
明日6月30日から施行される『改正道路交通法』
自転車でもあおり運転を行うと罪に問われます
【今回は自転車に関する内容です。車についてはこちらを参照してください】
具体的には「逆走して進路をふさぐ」「幅寄せ」「進路変更」「不必要な急ブレーキ」「ベルをしつこく鳴らす」「車間距離の不保持」「追い越し違反」の7行為が妨害運転として加えられました。
他の車両を妨害する目的で、執拗にベルを鳴らすなど自転車でのあおり運転を危険行為と規定し、14歳以上であれば3年以内に2回違反した者に対して安全講習を義務化なのは今までと同様です。
自転車はこれまでに酒酔いや信号無視、遮断機の下りた踏切の立ち入りなど14項目が危険行為に指定されていました。ご存知でしたでしょうか?
再確認してみましょう。
(1) 信号無視
進行方向の赤信号を無視し、交差点などを通過してはならない。
(2) 遮断踏切立ち入り
遮断機が下りてきている時や、警報機が鳴っている時に踏み切りに進入してはならない。
(3) 指定場所一時不停止等
『止まれ』の標識や一時停止の指定がある場所では、一旦停止しなければならない。
(4) 歩道通行時の通行方法違反
道路標識で通行可とされている歩道でも、徐行して進行しなければならない。
また、普通自転車通行指定部分がない場所では、歩道の中央から車道寄りの部分を徐行して進行しなければならない。
歩行者の通行の妨げとなる場合、一時停止しなければならない。
(5) 制御装置(ブレーキ)
ブレーキがない、正常に作動しない自転車や、前輪のみまたは後輪のみにブレーキがある自転車で運転してはならない。
(6) 酒酔い運転
酒気を帯びた状態で自転車を運転してはならない。
(7) 通行禁止違反
道路標識などで通行を禁止している区間を通行してはならない。
(8) 歩行者用道路における車両の義務違反(徐行違反)
道路標識などで通行可となっている歩道でも、歩行者に注意を払い、徐行して通行しなければならない。
(9) 通行区分違反
歩車道の区別のある道路では車道を通行しなければならない。
また、自転車は車道の左側端に寄って通行しなければならない。
(10) 路側帯通行時の歩行者の通行妨害
路側帯を通行する際、歩行者の通行の妨げにならないような速度で進行しなければならない。
(11) 交差点安全進行義務違反等
交差点に進入する際、優先道路を走行している車両や、交差する道路の幅が明らかに広い道路を進行してくる車両の進行を害してはならない。
交差点進入時や交差点内通行時、横断する歩行者などに注意を払い、安全な速度で進行しなければならない。
(12) 交差点優先者妨害等
交差点右折時、その交差点で直進しようとする車や左折しようとする車の進行を妨害してはならない。
(13) 環状交差点安全進行義務違反等
環状交差点内を通行する車両の進行を妨害してはならない。
また、環状交差点に進入する際は徐行しなければならない。
(14) 安全運転義務違反
自転車の運転者は、ハンドルやブレーキなどを確実に操作し、他人に危害を及ぼさないような速度と方法で運転しなければならない。
スマホや傘を差しながらの「片手運転」が該当。
今までの14項目の違反でさえ、悪質な場合以外は罪に問えなかったように思います。
実際、今年に入り直進していた自分と相手は一時停止を無視して右折してきた高齢男性との間でトラブルになったことがありました。
自転車同士ということもあって仲裁を現場で警察に頼みましたが、警察官は「注意しかできない」と言い切りましたからね。
改正令では上記の14項目に加えて、あおり運転に当たる『妨害運転』を第15項目として追加規定されました。
(15) 妨害運転
⑦追い越し違反
以上の7行為が想定されています。
これらは自転車が自動車に対して行うだけではなく、同じ自転車や歩行者に対しても適用されます。
安全講習を受けることが義務化となることは冒頭に記載しましたが、受講しないと5万円以下の罰金となることは今までと変わりありません。
どれだけ15項目めの内容を守れるでしょうか。
今までの14項目の決まりですら守られていないのが実態ですから、難しいと思われます。
自分も自転車に乗っている時の方が、法やルールを守れていない人々が目に入りモヤッとした気持ちにさせられます。
相手が、子供がいる・子供だ・お年寄りだ・お急ぎなんだろう・免許をお持ちではないのだろう、と思うようにしていますが...
自分にとって一番効果的なのは、心を優しく保つことです。
自分が生業としている仕事の基本的な考えは心理学ですが、そちらの面からアプローチしてみることにしますと、自分を空中浮揚させて第三者的に状況を俯瞰するのです。正に客観的に、ですね。
そうすると対自転車はもちろん、対歩行者や対自動車でも常に相手を優先させられて、優しい運転者を演じられるようになります。
(これは仕事や学校においても有効な方法とされています。
本論と離れますので、またの機会に... )
言葉を交わさなくても態度だけで分かる人には分かるのですよ、正にノンバーバル(非言語的)コミュニケーションですかね。
会釈や挨拶を受けることも多いのですよ、互いに安全で気持ちの良い関係を築くことが可能となります。職場や自宅へ着いた頃には穏やかな気持ちでいられて、その後も同僚や家族と良好に過ごせるわけです。良いことづくめでしょう(特に妻とはね... w)
もちろん、前述のように義務を怠っても開き直ってしまう方のように、反対の出来事もたまにはありますがね。それでも自分は先に現場を後にする前に、警察官へ「あの方が今後、危険なことのないように決まりを教えてあげてください」とお願いしましたよ。
全てを思い通りにすることは無理でも、せめて自分の周りの安全の頻度を高めることはできるかもしれません。偽善かもしれませんが、それで構わないと思うのです。
都市部だと見通しが本当に悪くて、STOP & GO になる状況が多過ぎるのですよね。
自転車はエンジンが人ですから、慣性で走り続けたい気持ちはよく分かります。
必然的に、ルールを守らずに走り続けようとして... ということになりがちなのです。
自転車にも、対自転車としてドライブレコーダーが必要になるかもしれませんね。
Posted at 2020/06/29 07:26:25 | |
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