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ゆたのすけのブログ一覧

2017年12月30日 イイね!

三江線巡り

三江線巡り廃止まで100日を切った三江線へ。
全線往復は、私にとって最後になるかもしれないので、しっかり目に焼き付ける気持ちで訪れました。
前半は沿線を巡り撮影。後半は江津から全区間往復乗車しました。


425D 浜原行 石見川本〜木路原


429D 三次行 鹿賀〜因原


浜原駅発の最終列車となる、折り返し433D 三次行 と434D 江津行
駅前には、迎えの車が数台。地元の方と見られる学生さんや、年配の方が下車。
どの列車も乗り納めに来たファンや観光客で、連日いっぱいのようですが、純粋な利用者の姿も見受けられました。



三江線の、ほとんどの駅に駅ノート置かれおり、訪れた人々のメッセージが書き込まれています。
沖縄、九州、四国、関東、東北、北海道、台湾と遠方からも。
徒歩や自転車で全駅巡ったり、列車だけで全駅乗降している方の書き込みも。
それらを読んでいると、驚かされると同時に心温まりました。



三次発の三江線始発列車 422D 浜田行 宇都井〜石見都賀
朝早い便ですが、単行のキハ120の座席がほぼ埋まるぐらいの乗車率でした。
民家の赤褐色の瓦は、石州瓦と呼ばれる島根県産の瓦。山陰地方や日本海側の地域で多く見られる光景です。



江津発の三江線始発列車 423D 三次行 宇都井〜石見都賀
最後に開通した口羽〜浜原の区間は高規格で作られ、高架にPC枕木が並び、一見すると智頭急行のような振り子式気動車特急が走って来ても違和感無いように感じ、廃線になる路線の光景に見えないです。
三次で折り返し424D及び426Dで多くの乗車が見込まれるため、普段は多くても2両編成ですが、増結の3両編成。



424D 石見川本行 粕淵〜明塚 第一江川橋梁
人が歩ける部分が併設されています。
列車が来るまで待っていると、地元の方が2人程渡って来られました。おはようございます。と挨拶を交わします。何気ない言葉ですが、いいですね。



424D 石見川本行 乙原〜竹
追いかけて、先客が多数のこの場所で。レンズを交換する暇もなく標準ズーム・・・



424D 石見川本行 竹〜木路原


424D 石見川本行 木路原〜石見川本
終着までもう少し。



そして石見川本に到着。お客さんは全員降ろされ、そのまま留置後、626D 江津行になります。
大勢の人が降り、街に散らばりつかの間の静けさ。



先ほどの石見川本で626Dと交換する対向の425D 浜原行 浜原〜鹿賀 井原川橋梁
誰も使っていなさそうな高台の公園から。真新しい橋脚は災害から復旧した証。その数年で役目を終えようとしています。



626D 江津行 浜原〜鹿賀 井原川橋梁
更新車のLED前照灯とフォグランプが鋭く光ります。



撮影の次の日は、江津から全線往復します。
前回は乗車した時は、三次側から往復でした。
今回は、江津5:53発 423Dで。三次発424Dと428Dで江津に戻るプラン。
朝早いので早めに寝ようと近場で、いい雰囲気の温泉と探し見つけたのが、温泉津温泉(ゆのつおんせん)薬師湯です。


古くからの温泉街で、歴史的な旅館や土産物屋が立ち並ぶ中で、この建物が最古らしい。
中央の番台の出窓。中に入ると木の扉に木の階段や、こじんまりとした湯船にレトロな雰囲気が広がります。
源泉掛け流しの湯は、少し熱めでしょうか。体の芯まで温まります。
これだけのもので入浴料が350円とは驚きです。もっとお金出しても良いぐらいです。


翌日、まだ暗い朝の江津駅に5時30分頃に行くと既に乗りに来た人達が多くいました。
三江線も他のローカル線などのように、通常はワンマン運転ですが、多客に対応するため車掌さんが、中間の2両目後部に乗務。
当初は、運転扱いをしない要員かと思いましたが、前面にあるワンマン表示器は、3両中全て跳ねあげられ、料金表示のLCDなど、ワンマン機器は全てオフで。扉扱い、肉声放送と完全にツーマン運転です。
キハ130は、運転台側だけの半室構造。反対側は監視用の小窓と車掌スイッチ、ブザースイッチ、非常スイッチが、設けらています。


江津駅窓口は、まだ開いておらず、車掌さんから片道の乗車券を購入しました。
当初は、青春18きっぷで乗車を考えていたのですが、三江線の文字が入る乗車券を残したくなり、購入を決めました。
携帯端末のロール紙の味気ない切符と思われがちですが、紙面に米子車掌区423Dと印字され、貴重ではないでしょうか。


天空の駅と呼ばれる宇都井駅に到着した際。駅から見下ろす位置にある空き民家を借りオープンした「民宿うづい通信部」の人々が、さよなら三江線の旗を降っておられ、乗客一同手を振り返すシーン。グッと来ますね。。。


三次に到着後、改札で無効印を押してもらい、江津行の乗車券を購入しました。
ホームは、即席で作られた乗車位置票に順番の列ができ、424Dは、3両の座席がほぼ埋まる乗車率で出発。先頭部分は、かぶりつきをする人々でいっぱい。



石見川本駅に到着。出迎える川本町の職員の方々と降りる人々で賑わうホーム。全盛期の三江線は、普段でもこんな光景があったとか。 


駅前の三江線おもてなしサロンで、名産のえごま茶を頂き、美味しいので購入したいと言うと、近くのお店を教えて頂きました。

こちらの店のご主人と、お母様にお聞きしたのですが、昔は4両編成が普通で、ラッシュ時は7両編成もあり、現在も駅横に残る保線区の建物があるように、かつて多くの鉄道員が常駐していた。
街は飲み屋、商店が多く、活気があったのに、今は子供や人が減り店を畳んでしまったところが多い。
鉄道、駅が消えるのは寂しいけど、使いたくても、あの本数じゃ使えないし、今は道路ができ、車やバスがあるから・・・と仰っておられました。


次の426Dの発車まで1時間30分近くですが、あっと言う間ですね。
発車直前、町長と町の職員の方が1両ずつ乗り込み挨拶がありました。


島根県、そして川本町に来て頂き、ご飯を食べて頂きありがとうございます。三江線は無くなりますが、町は無くなりません。廃線までにもう一度訪れて下さい。廃線後も町に遊びに来て下さい。三江線と川本町の事を忘れないで下さい。


挨拶後、自然と拍手が出ていました。
発車の時、町長と職員皆さんがホームからお見送り。
また来ます。と言って別れました。
三江線で繰り広がられる一つ一つの光景も、あとわずか。
最終日は、スケジュールの都合で行くことが無理なので、心の中で見送るつもりです。


Posted at 2017/12/30 17:52:04 | トラックバック(0) | 日記

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