車検整備 ① フロントブレーキ
目的 |
修理・故障・メンテナンス |
作業 |
DIY |
難易度 |
初級 |
作業時間 |
30分以内 |
1
車検整備としてまずは、フロントブレーキの点検とブレーキパッドの測定を行います
今回外す箇所としてはキャリパーをサポートに取り付けている12mmのボルトを2本とも外します
パッドの交換だけならば下側だけで十分ですが今回は、スライドピンのグリスアップと揉み出し、ダストブーツの切れの確認も行いますので両方とも外します
スライドピンが供回りすると思うので19mmのメガネで抑えながら緩めて外していきます
キャリパーサポートはローターの脱着をしないため、取り外しません
あと、ブレーキホースの曲げの負荷をなくすために、ショックアブソーバーにホースを止めているところも外します
取り付けのボルトは10mm
2
パッドの厚みの測定をします
裏金を測定してから裏金を含めた全体の厚みを測定しました
本来測定しなければいけないのは磨材の厚さですが、磨材だけ測定ができないわけではないですが手間なので減算方式で磨材の厚さを算出しました
ちなみにノギスを使って磨材の厚さだけを測定する場合はデプスバーで測定します
裏金は7.00mm
右フロントの外側が12.70mm(磨材の厚さ5.70mm)、
右フロントの内側が13.65mm(磨材の厚さ6.65mm)、
左フロントの外側が13.20mm(磨材の厚さ6.20mm)、
左フロントの内側が13.60mm(磨材の厚さ6.60mm)
左右ともに片減りしていますが、特に右側は差が大きいです
考えられる原因としてはスライドピンの動きが渋いのかなと思われます
3
パッドの測定が終わったら、接触面の古いグリスや汚れを取り除いて綺麗にして、磨材の面取りを行います
棒ヤスリで軽く面取りします
磨材表面を削る必要はないですが、気になれば削ります
ポイントとしては磨材には極力触らない
触ったとしても油分のついたもので触らない
そして触ったら取り付け前に脱脂作業を行うこと
アタクシの場合、パッド取り付け前に磨材をパーツクリーナーで、パッド取り付け後にホイールを取り付ける前にローターを含め脱脂をしてから取り付けます
なので、パッドグリスを塗るときは磨材面にグリスがつかないように注意します
確実に止まらなくなります
4
キャリパー本体の清掃です
パーツクリーナーは使わず、洗車とかで汚れたMFタオルとかを使ってピストンを綺麗に掃除していきます
同時にダストシールの破れや劣化度合い、フルードの漏れなどの不具合につながるような点を点検しておきます
それとここ、1番サビが発生しやすい場所なのでサビ対策をします
ワコーズのブレーキプロテクターを使ってピストン内をコーティングする感で塗ります
パッドとの接地面はパッドグリスが付くので塗らなくても良いです
ちなみにこのライフはピストンの中は蜘蛛の巣になっていました(笑)
掃除とピストンのグリスによるコーティングが終わったら若干ピストンを戻します
パッド交換ならば使い古しのパッドでもいいのですが、今回は交換しませんので蒲鉾板と100均のシャコマンを使って戻しました
専用工具というものがありますが、プライベートでしたらこの組み合わせで十分ですが
戻す際のポイントとしてピストン中心で押し戻す
斜めに押すとフルード漏れの原因になります
ピストンも歪むかも?
蒲鉾板を当て木に使うのは均一に押すためと傷防止です
忘れてならないのはリザーブのフルード容量
交換みたいに全押しするわけではないので大丈夫ですが溢れないように
5
スライドプレート(リテーナー)とローター、キャリパーサポートも掃除しておきます
スライドプレート(リテーナー)は磨材のカスや古いグリスなどついていると思います
ローターはパーツクリーナーで脱脂洗浄
キャリパーサポートも磨材カスが付着
整備の基本は掃除です
6
スライドピンも外して洗浄してグリスを塗って揉み出しを行います
今回、パッドの消耗具合からしてこの、スライドピンの動きが渋いことで若干の引きずりが起きていたのではないかと思います
ダストブーツで保護されているといっても熱が加わる部分なので年に一度は点検してグリスアップや揉み出しを行った方がいいと個人的には思います
グリスは薄く塗り伸ばしますが100均とかのマイナスドライバーをへらがわりにして伸ばします
薄く伸ばしたのちに挿入して何度か出し入れしつつ若干回転させます
ちなみにJB5のスライドピンは上下物が違くて、下側は真円に対して上側は若干の切り欠きがあります
上下間違えないように一本ずつしていきます
同時にブーツの点検もします
ちなみにあまりにも磨耗がひどかったり錆びていたりしたら問答無用で交換しましょう
片効きはまだしも、引きずりを起こしていたらフェードやベーパロックの原因になります
7
パッドのキャリパーとの接地面にパッドグリスを薄く塗って、スライドプレート(リテーナー)との接地面にもパッドグリスを塗ります
が、パッド裏のグリスの有無は個人の好みになると思いますのでどちらでもいいですが、スライドする部分には塗った方が錆つき防止でいいです
ちなみにキャリパーとの接地面に塗る理由としては摺動するからではなくてどちらかというと鳴き対策
あんまり厚塗りするのはローターや磨材付着の恐れがあるので注意です
今回は基本ということで接する場所は全て塗りました
8
そしたらキャリパーを戻して締め付けます
緩まないようにしっかり締め付けますが、トルクとしてはボルトの径からして30Nmぐらいではないかと思います
車種によってトルクが変わりますので、SMで確認を
左側も右側と同様に作業します
最後の仕上げは何度かブレーキを踏みましょう
ピストンを戻しているので隙間があるので
あと、面取り等しているので制動力は弱くなっているのでアタリ付けもしておきます
急ブレーキではなく長めに且つゆっくり温める様にブレーキをかけて慣らし当てていきます
と言え、ノンアスなんでセミメタルやカーボンと違ってあたりをつけたところでそんなに違いはわかりませんが
今回の点検整備をしてブレーキ鳴きの解消はされました
以上、フロントブレーキの車検整備でした
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