
いつもマニアックな話題ばかりなので、今年最後は思い切り初心者向けの内容を。
カーおよびホームオーディオ用の音源作成環境についてのメモです。
「flacってどうやって作ってるの?」
と聞かれ、
「ググれ」
と答えておいてから調べてみたら、全体の流れを解説したページは意外に少なかったので、自分用の覚え書きも兼ね周辺ツールも含めた形で紹介します。
今さらflacネタもないだろう(5年くらい前でも同じ内容が書ける)とは思いますが・・・マカーな人はごめんなさい。
flacとは、・・・やめた。ググって下さいw 本題行きます。
現在の自宅オーディオはflacベースのネットオーディオになっています。
メディアファイルはWindowsサーバーに集約し、smbファイル共有およびDLNA(
Asset UPnP)により家庭内配信しています。今年DSD音源に対応するため少し変化がありました。
DSDのDLNA配信は比較的最近のテーマのようで、現代人に追いつくべくいろいろと模索中。
明確な音像を結ぶソニックデザインの「オン」な音とは対照的に、「オフ」な音が得意な癒し系サウンド。
ネットワークオーディオプレーヤー兼USB-DAC/DDCのN-70Aを入れて接続をすっきりさせました。
PCM音源はビンテージDACと気分で使い分けてます。
カーオーディオに注力している間にIT系の老朽化が・・・サーバーは来年中に更新しよう
ホームとポータブル、カーオーディオで使用する楽曲ファイルは以下のソフトウェア達を使って作成しています。再生機器が変わってもソフト環境は数年これで安定稼働しています。
リッピング
リッピングソフトには性能があります。
Exact Audio Copy(EAC)はCDドライブの制御が緻密でエラーの出やすいディスク(古い輸入盤に結構ある)でも確実に読み取ってくれ、それでもエラーがあればきちんと報告するので信頼しています。
AccurateRipという、世界中のユーザーのリッピングデータ(のハッシュ)を集めて正確度を判定する(要するに「他のみんなと同じデータだから大丈夫でしょ。」という)機能もあります。
このソフトだけで、CDからトラック単位のflacファイルまで一気に作成できるのですが、自分はCD1枚まるごと1ファイルにするwav+cue形式でリッピングしています。こうしておけば曲間のギャップ情報も保存されるので完全にCDを復元することが可能ですし、
DAEMON Toolsを使ってCDとしてマウントすることもできます。
wav+cueファイルはマスターデータとしてポータブルHDDにバックアップ、非常用持出袋に入れておけば万一の時も安心です。
cueシートは文字コードがShift-JISで生成されますが、特に海外製DLNAサーバーやLinuxベースのNASを使う場合は文字化けを起こすことがあるので、
秀丸エディタでUTF8(BOMあり)に変換します。
EACはアルバム情報の取得に非商用データベースのFreeDBを使います。日本のCDの楽曲情報は少し弱いので、Gracenoteのデータを使う
Playerを併用します。EACでトラック情報を取得できない時は、Playerで取得したデータをcdplayer.ini形式でエクスポート、それをEACでインポートすればOKです。
エンコード
wav+cueからここで作成した1ファイル/1アルバムのflac形式がマザーデータとなります。まだトラック単位には分割しません。マスター・マザーまでは音源のデータを維持したいので、リプレイゲインなどは設定しません。
flacのフロントエンドツールとしてはflaconvert(
flacencodeに同梱)が便利です。cueファイルをflaconvert.exeにドラッグ&ドロップするだけで、楽曲情報をinternal cue形式で埋め込んだflacファイルを生成してくれます。設定はiniファイルに記述しておきます。
以後flacファイルだけ使うならcueシートは不要ですが、利用する場合はシート中の「.wav」を「.flac」に修正します。
タグ編集
この時点で既にタグ付けできているので編集の必要はないのですが、アルバムアートの埋め込みに
Mp3tagを使用します。デフォルトではAmazon.comに調べに行くので、邦楽アルバムは苦手です。
.co.jpからも検索できるようにこれを適用します。
(2019/3追記)現在、Amazon.co.jpからのアルバムアート自動取得はできなくなっていますので、画像は手動で貼り付けます。
再生
foobar2000はflac+cueの1アルバム/1ファイル形式に対応しています。
DSD再生用コンポーネントを追加してあります。
スキンやアップサンプラーなど豊富な
追加コンポーネントがあるのでお好みで。
ASIO support (foo_out_asio)
Super Audio CD Decorder (foo_input_sacd)
変換
ネットで購入したハイレゾ音源はデジコアで再生できないので、
xrecode IIでサンプリングレート・ビット深度を変換します。foobarでもできますが、こっちの方が視覚的でわかりやすいです。
トラック単位で購入したファイルの結合・cueシート作成もこれ一本でできます。
ファイル分割
マザーデータから各再生機器用のファイル生成をfoobar2000で行います。トラックごとのファイル分割やリプレイゲイン設定(しませんけど)はこの段階で。
flac/ALAC/wav/aac/mp3など各形式にアルバム名右クリックで一発変換可能です。ファイル命名規則や宛先フォルダなどはあらかじめ設定しておきます。
なおカーウイングス用のATRACへの変換は、MediaGoなどATRACエンコーダが含まれるソフトをインストールしたうえでfoobarに対応コンポーネントを組み込めば他のコーデックと同様に変換できます。
OMA/3GP Decorder (foo_input_oma)
ファイル名変換
デジコアのCFカードのフォルダ・ファイル名は日本語不可なので、ローマ字変換できる貴重なソフト
Ganmigiを使えば多少楽になりますが・・・誤変換された単語の綴りを調べたり、まだめんどくさいです。
こうやってまとめてみると、いろいろと冗長な構成ですね・・・
初心者向けじゃなかったかも・・・でも一度構築してしまえば、CDを買ってきてからの作業は簡単ですよ。
曲単位のflacファイルをマザーデータにしても良いと思います。その辺のアレンジは好みでどうぞ。
参考にしてもらえたら幸いです。
お正月休み、暇になったらPC環境構築などどうですか?
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Posted at
2014/12/28 18:09:03