
今日は息子のお友達がSR400に乗っていて、整備して欲しいって事で車両ごとお預かりしました。
(いやー綺麗な3型だなあ。やっぱりバイクはメンテナンスで維持するよりも、元々保管状態が良い物には敵わない。と思い知りました。
白のタンクもカッコいいね👍)
車検なんだけど、
・テールランプとかが検対ではない様なので、取り敢えずノーマルに戻すのと、
・始動が悪いって事でチョット見てみる事になりました。
確かにキャブは盛大にお漏らししている様です。
では早速作業に入ります。
タンクは傷つかない様にスタンドに置いてと。
早々にキャブを外しましたが、なんかフェールチューブのキャブとの接続箇所が ゆるゆる。
そしてその周りの燃料漏れが有るみたいです。フェールチューブは交換だね。
ガソリン漏れはフロートチャンバーのパッキンが痛んでるのかとも思ったんだけど、こっちは全然問題なし。
何だけれど、パイロットスクリューの周りもガソリンの乾いた物の付着が多いです。
という事なのでパイロットスクリューも外してみます。
外す前にスクリューの位置確認。
2時の方向って所。
全閉は11時の方向。
1+4/5 回転戻し。 基準は1+3/4なので、まあ問題なし。
でパイロットスクリューを外すけれど、
このワッシャーが毎度取り外し難い。自分のだったらエアブローで飛ばして回収するんですが、今回は慎重に外します。
でも、ちょっと待って? Oリングが入っていない気がする…
ワッシャーを外しましたが、やはりOリングが入っていませんでした。
ここの周りのガソリン漏れの理由と、始動性が悪いって言う理由が分かった様な気がします。。。
ここの部品はYAMAHAから購入すると、
部品の設定がASSYになってるので、2,046円もするんですね。
こう言う時はSUZUKIさんが部品設定が細かくて親切なので、SUZUKIさんにお世話に成りましょう。
SUZUKIはワッシャーやOリングも一つの部品として販売してくれるので親切です。今回はOリングのみ新品を組み込みます。
アフターのOリングも有るけれど、古くなった時の痛みの少なさはやっぱり純正が安心。
折角なのでバラします。
H寸 実測13mm。基準12.5〜13.5mmなので問題ありません。
パイロットスクリューとパイロットジェットはは普通に汚れているだけ。
ニードルバルブも普通に綺麗。
チョークバルブはヘタリは有るけれど大丈夫。コレはキャブに装着した状態でバルブを弾いた時にゴムの音がすればOK。ダメな場合は金属の音がします。BST34では結構早期にダメになって仕舞うけれど、BSR33では改善されているみたいです。
負圧バルブは大分汚れてます。この位汚れているとフリクションが増えるのでフィーリングの低下を感じると思います。
ダイアフラムも問題なし。
分解しました。
メインジェットのホルダーとニードルバルブは外して掃除した所で性能の回復には繋がらないし、Oリングの交換も必要になり部品の入手性が悪いので、付けたままでクリーニングします。
ダイアフラムが外せたので、エアーブロー出来るので十分綺麗に成ると思います。
キャブ本体の清掃は、メインエアジェットとパイロットエアジェットを中心に、ケミカルを穴に通してしばらく置いてからコンプレッサーのエアーで飛ばします。すると唾を吐く様に?と言うか鼻をかむ様に、穴から汚れが飛び出てきます。パーツクリーナーで済ませる場合が多いと思いますが、やはりエアーを通す事が必要と思います。
洗浄後のパイロット系の部品。
スロットルバルブは洗浄したけれどボチボチかな。次回は交換だね。
ですが、私秘伝のケミカルコーティングをするので、4千km位はすこぶる調子いい筈です。
負圧バルブのフリクション抜きは本当に効果が大きく、一昨年に恒久的な低フリクションが欲しくてBST34のバルブにDLCをかけて貰おうとしたのですが、亜鉛合金にはコーティング出来ないとの事でした。なので今はキャブをばらす毎にケミカルを使って低フリクション化を行っています。
アクセルの捻りに応じてリニアにトルクが出てくる感じで、「The 負圧キャブ」みたいなフィーリングが得られます。
洗浄・組み込み後のH寸確認。 問題なし。
最後にパイロットスクリューの組み付け。
ここは部品の順番を間違える人がいるらしいので注意。
スプリング→ワッシャー→Oリングの順。
組み込み後の戻し量は、分解前と同じ1+4/5 。ガス検の万が一を考えて、基準より気持ちだけ薄め。ー追記→ 間違えた! 濃い目だった。。1+3/4に修正しました。
これでキャブのオーバーホールは完了。
今回の部品代は純正品質のOリング1つのみで120円です。
SRはちゃんと乗ろうとすると凄く維持費が掛かる乗り物なので、掛けなくても良いお金は掛けないのも上手な乗り方だと思います。
今回は交換部品の必要が出ないギリギリまで分解を行った、(粗)フルオーバーホールです。
マニホールドも問題なし。今回はOリングが無いので薄っすら液ガスを塗っておきます。
吸入系は少しの漏れが大きくフィーリングに影響するので必ず点検します。
フェールホースは何故か口が開いているので、今回は開いている方をタンク側に変更。(ちっちゃい穴も空いてるヨ。)
組み込み完了。
今度車検が終わった時にホースを交換しましょう。
感覚的にウチのVMキャブのSR400よりは始動性が良いようです🙆♂️
と言うか、Fi の様に蹴り下すだけで掛かります。DC-CDIって凄いな💦
次はフロントウインカーです。これって車検大丈夫なのかな?
■ウインカーの保安基準
・灯光の色は橙色(オレンジ色)
・光源のワット数が10W以上60W以下
・照明部の面積が7cm2以上
・ウインカーレンズにひび割れや著しい汚れがないこと
・毎分 60 回~120 回の一定周期で点滅すること
・バイクの中心面に対してウインカーが左右対称で付いていること
・地上 2.3m 以下の位置にウインカーが付いていること
・フロントの最内縁が240mm以上離れていること
・リアの発光面の中心が150mm以上離れていること
・ウインカーの内側方向が20°外側方向が80°の範囲のどこからでも視認できること
面積は7cm2以上という事なので、 √(7/π)×2 で 2.98cmの直径が有ればOKの様です。
32mmあるのでOK。
ワット数は見ないけれど、普通に光ってるのでOKでしょう。
幅も問題なし。
リア周りはグラブバーを正規の位置に戻すと色々と不都合が出るので、取り敢えずリアフェンダーまでノーマル戻しですね。
なんか外れないので切断させてもらいました。
検対完了。
他は
・スイングアームピボットのグリス追加
・リアハブのグリス追加
・チェーン給油
これにて完了。