
「駄目な弾丸ツアー」の2日目、
南国九州では考えられない寒さの中、
早朝の千歳基地のエプロンに、俺は立っていた・・・
「思えば遠くに着たもんだ」
そんな言葉が思わず口をついて出る・・・
それと同時に、あまりにも無謀な今回の旅を実現してしまった自分の馬鹿さ加減に内心呆れていた
こんな無謀な弾丸ツアーに俺を駆り立てたもの・・・
そう、それは
「百里難民」としての忌まわしい過去の記憶。
・・・
・・ (ここから回想シーン)
・
あれは、2004年の百里基地航空祭・・・俺は初めてのサンダーバーズに胸を膨らませて
鹿島鉄道石岡駅と百里基地の間を結ぶ(はずの)シャトルバスの車中にいた
やがて、バスはある交差点で停まった、渋滞に嵌ったのだ。
まぁ、ある程度の渋滞は予想されていた、数年に一度のサンダーバーズの来日。
そしてそれに伴う、渋滞緩和のための駐車券を持たない車両の基地内進入禁止。
全ては想定の範囲内だった・・・筈だった。
だが、現実はそんな予想をはるかに越えていた。
航空祭開催中の状況を無数の「名無しさん」が刻々とレポートしてくる事で知られる
某巨大掲示板の「航空祭スレ」は、先行するシャトルバスからの悲痛な報告で埋め尽くされた・・・
「始発シャトルバス、動きません!」 「もうだめぽ、歩くぞ!おまいら。」
中でも、あるバスに乗っていた少年が発したという、
「運転手さん、このバス・・・サンダーバーズには間に合いますよね?」という一言を伝える
書き込みには、多くのスレ住人が涙したという・・・
(ちなみに、該当スレにはその時点でフライトキャンセルが伝わっていた)
結局、俺も動かないバスに見切りをつけて、徒歩で百里基地を目指す事になる。
辺りを見渡せば、志を同じくする者たちが、無言でうなだれながら基地を目指している。
その様子を、書き込みによって知ったスレ住人によって、
その百里基地に向かって黙々と歩きつづける一群の人々はこう命名された・・・
「百里難民」と。
なおも俺は歩きつづけ基地に辿り着く・・・出発した時よりも天気は悪化して、雲は低く垂れ込める
そんな中、雲を切り裂いて百里基地所属501sqのRF-4Eが、超低空で駆け抜ける・・・
ようやく辿り着いたんだ・・・一刻も早くサンダーバーズの元へ、鼓動が高まる。
走ること数分、サンダーバーズの列線が見えた!もう降りしきる雨も気にならない・・・
ん?雨?
いつしか空からは大粒の雨が・・・そして、その次の瞬間、あまりにも過酷な現実に直面する事になる
フライトキャンセル・・・ですとぉ・・・
ちなみにその年、予定された4箇所でのフライト全てキャンセルという、
あまりにもアレな「成果」を残して、サンダーバーズ極東ツアーは幕を閉じたのでした・・・
(4箇所中3箇所が悪天候のためキャンセル、もう1箇所は直前の米軍ヘリ事故の影響)
・・・
・・ (回想シーン終わり)
・
あれから5年かぁ・・・そんな感慨に浸りつつ最前列で、じっと「ショー」の開演を待つ。
あと2時間かぁ・・・まぁ、ホスト側の千歳基地も、それじゃあ間が持たないだろうと、
適当なBGMをエプロン地区に流してくれていたりする訳なんだけど・・・そんな中で・・・
あれ?この曲つーか、この歌声・・・なんか聞き覚えあるなぁ。
・・・
・・
・
ちょwww初音さんwwこんなとこで何やってんスか?
つーか、サンダーバーズ待機中のBGMに「メルト」を
2回も(ここ重要)流した
千歳基地の中の人、先生怒らないから、出てきなさいwww
「土砂降りの雨が降る」っつー歌詞は、とんでもなく縁起悪いんだがな

まったくもう、こんな事で日本の防衛は大丈夫なのかしらん、とかなんとか言いつつ・・・
オラ、今年の
新田原基地祭(の昼休み)が楽しみになってきたゾ!な~んて思ったのは内緒だ!
そんなこんなで始まった、サンダーバーズ極東ツアー日本ラウンド♪
まず第一戦は北の護りの最前線、千歳基地から。
サンダーバーズ@千歳AB(その1)
サンダーバーズ@千歳AB(その2)
Posted at 2009/10/26 07:51:53 | |
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