昨年から「ネットワークオーディオ車載!」なんて、一見新しそうなことをしてますけど、
「音質ならまだまだローカル再生だよな!」
ということで、自分で所有している音源を再生するという点ではネットオーディオも広義のローカル再生。昔からのオーディオ、大容量という意味でCDチェンジャーあたりと本質的には変わらないと思っています。
一方カーオーディオにも常時接続、サブスクの流れが来ていて、パイオニアのアレとかでアマプラなどストリーミング再生を楽しんでいる方もちらほらお見かけします。パラダイムシフトと言えるのはそっちだろうなぁと思いつつも旧来のスタイルにしがみついているおじさんです。
地方じゃ5Gどころか4Gさえつながらない道なんていくらでもありますし。
で、2020年ももうすぐ末。わが車のシステムはこうなりました。
前回までに製作した、このシステムを車載しました。
MinimServer2のラズパイは
前回のブログ、UPS(無停電電源)のJuice4haltにより12V電源化してあるので、ACC電源で直接駆動できます。
lightMPDを動作させるPCは
前々回のブログでご紹介、超小型のLIVA Q2を使いました。
助手席下に置いてみたところファンノイズは許容できそうだったので、他のファンレスPCよりも小型であるメリットを取りました。
PCはラズパイのUPSと違って車両の不安定な12Vには対応しておらず、安定化電源が必要です。オーディオ用リニア電源の
UltraCap LPS-1.2(UpTone Audio)
で駆動・・・しようと思いましたが失敗しました(後述)。
再生系の信号の流れはこうです。
自分のプロセッサーアンプではデジタル入力が48kHzまでの対応のため、44.1kHzと48kHzは無変換、ハイレゾやDSDの音源はlightMPDのソフトウェアで変換を行います。x86_64のCPUパワーを生かして高次の変換演算を行う、という考え方はPC版lightMPDの導入時に紹介した通り。
USB出力前に変換するので、ハイレゾを聴くためのアナログ接続もハードウェアSRCも不要となり、USB-DDCは専用機を使います。ホームオーディオで愛用していた
Audiophilleo2
に再登板してもらいました。
電気喰いで、電源や信号品質に敏感で、ハイレゾ対応能力も今となっては万全とは言えない古参なれど、この音質はなかなか代えが無いのですよ。
USB-DDCは新製品が出なくなり、選定が難しくなってきています。AC電源のものを含めても選択肢は少なく、バスパワー動作で車載に使いやすく音質的にも満足できるものとなると本当に数えるほど。
試してみたい製品はありますが、Audiophilleo2後継のmk2が現役なので今のところこれで十分という気もしています。
接続を終えて動作確認です。
これまで使ってきたAT-HRD500(USBセルフパワーデバイス)のまま前段のサーバーとレンダラーを入れ替えたところまでは順調で、バスパワー動作のAudiophilleo2につなぎ替えたら問題発生。DSD再生時に動作が不安定、というかPCが再起動している感じになりました。これは電流不足だろうと、
iDefender3.0(iFi Audio)
を入れてUSB電源を別供給としたところ安定しました。
リニア電源の定格が12V/1.1Aで約13W、バスパワーのUSB機器が最大2.5W(自分の場合はさらにアイソレータの分も追加)ほど消費するので、PCの消費電力の目標を10W以下としたのですが、LIVA Q2でlightMPDを動作させた時の最大値は11Wほど。わずかなオーバーですがダメでした。そもそも100%近い負荷を前提にした時点で計画ミス、ここは見直しを考えるとします。
しかし音質に関してはlightMPDのパラメータを調整していない現段階でも従来以上のものがあり、とりあえず運用開始しました。
何が良くなったかというと空間表現。オーケストラで言えばTpが上段奥の「あの辺」から聞こえてくる感じが出るようになり喜んでいます。従来はみんな「その辺」だったんですよ、伝わりますかね?
これは超低ジッターのDDC、Audiophilleo2のキャラクターなので期待していたところ。種明かしをすると、DDC専用機を使うためのソフトウェアSRCでありDSD/PCM変換でした、というわけです。
ここ数年ハイレゾとCDフォーマットをシームレスに聴くため、DACやSRC内蔵DDCを試してきました。音質的に決して悪くはない、というか十分楽しめるレベルではあるものの、それ以前の44.1kHz専用構成に届いていない部分もありモヤモヤと・・・
ん?デジャヴを感じて過去のブログを読み返してみれば、
4年前に書いておりました。
何のことはない、CDフォーマットの音質を落とさずハイレゾも聴けるようにする(それも現システムではメリットを完全に活かせるわけでもない)のに4年もかかったということ。随分回り道をしたものです。
あのぉ、そろそろ本音言ってもいいですか・・・ハイレゾめんどくさいです・・・対応して実は音質落としてる人、結構いるんじゃないかしら・・・
今年はここまで。来年は何しよう?
(2020/12追記)個人用メモです。「USBのノイズ」とかいう一見ワケわからんワードが出てくるので個人用。
まずはこの部分を何とかしないと。PCの電源にオーディオ用リニア電源を入れたのはUSBをローノイズにするためだったのにiDefenderで別供給にしたのでは意味がない・・・
改善案1【実施済】
リニア電源の出力を5Vに変更し、USBの電源ラインに直接注入する。
PCの電源はAmazonでも買えるDC/DCコンバーターにしました。詳しくは
整備手帳で。
改善案2
USBアイソレータの7055にあるUSB電源専用端子を使って、絶縁後の電源をクリーンにする。リニア電源はトランクに移設。
改善案3
USB-DDCをAudiophilleo2 mk2にするとS/PDIF出力段の電源をセパレート可能。本来PurePower用ですがUltraCapの5Vでも使えそうです。
下に行くほど音質的には有利と予想しています。2021年バージョンはこんなところから始めようか。
Posted at 2020/11/22 20:38:52 | |
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