
どうしてもアイドリングが濃いようなので何とかしたいと数度目のキャブレターいじりです。

ひょっとしてメインジェットが規定より低い位置に入れられているのでは、と疑いました。先達に教えていただいたところ、ジェット頭はベンチュリー底ブリッジに面一とのことでした。これも間違いなく面一となっていて問題ありません。新旧ジェットの筒内径やジェット穴の大きさを比較しましたが、新品よりついているもののほうが若干穴が小さいようです。理屈では交換したら状況は悪化しそうです。
ジェットパイプを抜くのは、先達によると下から上だそうです。そのためにはあてがう適当な筒が必要で、その内径外径は微妙なところです。何時間も適当な筒を探しましたが目にできませんでした。あきらめて交換せずにおこうと、丹念にクリーニング、穴通路つまりチェックをやりました。

丸箸で示したパイプはスタータージェットノズルです。チョークがかかるとここからガソリンを吸い上げます。ここを口で吸いながらチョークレバーを(マニュアル化してあります)動かして導通がないところから開通していくことを確認しました。スタータージェットニードルには小さなOリングが付いているのですが、前回交換しようとして合うOリングが無かったので使い回しています。このOリングはしっかり機能しているようです。モノタロウからこの極小Oリングに相当しそうなものを2,3取り寄せてはあるのですが、交換せずに済みます。
掃除しているうちに、ジェットパイプノズル穴直下の周囲に開いている数個の小さな穴の詰まりが心配になってきました。吸い上げたガソリンが霧状になりやすくする機構でしょう。ここが詰まればメインジェットノズルからの吸引力は強まるはずで、濃くなる計算です。やはりジェットパイプを抜いてみることにしました。
ホームセンターに自転車で走って(峠越え5km片道)適当な筒を買ってきました。ノギスまで持ち込んで吟味したのですが、実のところ合いませんでした。さて、スキーポールが頭にはあったのですが、鉄でなくてアルミは持たんとの懸念がありました。しかし、ノズルパイプは真鍮製、キャブレターボディーはアルミです。しかも、見つけたアルペンスキーポールは先のほうの一部なのですが、先端に付く石突を見ると、結構な高級品です。この手のポールはアルミの7007とかなんとか、硬い高級素材が使われています。これを使うことにしました。
適当な位置で切って細いところの内径をドリルで広げ、太い所の外径をやすりで削って細めてやりました。

ドライヤーで回りを温めてプレス抜きです。最初の一動きにはかなり抵抗があって、悲痛な音が響き渡りました。ハンドルをステムから抜いた時の抜け始めのひと泣きを思い出します。何度も進行状況を確認しつつ、恐る恐る抜ききりました。

さて、新旧メインジェットパイプの比較です。心配した古ジェットパイプの横小穴は詰まっておらず、抜く必要はさらさらなかったということになりました。新品ジェットのパッケージには175dの記載があるのですが、このキャブは150dcです。175のほうが口径が大きなパワー大き目タイプなのですが、確か150も175も同じサイズ、100番のメインジェットだという記事を読んだ記憶があります。
さて、このメインジェットの機構、あまりにシンプル、ただの筒のてっぺんに適当な小穴が開いただけのものです。穴径の違うジェットを交換できるものではありません。昔のZSキャブにはこのジェット筒を上下して濃い薄いを調節する機構があるものもあったようですが、これは固定式です。せちがらい排ガス対策のせいでしょうか?ジェットニードルにはテーパー太さに違いがある何種類かの選択肢があるのですが、エンジンの調子に合わせて選ぶわけではなくて、新車が販売される年度と地域の排ガス規制によってニードルタイプが決まっていたと思われます。
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MGミジェット | クルマ
Posted at
2023/06/05 23:09:51