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TECHNITUNED βのブログ一覧

2025年03月26日 イイね!

(SR) しつこいアフターファイヤー!!の止め方

(SR) しつこいアフターファイヤー!!の止め方キャブ車だとアフターファイヤーで困る事有りますよね。

通説だと「薄くてアフターファイヤーが出る」って事になっていますが、私の経験で言うと逆の「濃過ぎるからアフターファイヤーが出る。」だと思います。(と言うか実際にそう)


エンジンブレーキ時の「濃い」「薄い」の確認の仕方を紹介します。

1、60km/h位からアクセルオフでエンジンブレーキで走行(アフターファイヤーが出易い運転状態にする)
2、キルスイッチをOFF
3、マフラー内に未燃ガスが溜まるのをイメージして、未燃ガスが溜まったら
4、キルスイッチをON

キルスイッチONの瞬間にデカいアフターファイヤーが出たら「濃い」ので、PSを少し閉めたり、PJを一番手小さくしたり、PAJを大きくします。。
濃いガスでトルクが出る状態で乗り慣れているとノーマル程度に薄い状態を「薄過ぎる」と感じる程にノーマルは薄いです。厚いトルクも出ません。

ノーマル程度の適正な濃さ(薄さ)だと上記の方法のチェック時にアフターファイヤーは出ません。(当然通常走行時のアフターファイヤーも無くなります)

アクセル1~2mm開け&キルスイッチOFFで未燃ガスをマフラーに溜めてキルスイッチをONした時にアフターファイヤーが出る。そのくらいがノーマル程度の丁度良い感じのセッティングです。(私の経験的に)

濃くしてアフターファイヤーを止める(失火させる)方法もありますが、万一それでアフターファイヤーが止まっても、普通の走行時に濃すぎてアイドリングでぐんぐん油温が上がったりエンジンブレーキが強すぎて乗りにくくなったりします。


⚫︎濃過ぎるセッティング車両の特徴

1、アイドリングで油温が上がり振動が大きい。軽く流しても油温高め
2、エンジンブレーキが強い
3、駐車時に止める時、遠くからクラッチを切って惰性で走って止める


⚫︎セッティングが上手な車両の特徴

1、アイドリングで油温が上り難く、軽く流すと油温が下がり安定する(「オイルクーラー無し)
2、低速トルクは弱めだけど、コントロール性が良い
3、駐車時に止める時、停車の寸前までクラッチを繋げて走行している。(アイドリング回転でのトルクコントロールをアクセルで出来、アクセルON→OFF→ONのトルクがシームレス)


濃過ぎる車両はアイドリング付近のトルクコントロールが難しくなっているので、無意識に低速走行時にクラッチを切って惰性で走る事が多くなると思います。自分では過剰にクラッチを切って惰性で走っている事に気付かなかったりします。


アクセルOFFでの濃い燃料は、アイドリング回転を上げる作用があるのでノーマルのアクセルOFF時のバタフライ開度よりも開度を閉めて(空気を絞って)アイドリング回転を抑え込んでいる状態になります。すると走行中のエンジンブレーキが強くなったり、アクセルの開き始めや閉じた瞬間でガクッとなったり、低回転の走行が苦手になったりします。

逆にアフターファイヤーが出ないセッティングができると、アクセルOFFでのバタフライバルブの位置もノーマル相当まで開く位置となるのでエンジンブレーキも自然と弱まりますし、アイドリング回転でもアクセルでトルクをコントロールして走れる様になります。


この辺りのセッティングはPJ、PAJ、PSとの兼ね合いの要素があり、セッティングの中で一番難しいかも知れません。。

実際にはトルクと運転性を両立するセッティングから少し薄くするとアフターファイヤーは止まる感じだと思います。


逆説的に、アイドルスクリューを開け気味にするとアフターファイヤーは止まる。とも言えるかも知れませんね。




あなたはどのタイプ?
アフターファイヤーのネタでした。



Posted at 2025/03/26 06:58:41 | コメント(0) | トラックバック(0) | 日記
2025年03月25日 イイね!

(3dp) CoreXY ~新しいプリンター選び~

(3dp) CoreXY ~新しいプリンター選び~最近の 3Dプリンターは Crealityも QIDIも PRUSAも ANYCUBICも ELEGOOも、猫も杓子も CoreXYタイプが人気の様です。

高速化に効果を発揮する CoreXYというイメージがありますが、よくよく考えてみると45度斜めに設置したベッドスリンガー式とXY軸の位置決めの理屈は同じだという事に気が付きます。そしてさらに考えるとY軸方向の移動に弱点があることが分かりました。


3Dプリンターの印刷品質の向上と高速化には、稼働部品に対して
1,軽量化
2,低フリクション化
3,高い駆動力と解像度の高い制御

が求められることになります。




こちらは従来の? ベッドスリンガー式 3Dプリンター
家庭用3Dプリンターを牽引してきた方式なだけあって中々に理にかなった設計になっています。

一見で分かりますが、Y軸のテーブルが重量物となって印刷速度向上のボトルネックとなり易い形式です。ですが過去からの流れの中でプリントヘッドのダイレクトエクストルーダー化や大型の冷却ファンの採用が行われてX軸上に乗るプリントヘッドの重量が増加傾向にあるので、それを考えるとX軸とY軸でうまい具合に重量を分担する形になっています。(それでもY軸は重たそうですが)
なので低価格なベッドスリンガー式の3Dプリンターを選択する場合には小さめのプリンターが良いのかな?

ですが現代においてベッドスリンガー式3Dプリンターにどうにもならない弱点が発生しました。



印刷が進むと印刷物によってY軸の重量が重たくなります。するとインプットシェーパーで計測した振動特性に変化が生じてしまうので、制御に頼る印刷品質の向上にはある程度の妥協があると言わざるを得ない形式となってしまいました。

そこで一気に採用が進んだのがCoreXY式の駆動方式のプリンター。




印刷テーブルはZ軸上に配置する事になるのでXY軸は印刷物の重量の影響から解放されます。
という事で印刷品質の向上を目指すインプットシェーパー制御と矛盾の無い形式となっています。
CoreXYと聞くと高級なイメージが付いてしまいますが本来そんな事は無く、使っているモーターは同じだし、個数が増える訳でもなく、ただベルトが長いのとベルトを受けるローラーを多く使うだけなので、USAでは200ドルを切る価格で販売されてたりします。




出典 https://reprap.org/wiki/CoreXY

このCoreXYですが、X軸の移動はベッドスリンガー式と同様に印刷ヘッドのみの移動なのでとても軽量なのですが、Y軸の移動はX軸を支える機構ごと移動する事になるので重量が重たいのと、フリクションも同時に大きくなってしまいます。ここに機械的な弱点を持つのですが、、




印刷品質の良い機種ではX軸の軽量化の為に贅沢にもカーボン製のパーツが採用されていたりする訳ですが、、




出典:https://fablabkamakura.fabcloud.io/FabAcademy/support-documents/SimpleCoreXYPenPlotter/

CoreXYのモーターとベルトの配置の図ですが、




Y軸上の直線移動を得る為にはABのモーターを逆回転で同じだけ回転させて直線移動を得ます。(機械的に重たくなるY軸の移動時に2つのモーターから駆動トルクを得られる配置になっているんですね。)





X軸上の直線的な移動では、2つのモーターを同じ方向に同じだけ回転させて直線移動を得ます。(軽量なX軸の移動に対して大きなトルクが出るのはモッタイナイかな?)







という事は45°移動の時には片方のモーターだけを動かして45度移動を得る事になりますね。(ここはシングルモーターで駆動力が減ってしまうのと、重たいY軸の動きが重なるのと、モーターの回転が1.41倍必要になるのでモーターの回転が高速になりトルク低下が発生したり、でプリンターとしての弱点になり得ます。)




XY軸の位置決めに関しては斜め45度に配置したベッドスリンガー式のプリンターと同じことになります。
CoreXYだからと言って凄い訳でも無くて、ベッドスリンガーだから劣ると言う訳でも無く、
何だかCoreXYって機械的にカッコ良く見えるので高性能な気がしてしまいますが、見た目に引かれないように考えるってなかなか難しいですね。


CoreXYの特性を纏めると、

機械特性




駆動特性




合成?



適当に合成して検討すると、特にY軸の重量とフリクションが原因となり45度方向の駆動トルクが足りない?ことと、駆動の方向によって駆動トルクがバラつく事が分かります。
(最近、某有名メーカーのフラッグシップ機に円をうまく印刷出来ないという症状が発生している様ですが、この様なトルク変動にサーボモーターの駆動コントロールがうまく適用出来てない事が想像出来ます。)


対策として、



Y軸にアシストモーターを付けてみました。
(実際には左右にシャフトを伸ばしてベルトを左右で2本張ると、CoreXYの過渡特性でX軸をよじる様な力が加わりフリクションが増加する懸念を、Y軸の2本のベルトでX軸をY軸に対して垂直に保持する効果を同時に得られるので、モーター追加の脳筋的な発想だけれどテクニカルな要素にも効果的に作用。結構良い方式だな笑。Y軸2モーターX軸1モーターも考えられるけれどちょっと脳筋が過ぎる?Y軸の単純さに対してX軸の複雑さにバランスが? ココは実験的に印刷品質を観察する必要がある? 長くなるので以下省略。(今日は「脳筋」という表現がマイブームです。)

再度、適当な合成で確認すると、




XY軸の駆動特性が良い感じに改善しました。
このようにCoreXYにプラスしてY軸にアシストを追加すると全方向に同じ様な駆動トルクを発生するのと共に、大型化によるX軸機構の重量増に対応し易い構造とする事ができます。
こう言う素性の良さが印刷品質を向上させるかと思います。




今日、25日23:00に発表になる Bambu Lab社の H2Dという新型フラッグシップですが、多分↑のような構成のXY機構を採用してくるんじゃないかな? と、このカーボンシャフトを採用せず金属製のリニアレールに変更になったX軸を見て想像するわけであります。





最近、車中泊仕様の荷室を作り変えていて 3Dプリンター製のパーツを使いたいのですが、車内の熱に対してはABSだったり、重量物に対してはポリカーボネイドを使いたかったり、大きさも欲しかったりで新しいプリンターの購入を考えていたので納得のいくXY機構を考えて見ました。
(静的には成立するんだけど動的にはどうかな??軸別のベルトの長さとテンションの差はインプットシェーパーで何とかなるのかな?疑問は残ります。)


・E軸の解像度と精度問題
・理論的に弱点の無いXY機構
・庫内を加熱するホットチャンバー
・ある程度大きいビルドボリューム
・熱抵抗の小さい厚めのビルドプレート


ここに上げた要素を満たすプリンターが出現したら、少し高価でも不満少なく長く使えるのではないか? と思いますが、どうなんでしょうか? 今のところ上記の要件を満たすプリンターは存在しませんが、


Bambu Lab H2D 期待大です。





数年前まではCoreXYはベルト機構の調整が難しくて直進を得るのにも調整が大変だ。とか、MARLINファームウェアの8bitCPUでは計算スピードが追いつかなく成って仕舞うと言う不都合もあり敬遠する様な意見が多くあったのですが、3Dプリンターは時代の変化が早く時代が変われば言う事が変わるものだなぁと、つくづく感じるのでありました。
Klipperの台頭もこのCoreXYとインプットシェーパーの導入と共にメインストリームになった感じですね。
クリアリティーのK2 Plusは昔言われていた欠点を愚直に改善した感じで納得感のあるハードウェアで良いのですが、昔からの不安のあるサポート体制と、フィラメントが座屈しやすい欠点がある様なので購入まであと一歩の所で断念してしまいました。
QIDIは大型でヒートチャンバーも装着で一見良いのですが、お茶目なハードウェア設計と最新のKLIPPER0.12採用でも0.12内でのバージョンが古くリニアアドバンスに問題があって使用出来ない問題があり、メーカーが対応しない姿勢を表しているのでこちらも購入一歩手前で断念。
PRUSA は割高で触手が伸びず。
そんな感じで調べている間に理想が高くなり今に至ります。




Posted at 2025/03/25 06:39:12 | コメント(0) | トラックバック(0) | 日記
2025年03月23日 イイね!

(SR) SR500のノーマルのピストンサイズは3種類??

(SR) SR500のノーマルのピストンサイズは3種類??SR500のエンジンのオーバーホールでの困りごとの一つ、ノーマルピストンの欠品問題。

本当のノーマルのピストンの部品番号は

「1E6-11631-31-97





私の乗っている1997年式のパーツリスト


この部品番号の末尾の数字2桁がピストンの大きさを表していて、

97表記のピストンはSR500/400では外径、 「86.97mm」

を表すことになります。





こちらは初期型の1978年式のパーツリストになりますが、ピストンサイズが2種類設定されています。

何故初期型だけピストンのサイズが2種類なのかと言うと、当時はピストンの外径とシリンダーボアの内径の加工精度にバラツキがあったために、シリンダーボアのサイズに合わせてピストンクリアランスを50~55ミクロンに合わせるようにピストンのサイズを選択して組み込むようになっていました。時代が進み加工精度が安定するようになると「87.02mm」程度に加工されたシリンダーボアに「86.97mm」のピストンを組み合わせる事でピストンクリアランスが設定できるようになったので、ピストンサイズの設定は1グレードのみになりました。




ピストンの冠面にあるプリントはそんな感じでピストンの大きさを表しています。
上の写真は国内純正の 1E6-11631-31-97




こちらは海外仕様の 2J2-11361-00-96 通称「2J2ピストン」 96サイズ。




もちろん 2J2ピストンの 97サイズもあり〼


年式別でピストンクリアランスの指定が変更になっていないか?調べてみましょう。



初期型のピストンクリアランスの標準値




2型




3型




Fi

ピストンクリアランスの設定値に年式的な変更は無いようですね。

内燃機屋さんにボーリングとホーニングを頼む時にピストンも持ち込みクリアランスを指定するとその通りのクリアランスになる様にボアを加工してくれますが、お任せでお願いすると機種にもよるのかも知れませんが下限、キツイ方に合わせて加工してくれるようです。その方がブローバイの発生やオイルの消費も少なくなるので性能面や寿命の面からもそうしてくれるのだと思います。



組み込み時のピストンクリアランスの50~55μmってどんなイメージになるのでしょうか? ガスやオイルの気密を考えると、ピストンとボアのクリアランスの面積が重要になると思うので面積で考えてみます。

ボアサイズ 87.02mmが基準になるので、

ボア面積 (87.02/2)^2 pi = 5947.412199
ピストン面積 (86.97/2)^2 pi = 5940.579627

クリアランス面積に変換すると 6.83mm2 となります。ピストンとボアの隙間面積は標準でこんな感じ。
空冷では広く、水冷では狭くというのは有名な話ですね。因みに水冷エンジンのピストンクリアランスは30μm程度だそうです。SRのクリアランス設定は大分大きめですね。


では基準内でクリアランスが広い方に上限の55μmの設定だと、

ボア面積 (87.015/2)^2 pi = 5946.728765
ピストン面積 (86.96/2)^2 pi = 5939.213584

再度クリアランス面積に変換すると 7.52mm2 となります。丁度1割(10パーセント)隙間の面積が広がりました。

因みに水冷の30μmの設定で計算すると、4.10mm2でした。



ピストンとシリンダーボアのクリアランス面積で言って、6.83~7.52mmが指定の隙間面積。そんな感じです。




空冷なのでクリアランスがガバガバなのが面積に変換すると分かり易いですね。空冷は暖気が必要と言われるのはこの辺りが原因かな



チョット蛇足ですが、オートバイの整備の指定値って 1/100mmの単位で指定されることが殆どです。小数点で言うと第二位まで、バルブクリアアランスでも0.07mmとかですね。ピストンクリアランスのように1/1000mmの単位まで指定されている部位は本当にまれです。それだけピストンクリアランスが性能?寿命?に与える影響が大きいことが分かります。

 


ここまでを踏まえて、こちらのピストン。




「583-02」の刻印と 「95」のプリントのあるピストン。
95 サイズという事なので外径が更に10μm小さく、86.95mmの設定になっています。

ボア面積 (87.02/2)^2 pi = 5947.412199
ピストン面積 (86.95/2)^2 pi = 5937.847698

クリアランス面積に変換すると 9.56mm2 と大分大きなクリアランス面積になってしまいます。

標準クリアランス50μmの設定の 6.83mm2 に比べて1.4倍のクリアランス面積になります。これだとブローバイの吹き抜けやオイルの消費はどうなんでしょうか?(私は経験が無いので分からない。。)
直径で考えてしまうと「まぁいいか?」くらいの違いに見えてしまいますが、面積で考えると見過ごせない差がそこに存在します。残念なことに標準サイズの「583-02」ピストンは95サイズのワングレードしか流通がありません。

取り敢えず設定のクリアランスの面積的には大きく外れる事は理解が出来ます。





因みにになりますがこちらは同じ「583-02」の刻印のあるピストンですがピストンのサイズのプリントが刻印になっていて「25」の表記が見て取れます。こちらは0.25mmオーバーサイズで、87.25mmと一回り大きな設定のピストンになります。ノーマルサイズの97ピストンから280μm大きくなっているのでノーマルのボアにはそのままでは収まらないのでボーリングとホーニングが必要になりますが、ボアの摩耗と変形の心配が無く成るのでクリアランスをしっかりと設定できて新品の入手が現時点で可能なので一番安心と思いますが、なんだかボアをボーリングするのって最近人気が無いみたいですね。??




「583-02」の0.5mmのオーバーサイズも現時点で入手可能ですが、リングの入手が難しいです。

オーバーホール時にボアをいじらない場合は出来れば「97」か「96」ピストンを使いたい所です。
「99」とか「00」みたいなピストンがあって軽くホーニングでクリアランス調整が出来るようなのがあると一番いいのかな? ボアの変形があるから無理かな??


と、なかなか悩ましい、小さな違いが大きな違いになるノーマルピストン3種類のサイズでの 「ピストンのクリアランス」 でした。




P.S.
「97」「96」のピストンはなかなか入手できませんが、今丁度どちらもヤフオク!に出品されてますねw





Posted at 2025/03/23 23:53:48 | コメント(0) | トラックバック(0) | 日記
2025年03月15日 イイね!

2025年式アドレス125

2025年式アドレス125インド本国のアドレス125が2025年モデルにモデルチェンジしましたね。





万人受け?する方向へデザインが変更になった様です。





日本に入ってくるのでしょうか? パワーダウンしてる?更なる低回転かを行った様でどんなフィーリングなのか?気になります。






Posted at 2025/03/15 21:17:37 | コメント(0) | トラックバック(0)
2025年03月11日 イイね!

SR500/400の歴史を当時のヒット曲でめぐる

SR500/400の歴史を当時のヒット曲でめぐる2021年のファイナルエディションをもって43年の歴史に幕を閉じた SR500/400 ですが、当時の時代背景はどんなだったのかな? ヒットソングと共に追ってみたいと思います。



今年2025年からさかのぼる事49年の1976年。兄弟車の XT500が発売の年からスタートです。





SR500/400のベースとなったと言われるXT500ですが、その車体やエンジンのベースは「SC500」という2st 500ccのモトクロッサーがベースになっているそうです。4ストとして排気量のわりに小さなクランクケースは、現存の 2stエンジンに各軸の配置やサイズを揃えた事によることが大きいそうです。なのでSRの腰下はオーバースペックで丈夫なのだとか。当時2stバイク屋さんだったYAMAHAとしては生産設備の都合などもあった事と推察出来ますね。

そしてその1976年のヒット曲は、



細川たかしさんで「北酒場」 
効いた事は当然ありますが今回初めて歌詞を聞きましたが面白い曲ですね。 それと




太田裕美さんの「木綿のハンカチーフ」1975年からのロングヒットの様です。



1977年。SR発売の一年前。車で言うとあの有名なケンメリスカイラインが終焉を迎えてスカイラインジャパンへとバトンタッチした年になります。




何だか古き良き雰囲気・・・から新時代への脱却を感じるデザインの変更ですね。
明治から大正への大きな変化で古き良きを失った?昭和へとつながる新しい時代から、再度ギアを上げて過去からの脱却を目指した。でも未だあか抜けない。そんな感じかな?。時代の変革期ですね。SR500/400が販売開始当時から古めかしいデザインだと言われていたのは、そんな時代背景からかも知れませんね。

そんな1977年のヒットソングは、



河島英五さんで「酒と泪と男と女」





さてSR400/500 発売の年。1978年です。
SR400と500は何故デザインを変えて販売したんでしょうね? 本当のSRはどっち? 2J2信仰の始まりの年となりました。




記念すべき発売開始の1978年のヒットソングは、石川さゆりさんで「津軽海峡冬景色」



翌年1979年には新型車発売の翌年にも拘らずマイナーチェンジの年となり、ホイールがスポークからキャスト製へと変更になったのをはじめ、騒音規制の導入で初期型のマフラーで有名な2J2マフラーが1978年の波入り2J2 から 波なし2J2マフラーへ変更になったり、他はフレームのハシゴが無く成ったりちょっとしたマイナーが入りました。34mm口径だったキャブが33mmになったり、ヘッドへの油路がINT側からEXH側へ変更になったり、チェーンテンショナーにスプリングが追加になったのもこの年かな?不確か。。

そんなSR500/400の二年目、キャストホイール化の1979年のヒット曲は




サザンオールスターズで「いとしのエリー」



1980年はSRにとってはイベントが無い年となりましたが、バブル期直前の超新時代への入り口、1980年のヒット曲は、



山口百惠さんで「さよならの向う側」 ↓こちらで聞いてほしい。
https://youtu.be/9Yo9oMRGiF8?si=Lzp5U3zO7e2uqFoC




もんた&ブラザーズ「ダンシング・オールナイト」
観客の冷めた目が時代の潮目を感じさせます。。




久保田早紀「異邦人」




シャネルズで「ランナウェイ」

大豊作な1980年でした。



続いて1981年。SR500/400には変化ありませんでした。
車のスカイラインで言うとこの年は、スカイラインジャパンから ニューマン・スカイラインへと呼ばれるDR30型へバトンタッチした年になります。DR30は後に「鉄仮面」だったりシルエットフォーミュラだったり、いろいろにぎわせた名車ですね。車にとってこの80年代が一番日本らしさや独特の味があるイケイケ時代で、「カッコイイ」という言葉が似合う時代だったと思います。後にもっと高性能な車は沢山発売されましたが、この年代の車だけは別格でカッコイイのです。




そしてヒット曲にも大きな変化が、、



郷ひろみ「お嫁サンバ」 垢抜け?ましたね。
この年の本当のヒットチャート一位は、




横浜銀蝿「ツッパリHigh School Rock'n Roll 登校編」でした。



1982年。SR500/400のキャストホイールは大八車と言われ販売は低迷して冬の時代を送っていました。↓大八車

なのでスポークに戻した車体をテスト販売してみたら大当たり。

ヒット曲は、



松田聖子「赤いスイートピー 」




近藤真彦「ギンギラギンにさりげなく」

かわいい女の子とちょっと悪い男の子のアイドル時代。



販売開始から5年が経過した1983年。今では人気のあるキャストホイールですが当時は販売が振るわず、テコ入れとしてスポークホイールに変更して回帰路線で販売台数の大幅アップを成し遂げました。
フロントのマスターシリンダーは初期型の特徴的な物から一般的な物に変更となりました。

ヒット曲も回帰路線です。




鳥羽一郎さんで「兄弟船」




こちらも同年のヒット曲。済陽秀樹「ギャランドゥー」
こちらは「ダンシング・オールナイト」のもんたよしのりさんの作詞作曲。鳥羽一郎さんの回帰路線の抵抗も虚しく? 新時代は津波のように押し寄せます。そんな1983年。



1984年。
スポークに戻したSRは販売好調です。
この年、SRX250が発売されました。



YAMAHAのバイク好きで色々見ましたが、このSRX250がYAMAHAを代表するデザインと言っても過言で無いと私は思っています。




「ギザギザハートの子守唄」「涙のリクエスト」「星屑のステージ」チェーカーズの3曲がランクイン。時代の流れが加速していると言うか、世間はバブル景気入りの様です。




欧陽菲菲さんの名曲 「ラヴ・イズ・オーヴァー」もこの年でした。



1985年。SR500/400には大きな変化の年になりました。現代までのSRの特徴を印象付けたドラムブレーキへの変更の年です。
世間はバブル景気に沸き、そうすると乗り物製品は高性能化に舵を切りそうな物ですが、SRは敢えて旧化?を選びました。理由は明白でこの年SRX600/400が発売になりました。最新化・高性能化の路線はSRXが担い、SR500/400は古き良きを取り入れる形にモデルチェンジになり、しかも売れてもそう台数の出ないであろうシングルエンジンの2種モデルが併売されるという、まさにバブル期絶頂なモデル戦略です。あまり語られませんがSRXのエンジンはYAMAHAの設計生産では無い所から、SRXはYAMAHAが急遽で仕立てたロードボンバーって位置付けが濃厚ですね。

スカイラインは85年、7th(セブンス)スカイラインとなりました。もう半分現代かな?旧来の「味」とは無縁な感じとなり、エンジンはRB20DETが積まれました。

SRにせよスカイラインにせよ旧時代と新時代で分けるとすれば、1985年にその境目があるような気がします。


そんなバブル期真っただ中の1985年のヒット曲は、



吉幾三「俺ら東京さ行ぐだ」




おニャン子クラブ「セーラー服を脱がさないで」




アン・ルイス「六本木心中」




中森明菜さん「飾りじゃないのよ涙は」


バブル景気絶好調で世間が浮かれているのが良くわかります。音楽も1985年に境目があるかもしれませんね。



この短い期間で女性はこのように変化しました。




この短い期間で男性はこのように変化しました。




大事な事は変わっていく事。 大切なのはそのままで居ること。

↑なんかそれらしい事を言ってみました。SRにも通ずるでしょう?




ここまでSRの変貌のまとめです。

1978年 発売。そこそこのヒット作となる
1979年 キャストホイール化。
1980年 不人気にて低迷。
1981年 不人気にて低迷。
1982年 不人気にて低迷。
1983年 デビュー時のスポークに回帰。販売台数回復。
     ↑ YAMAHAが新しい事や性能だけが良い事では無いと気が付く
1984年 販売台数回復。
1985年 高性能路線担当のSRX600/400新発売。
1985年 SR500/400は古メカ担当としてドラムブレーキ採用の通称2型へとモデルチェンジ
     

景気は発売後から右肩上がり~空前絶後のバブル景気入りで、運良く古メカ担当の古き良き路線の2型へと変貌を遂げましたがお客様の反応はそれ程でもなかったようで、90年代のブーム迄の間販売台数はぼちぼちでした。

高性能路線担当のSRXは発売から5年後の1990年に姿を消すこととなりますが、SRXはSRXで尖がっていて注目に値するオートバイとなっています。


ここまでSR500/400の発売から7年間を追ってみました。



あとの36年間は別の機会に続く。 かな?



各年式の販売台数は

https://minkara.carview.co.jp/userid/2092714/blog/45747425/

↑こちらのブログにてご確認が可能となっております。


こんな感じで時代を追ってみたり出来るのもSRと言うバイクの楽しみ方の一つ、

いろいろな楽しみ方が出来るのはSRの魅力ですね?


Posted at 2025/03/12 00:33:52 | コメント(0) | トラックバック(0) | 日記

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「[整備] #SR500 輸出用ハイコンプと言われる「583-02」ピストンの上手な?使い方 https://minkara.carview.co.jp/userid/2092714/car/2422595/7482416/note.aspx
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