
今日、2ヶ月ほど前に注文したNSXがようやく納車されました。
トヨタのLFA、日産のGT-Rとともにこの国を代表するスーパースポーツと並び称されるNSX。
初代NSXはS2000の開発責任者でもある上原繁さんの作。
質実剛健にスポーツカーの本質、「走らせる歓び」を見事に体現したクルマだと感じます。
LFAとNSXを乗り比べると、同じように走らせる歓びを感じても、その中身は少し違う。
シンプルに表現すると、LFAの走りの歓びは「気持ちよさ」、NSXのそれは「愉しさ」。
この違いは、LFAとNSXを世に送り出した二人の名工のセンスの違いからくるものだと理解しています。
多数の部品から構成される工業製品である自動車も、その作者に内在する感性が如実に表れる点において芸術の一つであるからです。
また、音楽でも絵画でも、傑出した芸術の背後にある、なくてはならない存在はパトロン。
NSXには今は亡き本田宗一郎が、そしてLFAにはモリゾウこと豊田章男の存在がありました。
これら稀代の名経営者の存在あってこそ、名車が世に生まれ出るものなのでしょう。
名車として共通点の多い両車ですが、NSXとLFAで大きく異なるのはそのオーナー像。
NSXは、発売から35年を経た今日でも、多くのオーナーがサーキットでのミーティングに参加してNSXの走りの歓びを共有しているそうです。
一方で、ドライバーの走りの歓びを一義として作られたはずのLFAは、ガレージに仕舞い込まれて、いつか高値で売り払われるのを待っていることが多いようです。
クルマの楽しみの一つは、仲間とクルマや走りについて語り合うこと。
その観点において、LFAは少し残念なクルマですが、めげずにたくさん走り回って、一人でも多くのクルマ好きにLFAの素晴らしさを知ってもらいたいと思っています。
ブログ一覧
Posted at
2025/04/26 16:00:54