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NorthStarの愛車 [三菱 ランサーエボリューションVII]

MiniCar|KYOSHO 日産セドリック 個人タクシー

投稿日 : 2009年02月05日
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京商のJ-Collection、個人タクシー・シリーズのもう一台はY34型日産・セドリックがベース。
今ではフーガにその座を譲って歴史の幕を閉じたセドリック、最終モデルがこのY34型です。

ボディスタイルは4ドアハードトップ。
Y32型以降、セドリックはハードトップボディだけがフルモデルチェンジを重ね、サッシドアの4ドアセダンはY31型をリファインしながら継続生産していました。

法人需要はセダンが多くを占めていたのですが、やはり首都圏の個人タクシーについては付加価値を高めるためか、ハードトップボディが多くの事業主に選択されました。
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ハードトップボディということでルーフは低め。
要するにお客さんとしては居住空間という意味ではデメリットの方が大きいのです。
しかしセダンよりも圧倒的な高級感は、個人タクシーを選ぶ大きな理由になりました。

ちなみに首都圏ではお客さんの居住性を優先した車種選びをしている事業主も少ないながら見かけます。
その多くはFF(前輪駆動)の大型セダン。日産・ティアナなどは多数派ですが、珍しいところではトヨタ・アバロンや同プロナードといったレアな車種も存在していました。
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ボディカラーは白、そこに車体前後方向に走るブルーのライン。ボディ左右と上面を走るラインは、細い赤のラインで飾られています。

このボディカラーは「東京都個人タクシー協同組合(東個協)」の指定色。
つまり、このモデルは同協会加盟車両をモチーフにしているということです。

加盟事業者数は約11,000、首都圏では圧倒的な多数派となっている"個人タクシーの代名詞"とも言える存在です。

ちなみにベースのボディカラーは白ならばなんでも良いというのではなく、全ての加盟車両には組合オリジナルの白色を塗装することが義務づけられています。
もちろん自動車メーカーではオリジナル色を用意しており、きちんと塗装された状態で納車されます。
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東京都個人タクシー協同組合の加盟車両を見ていて、いつも気になるのがリアビュー。
ボンネット~ルーフと走ってきた"青ライン"の終わらせ方が車種によっては中途半端になってしまっているのです。

その一例がこのY34型セドリック。
リアバンパーにはラインを通さないので、なんとなく"尻切れトンボ"な状態になっている印象があります。

原因を考えてみると、一昔前までこのクラスのセダンは横長のテールランプ&ガーニッシュが一般的でした。
この場合はランプの上端でラインが終わるので、とても収まりが良かったのです。

しかし近年は高級サルーンも躍動的なスタイリングが一般化し、テールランプは小型化し、リアガーニッシュは設けずにトランクパネルを見せるデザインが増えてきています。

おそらくこのカラーリングデザインを考案した当時は、高級セダンのリアビューが現在のようなものになるとは想像も出来なかったのかもしれません。
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さて、タクシー車両ならではの装備類を忠実に再現している部分を観察してみましょう。

まずルーフの「行灯」はお馴染みの"でんでん虫"。
この行灯と白+青ラインのボディカラーが「東個協」加盟車両の証ですが、実は"でんでん虫"の行灯をつけた個人タクシーは全国に約31,700台存在しています。
そして、これら全ての車両で「東個協」のタクシーチケットを使えますので、出張の際などには便利そうです。

行灯の脇には「優良運転者表示灯」が備わります。
これは運転者を"無星~三つ星"の4段階に分類したもので、三つ星は最も優良な運転者に与えられる称号。
これを掲示している運転者は、最低2年以上に渡って道路交通法などの違反がなく、客からの苦情なども寄せられてないということの証です。

ルーフ左右の両端には「補助方向指示器」。頻繁に停車する機会のあるタクシーならではの安全装備です。
ちなみに自動車メーカーの設定するタクシー専用車両では、ハザードランプのスイッチを瞬時に操作しやすいように、ライトスイッチレバーの先端に設けたものなどもあります。

このほか、乗客が乗り降りする左後ドアには「初乗り料金表示」や「自動ドアー表示」、「禁煙車表示」、「車椅子対応ドア表示」なども再現されています。
6
もうひとつ、タクシーならではの装備がしっかり再現されていますのでご紹介。

助手席前のインパネ上にある「空車表示灯」です。

これは営業状態を表示する装置で、モデルでは赤文字の「空車」表示となっています。
実際にはこのほかに「回送」「迎車」や「割増」などの表示をさせることが出来ます。

基本的には前方に向けて設置して、流し営業時に客の目印となるようにしています。
そして東京などでは夜間についてはルーフの行灯も、空車の目印となるように点/消灯運用されています。

さらに一部の車両ではリアパーセルトレイ上にも後ろ向きに空車表示灯を備えるケースがあります。
これは路肩での客待ち停車中などに、後方からやってくる客に向けて判別しやすいように、という考えからでしょう。
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今では徐々に姿を減らしつつあるように感じられる、Y34型日産・セドリックの個人タクシー。

日産車では順当に考えると後継はフーガになるところですが、なんとなく最近はティアナの個人タクシーが増えているような気がします。

価格的にフーガより安価なことと、FF(前輪駆動)ゆえに乗客の足元スペースに余裕があったり、リアシート三人乗車時にもフロアトンネルの出っ張りが気にならないなど、タクシーとしては利便性に勝るのではないでしょうか。

ただ、一般ユーザーよりも圧倒的に多い走行距離を走る個人タクシー、大排気量/パワーのFF車、しかも類別によってはミッションがCVTとなるので、耐久性が実際にはどうなのかを聞いてみたいところです。

なおこのモデルには大きな問題点がひとつあります。
文中では箱書きに従って「セドリック」としてご紹介してきましたが、フロントフェイルやテールランプを見れば一目瞭然、ベースモデルはどう見ても「グロリア」なんですよね・・・。

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