
まだやるのか!という気もしますが、AndroidでのUSBオーディオ情報については当ページにかなり集約したつもりなので・・・ダメ押しです。
ヨド○シのポイントが期限切れ間近となったので購入、というかゲットしたのがこれ

Nexus Player (Google)
AndroidベースのTV向けOS、Android TVを搭載するSTB(セットトップボックス)です。
実売1万円ちょっとという手頃な価格ながら、IntelクアッドコアCPU、HDMI、Wi-Fi、Bluetooth、USBと一通りそろっていて遊べそうだったので入手してみました。

裏面。CDサイズの小さな本体に、端子はHDMI、USB、ACアダプターの3つのみ。
専用リモコンとはBluetoothで接続します。
テレビとHDMIで接続し、リモコンでYoutubeなど動画を見ることができます。
似た製品にChromecastがありますが、スマホとの連携が前提のあちらと違い単体でも動作します(Chromecastの機能も備えています)。またAndroid OSで動くのでアプリを入れられます。
アプリが入るなら、当ページ的には当然
アレを使いたいので、まずはUSB機能の確認から。

USB OTGケーブル USB-OTG10 (アイ・オー・データ機器)

OTGケーブルでマウスを接続すると画面にカーソルが現れました。
USBホスト機能は有効のようです。第一関門クリア。
一通りセットアップします。ホーム画面は標準OSと違ってこんな感じ。
リモコンの縦横でコンテンツを選ぶ感じは、SonyのXMB(クロスメディアバー)にも似ています。
YoutubeやHuluのアプリは最初から入っています。
混ぜると「いよかん」になるのかぁ・・・
さっそくGoogle PlayからUSB Audio Player PROをインストー・・・あれ?
UAPPが無い!
てゆーか、何このアプリの少なさは。
Android TVはスマホやタブレットと同じAndroidベースではありますが、アプリは専用リモコンでの操作など一定の条件をクリアしたものしかインストールできないようになっています。
Googleさんの思想なのか、「リモコンは十字キーじゃないとヤダ」と家電メーカーが主張した結果なのか真相はわかりません。でも、Androidと「似て非なるもの」にしちゃダメでしょ・・・
Google Playにないアプリでも、PC上のGoogle Playからインストールの指示を出したり、apkダウンロードという直接ファイルを送り込むやり方でインストールできるものはあります。しかしUAPPのような有料アプリはダメでした。
YoutubeやHuluさえあれば、という人ならこのままで良いかもしれません。
また
Kodiのようなメディアプレーヤーアプリをインストールすれば、動画再生機としてもそこそこ使えるようになります。
しかしUAPPもHF Playerも使えないのでは、オーディオ再生用としてはちょっと落第です。
(ここでの「オーディオ用」とは、端末本体の音声出力は使わず外部にUSBオーディオ機器を接続することを前提としています。)
でも、まぁここまでは想定内。
Nexusの名がつくGoogleの標準端末だけあって、ノウハウはネット上に溢れています。
探してみると、早くもカスタムROMが出ていました。ありがたや。
ROM焼きは
Nexus7で経験済みなので、標準ROMには早々に見切りをつけて書き換えました。
有名どころのCyanogenModはまだNightlyビルドしかなかったので、今回入れたのは
LolliRock(リンク先の [ROM][AOSP][Full Android Lollipop for Nexus Player][v.2.1] )です。
(2016/6/18追記)
LolliRockの掲載サイトが変更になっていたので更新しました。また、同じ作者さんからAndroid OS 6.0ベースのROMもアップされています。同じリンク先からダウンロードできます。
(2017/4/2追記)
CyanogenModは2016年12月をもって終了していました。
手順は「Nexus Player ブートローダーアンロック」あたりでググってください。続く書き換え操作はLolliRockのページに説明があります。コツとしては「慌てず待つ」。
[Nexus Player側で操作]
・開発者オプション有効
・USBデバッグモード
[PC側で操作]
・JavaおよびAndroid SDKのインストール
・platform-toolsおよびNexus Playerのドライバーのインストール
[普通の(OTGでない)USBケーブルで接続]
[PC側で操作]
・ブートローダー起動(NPの起動時ボタン長押しでも可)
・ブートローダーアンロック
・ブートイメージおよびシステムイメージ書き込み

はい、標準Android OS搭載STBの出来上がりです。リミッター解除!
いちおう断っておきますけど、ROM書き換えは一歩間違うと起動不能になるリスクのある行為です。At your own riskで。
Android TVを使わないなら、Nexus Playerである必要もないのですが・・・
画面の通り最初は何も入っていませんが、普通のGoogle Playが使えるので好みのアプリをインストールできます。
やっぱAndroidはこの自由がないと。
Nexus Player付属のリモコンはマウスカーソルをサポートしておらず標準OSでは使いづらいので、別のリモコンを用意しました。

T2エアマウス 空中で使えるワイヤレスマウス 2.4GHz Fly Air Mouse
エアマウスを使うためにUSBポートが足りなくなるのでハブも追加します。

スマートフォン/タブレット用 USB2.0ハブ BSH4UMB02BK(バッファロー)
※OTG機能を含んでいるので、これがあればOTGケーブルは不要です。
リモコンを傾けてマウスカーソルを移動させます。
Wiiリモコンに似ていますが、あちらのような絶対座標でなく独特の操作感覚でちょっと慣れが必要です。

もちろんUSB Audio Player PROも普通に動作しますので、USBオーディオ機器に無変換でデータを送出することが可能です。
書き換えたLolliRockのAndroid OSはUSBオーディオをサポートしているはずの最新バージョンですが、OSの音声出力先はHDMIにルーティングされているため、OSと関係なくUSBオーディオへ音声を出力できるUAPPはオーディオ用途に適しています。
ただ、本体のストレージは8GBしかないので、音楽ファイルの保存場所はNASなど別に用意する必要があります。
(2015/5/6追記)
LolliRockがバージョン2.1(Android OS 5.1.1)になり、OTG接続時の自動マウントをサポートしました。USBオーディオ機器を接続すると、OSの音声出力が自動で切り替わります。UAPPだけでなくネットラジオなどもUSBオーディオで聴けるようになりました。

USB DACのTEAC UD-301と接続してDSDも再生可能でした。
これと小型のHDMIモニター、USB対応アンプあたりを組み合わせれば、PCレスでDSD対応のデスクトップオーディオが出来そうですね、という紹介でした。
自分にとっては、老朽化したPCオーディオの調子が悪く、Windows Updateが走るたびに
Windows Modules Installer Worker、またお前か!
と心中穏やかでない日々を過ごしているので、良い補完機ができました。
※Windows Updateの後に自動実行されるクリーンアッププログラムのこと。非力なPCでWin8.1を動かしているので、WU後数時間はこのお方にCPUを占拠されます。しかも、その間CPUが悲鳴を上げてクロックダウンを繰り返すという、もうね・・・
(2015/5/2追記)
ネットワークを有線接続にしたところ、自宅サーバー上に置いた5.6MHz DSDの音源をPCより安定して再生できるようになってしまいました。
どうやらとっても「出来る子」なので、自宅オーディオはこの子をセンターに抜擢してシステムを組み直そうかと思っています。

BUFFALO 10/100M USB2.0用 LANアダプタ (Wii、Wii U、MacBookAir動作確認済み) LUA3-U2-ATX
(2015/5/9追記)
連休中にあれこれやって、最終的にこうなりました。
Nexus Playerで何でもこなすミニマルなシステムです。

自分の環境ではDSD再生時に少し重いDLNA配信はいったん止めてsmbファイル共有に戻しました。これにともない、ネットワークオーディオプレーヤーはUSB-DAC(DoP対応品)に変更、PCは音源ファイルの作成専用として再生環境から外しました。Nexus PlayerでDSDを含む全ての音源を安定再生できています。
映像系はメディアプレーヤーを撤去し、こちらもNexus Playerで再生環境を整備中。
先にPC更新しろよ、という話なんでしょうけど、最近ワクワクを感じないWindowsには追加投資する気がおきず・・・
(2015/5/10追記)
USB-DACのDA-06 (LUXMAN) はリレーの動作音が気になると一部で叩かれたことがありますが、ギャップレス再生可能なUSB Audio Player PROではPCM音源のアルバム再生中にリレーが作動することはありません。
また、まれに音飛びすることがあったので、UAPPの設定で「Force 1 packet per transfer」をONにしたところピタリと改善しました。こういう細かい設定で機種依存の不具合を回避し易いのもUAPPの利点です。UAPPでDA-06を駆動している方はご参考に。
・・・って、いないかw
もっとハイエンドなシステムではわかりませんが、少なくともこのクラスのオーディオではAndroidでもWindowsPCに十分比肩し得るレベルの音が出ます。ケーブルや電源まわりの吟味はこれからなので期待しています。もちろん操作性には非常に優れたものがあります。
「スマホのOSなんてオーディオとは関係ない!」と思っているオーディオファイルの皆さんに、少しでも「おや?何か面白そうなことやってるな」と思ってもらえたら幸いです。
今年はこれでハイレゾなど試しながら、来年以降の車載環境をどうするか考えていきたいと思います。
その前に今年の計画がまだだった。そしてこの↓イベント。危険すぎる・・・
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(お知らせ)
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リスニングキャンプ5が5月24日(日)に神戸市で開催されます。関西初開催ということで、そちら方面のショップさんは気合が入っているようです。ハイエンドなデモカー・ユーザーカーが集結しますので、ソニックデザインに興味のある方はぜひ!
今回自分の地域からは遠方になるので、休みを取って参加すべくお仕事ガンバッテマス。
仕事が忙しいときに限って、こういう遊びをしたくなるんですよね・・・
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