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2015年06月19日 イイね!

ねこに逢いに ゆく その2

ねこに逢いに ゆく その2
安曇幹線1号線絡みで、気になる情報が。


十石峠を越えているこの幹線。群馬側は尾根に沿って最高地点に到達するにあたり、林道を開設して資材を運んだとか運ばなかったとか。


あの鉄塔近辺に、林道跡があるらしいのです。


地図を確認すると、下を横切っている直線が、安曇幹線1号線。道は①から②までは実線で、②のあたりで谷を越えたあと、破線に変わっています。

実線は「軽車道」で1.5~3m未満の道路、破線は「徒歩道」。

この徒歩道、徒歩道のわりには等高線に沿って高度を稼いでいる不自然さが。

そしてもう一つ重大情報もあるのですが、


機動力を最大限活用して、


出来るだけ近づいてみましょう。


ここはまだ「1車線」表記の区間。

微かですが、轍も残っています。


1車線から軽車道に変わるあたり。砂防ダム上流で渡河しています。水の流れはありませんでしたが、橋も無し。出水時は注意かもしれません。


その200m上流。橋台の一部が残っていました。対岸にも同じ構造物が残っていたため、過去にはここに橋が架かっていたと思われます。


その地点から折り返すように実線部分に入ると、


これはダメですね。


もう少し進まないと機動力の意味がなくなってしまうので、


人力で30分、がんばりました。


先へ進みましょう。轍は消えました。


このくらいなら簡単に・・・


でも、その先はこれだったので、諦めました。ちょうど車も止めておけるスペースがあったので、ここから二足歩行です。


②の実線から破線に変わるあたり。ここにも橋台が残ってました。幅は車道としても十分です。


橋の一部と思われる木材がまとまって落ちてました。もしかすると木造橋だった?


ここから破線部を東へ向かいます。木の生え具合を見ると、斜面が崩れてからかなりの時間が経過している様子。


それでも、何となく平場の痕跡を辿りながら、這い蹲って斜面を横切ります。


途中で平場を見失い、確認のために尾根筋に上がったところ、もしかしてマズイ所に来てしまったかも。黒豆ではない糞の山が、あちこちに盛り上がってます。鈴を必死で振り鳴らしました。


GPSで現在位置を確認し、何とか現道復帰。そして現れた切り通し。


地図上では③の所。

実はもう一つの重大情報。この林道跡には、隧道があったらしいのです。もう一度地図を確認すると、隧道を掘るとしたら③の尾根越え部分か④あたり。可能性としては④の方が怪しかったので、ここは切り通しでよいでしょう。


この先は、かなり明瞭に平場が残っています。


快適に東端の尾根を切り返し待っていたのは・・・



キタ━━━━━━(゚∀゚)━━━━━━━!!!!!


埋め戻されているとは聞いていましたが、扁額が露出してるとは!

だいぶ風雨にさらされて読みにくくはなっていますが「黒川隧道 昭和28年」と読めます。


完全に埋め戻さず、扁額だけでも露出させておいてくれたのは、きっと作業をした人の良心でしょう。足下には例の杭が。


どこに立っていたのかはわかりませんでしたが、この上にあるのは安曇幹線1号線192号鉄塔。


この際なので、最短距離で上ります。


上りきった尾根には、ちょうどよい腰掛けが。一服すると共に、少し汗を乾かしましょう。


尾根沿いに192号はすぐだったので、


空身で逢いに。


老番側は193.194.195.196.197.198と続きます。


眼下には十石街道が。


汗も乾いたので、尾根を反対に下りていきましょう。何となく踏み跡をたどると・・・


西側坑口です。


こちらの扁額では、竣工月が12月と読めました。


西側は自然に埋まってきているようですが、これのおかげで水が中に入ってこないのか、路盤は乾燥してとてもきれいでした。中も素堀のままですが、落盤も無し。保存状態は非常に良い方だと思われます。


残念ながら夕暮れが迫っていて、ゆっくりと観察することができなかったので、梅雨明けにでも再訪したいと思います。


今日の、高級丸太爪とぎ(金にぼし30)。



※山中では危険を伴う場合が多々あります。
必要な情報・装備を整えた上で、ご自身の責任で行動をお願いします。
この記事を元に行動され、万が一事故等が生じた場合でも、当方はいっさい責任を負いません。
<(_ _)>
Posted at 2015/06/19 20:40:34 | コメント(12) | トラックバック(0) | 鉄塔 | 日記
2015年06月07日 イイね!

ねこに逢いに ゆく その1

ねこに逢いに ゆく その1ひょんな事から、断片的だった長年の疑問が一気につながる。

それまでは、風景の中の一つのアクセントくらいの位置づけで認識されていた物が、あっという間に自分の中を埋め尽くしていく感じ。

そうなると、自分でも歯止めが効かなくなる、いわゆる熱しやすく冷めやすい、典型的な性格です。


近所の山中をウロウロしていると、この黄色い杭を頻繁に見かけます。


「安曇」とか「黒部」とか、関東の端に位置する盆地民としては何となく、さわやかな観光地への旅情をかき立てる、その程度の存在。

鉄塔巡視路の杭ということだけは知っていたのですが、その名前とか番号とかが意味することは、特に深く考えていませんでした。


それと、鉄塔に貼ってあるこの御札。とあるホームページを何となく眺めていて、この札の疑問が解決します。

日本中に張り巡らされている送電網にはそれぞれ名前が付けられていて、主に起点(発電所や変電所)の地域名が付いて、そこから順番に繰り上がりで鉄塔に番号が振られているそうです。

この「黒部幹線」は長野県大町市の七倉ダム中の沢発電所あたりから引かれている、569番目の鉄塔ということ。


下の方に「 昭 2 10 」と書かれています。


昭和2年?     


88年前ですよ?


88年前にこれが作られて、しかも現役。にわかに、信じられませんです。


この鉄塔、冬期は閉鎖となる十国峠を越えてます。冬期閉鎖と言うことは、それなりの自然環境だと思うのですが、そこで88年も現役を続けていると。


そうなると、この鉄塔群に俄然、興味が湧いてきました。


その中の一つ。

安曇幹線という、昭和44年に長野県梓川に建設された発電所から、首都圏に電気を送るために設置された送電路。

上記、黒部幹線と同じ、十国峠を越えてます。

関東近辺では、ちょっと特異な形をした送電鉄塔。

”烏帽子型”、通称 ”ねこ” と呼ばれているようです。

狭山丘陵あたりにはこれの親分に当たる、”大ねこ”がいるようですが、廃止に伴い撤去がすすんでいるとのこと。

安曇幹線に関する詳しい経緯は、にわかな私が語るべくもなく、先輩方がたくさんおりますので、そちらを参照してみてください。


出典:電子国土

話は飛びますが、この安曇幹線。元々は1回線だった物を2回線に増やし、さらに秩父開閉所に引き込むことによって、初代の安曇幹線は秩父開閉所付近から先が休眠区間となりました。

その分離点が近くにあると知ってしまったら、見てみなければ気がすまないというのも、これまた熱しやすく冷めやすい性格の所為。


今回は、このねこのふもとを目指しましょう。


入り口はここ。懇切丁寧な巡視路杭があるため、まず迷うことはありません。

しかし、一般的な登山路とはかけ離れていることも多いため、それなりの準備は必要。熊鈴は必須です。


最初は黒部幹線628号への巡視路と並列ですが、


途中で分かれます。


結構な急坂を休み休み登り、直線距離であと240m。


足下が見えてきました。もう少し。


約30分、安曇幹線1号線237号鉄塔に到着です。


その上部に切り離された


安曇幹線282号鉄塔。私と同い年です。


謂わば、これが現曇幹線の現起点鉄塔。

上半身は取り壊され、碍子がぶら下がっていました。


どんな風に切り離されているのか楽しみにしていましたが、新たに237号を作り、そちらに電線を掛け替えて秩父開閉所に引き込んでいるだけでした。ちょっと期待外れ。

それでも鉄塔周囲は手入れがきちんとなされており、良い眺めです。

向こう側の尾根には、安曇幹線2号線がよく見えました。


さて、目的は達成。遅くなりましたが、ここで昼食を摂って帰路につきました。

ねこ巡り、熱が冷めるまではしばらく続くかも、です。


今日のデルビス号。
Posted at 2015/06/14 22:24:19 | コメント(6) | トラックバック(0) | 鉄塔 | 日記

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