安曇幹線1号線絡みで、気になる情報が。
十石峠を越えているこの幹線。群馬側は尾根に沿って最高地点に到達するにあたり、林道を開設して資材を運んだとか運ばなかったとか。
あの鉄塔近辺に、林道跡があるらしいのです。
地図を確認すると、下を横切っている直線が、安曇幹線1号線。道は①から②までは実線で、②のあたりで谷を越えたあと、破線に変わっています。
実線は「軽車道」で1.5~3m未満の道路、破線は「徒歩道」。
この徒歩道、徒歩道のわりには等高線に沿って高度を稼いでいる不自然さが。
そしてもう一つ重大情報もあるのですが、
機動力を最大限活用して、
出来るだけ近づいてみましょう。
ここはまだ「1車線」表記の区間。
微かですが、轍も残っています。
1車線から軽車道に変わるあたり。砂防ダム上流で渡河しています。水の流れはありませんでしたが、橋も無し。出水時は注意かもしれません。
その200m上流。橋台の一部が残っていました。対岸にも同じ構造物が残っていたため、過去にはここに橋が架かっていたと思われます。
その地点から折り返すように実線部分に入ると、
これはダメですね。
もう少し進まないと機動力の意味がなくなってしまうので、
人力で30分、がんばりました。
先へ進みましょう。轍は消えました。
このくらいなら簡単に・・・
でも、その先はこれだったので、諦めました。ちょうど車も止めておけるスペースがあったので、ここから二足歩行です。
②の実線から破線に変わるあたり。ここにも橋台が残ってました。幅は車道としても十分です。
橋の一部と思われる木材がまとまって落ちてました。もしかすると木造橋だった?
ここから破線部を東へ向かいます。木の生え具合を見ると、斜面が崩れてからかなりの時間が経過している様子。
それでも、何となく平場の痕跡を辿りながら、這い蹲って斜面を横切ります。
途中で平場を見失い、確認のために尾根筋に上がったところ、もしかしてマズイ所に来てしまったかも。黒豆ではない糞の山が、あちこちに盛り上がってます。鈴を必死で振り鳴らしました。
GPSで現在位置を確認し、何とか現道復帰。そして現れた切り通し。
地図上では③の所。
実はもう一つの重大情報。この林道跡には、隧道があったらしいのです。もう一度地図を確認すると、隧道を掘るとしたら③の尾根越え部分か④あたり。可能性としては④の方が怪しかったので、ここは切り通しでよいでしょう。
この先は、かなり明瞭に平場が残っています。
快適に東端の尾根を切り返し待っていたのは・・・
キタ━━━━━━(゚∀゚)━━━━━━━!!!!!
埋め戻されているとは聞いていましたが、扁額が露出してるとは!
だいぶ風雨にさらされて読みにくくはなっていますが「黒川隧道 昭和28年」と読めます。
完全に埋め戻さず、扁額だけでも露出させておいてくれたのは、きっと作業をした人の良心でしょう。足下には例の杭が。
どこに立っていたのかはわかりませんでしたが、この上にあるのは安曇幹線1号線192号鉄塔。
この際なので、最短距離で上ります。
上りきった尾根には、ちょうどよい腰掛けが。一服すると共に、少し汗を乾かしましょう。
尾根沿いに192号はすぐだったので、
空身で逢いに。
老番側は193.194.195.196.197.198と続きます。
眼下には十石街道が。
汗も乾いたので、尾根を反対に下りていきましょう。何となく踏み跡をたどると・・・
西側坑口です。
こちらの扁額では、竣工月が12月と読めました。
西側は自然に埋まってきているようですが、これのおかげで水が中に入ってこないのか、路盤は乾燥してとてもきれいでした。中も素堀のままですが、落盤も無し。保存状態は非常に良い方だと思われます。
残念ながら夕暮れが迫っていて、ゆっくりと観察することができなかったので、梅雨明けにでも再訪したいと思います。
今日の、高級丸太爪とぎ(金にぼし30)。
※山中では危険を伴う場合が多々あります。
必要な情報・装備を整えた上で、ご自身の責任で行動をお願いします。
この記事を元に行動され、万が一事故等が生じた場合でも、当方はいっさい責任を負いません。
<(_ _)>
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鉄塔 | 日記
Posted at
2015/06/19 20:40:34