2016年01月15日
猫の命日
今日は、17年飼った猫の命日。
あれからもう5年の月日が過ぎてしまった。
ある日、小学生だった弟が河原に捨てられていたこの猫を拾ってきた。
産まれて間もないこの猫は、自転車のカゴの中でようやく目が開いたと言う。
最初は特に飼うつもりはなかったらしいが、衰弱していて今にも死にそうになっている猫を、家族皆で看病していたら、命の峠を越えた頃にはいつの間にか【家族】になっていた。
それから17年の間。
この猫がいてくれたお陰で、家族生活でついついギクシャクした時も、気がつくとすんなりと笑って問題がクリアすることも度々あった。
そして5年前の正月。
その時は特に変わった様子もなく、いつものようにコタツでのんびりしていた。
でももしかすると本人は、この頃には既に異変を感じていたのかもしれない。
正月も三が日を過ぎた頃から動きがおかしくなり、ほぼ寝たきり状態になってしまった。
それでも本人は、トイレだけには一生懸命行こうと動いていた。
きっと体も辛いはずなのにね。
こう言う時くらい迷惑かけたってかまわないのにね。
亡くなる三日前。
自分の二階にある部屋のドア向こうから弱々しい猫の鳴き声が聞こえた。
ドアを開けると、頭がしんどそうに項垂れながらも座って待っていた猫がいた。
普段はなぜか俺の部屋に入りたがらないのに、その日だけはいつもと様子が違った。
重い足取りでゆっくり俺の部屋に入ると、何をするのでもなく、回りをゆっくり見回しているようだった。
今思うと、猫なりに挨拶に来たのだろうか。
込み上げるものがあったが、猫をゆっくり撫でる事でそれを抑えた。
そして1月15日。
仕事を終え帰宅すると、猫は呼吸をするのも苦しそうな感じで横たわっていた。
なんとなく、もう駄目だって言うのが分かった。
ずっと猫を撫でる。
いつもそうしていたように。
少し声をかけた。
「もうゆっくり休んでええよ」
「今まで俺ら家族を見守ってくれて、本当にありがとうな」
その言葉が通じたのかは分からない。
しばらくして、ゆっくりと永遠の眠りについた。
猫を飼うまでは、生き物を飼うのはただのペット感覚だろうと思っていたけど、実際はちょっと違った。
人間とそんなに変わらない。
家族同然だった。
あれから生き物を飼う事はないけれど、大袈裟ではなく、本当にたくさんの事を学んだ。
みぃきゅーぶの【みぃ】はこの猫の名前から頂いている。
みぃ!
そっちの世界にはもう馴れたかい?
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Posted at
2016/01/15 20:23:55
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