に入らなくなる事もまず無いでしょう。
出先でバルブが切れても入手出来ますがLEDに不具合が出ればすぐには直せません。
消費電力の関係から燃費重視でLEDをという考えも有るかと思いますが、明るいLEDは結構電気を使います。
・サイドターンランプ付きドアミラーじゃない…こちらはぶつけ易い部品で、ぶつけた場合に修理代が高い(数万円の差)。機能としても果たして本当に必要か疑問。
・シートパイピングが無い…好みの問題ですが、有るとスポーティーな感じが強めになってしまう。
必要ならシートカバー等を追加で付ければ良い。
逆に隠したい場合も同様。
・助手席シートバックポケット…使うと伸びるので個人的には有っても使わない。たいがいここに入れたものは車両入れ替えまで出さない(笑)
・本革巻きステアリング&シフトノブ…個人的にはどちらでも…。使用するうちに革がテカったり、擦れて塗装が剥がれるのが気になるので不要。
・メッキドアハンドル(アウトサイド、インサイド)…これはメッキが良いかもと思いますが部品で交換も出来ますし、メッキではなくてもアウトサイドはカラードなので、これで上のグレードを選ぶ決め手にはなりません。
・2トーンルーフ、3トーンコーディネートが選べる…グレードで差は無く、MXを選択しても選択出来ますのでグレード差は感じない外観に出来る点が良いです。
まー仕方無いかなという点
・UV&IRカットガラス…MXにはIRカット機能はありません。UVカットは付いています。フィルムで対応可能。
・パーソナルテーブル…これは便利。ですが走行中は使用しないで下さいとの注意書き有り。車内でお弁当を食べる時に便利そう。しかしグレードを上げる決定力は無し。
以上がMX一択の理由です。
言うまでも無く、だいぶ偏った見解となりますので参考にならないと思います。
長々とありがとうございましたw