
ワンオフで鍛造ピストンを作って見ようと思う方に情報
作るためには、ピストンの情報が必要です。
まずは、ノーマルのピストンデータを集めましょう。
B18Cのエンジンであれば、下記の通り
1996 Honda(Acura) Integra Type-R
Motor type B18C5
Bore (ボア) 81.0mm
Comp.ratio (圧縮比) 11.1
Comp Ht. (コンプレッション ハイト) 30.0mm
Head cc's (ヘッド容積)41.5cc
Block Ht. (ブロックハイト) 212mm
Pin (ピストンピン経)21mm
Deck clearrance (デッキクリアランス)047-mm
Gsket Thkness (ガスケット厚)0.76mm or 0.75
Stroke (ストローク)87.2mm
Valve (バルブ経) INT 33.0mm / EXH 28.0mm
Valve lift (バルブリフト カムシャフトの突出量) INT 11.5mm / EXH 11.5mm
Pocket (リセス半径)INT R17.5mm / EXH R15.0mm
Pocket Depth (リセスの深さ) INT4.4mm / EXH 4.2mm
Pocket angle (バルブ角度) INT 28.0°/ EXH 28.0°
Connecting rods thickness ロッドの厚み う~ん忘れた(^_^;)
ピストンピンのセンターはど真ん中にあるわけでなく、少しズレてます。
そのずれは全幅の約1%程度。
これはピストンメーカーがデータを持っているので、お任せ。
参考までに各部の名称
次にピストンの形状
ノーマル形状
box-STYLE
安全マージンを取る
・バルブとピストンとの安全マージンは1.5~2.0mm)
ハイカムを入れると、バルブとピストンがぶつかるので、バルブリフトがいくつなのかを調べます。
・バルブが28mm経ならば、直径で2mmの安全マージンをとる。
この場合、30mmになります。
・ピストンとヘッドまでの安全マージンは最低1.0mm
次に圧縮比を計算して狙いのピストンコンプレッションを決める訳です。
ブロックを削ると、ピストンとヘッドとの安全マージンが無くなってくるので、無くなれば、ガスケットの厚みを
変更し安全マージンを取ります。
実際のヘッド容積を測ること、41.5ccと書いてますが、私のは実測42.0ccこれで圧縮比の計算が狂ってきます。
私のは、ヘッド、ブロックを研磨して、最終圧縮比は13.0に設定。
B18Cの場合は14.0まで大丈夫なので、少し余裕。
Detonation デトネーション(爆轟)対策を必ずとること。
デトネーションとはノッキングが酷くなったものです。
ピストンに穴が空いたと聞いたことはありませんか?
それはデトネーションが起きたからです。
Counter detonation デトネーション対策はピストンに溝を掘ったものがありますので、最低限これはやりましょう。
最後にオーダーするときに、スプリントレース用なのか、耐久レース用で何時間走るのかを伝えれば
それように作ってくれます。
13.0の圧縮比ですが、ガスケットの厚みを厚くすれば、当然圧縮比も下がるので、厚みにて調整しようと思ってます。
ちなみに、1.0mmのガスケットだからといって、1.0mmで計算しないこと。
潰れるので、実際は圧縮があがります。ww
これはガスケットによって潰れ方もちがうので、使用するメーカーに確認とったほうがいいですね。
ノーマルデータをとることが一番苦労することでしょう。
日本のあらゆるサイトを探してもでてきません。
それならばと海外のサイトを探すと、ほぼ出てきます。
特にアメリカはモータースポーツが盛んな国ですから、プロ並みの素人が掲示板であーだこーだと
言い合ってます。
L型エンジン、SR20DET等チューンして楽しいのはアメリカでも同じ。
夜な夜なネットサーフィンして、自分のデータ収集も楽しい物です。
Counter detonation の方法は、他にもすることは沢山あります。
燃焼室の温度を下げることです。
その為には・・・
企業秘密 (^_^)v
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Posted at
2016/02/04 11:27:42