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なかるうのブログ一覧

2014年03月28日 イイね!

USBオーディオ車載化の続き

USBオーディオ車載化の続き前回Androidトランスポートを車載化したものの、Nexus7にOTGケーブルを接続している間は充電できないという問題が浮上しました。バッテリーを気にしながらのドライブでは精神衛生上よろしくないので、Nexus7のカーネルを入れ替えて充電対応にしました。

カーネル入れ替えするなら、充電対応のついでにOSレベルでUSBオーディオ対応としてPowerAMPなりNeutronなり好みの再生アプリを使えるようにする事もできるのですが、USB Audio Player Pro(UAPP)の音が良かったのと、音楽以外の音がUSBに流れない仕様が気に入ったので、これはそのまま使いたいと思います。
標準Nexus7にない、USBホスト動作時の充電(OTG charge)機能のみ追加する方針としました。

今回は長くなるので結果から。


USB再生しながら充電できてます!
以降、これ「だけ」のためのレポートです。

必要なパーツですが、まずケーブルはこれ


Galaxy/NOTE/スマホ用 OTGケーブル micro USB-USB A メス USB機器給電端子付

OTGケーブルは通常のmicroB-Aメスの他に電力供給用のAオスコネクタが付いた三つ又タイプ(Yケーブル)を使用します。

このYケーブル、タブレット側への給電ができないものがあるようです。
OTG時に電源出力する端末に外部電源を接続すると電源がぶつかることになるので、安全上わざとそうしていると思われます。
ネットショップのレビューを見ると、「充電できない」という報告が多数ありますが、今回のように端末の仕様で充電できないケースと、ケーブルの仕様によるものが混在しているようなので見極めが必要です。
N7のように標準状態では充電できない端末があることを知っておけば、迷わずに済むと思います。

(8/8追記)
上の写真のものを本日チェックしてみたところ
 ※ USBオスは本体へ充電できません。周辺機器へ給電専用になります。
という注記が追加されていました。本当に仕様変更があったのかどうかは不明です。

OTGケーブルはまだまだマニアックなものなので、電気店に行って
 「本体の充電ができる、OTGのYケーブルください。」
なんて聞いても「???」となるでしょうし。もしも
 「A端子は標準サイズでいい?カーネル何入れたの?」
なんて反応が返ってきたらデキル店員ですので、一生ついていきましょうw
今のところネットのレビューから判断するか、ダメもとで試してみるか、自作するしかなさそうです。

電源はシガーソケットから。

24W 4.8A カーチャージャー デュアルUSBポート(Anker)
(7/21追記)
カーウイングスの通信ユニットとの相性から変更。2A程度の機種で大丈夫のようです。
車載USB電源セパレート 2.1A/2ポート T5229(多摩電子工業)

最初カーネルの設定でFast Chargeオプションを付けずにインストールしたところ、充電中の表示は出るものの残量は少しずつ減っていく状態でした。USB標準の500mAでは足りないようです。
Fast Chargeを有効にしたら使用中でも残量が増えるようになりました。

このオプションを選択すると最大1800mAまで電流を吸い込むので、これにUSBオーディオ分を加えた電源容量が必要です。

また接続に順序があります。電源、タブレット、USBオーディオの順につないでからUAPP起動です。
充電対応としたことにより、Nexus7からUSBには電源を供給しないため、ACC OFFでUSB接続が切れてしまい再始動時ちと面倒になってしまいました。

あ、シガーチャージャーじゃなくて大容量のモバイルバッテリー入れればいいのか。
今度試してみよ。
(4/5追記)というわけで、外部バッテリー駆動に変更しました。

USBポータブル電源 10000mAh CP-F10LSAVP(SONY)

これなら、給油等でエンジンOFFしても接続からやり直す必要はありません。
N7の内蔵バッテリーの2倍以上の容量なので長時間ドライブでも大丈夫。
それでも足りなければシガーチャージャーから充電しながらの給電も可能。
ハードウェアはこれで完成形かな。
※ちょっと残念なのは、給電中に充電側を接続するといったん出力が停止するので、再接続が必要になってしまうこと。UPS的に使えるバッテリーないかな・・・


OTG charge対応カーネルへの入れ替え方法

以下Android初心者の自分が調べたことをメモしておきます。
間違っていることもあるかもしれませんがご容赦。

予備知識0 リスクについて

・ルート化やカーネル/ROM入れ替えを行った場合、保証が受けられなくなるばかりか、起動不能に陥った場合に修理も拒否されゴミと化す(文鎮化)可能性があります。特にカスタムリカバリの導入までは危険性大。何かあっても再インストールで元に戻るPCとは違うので要注意です。

・Nexus7にはOTA(On The Air=無線経由)で楽ちんな自動システムアップデートがありますが、これも使えなくなると思った方が良いです。(間違ってアップデートして文鎮化した例多数。)
以降、システムのアップデート状況をウォッチしながら手動でメンテナンス(再インストール)していくことになります。
なお、アプリの方の自動アップデートはカスタムカーネルでも使えます。

・ルート化を行うことにより、万一ウィルスに感染した場合にウィルスもルート権限で好き放題できるというリスクがあります。「ちゃんと対策ソフト入れてるから大丈夫」なんて思っていると危険です。
カスタムカーネル自体のセキュリティも、あまり変なものはないとは思いますが一応注意。そもそも漏れて困るような情報は入れないこと。

お約束の定型文になりますが
以下はLinuxの精神「自助努力」に従い自分でなんとかする方の参考用として記載します。この通りに作業しても失敗するかもしれませんが、たぶんサポートできませんので。


予備知識1
Nexus7でOTG charge可能なカスタムカーネル・ROMまとめ

カーネルとはその名の通りOSのコア部分で、ROMはAndroid OS全体を指します。

Timur's USB ROM
 Nexus7車載派の定番ROM。Nexus7 2012用のみ。
 (5/18追記)Nexus7(2013)用もリリースされました。(有料)
 通常版と、なんとインパネ埋め込み用(!)のFixed Installation版あり。
 FI版はエンジンOFFでディープスリープ移行とか出来て面白そうです。
 ダッシュボードギャラリーは必見。皆さんカッコよくインストールしてます。

ElementalX
 Nexus7(2013)用カーネル。オーバークロック設定が豊富。
 (4/5追記)最新版では、上位のOSとして標準Android OSのほかにメジャーなカスタムROMのCyanogenModも選べるようになりました。

Zeljko1234氏によるカスタムカーネル
 CyanogenMod11ベース。grouper用のみ?

Kang-aroo
 Kangプロジェクトベース。hotplug DACサポート。
 USB ROMのコードを流用。grouper用のみ?

不要なカスタマイズ項目が少ないTimur's Romが良さげでしたが、Nexus7(2013)版はリリース前だったため今回ElementalXをインストールしてみました。


予備知識2 Nexus7ハードウェアのコードネーム一覧

カスタムカーネルは自分のNexus7のモデルに合うものを使用する必要があります。
コードネームがよく出てくるので覚えておくとよいです。ダウンロードするファイル名に自分のと違うコードネームが入っていたら、それはたぶん間違ってます。
・grouper (2012 Wi-Fi)
・tilapia (2012 3G)
・flo (2013 Wi-Fi)
・deb (2013 LTE) ←今回はこれ


本編 インストール作業リスト

全体の流れのみ記載します。
個々の作業はそれぞれ詳しい解説ページがあるので検索した方がよいと思います。
先人達に感謝。

1. アプリデータのバックアップ
 作業の過程で内蔵ストレージが一度消去されます。
 全データを一括バックアップできるHeliumを使いました。
 (有料版はクラウドストレージへのバックアップ可能)

2. その他のデータ(音楽等)を必要に応じバックアップ

3. ブートローダのアンロック
 ここからが自己責任の世界です。
 ダウンロードするファイル:platform-tools.zip
 ビルド番号を連打→USBを開発者オプションで接続。
 fastboot oem unlockコマンド実行
 アンロックするとストレージが初期化されます。もう引き返せませんよ。
 完了後、購入時の初期セットアップが走るので一通り設定。

4. アプリの再インストール
 アンロックしてもGoogleアカウントは使えるので、初期セットアップを済ませると以前のアプリが勝手にインストールされていきます。こりゃいいや。

5. カスタムリカバリTWRPの導入
 リカバリ(復旧)機構を改造して、それをベースにシステム入れ替えできるようにします。
 ダウンロードするファイル:openrecovery-twrp-2.7.0.0-deb.img
 Android 4.4.2(KitKat、ビルド番号KOT49H)に対応するTWRPは2.7以降。
 ブートローダー起動(電源+音量↓長押し)
 fastboot flash recovery imgファイル コマンド実行
 Recovery modeでTWRP起動確認
 superSUを要求されるのでplayストアからインストール

6. TWRPを起動し、ElementalXを導入
 ダウンロードするファイル:ElementalX-N7-2.6.zip
 (6/7追記)Android OS 4.4.2用の最新版は2.12
 TWRPからRecovery mode→Installでファイル選択
 インストーラ設定はOTG chargeをチェック。Fast Chargeもチェック。
 他は好みで。オーバークロック関係は全てstockにした。
 途中ブラックアウトしても、じっと待つ。慌てて電源長押しとかしない。

 (2014/4追記)何回か再インストールしていると、インストール終了後にブラックアウトしたままになることがありました。
 よく見るとバックライトは消灯しているものの表示は生きていてTWRPの画面に戻っていたので、ここまで来れば電源長押し(10秒)で強制OFF→再起動でも大丈夫なようですが、TWRPの画面を思い出してReboot操作したら普通に起動しました。

7. アプリデータのリストア
 GoogleドライブにバックアップしたデータをHeliumでリストア。
 LINEのみリストア失敗する。(対策あり)

8. 音楽等データのリストア


こんな感じで無事終了。ググりながらの作業だったので多少違ったかも。
文鎮化の洗礼は受けずに済みました。
カーネル変更の場合、冒頭の画像に表示されるOS情報以外ノーマルとの違いはありません。
カーネルの設定変更はTWRPから再インストール(上書き可能)で行います。

充電の問題が解決したことで、なかなか使えるトラポができました。
(カーネル入れ替えする以上、万人にはおすすめ出来ませんが)

PCオーディオ的にパーツを取り換える楽しみも出来たところでw、今日はこれまで。
スピーカーのエージングもまだまだ進行中なので、しばらく聴きこんでいきたいと思います。


(同日追記)
非常に耳あたりがよい、ソニックデザインRクラスのスピーカーとも相性の良さそうな優しい音が出ています。これは期待できそうです。

(8/25追記)
もっと簡単に使える端末を実験中です。
もしもUAPPのためにタブレットを買おうと思っている方がいたら、もう少しだけお待ちください。

(9/20追記)
タブレットを更新しました。こちらもご覧ください。

(2015/1/6追記)
USBホスト動作中の充電について、再調査しました。
「ACA機能」に対応した機器を使用すれば、カーネル書き換えをしていないNexus7(2013)でもUSBホスト動作中の充電が可能です。ACA機器が発売になりましたので追記しました。詳しくはこちらをご覧ください。


関連ページ
Android端末でUSBオーディオする方法まとめ
Posted at 2014/03/28 20:42:47 | コメント(0) | トラックバック(0) | オーディオ | クルマ
2014年03月21日 イイね!

USBオーディオ車載化

USBオーディオ車載化Nexus7とUSB DDCによる「Androidトランスポート」の調子がよかったので、車載化してみました。
その前に設定方法と音質レビューから。

USB Audio Player PROで変更した設定項目は、ボリュームコントロールを無効にすること。これだけでファイルのデータを無加工で出力するようになります。その他バッファサイズなどありますがデフォルトのままで問題ありませんでした。
※当然ですが音量100%となるので、DAC以降でボリューム調整できるシステムでないと危険です。

自宅システムでの音質は、PCオーディオの時と遜色なく接続したDACの音が出ており、トランスポートとして十分機能していることがわかります。
しかも、なぜかPCに同じDDCをつないだ時より心地よく感じます。
最初は気のせいかと思いましたが、USBケーブル以降全て揃えて同一ファイルによる比較を繰り返した結果、やはりタブレットで駆動するとわずかに細身になり空間が広がります。逆に力強さはPCで再生した方が出るようです。

ただ、好みの差程度の微妙な違いなので基本的には同じ音と言っても良いと思います。CDとハイレゾ音源の違いを1/10位に薄めた感じ、といえば伝わるかな。
(PC環境はThinkPadX240s/Win8.1/foobar2000/WASAPIです。)

USB区間での伝送はタイミング情報を伴わない純粋なデータ通信なので、この部分の音質差は原理的には無いはず(デバイスとの通信がAsynchronous転送モードで、かつトランスポートがビットパーフェクト出力できている前提で)です。あるとすればVBUS/GNDを接続することによる電源ノイズの影響で、これもアナログ部分を持たないDDCは受けにくいと思います。それがこの程度ということでしょうか。
考えてみれば、タブレットは低消費電力のCPUやバッテリー駆動などハイエンドのPCオーディオで苦労してやっていることを当たり前に実現しているわけで、実は音質的には有利なのかもしれません。

ま、いっか。眉間にシワ寄せて聴き比べるのは得意じゃないのでw、PCオーディオ並みのモバイル音源が手に入ったと喜ぶことにして、車載行きます。


1. 同軸デジタルケーブルを運転席シート下のプロセッサーから助手席シート後ろへ引き回します。ケーブルはちょっと奮発しました。銀コート線♪
・同軸デジタルケーブル AT-SD2000/1.3 (audio-technica)


2. USB DDCは、結局自宅用のhiFaceをそのまま使いました。助手席シート下にベルクロでペタッと固定。
・USB DDC hiFaceTWO Pro (aurora sound)


3. タブレットは助手席シートレールのボルトに車載マウントで固定しました。
USBケーブルは普通のPC用。
・シートボルト取付ロングマウントGN088-L22-SBH (ARKON)
・汎用型タブレットPC用ホルダーTAB001 (ARKON)


Nexus7をマウントにセットし、前回使用したOTGケーブルで接続します。

これで完成です。
このままだと走行中揺れますが、アームをシートに押し付けたら安定しました。

試しに再生しながらハイドラしてみたところ(バックグラウンド再生可能です)、イベントやメール着信があっても途切れたりノイズが入ったりすることなく快調でした。
UAPPの説明には「ノイズが出るようならエアプレーン(機内=電波を使わない)モードにしてください」とあります。今回のシステムではWiFiやLTE、GPSを稼働させながらでも問題ないようです。

(2014/4追記)
GPS/LTEなど稼働状態でまれに(1アルバムで1回あるかないか)音飛びすることがありましたので、バッファサイズを1段階増やしたら音飛びしなくなりました。

UAPPはそれ自体がドライバを持っていてUSBを占有する形になるため、USB側には再生中の音楽だけ、それ以外の音は全てNexus7の内蔵スピーカーから出てきます。これは好みが分かれるところですが、メール着信音などに邪魔されないので自分はメリットだと思います。

また、AndroidOSのオーディオミキサー(AudioFlinger)を通さないので音質的にも有利になります。
古くはカーネルミキサー・・・などと解説を始めるまでもなく、PCオーディオをかじった人はピンときていると思いますが、実はこれこそがUAPPのキモ、高音質プレーヤーと言われる所以です。

裏返しとして当然ながら、UAPP以外の音、例えばネットラジオとかはUSBで聞けません。
UAPPをドライバのように他のアプリから使えるようにする構想もあるようですので、そちらに期待です。

音質は自宅で確認した通り「ピュアオーディオグレード」と呼べるもので、S/N感など良好です。
機能は必要最小限といった感じですが、操作性はタブレットの「ヌルヌルサクサク」なので、例えば信号待ちで大量のライブラリからアルバムを選ぶのも容易で専用機にはないレスポンスの良さがあります。

このシステム、問題点は
Nexus7をOTGモードで使うと充電ができない!
こと。USBはホストとなるものが電源供給するルールなので、Nexus7のようにUSB端子を使って充電する端末ではこうなるのが普通の仕様です。
Nexus7は長時間駆動できる方ですがUSBの分も供給する必要があり、一日使ってバッテリー残量が少ない状態でクルマに持ち込んだりすると苦しくなります。
ならばと、Nexus7にもう一つある給電手段、ワイヤレス充電のQiも試してみましたが、Qiで給電していてもOTGケーブルをつないだ途端に充電が停止してしまいました。こちらはハードウェアの都合でしょうか。うーん、惜しい。

(3/23追記)
OTGモードでも充電できるカスタムカーネルを見つけました。つまり、Nexus7ではカーネル入れ替えまでしないとUSBオーディオと充電の両立はできないっぽい。
やはりroot化は避けて通れないのか・・・ちょっと躊躇調査してます。(半分やる気)

(3/28追記)
カーネル入れ替えして充電できるようになりました。

(9/20追記)
カーネルを書き換えなくてもUSBと充電を両立できる端末を探してみました。こちらもご覧ください。


現在のシステム図


いちおう「デジタル伝送」をコンセプトにシステム構築しているつもりなんですけど。
なんでしょうね、この、おもちゃ箱感は


今回のAndroidトラポはハイレゾ対応ですが、デジコアが受け付けてくれないので16bit/44kHz(48kHz)に封印です。まだまだやることはあるので、今年はCD音質で基礎体力を上げていきたいと思います。
となると、どのソースもスペック的には横並び。ディスクメディア再生用のDVDチェンジャーはいいとして、残り3つ(CFカード、Nexus7、iPod)の使い分けについては、

・・・

考えてなかった。今後の課題といたします。


(追記)
以前に取り上げたオーディオテクニカのデジタルトランスポートAT-DL5HDが発売されました。
こちらは、インターフェースとしてHDMI(MHL)を使用します。今回自分が使ったUSB接続ではビデオ出力・充電が難しいので「まぁ順当な選択だよね」と思います。
オーディオ的にはちょっと気難しいところもあるHDMIからどれほどの音を引き出せるのか、興味津々です。
ところで、リモコンどうしたの?(´・ω・`)


関連ページ
Android端末でUSBオーディオする方法まとめ
Posted at 2014/03/21 17:25:12 | コメント(1) | トラックバック(0) | オーディオ | クルマ
2014年03月02日 イイね!

Androidで遊ぶ

Androidで遊ぶタブレット端末のNexus7(2013/32G/LTEモデル)を買ったので、オーディオで遊んでみることにしました。
ところが、

Androidのオーディオ環境はiOSに比べて遅れている!

と知ったのは、Nexus7を買った後でした。情けなし俺。
(普通にヘッドホン端子とかBluetoothで音楽再生する位なら問題ありませんよ。もう少し高音質を狙った時の話ですので念のため。)

iOSはOSレベルでUSB Audio Classをサポートしており、ハードウェアとしてUSBホスト機能をもつiPadなどはUSB DACと接続して本格的なオーディオソースとして使用することができます。
(iOS7以降では、iPhoneなどでも使えるようになりました。)

対するAndroid OSでも、基盤OSであるLinuxにはALSAという優れたオーディオ環境があるので、PC並みにUSBオーディオ機器を使えるはず...と思っていたのですが、現在のAndroid OS 4.x上のALSAは一部の機種を除き無効化されており、root化などひと手間かけないと有効にできません。がっかり。
(7/21追記)
実はもう一つ、ホスト機能のない端末でUSBオーディオを使う方法があります。脚注参照。

そんなAndroidオーディオに救世主現る。それがこれ
alt
USB Audio Player PRO
(2018/3追記)アイコン・UIが一新しました。現在のアイコンは3代目。

音楽再生アプリでありながら、USBオーディオのクラスドライバーを含んでおり、root化などの必要なくこれだけでUSB Audio Class対応機器による再生が可能になるという、画期的アプリです。
もとが録音アプリだったためかプレーヤーとしての使い勝手はイマイチ洗練されていないようですが、ハイレゾFLACにも対応しており面白そうかなと。

それに、何とも
最新オーディオ環境っぽい!
じゃないですか。以前に挙げたデジタル出力対応ヘッドユニットと比べると、「カーオーディオ、遅れてないかい?」と思ってしまいます。

USBオーディオ機器として試したのは、とりあえず自宅でPCオーディオ用に使っているこれ
alt
hiFaceTWO pro (aurora sound)

USB DDCです。デジタル出力専用なのでDACじゃなくDDCといいます。
M2TECHのhiFaceTWOをベースに、コネクタなどを変更したチューンアップモデルです。
もちろん USB Audio Class 2.0 対応品で、オリジナルモデルの方がNexus7とともにUAPPの互換性リストに載っているので大丈夫でしょう。

接続は
Nexus7 - USB OTGケーブル(microB-A) - USBケーブル(A-B) - hiFace - 同軸デジタルケーブル - DAC
となります。
OTGとはOn The Go(移動中=モバイル)の略で、普段はPC相手に「デバイス」としてふるまっているUSB機器を「ホスト」としても使うための規格です。OTGケーブルを使うことで、Nexus7に対してホストとして動作することを伝えます。

UAPPをインストールして自宅システムに接続、手持ちのFLACファイル(16bit/44kHz)を食わせてみたところ、
alt

alt
スマホの縦画面を想定した画面設計のようで、N7の高解像度な横画面ではバランスが悪いですねw 長~いクラシックの曲名も表示できそう。

特に問題なく音が出てきました。気を良くしてハイレゾ音源はと試してみると

alt
ちなみに、これハイレゾ入門規格24bit/96kHzのファイルですが、1曲で160MB。アルバムだと3GB超えてました。でけーよ・・・

これまたあっけなく再生できてしまいました。画面上部に96kHzのファイルをダウンサンプリングすることなく出力していることが表示されています。
(3/4追記)
さらに、今回使ったDDCでは最高スペックとなる、24bit/192kHzファイルの再生まで確認できました。
UAPP自体は、32bit/384kHzまでサポートしています。
現在、Android OS標準のオーディオシステムを通すと16bit/48kHz止まりとなるはずですが、こんな方法で超えてくるとは。

うん、スマホ・タブレット+USBオーディオ、いいじゃないですか。
あとは映像出力と充電、リモコンができれば次世代車載オーディオの完成ですね。どうでしょう>オーディオ○クニカさんあたり。
なんて簡単に言いますけど、USBとHDMIは両立しないし、OTG時の充電の問題もあり。結構ハードル高いですかね。

音質も、まだ「ぱっと聴き」ですが悪くなさそうです。
DDCなので、きちんとしたデータさえ出力できれば再生環境に影響されにくい構成なのかな。
一方のiOSはDSD再生とか先に行っちゃってる訳ですが、Androidもここまでは来たということで。

動作確認はできたので、しばらく使ってみながら車載も考えてみたいと思います。
でも最大の問題は、デジコアがハイレゾに対応してないことなんですよね・・・
CD音質でもメリットがあるんじゃないかと期待はしています。


(投稿日追記)
これ、もしかして・・・音質悪くないどころか、自宅PCよりイイんじゃね?てな感じになってきました。ちょっとしたサプライズです。もうしばらく設定の確認&聴きこみしてみます。


(3/21追記)
車載化しました。音質レビューもそちらで。


(6/25追記)
UAPPはその後も順調にバージョンアップを重ね、イコライザーの追加、任意フォルダ再生、アルバムアートワーク表示ときて、ついに試験的実装ながらDoP形式によるDSD再生まで対応しました(要DoP対応DAC)。良いアプリに育ってきましたね。


(7/5追記)
お気に入りオーディオメーカー、Ayreの輸入代理店AXISSさんのFacebookにUAPPが取り上げられました。6/22からのエントリーに、同社取扱いの高級DACと組み合わせて192kや384k(そんな音源あるんだ)、さらにDSDも再生可能とのレポートが上がっています。かっこいいDAC達ですなぁ・・・


(7/21追記)
Android OSでUSBオーディオを使う方法には、ここで挙げたように端末にUSBホストとして動作させる他に、もう一つ選択肢があります。
AOA(Android Open Accessory Protocol)という規格に対応したUSBオーディオ機器であれば、Android端末はUSBデバイスとして動作するので、UAPPのような特殊アプリやOTGケーブル不要で簡単に再生が可能です。
TEACからポタアンHA-P50、ONKYOから同じ仕様のDAC-HA200(音は違うらしい)がAOA対応機器として登場しています。
残念ながら今のところこの2機種しかなく、どちらもヘッドホン出力専用でライン出力やデジタル出力はなし、AOA接続時には現状ハイレゾ未対応ですが、とにかく手軽に良い音を楽しみたい向きには面白い選択かと思います。(仕様から見るに、UAPPによるホスト接続もできそう。)
また次期Android OSでは標準で(ホスト動作の)USBオーディオ接続がサポートされるようです。

Androidのオーディオ環境も徐々に広がりを見せてきました。今後が楽しみです。


(2015/3追記)
その後もネットラジオをサポートしたり進化を続けているUAPPですが、今回初のメジャーバージョンアップで2.0.0になりました。UIが一新されました。
alt
うっすらとジャケ写が表示されています。

今までの個性的だけどプラスチックな感じのモチーフが一転、Android OS 5.0のデザインテーマである「マテリアルデザイン」にも合う、フラットで控えめな画面に。
曲を選択して数秒経つとリストがフェードアウトしてアルバムアート表示になります。画面にタッチするとリストに戻ります。
(設定でリストのままにすることも可能)


(2016/8追記)
2.0以降も、DLNA対応やイコライザー追加など精力的に改善が続けられているUAPP、メジャーバージョンアップで3.0になりました。
これまではAndroid OSのメディアデータベースを利用していましたがオリジナルのデータベースを使うように変更され、ついにDSDファイルがflacなどと同様タグベースで扱えるようになりました。


(2018/3追記)
バージョン4.0ではUSB接続以外に一部スマホやAndroid搭載DAPの本体でもハイレゾ再生が可能となった他、MQAやGoogle Play Musicなど盛りだくさんの対応を果たしました。UIも再び刷新、こんな画面です。
alt
このブログを投稿した頃に比べると、ずいぶん小洒落た感じになりましたね。
個人的には、再生画面でキュー(曲目リスト)が表示されなくなったのはマイナスなのですが・・・




関連ページ
Android端末でUSBオーディオする方法まとめ
Posted at 2014/03/02 16:32:06 | コメント(0) | トラックバック(0) | オーディオ | クルマ

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