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NorthStarの愛車 [日産 フーガ]

FIA WTCC Race of JAPAN(FIA世界ツーリングカー選手権第21&22戦) =2=

投稿日 : 2008年11月09日
1
「FIA WTCC Race of JAPAN」に参戦した日本人ドライバーの中で、最も期待と注目を集めたのはこの人ではないでしょうか。

シボレー・ラセッティで参戦した織戸学選手。SUPER GTでは今期レクサスIS350を駆り、第7戦では優勝を飾っています。
WTCCにはイタリア・モンツァ戦から、日本、そして最終戦のマカオと三大会に出場します。
チームはスウェーデンが母体で、他のシボレー勢とは別組織。マシンもスウェーデンツーリングカー選手権を戦っているものでWTCC仕様にされています。

織戸選手といえばドリフトのイメージが強いことから、FF車との接点が薄いような感じもします。しかし過去にはミラージュワンメイクなどの参戦経験もあり、ご本人も駆動方式による戸惑いは特に感じなかったとか。しかし、WTCCマシンの特殊なセッティングには、少々手を焼いたようです。

岡山では第21戦は2周目にサイド・バイ・サイドの混戦からコース外に押し出される格好になって足回りを破損、無念のリタイア。
しかし第22戦にマシン修復を終えて出走、18位でフィニッシュ。

限られた時間での参戦ゆえに物足りない部分も多々あるようですが、最終戦・マカオでは大暴れしてくれることに期待が集まります。
2
「FIA WTCC Race of JAPAN」の2レースを通じて、日本人として最上位を獲得したのはBMWで参戦する青木孝行選手。
先にWTCC参戦に先立って織戸選手がSUPER GTで優勝したことを記しましたが、青木選手もWTCC岡山の直前に行われたSUPER GTオートポリス戦で見事に優勝を飾っています。

BMWということでスンナリ乗りこなせるのかと思いきや、青木選手によるとWTCCマシンは余りにも"特殊なセッティング"となっているようで、最初は相当苦労したとのこと。
チームとディスカッションを重ねて、比較的マイルドな方向に味付けを変えてもらったそうです。

青木選手も織戸選手とともに、モンツァ、岡山、マカオの終盤三大会に参戦。
岡山では第21戦で日本人最上位となる15位を獲得、モンツァで演じた織戸選手との激しいバトルも良い練習になったようで好走を見せてくれました。

最終戦・マカオは青木選手にとって初体験となる市街地レース、ここでも活躍が期待されます。
3
WTCCといえば、なんといっても多少の接触は当たり前というアグレッシブなレースが魅力。
写真は岡山での第21戦スタートから数周のコース上、アンディ・プリオール選手のBMWとジェームス・トンプソン選手のアコードは完全に接触状態です。

日本ならばプッシング行為として状況によってはペナルティ対象となったり、レース終了後に"一悶着"ありそうな走り。
しかしWTCCではこの程度は当たり前。ただし決してラフプレーが連発されるようなことはなく、激しい中にも互いの走りを尊重し合ったクリーンなバトルが展開されています。
これこそ、世界選手権の名にふさわしい、トップレベルのバトルというものです。

ちなみにマシンも多少の接触を前提にして造り込まれているようで、特にバンパーの内側は補強材などで頑丈に出来ているとのこと。
またレースとしては非常に珍しいと思うのですが、なんと大会ごとの"車両保険"が設定されています。もっとも保険料の額面もなかなかのプライスが掲げられていますが・・・。
4
クリーンなバトルであっても、時に大きなダメージを受けてしまうマシンが現れます。
もっとも"大事故"と言えるほどの事態はそう滅多に起きることも無く、私の記憶では最近では2007年のフランス・ポーでの市街地レースにおいて、予選走行中にアウグスト・ファルファス選手のマシンが横転したのが最後かと思います。

今回の岡山でもバトルの末にマシンを破損してしまったケースがいくつかありました。
写真は第22戦、終盤にPro-Teamのステファノ・ディアステ選手が左フロントの足回りを失ってコースオフした場面。
インディペンデントトロフィーのランキングトップに立っているディアステ選手にとっては無念の結果になってしまいました。
5
WTCCのタイヤは、横浜ゴムのADVANが2006年以降コントロールタイヤとしてワンメイク指定を受けています。
タイヤはドライ用スリックとウェット用レインがともに1種類ずつのみ。その内容はサイズも含めて全車・全チーム共通、完全なイコールコンディションが保たれています。

国内のレースではまず見かけなくなったタイヤウォーマーの使用が認められていることから、スタート前に温められたタイヤを装着して、開始早々からタイヤのポテンシャルをフルに引き出す走りが繰り広げられます。

短いレースですがタイヤにとってはシビアな内容。しかしこの魅力的な激しいバトルをADVANレーシングタイヤがガッチリと足元で支え続けてきています。

写真は岡山のパドックに並んだサービストラック。全車が伝統のADVANカラーをまといます。しかも日産ディーゼル/三菱ふそう/日野の各メーカーが勢ぞろい。
パドックの風景に華を添える存在になっていました。
6
今回の大会で選手たちの好走を影で支えたオフィシャルの存在は是非ご紹介したいと思います。
国際格式競技会、それも世界選手権となると、開催までの準備も大変なご苦労があったでしょうし、当日の運営も決して簡単なものではなかったと思います。

しかし、フラッグを振るポストマーシャル、スタック車両の救出などにあたるレスキューマーシャル、そして表に姿は見せないもののコントロールタワーで計測やレースコントロールにあたられた全てのオフィシャルが、とても良い仕事をしたと思います。

写真は決勝中にグラベルスタックしたマシンの救出に向かうレスキューマーシャル。ウェットコンディションで危険が伴う中、迅速にスタック車両を安全な位置まで移動させました。

決勝終了後には選手たちを讃えてフラッグや手をマシンに向かって振る姿が印象的であり、また選手たちもそれに応えていたのがとても清々しいものでした。
7
第2レースは雨こそ小康状態になっていましたが、路面はまだウェットコンディション。
そんな中、BMWのマニュファクチャラー勢にはスリックタイヤでスタートする"賭け"に出たチームもありました。

混戦を制したのは、第1レースで8位を獲得してリバースグリッドによりポールポジションからスタートした、SUNREDのトム・コロネル選手。
日本のモータースポーツファンにもお馴染みのコロネル選手は、セアトレオンのガソリンエンジン車で参戦しています。

そしてなんと、フロントにスリック、リアにレインという"奇策"とも思えるタイヤチョイスでスタート、終盤はBMW Team Germanyのアウグスト・ファルファス選手から猛追を受けましたが、巧みに押さえ込んで逃げきりを果たし優勝を飾りました。
8
2レースがともに終了した後、記者会見が行われました。

右から3番目が第21戦を制したリカルド・リデル選手。右から2番手は第22戦の覇者、トム・コロネル選手。
左から3番手は第22戦の準優勝、BMW Team Germanyのヨルグ・ミューラー選手、その左隣は同戦3位表彰台を獲得したBMW Team UKのアンディ・プリオール選手。

そして一番右端は第22戦の準優勝、BMW Team Germanyのアウグスト・ファルファス選手、左端は同戦3位のPro-Teamに所属するセルジオ・ヘルナンデス選手。
ヘルナンデス選手はインディペンデントながら総合で表彰台を獲得する好走を見せてくれました。

まだまだ正直なところ日本ではマイナーな存在のWTCC。しかし決して観戦に適した天候ではなかったものの、岡山国際サーキットにはSUPER GTに匹敵する観客が全国から訪れました。
そして、その全ての皆さんがこれまで見たことの無いようなアグレッシブなレースを目の当たりにして、WTCCの虜になったのではないでしょうか。

2009年もWTCCは岡山国際サーキットにやってきます。最新のFIA(国際自動車連盟)の発表によると、カレンダーは2009年11月1日(日)に決勝が行われます。
今年見逃して悔しい思いをした皆さん、来年のWTCCは絶対にお見逃し無く!

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