<紹介>
・初めての愛車。24歳の時に、なけなしの貯金をはたいて買いました……
・8400rpmまでシャープに吹ける、素晴らしいエンジン、後期型になって精悍になったスタイリング、意外に高い実用性、レア車であること等々、私の趣向にマッチする最高の相棒でしたが、S2000の最終モデルにどうしても乗りたくて、2年3ヶ月で泣く泣く売却しました。
・北海道や金沢への旅行や、実家から独立して、このクルマに荷物をいっぱい積み込んで引っ越ししたことなど、いろんな思い出の詰まった一台。きっと一生忘れることはないでしょう。
<マイナー車命?>
・この車は同時期に同じエンジン・ミッションを積んだ兄弟車としてインテグラ・タイプR(DC5)があり、走り屋系のモデルとしてはインテの方がメジャーな存在で、逆車で台数も少ないシビックはマイナーな存在でした。
・特に、私が乗っている後期モデルは超レア車です。それを示す主な例:
・2年3ヶ月、2.5万kmを走破したが、走行中に同じ後期モデルのEP3に出くわした回数は片手の指で数えられるほどしか無い。さらに、同色のシルバーの車に関してはたったの1度しか無い。
・親父のアコードの担当営業マン(ビート乗りらしいから、たぶん結構なクルマ好きらしいが…)が、俺のクルマを見て「こんなクルマありましたっけ? 知らないなぁ」と言ったらしい。ホンダの営業マンに存在すらも知られてない車って…(笑)
<インプレ>
・「エンジンが全て」とまでは言わないけど、何より最大の魅力はエンジンでしょう。特に5000rpm以上のサウンドは最高!
・K型エンジンのi-VTECは、F型やB型みたいな「VTEC切り替わりましたっ!」的な分かりやすい演出はないものの、6000rpm以降でワーッと盛り上がり、レッドゾーンの始まる8400rpmまできれいに吹けます。このシャープな回り方は正直かなり病みつきで、無意味なフル加速を繰り返すこと請け合い(笑) 1.2tの車重に対しては低速トルクにも全く不満はありません。
・燃費も良好、長距離ドライブメインに使っているせいもあるけど、2年3か月・25,000kmあまりを走って平均燃費は11.3km/Lでした。
・このクルマのひとつの特徴であるインパネシフトは、見た目はかなりヘンっていうかグロテスクなんだけど(笑)、「ステアリングとシフトの位置関係が近い」というのはスポーツモデルとしてはある種の理想。このクルマに慣れると、フツーのクルマはシフトがやたら遠く感じます(ロードスターなど、もともと室内がタイトなクルマだとそうでもないんだけど、ファミリーカー系のマニュアル車は概してシフトが遠いので、乗り換えると結構違和感を感じる)。
・VGRは、切り始めのゲインを意図的に上げるセッティングのように感じます。本気で攻めたい人には「謎、ってゆーか別に意味ねーし」的なセッティングかもしれませんが、僕レベルのドライバーが昼間の峠で適当なスピードでヒラヒラやって遊ぶ分には、むしろ楽しめる味付けだと思います。
・足回りは、そりゃまぁ普通のクルマに比べれば硬いものの、日常の足としての使用には全く不満がないレベルです。リアシートの居住性も案外高く、大男じゃなければ大人4人での長距離移動も十分こなせます。ただし、後席は排気音がこもるのと、フロントにデカいレカロシートが鎮座しているせいで前方視界がほとんど無いのがやや難。
・「フィットに似てる」らしく、「これフィットですか?」と言われたことも数回。そのせいか、高速で追い越し車線に出ても前のクルマが全然譲ってくれません。「フィットに赤バッジをつけた痛いクルマ」とでも思われているのかもねw
<アバタもエクボ?>
(ホンダ車としては)悪評の高い(?)英国製、作りのテキトーさを挙げると枚挙に暇がないっすw
・まず、よく言われることですが、シルバーの塗装は、よく見るとなんか少しムラになってる気がする。さらに、リアバンパー右側のマフラー付近の部分の塗装が、たぶん排気の熱のせいか(?)、納車後驚くべき短期間の間に白っぽく変色しました。
・駐車場や路上でのUターン時などに、据え切りもしくは超低速で大きく左右に切り返そうとすると、何故か電動パワステのアシストが切れて重ステになります。ネットを見てると、これは故障ではなくEP3の仕様みたいですね。
・燃料計の表示がなんかすごい適当なんだけど、これでいいんですか? 走ってる途中はなかなか減らないのに、一旦停めて次にエンジンをかけた時にすごく減ってる場合が多かった。あまり頻繁に給油する習慣がないので、燃料の残りが少ない時に何度か焦った経験があります。
・サイドウィンドウを3cmぐらい開けながら走っていると、窓からビシビシ音がする。これは新車の時からそうだった。「少しだけ窓を開けて走る」のがもともと私の習慣だったのですが、いつの間にかこの習慣が無くなりました。
・サンバイザーの収納時の固定状況というか、納まりがなんか悪いです。走行中めっちゃブラブラしています。
・何故かサンバイザーにチケットホルダーが無い=駐車券とか有料道路のチケットを置く場所が無い。まぁそれは別にいいんだけど、その割になぜかバニティミラーを運転席側にも装備している。かなり謎な仕様。
・その他、買った時から内装のプラスチックの部品が割れていて、ちゃんとはまってなかったりする箇所あり。
……まぁどれも普段の走行には全く支障がないから全く問題ないんだけどね。2.5万kmで手放してしまったから確定的なことは言えないけど、日本車の設計なので(特にこの車はエンジン・ミッションは日本製なので)、走行に関連する部分の基本的な信頼性には、それほど問題はないと思われます。
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<諸元>
【車名・型式】 ホンダオブザユーケー・ABA-EP3
【製造】 英国 Honda of The U.K. Manufacturing (HUM)製、2005年製造
【登録】 2007年2月初度登録 EP3としてはたぶん日本で最後に登録された一台だと思います。
【全長×全幅×全高】 4,135×1,695×1,430mm
【車両重量】 1,210kg
【駆動方式】 フロントエンジン 横置きFWD
【エンジン】 K20A型 1,998cc 水冷直列4気筒DOHC
215ps/8000rpm、20.6kg-m/7000rpm
【トランスミッション】 6速マニュアル
【タイヤ・ホイール】 205/45R17 BSポテンザRE040(新車時装着タイヤ)、純正アルミホイール(エンケイ製)装着
【サスペンション】 F: マクファーソン・ストラット/コイル、R: マルチリンク/コイル
【ブレーキ】 F: ベンチレーテッド・ディスク、R: ソリッド・ディスク
【ステアリング】 ラック&ピニオン、パワー
【燃料、燃料タンク容量】 無鉛ハイオク、50L