私がG-Bowlアプリを購入して4年がたちました。
ただ、ここ2年程は家を抜け出して夜中に碁盤の目の練習をする、ということはしなくなりました。
(夜中にこそこそ家を抜け出すのは、妻にあらぬ疑いをかけられるため^^;;;)
しかし、練習をしなくなっても、普段車を運転する時は常に上限Gを決めた上で、減速G・横Gは一定であることを心掛けて運転しています。
G-Bowlアプリを使われている方は、恐らく皆さん感じていらっしゃると思いますが、碁盤の目の練習をすると、
「何Gで曲がるためには、何Gの減速G一定をこの位置から始めればよい」
という、ブレーキを踏み始める位置が分かってきます。
逆に言うば、「この速度では、○○m手前の位置から○○Gのブレーキで減速G一定に踏めば、コーナーのこの位置までに減速できる」という感じで、制動距離をほぼ正確に把握できます。
ちなみに減速Gを一定にする理由は、
1つは、上限に決めたGの中で制動距離を最も短くできるため。
2つめは、制動距離をほぼ一定の距離にすることができるため。
(ただし、減速Gの立ち上げ方が急な場合や緩い場合、そしてシフトダウンによるエンジンブレーキをかける位置によっては、制動距離が若干伸び縮みします)
と考えています。
私が普段運転している中で、減速G一定の恩恵を最も感じるのは、上の理由の中の2つめ、「制動距離をほぼ一定の距離にできる」ことにあると感じています。
<制動距離を一定の距離にできる=減速の尺を読むことができる>
ことで、どのような恩恵があるのか。
街中の運転を例に見てみたいと思います。
まず、こちらの画像があります。
この画像は、今から左折するのにブレーキを踏もうとしている場面です。
さて、このような左折をしようとする場合。
ドライバーはどこに意識して視線を向けていくでしょうか。
次の画像を見てみます。
この視線はブレーキを踏みながら、減速を終える位置を見続けています。
この視線に陥りやすい人は、運転に慣れていなくて、ちゃんと思った位置で減速が終わっているか自信の無い方。どこで車が止まるのか自信がないため、車を止める位置を凝視して、速度が出過ぎていたならブレーキを踏み足す、という方に多い視線ではないでしょうか。
この画像の時間をもう少し進めます。
左折地点に近づいても、まだブレーキを終える所を凝視しています。
心理的には、
「ちゃんと減速できるの?できるの?」
という心境でしょうか。
減速に頭がいっぱいなため、左折地点の歩行者や車の飛び出しについては、視界が狭い状態です。
この画像では、
減速し終えて、車の速度がしっかり落とせたと感じて初めて、
左折方向の歩道や車道を確認しています。
この状況では、ハンドルを切り込んで曲がる体勢に入っているため、安全確認はかなり急ぎ足になってしまいます。
場合によっては、歩行者や左からの車の飛び出しに気付くのが遅れてしまう可能性もあります。
ここで取り上げた視界は極端な例ですが、運転操作に意識が奪われた状態(速い速度からのブレーキングや、G一定でボールを回そうと意識し過ぎた場合(笑))でも、同じように減速し終える位置を凝視しがちになります。
次に、減速G一定での制動距離の尺が読める場合の、視線を見てみたいと思います。
ブレーキを踏む前から、ブレーキを踏み終える位置を見ています。
そして、何Gの横Gで曲がりたいかを決めた上で、その横Gに抑えるにはどこからブレーキを踏み始めるとよいか。ブレーキの尺を読みます。
そして、この位置からの減速だとしっかりと横Gを抑えられる、という位置でブレーキングを開始します。
この画像から、少し進んだ位置の画像を見てみます。
減速G一定で、ブレーキを踏んでいる状態です。
減速G一定により、この位置で減速し終えることができる、という制動距離がわかっているため、ブレーキをし終える位置は見ていません。
減速Gを体で感じながら、視線は①②③の安全確認に向かっています。
①は、左折する歩道と車道を見て、歩行者と左から車が飛び出してこないかを確認しています。
②は、対向車が自分の車と同じ方向に曲がらないか、確認しています。
③は、原付バイクや自転車が後ろから飛び出してこないか。巻き込みの確認をしています。
減速し終える位置に正確に減速できる、という確信が減速G一定により持てるため。
視線が、自分の車を止める位置はどこか、ということから解放されます。
その結果、視線や意識を安全確認に向けることが可能になります。
画像の時間をもう少し進めてみます。
この位置でも、減速し終える位置に視線は向いていません。
相変わらず、上で説明した①②③の安全確認に視線が向いています。
ちなみにこの位置だと、減速終了位置での減速Gが、体で感じ取って予測できます。
早く減速し終えて、ブレーキが余る状態ですと問題はありません。ブレーキを緩めればよいだけですので。しかし、減速が足りずに横Gが増えそう、という場合が問題です。
減速が足りないため、ハンドルを回し始める位置をずらす。つまりは、減速する距離を増やすのか。
あるいは、ブレーキを踏み増して、減速G一定を崩してでも速度を落としていくのか。判断する必要がでてきます。
碁盤の目の練習をしていると、よく陥るパターンですね(^^;
この他にも、安全確認中に人や車の飛び出しを察知した場合。
同じようにブレーキで減速か、又はハンドル操作による回避など。
ハンドルを回す前に予測できる事が多いため、選択肢が多い状態と言えます。
画像の時間を進めます。
この場面は速度が落ちきって、減速Gから横Gに移る瞬間です。
この時になると安全確認を終えて、曲がった先に視線は移っています。
前述のブレーキに意識が集中している場合は、ここから安全確認を行っています。
一方は今から安全確認、もう一方は既に安全確認を終えている。この心理的な余裕の差が、安全運転に活かせる。
そう思いながら、どんな速度からでも減速の尺読みと減速G一定、という事を心掛けて運転しています(^-^)
(減速G一定は、運転操作のほんの入り口。本当の運転の醍醐味というのは、その先の減速円・加速円を使った走行ライン、というのは頭では分かっているのですが・・・。走行ラインを練習して習得する時間がありません(^^; 今も入り口でとどまっています(笑))