4月19日(月)
★霧に包まれる
午前6時過ぎに起きた時には、遠くの山が、どんどん、霧に包まれて
行きました。その霧が、時間の経過と共に、ホテルに近付いてきました。
外気温は、3~4度だったそうです。盆地でもある人吉市。
気温差で、霧が出る事が多いそうですが、この日は、まだ、霧は薄めだった
そうです。
それでも、自分達にとっては、あたり一面、霧に包まれた時間があり、
驚きました。
★朝風呂
午前6時~、朝風呂に入浴可能なので、大浴場に行きました。
宿泊者が少なく、2人が、遠くにぽつりぽつりいただけ。
浴槽には、自分一人だけと言う状態で、ゆったり出来ました。
貸切家族風呂は、朝は営業していません。
★朝食
朝ごはんは、和食。美味しく頂きました。
飲み物は、お茶、リンゴジュース、オレンジジュース、牛乳、コーヒーなど、
自由に飲み放題でした。
パン系も5種類置いてあり、トースターに入れて、焼く事も出来ました。
ご飯系がメインながら、パンも、とり放題でした。
バターとイチゴ、ブルーベリーが選べました。大満足。
そして、午前8時30分頃、チェックアウトしました。
★永国寺
最初は、ホテルから、車で5分程の永国寺に行ってみました。
ここも人吉市を訪れる人が、立ち寄るポイントの一つだそうです。
藤の花が満開の情報があったのに、行ってみると、既に、終わっていました。
ただ、この永国寺のメインは、幽霊が出たと言われる池がある事。
本堂には、靴を脱いで上がるようになっています。
そして、建物の中の廊下を通ると、その奥に、池がありました。
この池に、幽霊が出たという伝説があるとの事。
(真偽は不明。あくまで言い伝え)
そして、本堂の横に、その幽霊を描いたと言われる絵が飾ってありました。
この絵を見に来る人も多いのだそうです。
★人吉市内
そして、人吉市内を車で走ってみました。
川沿いは、2020年7月豪雨の影響を受けた建物が、たくさん、残って
いました。
かなり、ガレキ類を取り除いた家が多かったのですが、更地も多く、恐らく、
濁流などに流され、崩壊した家などを、撤去して、更地にしているのだと
思います。
そして、市内のあちこちの電柱に、過去の水害の水位を記したプレートが
取付けられていました。
やはり、球磨川(くまがわ)は、暴れ川なのでしょう。
★道の駅・人吉 クラフトパーク石野公園
その後、人吉市の道の駅・人吉へ行ってみました。
ここは駐車場から、建物まで、長い階段を上る必要があります。
年配者には、かなり不便です。
物産館は、他の道の駅と違い、そんなに地元の野菜や食材を売っている
タイプの店舗ではありませんでした。
どちらかと言うと、お土産屋さんがメイン。
正直言うと、あまり買いたい物がありませんでした。
この道の駅は、敷地が広く、他に、体験ゾーンとか、歴史資料館、展望台など、
イベントなどに使う事を中心に、設計されているようでした。
展望台は、らせん階段式なので、途中で、目がまわり、気分が悪く
なりかけました。
展望台に登って、周囲の景色を見たのですが、残念ながら、絶景と言う感じ
ではありません。周囲が山なので、山が見えるだけ。
人吉市内の中心部でも、見渡せるのか?と思ったのですが、市内中心部まで、
山を越えた位置にあるため、人吉市内中心部は、全く見えませんでした。
ただ、この施設、丁度、つつじが満開で、つつじは、楽しめました。
★峠越えで阿蘇方面
その後、高速道路に乗って、阿蘇方面を目指すか、一般道路の峠越えで
阿蘇方面に向かう事にしました。
人吉市からは、八代市への一般道路は通行止めで使えない。
五木村方面に抜けるルートも、ホテルの人に確認すると、通行止めで
使えないとの事。
JARTICのサイトで見ると、片側交互通行で、通れそうな情報も
ありました。
しかし、地図表示には、「大型車は通行止め。それ以外は、通れる」と
解釈できるような表示と「車種問わず、この区間は通行止め」と言う表示が
併記されています。
どちらを信じて良いのか?わからない。
ホテルの従業員さんの情報では、「五木村方面のルートは通行止め」と
言われた・・・
迷いましたが、五木村方面から阿蘇に抜けるルートは、やめる事にしました。
残る一般道路のルートは、更に、宮崎県方面に進み、そこから五ヶ瀬村を
通るルート。ナビで見ても、そこそこの、片側2車線で走れる峠道っぽい。
そこで、こちらのルートで阿蘇方面に進む事にしました。
★酷道(こくどう)だった
ナビでは、2ルート表示されたものの、距離的に、無駄がなさそうな
ルートを選択。所が、このルートが失敗。
のちに「紙で書かれた地図」を見てみると、かなり細い線で描かれた道路。
それを事前に知っていたら、絶対に選択しないルートを走ってしまいました。
カーナビ上は、どちらのルートも同じ太さで描かれたいたので、選んだ
ルートが「ポツンと一軒家」に出て来るような、超・細い道である事など、
全く気付きませんでした。
過酷(かこく)な道路であるスーパー酷道(こくどう)でした。
★ルート
人吉市内から、宮崎方面まで幹線道路を順調に走行。
あさぎり町、多良木町を通過。
途中、日向市(ひゅうがし)に抜ける国道388号を選択。
その後、椎葉村に抜ける国道に分岐するのですが、その分岐で、なぜか、
カーナビは、市房ダムの横を抜けるルートを選択。
これ、途中までは、快適な道幅だったのに、突然、超・細い道になりました。
更に、大木満載の超・大型トラックとスレ違いました。
乗用車でも、ギリギリの道幅。
たまたま、ちょっと、よける場所があったので、そこまで少しバックして、
離合。
そこからは、舗装道路ながら、その舗装も、ボロボロに崩れかけている
場所があったり、「球磨川水源まで、24km」と言う表示が出たり・・・
とにかく、「反対から、車、来るな!」と、祈るような気持ちで、
ドキドキバクバクしながら走り続ける「酷道(こくどう)」が延々と
続きました。
★標高1000m越え
林道ほど、すごい道路ではありませんが、とにかく細い。
標高も、どんどん高くなり、最終的には、GPS表示で、標高1055mまで
昇りました。
その頂点には、「不土野峠 1040m」と、書かれていました。
関東圏だと、標高1000mを走る道路は、あちこちにあり、めずらしく
ありません。
富士五湖周辺の道路、太い道幅の幹線道路でも、余裕で、標高1000m
前後の道路が、普通に存在します。
御殿場から、山中湖に抜ける「籠坂(かごさか)峠」も、頂点は、標高
約1100m。
河口湖町から、甲府市内に抜ける「御坂(みさか)峠」も、頂点は、標高
約1100m前後。
富士吉田市~山中湖村、河口湖町など、標高800~950m前後の
エリアが普通に存在し、そこに街が広がっています。
一方、九州では、道路の標高が、1000mを越える場所って、そんなに
存在しない。
しかも、このような、道路が細く、民家も、見当たらないような
スーパー酷道(こくどう)の頂点で、やっと、標高1000m越えと言う状態。
しかも、峠の入り口に、「どこどこ~どこどこまで道路崩落の為、通行止め」
と書かれてました。
でも、その地名がどこの事を言っているのか?わからない。
JARTICのサイトでは、自分が進む予定だったルートには、通行止めが
なかったので半信半疑のまま、進む状態でした。
(結局、道路崩落による通行止め区間は、自分が進むルートと違う場所でした)
★長寿の水
とにかく、「早く、この細い道、終わってくれ・・・」と祈る気持ちで
進みましたが、中々、終わりが見えない。
大型トラックとは、2度目の遭遇の時、丁度、カーブで道幅が広がっている
所で遭遇した為、ホッと胸をなでおろしました。
「反対から、大型トラックが2台来たと言う事は、多分、通行止めではない
だろう」と言う思いと、「いや、通行止めの工事現場から、物資を運んで
いるのではないか?」と言う思いが錯綜(さくそう)。
峠を越えた直後、突然、「長寿の水」が流れているのが目に入りました。
そこは、車が止められるスペースが用意してあり、車を停めて、休憩を
兼ねて、長寿の水を汲みました。感謝です。
★あちこち道路崩壊
この道路、やはり、2020年7月の豪雨の影響を受けていました。
あちこち、道路が崩落。
そこを、何とか、復旧させている場所が、何ヶ所もありました。
一番すごかったのは、道路の右側に川があり、その川を越えた山が大きく崩落。
山肌の下の大きな岩が、姿を現している場所がありました。
道路は、その川の左側にあるのですが、もともと、どの道路は左側が絶壁。
その左側の山も崩落し、多くの岩が、道路をふさぎ、その道路も、2ヶ所、
完全に崩落。
そこを、何とか、厚い鉄板を敷いて、何とか、道路を復旧させていると言う
場所でした。報道には、出てこないような場所。
こんなすごい被害を受けた場所が、たくさん、ある事を思い知らされました。
★工事現場事務所の配慮
その後、再度、道を進みましたが、細い道は、延々と続きました。
スレ違い車両は、1時間30分程走って、3台。
3台目は、営業車のような、ワゴン系の車でした。
緊張が続き、更に、長寿の水を飲んだ事もあり、同乗している親が、トイレに
行きたくなったと言いました。しかし、途中、コンビニなど、全くありません。
当然、休憩所のような場所もない。
そんな中、突然、災害復旧工事現場の事務所の横に、
「おもてなしトイレ有り」と言う看板が目に入りました。
この先も、休憩できそうな場所、トイレ休憩できそうな場所がなかった為、
助かりました。
でも、工事現場事務所に設置された臨時トイレ、あまり期待していなかった
のですが、ドアを開けてビックリ。靴を脱いで上がるスタイル。
中には、扇風機なども設置されており、手洗い用の水タンク、そして、
簡易水洗式の洋式トイレになっていました。
しかも、便座には、きれいなカバーが付いていました。
これなら、落ち着いて、ゆっくり利用できます。
ちなみに、外には、自然の水が流れており、その横に手洗い石鹸が置かれて
いました。
とてもきれい、とても清潔に利用する事が出来ました。
菊池建設と書いてありました。菊池建設さん、ありがとう。
★桜
その後、チョコチョコ、集落がある場所もありました。
人の姿も見かける場所がありました。でも、まだまだ、細い道は続きました。
驚いたのは、2021年4月の時点で、標高0mエリアは、既に、桜は完全に
終わっていたのに、ソメイヨシノのような桜が1本、満開だった事。
標高800mの集落で見かけました。
八重桜については、多数、満開オンパレードでした。
★野生の鹿
そして、やっとの思いで、太い道路に出ました。1時間30分、長かった・・・
でも、まだ、椎葉村。
国見トンネルを抜けるルートの一部も、まだ、離合が難しい場所がありました。
それでも、ここまでのルートに比べると、天国でした。
椎葉村から、五ヶ瀬町に入り、宮崎県が終了。熊本県に入りました。
ここからは、問題なく太い道路。ホッとしました。
道の駅・そよ風パークに立ち寄りましたが、弁当類は、なし。何も買わずに
移動を再開。あと少しで高森町・・・と言う所で・・・
野生の鹿、親子だと思われる3頭が、道路を横切って行きました。
これには、驚きです。
鹿が横切った時間は、真っ昼間。午後1時7分でした。
標高700mエリアでした。
自分は、これまで、野生の鹿との遭遇は、当たり前のように何度もあります。
ただ、遭遇する事が多いのは、標高800~1000m前後の富士五湖周辺の
道路。遭遇する時間のほとんどは、夜間です。
真夜中移動だと、遭遇率80%と言う感じです。
朝と、夕方に遭遇した事もありますが、一番遅い時間に見たのは、
AM8時30分頃。
真昼の午後1時7分に野生の鹿が道路を横切った姿を見た事は、ありません。
これには、同乗していた親も、大感激。
多分、2度と、このような時間帯に、交通量の多い国道を走っている時に、
鹿と遭遇する事は、ないだろうな・・・と思いました。
★新阿蘇大橋
そして、熊本地震で崩落した阿蘇大橋に代わって、架け替えられた、
新阿蘇大橋に寄ってみました。
ここは、さすがに、熊本の新スポット的な人気になっており、平日昼間でも、
かなりの人が行き交っていました。
駐車場は、停められる台数が少なめ。臨時駐車場は、あります。
売店がある側は、駐車場が、すぐ満車になるようですし、建物の規模も小さい。
トイレが1~2ヶ所しか、ありません。
駐車場の隅っこに、臨時トイレが設置してありましたが、見てみると、
手を洗う設備がない。更に、汚い。
とても使う気には、なれませんでした。
★道路またぎ不可能
また、道路の両側から、橋が見られますが、道路を渡る事は禁止されています。
橋の反対に行くには、橋げたの下の方まで降りていく階段を利用する必要が
あります。
反対側の高い場所に行くには、当然、下った階段と同じだけの階段を昇る
必要があります。
足の悪い人や、年配者には、この階段を使うのは、無理だと思いました。
今後も、ここは、混雑しそうなので、しばらくは、行かないと思います。
★道の駅・大津(おおづ)
その後、道の駅・大津に立ち寄りました。
熊本県のつつじの名所が、大津に2ヶ所ある事は、知っていましたが、
細かい情報を忘れました。
道の駅・大津の従業員さんに質問すると、親切に教えてくれました。
しかも、2ヶ所の開花状況まで、電話して確認してくれました。
ここの道の駅、これまで、何度か利用しましたが、良い印象。
2020年12月25日に立ち寄った時などは、クリスマスケーキが、
既に、半額で売っていました。
その時は、半額ケーキを、速攻で、購入しました。
今回も、色々教えて頂いたお礼を兼ねて、お土産を購入しました。
★昭和園
そして、道の駅・大津(おおづ)から、車で5~10分程の近い場所に、
昭和園がありました。
予想以上に広い公園。つつじも、終わりかけている雰囲気でしたが、まだ、
満開の枝も多数ありました。
駐車場も、入場料も、無料でした。(普通の運動公園系なので無料)
★大津造園
その後、本田技研の近くに、大津造園があるとの事。
昭和園から、車で5~10分程の所に、大津造園がありました。
幹線道路から、1km程、西に進みますが、すぐ、わかりました。
ここのつつじには感動。
つつじって、このような縦に咲くのですね・・・全然、知りませんでした。
★帰宅
その後、もう、色々見て、満足したので、植木インターから、高速道路を使い
帰りました。
平日なので、高速道路料金の割引は、ありませんが、時間短縮を優先しました。
午後5時40分前には、到着しました。
楽しい1泊2日旅行、これにて終了。
状況が、微妙になりかけていたので、思い切って、この週に出掛けておいて
良かったと思いました。