
若気の至りというか、独身の頃は独身の間にしか乗れない
車に乗るべきだというポリシーがありました。
1993年、当時25才で社会人3年目で、
バブルが崩壊した後でお金もないのに、
愛読していたTipoとかの影響で
こだわりのある車いわゆる“エンスー”な車が欲しくて
最初に買った車がユーノスロードスターでした。
マニアックな私は、どっぷりとロードスターとの生活にはまっていました。
彼女からのプレゼントもハンドルやエアークリーナーをリクエストしていました。
(それが今の妻ですが)
当時はパソコンも興味がなく、インターネットで検索するという
ハイテクな装備も持っておらず、情報収集はもっぱら本屋さんでした。
そんな中、ある衝撃的な車に巡り合いました。
ロードスターに乗っている人なら一度は耳にしたことがある、
“M2 1001”というマツダ直系の子会社M2が発売していたメーカー公認の
コンプリートカーです。
1992年に300台限定で販売され、当時の価格は340万円と高額にもかかわらず
7倍という高倍率の抽選に当選しなければ手に入れられなかった伝説の車です。
それを知った時点では、時既に遅く当然完売でした。
知っていたとしても340万円は手が出てませんでした。
少しでも近づけようと愛車のロードスターにかなり手を入れつつ、
それでもあきらめきれず、当時世田谷区砧にあったM2ビルに足しげく通って言いました。
そしてその時が来たのです。
偶然、M2ビルで出会った夫婦が、子供ができるので手放すということで、
M2ビル内にある掲示板に個人売買の情報を掲載しに来ていたのです。
直ぐに声をかけ、車を交換して試乗させて貰い、即決で交渉成立!!
私も結婚が決まっていたのですが、あこがれていた車を目の前にして
欲しい気持ちが抑えきれませんでした。
手に入れてからは、正に夢のような生活でした。
しかし、現実はそんなに甘くありませんでした。
バルブ崩壊の影響で、不景気な会社を辞めて実家に戻ることにした私は、
結婚、転職、実家への引っ越し、一戸建ての建築と一度に全てを済ませ、
更に一人目の息子ができることが分かった時点で、さすがに2人乗りの車は
維持することが出来ず、泣く泣く手放すことになってしまいました。
僅かに2年の付き合いでしたが、本当に良いクルマでした。
今度のカングーは、私にどんな思い出を作ってくれることでしょう。
期待しています。
Posted at 2014/02/01 22:08:11 | |
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