第15回 十勝24時間レース (2008 スーパー耐久 第4戦)
投稿日 : 2008年08月07日
1
7月19日から21日にかけて、北海道の十勝インターナショナルスピードウェイを舞台に、恒例の「十勝24時間レース」が開催されました。
国内唯一の24時間耐久レースも今年で15回目の開催を数えるに至り、すっかり夏の風物詩として定着しています。
20日(日)の午後3時にスタートした決勝には28台が参戦、86,400秒先のチェッカードフラッグに向けての長い戦いに臨みました。
2
今回最も注目を集めた1台がEC-2クラスに参戦した「ヨコハマ eco MOTION Z sato」。
新開発のECOレーシングタイヤを装着、燃料には植物由来のアルコールをガソリンに3%混合した「E3燃料」を用いてのチャレンジ。
近藤真彦選手を筆頭に豪華なドライバー陣も話題になりましたが、ノートラブルで24時間を走りきり、総合4位という堂々の成績でフィニッシュ。
近年、モータースポーツにおけるエコが何かとテーマにあがるようになった十勝24時間レース、ここから世界に向けて新時代のモータースポーツの姿が発信されるようになってきました。
3
もう1台、話題のマシンが現行型日産GT-R。
「MOTUL NISMO GT-R」はパーツ開発のための参戦ではありましたが、そのパフォーマンスには注目が集まりました。
溝の無いレーシングスリックタイヤで走る他車に対して、溝付きの俗に言う"Sタイヤ"で戦うというハンディはありましたが、特にストレートスピードではGT-Rの持つポテンシャルが発揮された戦いぶりでした。
4
ST-4クラスを制したのは「Racing Modulo ADVAN Type R」。
昨年は2位のマシン、今回からはニューボディを投入して必勝体制を整えての参戦。
ドライバーは玉本秀幸/小林正吾/古橋 譲というレギュラー三選手に、助っ人としてSUPER GTでも活躍する伊沢拓也選手を起用。
ノートラブルで見事優勝を飾り、十勝24時間レースに第一回から参戦を続けている玉本選手と古橋選手にとっては嬉しい初優勝となりました。
5
ST-3クラスは今回も、開幕から続いている2台のデッドヒートが繰り広げられました。
これまで一歩優勝に届かず2位続きだった「FINA ADVAN M3」が今回は雪辱を果たすことに成功。
ライバルがペナルティを受けて後退したのに対して、BMW M3の持ち味とも言えるコンスタントなラップを刻む走りで4人のドライバーがしっかりとマシンをリレー、最後は村田信博選手が嬉しい今季初優勝、2年連続十勝ウィナーのチェッカードフラッグを受けました。
6
ST-2クラスは近年、トラブルを如何に出さないかが勝つための秘訣となっています。
それは今年も変わらなかったようで、序盤からトラブルで沈んだランサーエボリューションX勢に対して、やはり過酷な長丁場の十勝24時間では熟成の進んでいるエボリューションIX勢が強さを見せました。
レース折り返しころから過酷な生き残り戦の様相がますます色濃くなっていく中、ノートラブルで走りきって優勝を飾ったのは「シーケンシャルエンドレスアドバンランサー」。
開幕戦に続く今季2勝目でシリーズポイントも僅か1点差の2番手として、初のタイトル獲得への期待が高まる結果となりました。
7
総合優勝争いはST-1クラスのBMW勢2台と、フェアレディZによる三つ巴の展開となりました。
今季、優勝を独占しているPETRONASのBMW勢。この十勝における唯一の不安は"マシンの信頼性"でしたが、結果的にそれは杞憂に過ぎないものでした。
ミッショントラブルに襲われたZに対して、快調に2台が周回を重ねてたBMWは最後にチームメイト同士のバトルを展開する余裕のレース運び。
第3戦に続いて50号車が優勝、テール・トゥ・ノーズ状態で28号車が2位でフィニッシュ、史上最も少ない差でのワン・ツーとなりました。
そして24時間を戦い抜いたことで実証されたBMWの信頼性。この速さ、そして強さは"ホンモノ"です。
8
今回で15回目を数えた「十勝24時間レース」。
1994年の第一回大会から毎年夏に開催されてきましたが、この間一度たりとも休むことなく参戦を続けてきた"皆勤賞"のドライバーは僅かに5人。
写真左から田中哲也選手、玉本秀幸選手、古橋 譲選手。
右からは佐藤清治選手と小川日出生選手。
このうち4選手がクラス優勝を飾った第15回大会となりました。
そしてスーツ姿の方は中村靖比古競技長。中村氏も15年連続で競技長をつとめ、大会の発展に大きく貢献されています。
タグ
関連リンク
[PR]Yahoo!ショッピング