2007 スーパー耐久 第5戦
投稿日 : 2007年09月13日
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2007年の9月は土曜・日曜でスタート。
この週末に岡山国際サーキットでは、スーパー耐久シリーズの第5戦が開催されました。
全7戦のカレンダーも既に折り返しを過ぎて後半戦に突入。
シリーズチャンピオンの行方も気になる中でスタートした500kmの決勝レースは、オープニングラップで多重クラッシュが発生するという波乱の幕開け。
このクラッシュにはST-3クラスのフェアレディZばかりが関わり、原因となった車両を含めた4台はその場で残念ながらレースを終えることになってしまいました。
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ST-1クラスは前回の富士で「ENDLESS ADVAN Z」の連勝を「黒豆リボイスGT3」がストップさせました。
これで今季、車種で言うと優勝を経験していないのはニューカマーのBMW Z4 COUPEのみ。
これまでも高いポテンシャルをしばしば見せてはきたものの、結果的にはトラブルやアンラッキーが重なって勝利を掴むには至っていません。
今回はチャンピオン獲得に向けて4勝目を狙う「ENDLESS ADVAN Z」と、初優勝を目指す「PETRONAS SYNTIUM BMW Z4 COUPE」が激しいデッドヒートを展開。
特に終盤、トップのZを猛追するZ4の柳田真孝が繰り広げた走りは見る者を魅了しました。
惜しくも2位に留まったZ4ですが、残り2戦に初優勝の期待がますます高まっています。
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ST-2クラスは今回、唯一シリーズチャンピオン確定の可能性があったクラス。
その候補は「オーリンズ・ランサーEVO・MR」ですが、予選では精彩を欠いてポールポジションをインプレッサに奪われます。
しかし決勝がスタートすると絶妙のレース運びを披露。30周目にトップに立つと、快調にレースをリード。
厳しい暑さの中でタイトル争いライバルの筆頭が41周目にドライバーの熱中症によるという情報もあるリタイアを喫して以降もトップを譲ることなく周回を重ねていきます。
後半はマシントラブルを抱えながらの厳しい展開となりましたが、高いチームの総合力も見せつけて開幕5連勝をゲット。
シリーズ2戦を残して、早々にチャンピオンの座を手中におさめたのでした。
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ST-3クラスはスタート直後のクラッシュで4台がその場でリタイアするという波乱の展開。
そんな中、スタートを担当した小林且雄選手が冷静にクラッシュの混乱をかいくぐった「FINA GSX ADVAN M3」がレースをリード。
鈴鹿と十勝で優勝を飾りながらも開幕戦の結果、さらに予選ポール未獲得が響いてシリーズランキング争いでは2番手に留まっていたBMW M3。
今回は序盤のクラッシュでライバルがリタイア、その後に失格裁定を受けたのとは対照的に、きっちりと耐久レースの勝負権を握り続けての周回。
見事にトップでチェッカーを受けて今季3勝目を飾り、ランキング争いでも1点差ながら単独トップの座におさまりました。
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ST-4クラスはこれまで、毎大会優勝チームが異なるという激戦区。
熟成のインテグラ vs 新型シビックタイプRという戦いはホンダファンならずとも注目すべき内容です。
そして今回の500kmレースを制したのは開幕戦以来の2勝目となった「P.S.Y.A-ONE.ED.DC5」。前回の富士ではまさかのトラブルでリタイアを喫していただけに、逆転チャンピオン獲得に向けて絶対に負けられない一戦でしたが、きっちりと優勝を飾りました。
一方、ランキングリーダーの「Honda Access CIVIC」は表彰台には届かなかったものの4位で完走。ランキングトップの座を守ったまま、残り2戦に挑みます。
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ここからは、今回私が個人的に注目したマシンを3台ご紹介。
まずは先にも戦いぶりについては触れた「PETRONAS SYNTIUM BMW Z4 COUPE」。惜しくも2位ではありましたが、終盤の猛追撃は目を離せないものでした。
このマシンをドライブする柳田真孝選手は「フェアレディZ使い」として知られる往年の名ドライバー・柳田春人氏のご子息。
今やSUPER GTでもフェアレディZを駆る「21世紀のZ使い」ですが、ことスーパー耐久ではフェアレディZのライバルであるBMWを駆って戦っています。
果たして「Z使い」が「Z4」で「Z33」を敗る日が来るのか、残り2戦に注目です。
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ST-2クラスの「DIXCEL新菱オートEVO IX」。
今季開幕戦から新車を投入、タイヤも昨年までのDUNLOPからADVANに変更して大幅に戦闘力を向上させました。
第2戦鈴鹿では3位表彰台を獲得して戦績にも現れた高い戦闘力。
しかし第4戦富士で同じST-2クラスのランサーと接触からクラッシュ、マシンは大きなダメージを負いました。
あれから3週間。夏休み返上で修復されて再び姿を見せたマシンは、懸念されたクラッシュの影響は最小限だった模様。
予選では関 豊選手がST-2クラスのトップタイムをマーク、決勝でもチャンピオンを獲得した「オーリンズ・ランサーEVO・MR」に存在を意識させるほどのポテンシャルを見せて2位表彰台。
残るはチームとしても経験していない「優勝」のみ、果たしてこちらも残り2戦で初優勝なるか!?
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個人的に岡山といえばTIサーキットの時代から必ずスーパー耐久にスポット参戦してくるRX-7の存在を忘れられません。
「ww2 RX-7」は今季からタイヤをADVANにスイッチ。昨年まではDUNLOPを装着、同社のイメージが強い黄色と黒を使ったカラーリングでしたが、今年は爽やかなホワイト&グリーンをまといました。
今年の成績は7位完走。しっかりとシリーズポイントも「4点」を獲得しました。
スーパー耐久は参加型耐久レース。こうした地方のプライベーターが参加できる環境を守っていくことも大切なことであり、情報の伝達や意見の集約方法、参戦コスト抑制策などをより良いものにしていく必要性もありそうです。
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