
2024年5月19日
昨日に引き続き「北海道ツーリングに行く際のアドバイス」記事ですが、関東から北海道に行くにあたってフェリー会社も複数ありそれぞれ部屋の種類も複雑で、さらに時期によって強烈に運賃も違ってきます。
今回は番外編として、「時期によって運賃にどれぐらい差があるのか?」という切り口で記事を書いてみようと思います。
昨日書いた通り、関東から北海道に行く場合は
1. 新潟からの新日本海フェリー
2. 大洗からのさんふらわあ
3. 仙台からの太平洋フェリー
という3つのチョイスが一般的かと思います。
私が昨年2023年5月下旬から約2週間北海道ほぼ1周ツーリングに出掛けた際は往路復路ともに新日本海フェリーの「期間A」と呼ばれる最も安い閑散期価格だったため、デラックスAツインといういわゆる特等ツインルーム (バスタブ・トイレ・プライベートバルコニー付き)という素晴らしい部屋をひとり利用で我が愛車PCX125の航送料金まで含めて往路は29800円という運賃でした。

さらに復路は往復割引10%が適用なので、29800円からさらに10%引きという驚きの運賃でした。
新日本海フェリー及び太平洋フェリーは期間Aと呼ばれる閑散期に限り2名部屋を1名で占有する場合も貸切料金(運賃の半額分=子供料金)が掛からないという価格ルールになっています。
さんふらわあはそういったルールは無いものの、2024年に関して言えば7月中旬までの期間内は貸切料金が掛からないというキャンペーンを実施中です。
さてさて、昨日の記事で「北海道ツーリングにおススメの時期は天候・気候が安定した5月下旬・6月と9月」と書きました。
9月は下旬になってくると初冬に近いイメージになるので少々注意が必要です。
そして私、オンボロベンツオヤジがおススメしない最も最悪の時期が8月のお盆休みです。
8月の北海道は雨が多く、クルマ旅ならまだしもバイクツーリングでは絶対に行きたくない時期です。
当たり前のことながら、お盆休みは多くの日本国民がお休みである超繁忙期ゆえに「どこに行ってもメチャクチャ混む」訳ですし、今日の記事に繋がる「お盆時期はメチャクチャフェリー代も高い」わけで、さらに北海道でキャンプツーリングする場合には「キャンプ場も混む」というオマケも付いてくるので、全くおススメできるシーズンではありません。
「北海道バイクツーリングで現地5日中4日間雨でした。。。」なんて全く笑えないですからね。。。
ちなみに私の場合2023年5月23日の東京都多摩地区の自宅出発から6月4日の帰宅までの間で終日雨が降ったのは、5月23日の東京→新潟の移動日だけでした。
北海道では本格的な雨日は1日も無く、5月29日釧路から幸福駅を抜けて帯広に向かう際の途中での1時間ほどの通り雨と翌日5月30日にナイタイ高原訪問後に三国峠→上川と向かう際の30分弱の通り雨だけでした。
今回は最も運賃差が極端な期間Aである2024年6月12日の北海道行きと2024年8月9日の北海道行きについて、新日本海フェリー(新潟小樽直行便)・太平洋フェリー(仙台苫小牧西)・さんふらわあ(大洗発夕方便)という3社のいくつかの異なる部屋の種類による期間差と運賃差を考察してみます。
先にお断りしておかないといけないのは、3社の部屋は「大体同等レベルじゃね?」と私が判断した部屋を比較しているので完全な同等比較 (Apple to Apple比較)ではありません。
また太平洋フェリーの場合は就航している3隻の船でそれぞれ仕様が異なっており、ドック期間以外は名古屋まで行かずに仙台苫小牧西間だけを往復する「きたかみ」の船室を例示していますが、6月12日と8月9日に必ずしも「きたかみ」が仙台苫小牧西便に入っている訳ではなくあくまでシミュレーションです。
大洗からのさんふらわあですが、深夜便に就航している2隻は部屋種類が2種類しかないという船なので、通常夕方便に就航している「さんふらわあふらの」と「さんふらわあさっぽろ」の船室構成を使っています。
新日本海フェリーは新潟12時発の小樽直行便で「らべんだあ」と「あざれあ」の船室構成をベースにしています。
また新日本海フェリーは2024年6月1日から運賃改定が入り運賃も航送料金も値上がりするので、今回のシミュレーションでは値上がり後の運賃で計算しています。
私が北海道ツーリングに行く際には家族は連れずにボッチ旅ですので1名で旅するという条件でシミュレーションしていますので、この点は悪しからずご承知おき下さい。
ということで、2024年6月12日に一人で北海道ツーリングに出掛ける場合のフェリー運賃シミュレーションは以下の通りです。
エクセルのスクショなので、画像をクリックして拡大後に確認してください!!!

閑散期なのでそもそも運賃が安く、また貸切料金が掛からない為に特等船室・1等船室の運賃に割安感があります。
私なら仮に金欠だったとしても、北海道に出掛ける前1・2か月の食事のグレードを落としてでも特等・1等船室で旅が出来るようにお金を捻出します。
そして次は恐ろしい8月9日北海道行きの運賃シミュレーションは以下の通りです。

そもそも運賃が最も高い期間であり2名部屋の1名利用時の貸切料金が掛かる為、特等船室と1等船室利用時の運賃が恐ろしいことになっています。。。
私は間違ってもこのお盆時期に北海道ツーリングに出掛けることはないですが、もしどうしても行くのであれ新日本海フェリーで言うツーリストSの船室を予約しますね。

ドアをを開けたらベッドと机があるだけといういわゆる女中部屋なのですが、一応区切られた空間であり鍵も掛けられるのでコインロッカーを使用しなくても安全と言えます。
但し消防的な規制なのかドアの上下は開いているので、完全な密室ではありません。
太平洋フェリーの場合は「きたかみ」にのみ同じような個室クラスがあるのですが、内鍵(トイレの個室の鍵のイメージ)のみ装備なので部屋からの外出時には部屋に誰でもは入ることができてしまい、パソコン・タブレット・貴重品を置いておくことが出来ません。
カプセルホテルタイプのツーリストCクラス同様にコインロッカーを活用した貴重品管理が必要です。
リーズナブルに旅をするならカプセルホテルタイプのツーリストC・Aクラスに決まるのですが、以下のような欠点があります。
1. ありとあらゆる物の貴重品管理が必要
2. いびきがうるさいジジイが多くてうるさい
3. ベッドの上しか自分のスペースが無いので、航海中の大部分の時間を船のパブリックスペースで過ごす羽目になる
これらが一番分かり易いカプセルホテルタイプの船室のデメリットだと思います。

これら3点のデメリットだけ我慢出来るのであれば、カプセルホテルタイプのツーリスト船室は非常にお財布に優しい優れた船室だと思います。
大阪と北九州を結ぶ「夜寝て朝起きたら到着」というフェリーならばカプセルホテルタイプの部屋でも良い気がするのですが、16時間とか掛かる北海道航路の場合はパブリックスペースを彷徨うことになるになりますし、お盆時期のような繁忙期の場合はそもそもほぼ満席の船なのでパブリックスペースに居場所を確保すること自体に苦戦する可能性があります。
長くなりましたが、このような感じで私としては8月の夏休み期間、特にお盆時期の北海道ツーリングはフェリーという観点からもおススメ出来ません。
お盆時期にしか休めない方は仕方がないとして、自分で夏休みの取得時期を調整出来る方は6月がおススメですし、6月は無理でも一足先に7月にするか遅らせて9月に入ってから北海道ツーリングに出掛けることをおススメします。