MiniCar|DISM 日産セドリック200スタンダード (430型) 前期型 大和タクシー
投稿日 : 2011年07月29日
1
1960年に誕生した日産自動車のフラッグシップが「セドリック」。この上にはショーファードリブン用途を主とした「プレジデント」も存在していましたが、一般的にはこの「セドリック」が最上級車として認知されていました。
2004年にフーガにその座を譲りましたが、現在も営業車として「セドリック」の名は残されています。
今回は1979年にデビューした430型の4ドアセダンをベースとしたタクシーがアオシマ文化教材社のDISMブランドでモデル化されました。
2
まずご紹介するのは法人タクシー仕様。東京を拠点としている大和(だいわ)自動車交通、通称「大和タクシー」を再現したモデルです。
フロントビューは、「スタンダード」という類別のみに与えられていた丸形四灯ヘッドライトが特徴的。他の類別は角形四灯を採用していましたが、タクシーを中心とした営業社需要を賄う「スタンダード」ではコストを優先しての丸目採用でした。
アウターミラーはもちろんフェンダータイプ。日本でドアミラーが認可されたのは1983年ですから、430型の当時は自家用車/営業車の別なくフェンダーミラーが当たり前の存在でした。
ただしここでも「スタンダード」はコストを優先して、ごくシンプルなタイプのミラーが装備されています。
3
サイドビューにも、「スタンダード」ならではの特徴を見てとれます。
まずホイールは鉄+ハーフキャップという組み合わせ。当時は最上級類別の「ブロアム」ですら鉄ホイール+フルホイールキャップでしたから、ボトムグレードでもハーフキャップが奢られていたのは「セドリック」ならではの高級装備です。
また最新のフーガにも受け継がれている6ライトウィンドゥについては、「スタンダード」ではオペラウィンドゥが省かれてパネルとされていたことも大きな特徴のひとつです。
4
リアビューでは、ランプユニットやセンターガーニッシュの基本的な造りは上級類別と共通でした。
ただしバンパーについてはフロントもそうですが、「スタンダード」ではコーナー部分のみがウレタンとなっていました。さらにリアバンパーのボディサイドへの回り込みも「スタンダード」では、他の類別と比べてかなり短いものとされていました。
なおトランクリッド右端にあるのは類別を示すエンブレムではありません。ここには「4速コラムシフト車」と書かれたステッカーが貼られています。当時のタクシーはコラムシフトが一般的でしたが、もちろんオートマチックよりもマニュアルの方が主流でした。
5
大和自動車交通は、日本交通/帝都自動車交通/国際自動車とともに、「東京四社」と呼ばれる大手タクシー事業者。
これらの事業者は辛子色に赤いラインの入ったカラーリングが共通しており、東京無線の緑色ベースや朱色ベースの中央無線とともに、東京の街並みを構成する風景のひとつにもなっているという印象です。
最近では東京でも黒一色のタクシーが増加の傾向を見せていますが、こうした個性的なカラーリングのタクシーは、街の風景のひとつとして記憶にしっかりと残っているものです。
タグ
関連リンク
[PR]Yahoo!ショッピング