【非クルマ】高橋幸宏

1月11日に元YMOの高橋幸宏さんが亡くなりました。

私が小学生の時、当時高校生でオーディオ好きだった兄が買ってきたYellow Magic OrchestraのLPレコードを見て、ビジュアルに驚き、曲を聴いて衝撃を受けて以来、高橋幸宏さんは、ずっと自分の中では特別な存在の人でした。高校、大学とバンドでドラムをやることになったのも、幸宏さんの影響が大きかったです。あんなお洒落なドラマーになりたいなーと心底思ったものでした。

ただ、すみません・・・・当時、私の高校時代のバンド活動環境では、周りは「ヘヴィメタル」が主流で、我々はインストをやるマイナーなバンドでしたし、若いヤツにありがちな、わかりやすいテクニック至上主義的な厨二病の考えもあって、手数の少なめな幸宏さんに憧れてというのが人にどうしても言えなくて、超絶テクニックの「カシオペアの神保さんに憧れるねー」みたいな、変な体裁を気にした言い方をしてました。しかし、一方で、通っていた高校の近くに幸宏さんのブランド「ブリックス・モノ」の店がオープンしたと聞くと、ビンボー高校生が買えるはずもないのに、わざわざ店に寄ってみたり、幸宏さんの髪型を真似たり、ソロアルバム（LPレコード）を買い揃えたり、密かにめちゃくちゃ意識してました。ドラムも当時出始めた六角電子ドラム（クルマで言ったらテスラですな）のSIMONSの廉価版を、必死にお金を貯めて買ったっけ・・・。あ、それは大学に入ってからか。。。そうそう、髭も一時期、幸宏さんの真似をしようとしていたのですが、私は口髭の密度が普通の人よりかなりスカスカのようで・・・伸ばしてみて気が付いたのですが、高橋幸宏風というよりバカボンのパパみたいになってしまうので、すぐにやめました（笑）。

幸宏さんは、ドラムのテクニック的には手数少なく、厨二病の人に刺さる派手さもなかったと思うのですが、スネアを強調するテクノビート（って私が勝手に呼んでいるだけですが）の開祖だと思っていて、私はすごくすごーく真似してました。めちゃくちゃ影響を受けていたので、自分は「幸宏風のドラム」ができる人、と勝手に自分で思っていました。

YMOの3人の中では、幸宏さんは、奇才と天才の間に立って、ずっと目立たない存在と思っていましたが、幸宏さんが亡くなってから、音楽、ファッション、映画、などの各業界からの追悼記事が本当にたくさん出されましたね。なんだ、実はみんな注目してたんじゃん、みんな大好きだったんじゃん、ということが本当によくわかりました。そういうふうに思われる人間性もカッコいいんですよね・・・・渋いなあ。

そんな訳で、1ヶ月間は高橋幸宏追悼月間ということで、カーオーディオでは高橋幸宏さんのソロアルバム全てを繰り返し繰り返し聴くことにいたします。こういう追悼月間はマイケルジャクソンが亡くなった時、ジョージマイケルが亡くなった時もやりましたが、しんみりしてしまいます。仕方ないこととはいえ、これから先、自分の青春時代のアーティストが亡くなっていくんだろうなーと思うと辛いです。