ミジェットタカのブログ一覧

　話は前後しますが、2回目のエンジンミッション降ろし積み後の初仕事です。隣町まで買い物行です。五感を研ぎ澄ませて挙動に傾注し、少し走っては止まって下を覗き込み、水や油が垂れていないか確認します。ついでに写真撮りでした。
　異変はなくて無事に往復出来、胸をなでおろしました。

　ストッパーがもげてピニオンギヤが抜け落ち、使えなくなった今どきセルモーターでした。お古のオリジナルセルモーターに付け戻していたのですが、今どき物を補修しました。適当なナットの穴を拡大して軸にはまるようにして溶接し、ピニオンギヤストッパーとしました。

　さて補修した今どきセルを付けて回してみましたが空回りするのみです。ピニオンギヤがしっかりとは前に出ないようです。

　溶接ストッパーを削り外して検証です。クラッチハウジング中からマイクロスコープ駆使で苦労して回収した、小さな内中星形ワッシャー位置が問題でした。ストッパーとピニオンギヤの間に入れたのが間違いでした。それではバネが効かなくてピニオンギヤが前に押し出されないのです。星形ワッシャー、バネ、ピニオンギヤそしてストッパーの順に軸に差し込んで行けばよいようです。

　改めて先端ストッパーを軸先に溶接します。極下手溶接でちゃんと付いたか、またもげはせぬかと不安だらけです。
　改めて装着、試し回しをすると好調にクランクを回してくれます。

　止まるとちゃんとピニオンギヤが引き込まれてフライホイールリングギヤから離れているか、隙間から確認です。隙間から薄板棒状のものでピニオンギヤを回すことができて、エンジン回しと決別していることを確認しました。（その後、試乗で何十キロか走り、何度もエンジンを掛けましたが、今のところ問題はありません。）

EXマニホールド、INマニホールドを抑えているナットを増し締めするのですが、何とも下奥の長いナットが回しにくいのです。そこでスパナを曲げて届きやすくしてやりました。

　サイズは9/16, 1/2 とのコンビスパナです。キャブ取り付けにも役立ちました。

　エンジンとトランスミッションが結合されました。部分部分で作業ひと段落時に作動チェックをおおこなうのですが、ここではクラッチ機能をチェックします。

　クラッチレリーズシリンダーが刺さる穴に木片削りアダプターを突っ込んで、クラッチプッシュロッドを適当なあてがいボルト越しにプラーをかまして押し、クラッチが切れることを確認しました。

　ギヤボックスにリヤエクステンションが結合されました。前回はベアリングとオイルシールを付ける前に付けたのですが、今回はベアリングとオイルシールが付いており、ベアリングを出力軸が抜けるには少々圧力が必要でした。取り付けネジは規定トルクで締めました。

　末端のフランジ締め付けナットは１３０程とかなりの締め付けトルクです。ホームセンター購入安物トルクレンチは頼りなく、力いっぱい締めてなおさら電動ハンマーインパクトの打撃を一二発かましてやりました。
　この段階で天井が開いててオイルを入れやすいので、ヤマハギヤオイルを入れてやりました。規定量は８５０ｃｃで1リッター缶が手ごろです。ところが前部下方にあいている穴からダダ洩れです。クラッチベルハウジングが付いていないとオイルは溜まらないのです。大慌てで後ろに傾けてやりました。今度は後ろエクステでダダ洩れです。スピードメーターケーブル出力ハウジング穴からダダ洩れでした。慌ててハウジングを差し込みましたが時すでに遅し、新品ヤマハギヤオイルは大方地べたを濡らすこととなってしまいました。まったくジジイの間抜け仕事です。


　クラッチベルハウジングが取り付けられ、ギヤボックス天井が取り付けられました。ギヤオイルは再度モノタロウ取り寄せしなければなりませんので、後でギヤボックス横の注油口から正統なやり方で入れてやります。
　これでエンジンとトランスミッションをつなぐことができます。