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2022年12月04日 イイね!

(SR)スイングアームのガタ。強化ベアリング? その2

(SR)スイングアームのガタ。強化ベアリング? その2前回のブログからの続きの記事になります。

旅行から帰ってきて早速、スイングアームのベアリングを調査してみます。


このスイングアームの内部は少し錆びてしまっていますが、ベアリングの奥には少し奥まで打ち込めるだけのスペースが有りそうです。

ではベアリングを外してみます。

掃除してしまったので少し判りにくくなってしまいましたが、ノーマルのベアリングが付いていた錆の無い綺麗な部分の奥に、少し錆びたスペースがあります。

別角度から。5mmくらいは奥にスペースがありそうです。

では実測です。




27.5mmアルやないかーい。


ノーマルのベアリング幅はTA2220なので20mmです。



スイングアームのベアリングが収まるところのスペースが27.5mmあるので、TA2225の25mm幅の幅広ベアリングが

入 り ま す ね ぇ 〜 。


残念ながらTA2230の30mm幅は入らず。



「SR400」「TA2225」でWeb検索。 ヒット無しですねぇ〜。意外と誰も気付かない???


何か見落としてるかな?ブッシュ側の当たり面も幅広にしても問題無いし。

(茶色く変色している部分がベアリングが接触する部位。余りにも狭過ぎる。。)



25mmベアリング化。今度やってみよーっと。


〜Redevelopment of SR500〜

以上、“強化スイングアームベアリング” の誕生でした。
純正部品の新品はもう勿体無くて買えないなぁ〜






Posted at 2022/12/04 14:47:41 | コメント(0) | トラックバック(0) | 日記
2022年12月04日 イイね!

エンジンのパワーアップを考える。1

エンジンのパワーアップを考える。1エンジン回転数の10,000rpm(イチマンカイテン)と聞くと超高回転・超高速と感じますね。

10,000rpmとは、1分間に10,000回クランクシャフトが回転している状態ですが、1回転に掛かる時間は何秒なのか? rpmってタコメーターでしか見た事が無いのでそんな物と理解していますが、昔からイコライザーの調整や可聴域20~20kHzなどの表記で馴染みのあるHzでも考えてみたいと思います。

rpmを英語表記に直すと revolution/minutes となり ”分” 当たりの”回転回数” を示す単位として使われていることが分かります。これを60で割ると ”秒” 当たりに変換が出来ます。

10,000/60 = 166.6 rps となりました。1秒間に167回転しているって事ですね。
クランクシャフトの1回転を1Hzと考えると、10,000rpmは 167Hzと言い換える事が出来ます。

ドオでしょうか? 10,000rpmってもっと高い周波数だと思いませんでしたか? 10,000rpm=167Hz とは、スピーカーから出る音と捉えると低音域と言う事が出来ると思います。クランクシャフト1回転でピストンが1往復。スピーカーの振動板1ストロークで1Hz。ピストンと振動板の1ストーロークを等価と考えてみました。

2,000rpmを考えてみると単純に1/5となるので 33.3Hz になります。
これはもう 重低音 の領域で目視で振動板が動くのが分かる振幅ですね。
1,000rpm では 16.7Hz。 高橋名人の16連射と同じくらいの速度ですね。

エンジンの回転速度をスピーカーの振動板に例えるとこの様に捉える事が出来ると思います。

ーーーーーーーーココは読み飛ばしてもOKーーーーーーーー
では1回転で何秒かかっているか?を考えると、
10,000rpmの場合は、 1S/(10,000rpm/60S) で求めて、0.006S。
1,000rpmでは、0.06S となります。
かえって分かり難くなっちゃいましたね。
言いたかったのは電子制御の高速さに比べてエンジンの回転は遅いという事。電子工作で使用されている格安の8Bitマイコンでも20MHzと言うクロックで作動します。この格安マイコンでも1秒間に 20,000,000 回の演算を行える性能が有り 1回の演算の処理速度は 0.00000005S となるので、1万回転で回転しているエンジンのクランクシャフトが1回転している時間の中で 120,000(12万)回の演算が行える性能が有ります。
もちろん現在の市販車に搭載されているマイコンはさらに高速です。
なのでコンピューターを使用してエンジンの状態を自在にコントロール出来ると言う事がこの速度差から理解が出来ると思います。
ーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーー


何となくエンジンの回転数が感覚で理解できたでしょうか?
エンジンの回転は目には止まらない速さでは回転しているものの、魔法のように? 超音波の様に? 高速なものでは無い事が理解できたでしょうか?


では本題です。
混合気がスパークプラグで点火されてから 燃え尽きるまでの時間を考えます。
アイドリング時と10,000rpm時では混合気の燃焼に掛かる時間は同一なのか??

上記でエンジンの回転が意外とゆっくりなのが判明しましたが、燃焼もまた意外とゆっくりです。 スパークプラグで混合気に点火してから燃焼室の端まで炎が広がるまでには結構な時間が必要になります(分かり易くオーバーな表現ですが)。
圧縮上死点で点火を行うと排気工程が始まるまでに燃焼が終わらなかったり。なので動力を取り出すのに最適な燃焼タイミングとする為にピストンが圧縮上死点に達する前に点火が行われます。
93-00年のSRではアイドリング時(1,500rpm以下) の点火タイミングは 12° に設定されています。これはクランクシャフトの角度を表していて、ピストンが圧縮上死点に到達する手前12°の所と言う意味になります。
分かり易くアイドリングを1,000rpmとして1回転に掛かる時間は 0.06S。圧縮上死点前12°に点火されると、ピストンが上死点に達するまでの時間は 0.06S/360°×12° で求まるので 0.002S と求める事が出来ます。

この場合、混合気が点火されてから燃え広がるまで(上死点到達まで) に 0.002S かかると言う設定ですね。燃焼にも一定の時間が掛かるという事が理解出来ると思います。
一般的にですが、エンジン内での燃焼はピストンが上死点に差し掛かった所で最大圧力に達するような設定が概ねBESTと考えます。
神様の完璧なエンジンがあるとすると、圧縮上死点で点火が行われてその上死点で即座に最大圧力を迎える事が理想となります。それが現実には燃焼の伝播に時間が掛かり叶わないので上死点より前に点火が行われる。と言う理解が良いようです。





WEB上でこのようなグラフを拾ってきました。出典https://glanze.sakura.ne.jp/propagate.html
グラフの横軸がクランクシャフトのアングルで真ん中がTDC圧縮上死点となっています。
縦軸は筒内圧力。富士山のような形が点火を行わなかった場合の圧力変動で、圧縮工程で高まって膨張工程で低下しています。グリーンのラインが燃焼により得られる燃焼圧力になります。
MBTと書かれた赤い点が最良の点火タイミング。MBTの意味はMinimum advance for the Best Torque の頭文字をとったもので、一番トルクが出る点火タイミング と言う意味になります。(wikipediaより)
グリーンのラインの近くにうっすらとしたラインが有りますが、コレが神様のエンジンの理想のラインですね。グリーンはシャバでのBESTなラインとなります。この理想と現実との乖離が原因で熱損失とかノッキングによるピストンの溶損とかそういう話が出てきます。
燃焼が開始されて圧力がmaxに到達するまでの時間で、最初に燃えた混合気の熱は燃焼室壁を伝いシリンダーヘッドを温めてしまい熱損失が起きる時間となったり、プラグを無駄に熱してノッキングを誘発してしまったり。

エンジンの混合気の燃焼のロマンは、この理想と現実の僅かなハザマに全てが集約される事になります。上死点前で発生してしまうエネルギーを上死点後に移動する事ができれば同じ燃料の量でも高い出力を得ることが出来ます。ですがグリーンのラインの終端部近くでは圧力が下がり始めてしまっています。コレはピストンが下がり始めて燃焼室の容積が大きくなる事で起きているので、これ以上点火時期を遅らせると燃焼エネルギーを圧力として取り出すことが出来なくなってしまいます。
上死点前から燃焼を開始しているのに後燃えも発生発生してしまう。火炎の伝播は歯痒いくらいに遅い事がイメージ出来たと思います。逆に言えば燃焼室の火炎伝播の性能がエンジンの性能に成ると言って良いかと思います。
左上にある別表ですがP-V線図で言うと燃焼圧力のグリーンのラインはココに当たるよと指示しています。上死点で燃焼圧力を上げても動力として取り出せ無いのでは?と言う疑問も湧くと思いますが、P-V線図を理解するとその理由が分かったりします。興味がある人はP-V線図で検索ですね。

上死点の事をTDC(top dead center トップデスセンター)と呼びます。
点火時期の表記で BTDC XX° と表記が有りますが、「B」はBeforeの頭文字で、上死点前 XX° と言う事になります。 Afterの意味のATDCもありますが殆ど使われていません。BTDC12°をATDCで表現すると、ATDC -12°となります。
排気上死点で点火は行われないので”吸気”とかは省略で。

6,000rpmの点火時期はBTDC 33° に設定されていたと思います。
高速回転中でも燃焼には等しく時間が必要なので、回転が高速になるにつれて点火タイミングは早まって行く仕掛けになっています。上死点前33°で点火をしてしまってはエンジンが逆回転をしてしまいそうですが、それだけ燃焼には時間が掛かるという事になります。
大昔のハーレーで速度を出すときに、左手のハンドルを捻って点火時期を手動で進める機構の物が有るとか無いとか。点火時期が一定だと高回転で燃焼速度が間に合わずにパワーとして取り出せないので、手動で点火時期を進めてパワーを出すそうです。SRはCDIが回転数に合わせて12〜33°まで自動で点火時期を進めてくれる(進角する)ので高回転まで普通に回ってくれているのです。


回転数に合わせた適切な点火時期が必要だという理由の一端が見えればこれ幸い。燃焼には時間が掛かるので、燃焼に掛かる時間を逆算する形で点火のタイミング(点火時期)が決められているという事ですね。


高速回転の6,000rpm では1回転は 1/6,000×60 = 0.01S と求まり、
6,000rpm時の点火タイミングBTDC 33° から TDC に至る時間は 0.01S/360°×33° = 0.0009Sと求まります。

1,000rpm時は 12° で 0.002S。
6,000rpm時は 33° で 0.0009S。

燃焼に掛かる時間は等しく必要な筈ですが、 6,000rpm時の方が燃焼に必要な時間が短く設定されているようです。


それはなぜでしょうか? 理由は何処に??

(この時点で点火時期を標準設定よりも進めたらパワーが出るのカモと思った人は感がイイですね。)

エンジンのパワーアップと聞くとマフラーやエアクリーナーの交換のイメージが有ると思います。エンジン本体に手を加える訳けではありませんが、それでもその効果は最終的に燃焼スピードの改善と点火タイミングの話に結実する事になります。

長くなったので次回以降、詳細を追いたいと思います。


今回は、

・エンジンの回転はレーザーや超音波の様に超高速では無くて、音で例えれば “重低音” くらいでしかないので、1回転する時間は“一瞬”では無くてそれなりの時間が掛かる。

・エンジンでの理想の燃焼とは、圧縮上死点で燃焼が開始されて、その上死点で瞬時に最大の燃焼圧力を得る、グラフのラインで言うと垂直に立ち上がる燃焼状態である。←ココ大事。ここテストに出ま~す。

・実際の混合気の燃焼には時間が必要なので、回転数に合わせて圧縮上死点の手前12〜32°の所で点火が行われて、理想ラインに近づける工夫がされている。

・理想の燃焼と実際の乖離を改善するために “圧縮比の設定” や ”燃焼室の形状の工夫“ があったり、着火性の良いプラグの使用もその一手。エンジンの効率改善やパワーアップとは、いかに燃焼を理想に近づけるか? 燃焼を瞬時に終わらせるか? その改善の方法にある。




釈迦に説法ですみません。若い子向けに、面白いなと思ってもらえればと思って 基本のキから書いてみました。。





※注 写真はイメージです。


続く。

Posted at 2022/12/04 03:19:58 | コメント(0) | トラックバック(0) | 日記

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何シテル?   09/05 02:04
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