スマホの有る情景

先々々回の「ゴミ写」に続く企画ものを一つ．

昨年秋，我々グループで写真展を開催した際，

「ながらスマホ防止キャンペーンイベント」

として後援をいただき，そのイベントの一環として私が講演を行った．
今回はそれを再録．



San Francisco 2016



最初に背景を．
「ながらスマホ」による事故は年々増加しており，その防止は喫緊の問題．
キャンペーンの一環としてながらスマホが世界の街でどのような状況なのか，何処まで許されるのか，どう対策を取ったらよいのかを写真として示したいと思った．
そこでこれまで撮った写真を見直し，スマホを扱う人物が写っているものを選び出したところ...

結果は驚くべきものだった．出てくる出てくる，もう選択に迷うほど．



１．Wien 2017

ケルントナー通りで立ち止まり，スマホを操作する女性．
この時間は歩行者専用道路であり，セーフかな．












２．Singapore 2016

舗道の天井に写ったスマホを使う人．セーフ．












３．Strasbourg 2016

ロシアから来た（と思われる）グループ．モデル？　　使い方はセーフ．












４．Milano 2014

犬の散歩屋．歩きながら，犬を監督しながらの通話．　アウト．












５．Strasbourg 2016

街角でスマホの地図機能を使って道を尋ねる人．　多機能化の象徴的な絵．セーフ．












６．_Nagoya 2014

自転車運転しながら．これは危ない．完全なアウト．












７．Paris 2011

バスの窓から．運転席でこれはダメでしょう．アウト．












８．London 2013　　場所，判るかな？

そう，アビー・ロード．
世界一有名な横断歩道を渡りながらスマホ．絶対アウト．












９．New York 2013

ブロードウエイの有名な劇場，Booth前にて．モデルかダンサーか．
歩きスマホはアウト．












10．Milano 2014

シルエットを撮った一枚．見直せばこれも歩きながら通話でアウト．












11．New York 2013

スマホの重要機能の一つがカメラ．
マンハッタンクルーズにて，摩天楼の夜景を撮る人達．自撮りもあり．　セーフ．












12．Chicago 2016

これもカメラとしてのスマホ使用の一例．微笑ましい．　セーフ












13．Singapore 2016

地下鉄オーチャード駅．
ホームでのながらスマホは，転落事故で非常に危険．
オーチャードは列車到着時以外は完全にクローズドとなっており，安全性が高い．







「ゴミ写」は，撮影者（私）が意図して撮ったものばかり．
ところが今回のながらスマホの場合，殆どが普通に街のスナップを撮ったら偶然写っていたもの．
年代を見ると2010年過ぎよりボツボツと目立ち初め，ここ数年で爆発的に増えている．
ながらスマホは決して日本だけの問題ではなく，世界中の街角に共通する問題だった，
何とも驚くべき状況．

被害を防ぐには，啓蒙活動だけでは不十分．
オーチャード駅で見られたような，ながらスマホをしていても事故を起こさないという，
フェイルセーフ的な対策を可能な限りとることが望まれる．






14．Nagoya 2014





今や我々の生活に欠く事ができないスマホ．
賢く安全に使って，豊かな暮らしに役立てば良いな．