2017年11月10日

よくよく過去を振り返れば、このパターンこそがいつもの、本来の姿なのかもしれない。だとすると、順番的にRPはその担当であり、これが正解なのだろう。そう考えれば、開発陣の姿勢は感じ取ることができる。諸先輩車同様、10年後クルマとしては評価されると思う。そして市場の言うことは、10年前と変わっていない。市場とはそういうものだ。そんな中、クルマとしての「中身」を一定以上犠牲にせず常に新しい何かを提供してきた「ステップワゴン」という商品を、クルマ好きの人間はちゃんと評価しているということを、せめてこういうクルマが完全になくなる前にきちんと言っておきたい。
Posted at 2017/11/10 06:09:59 | | クルマレビュー
2017年11月01日
もし自分が500万円のクルマを評価するとしても、200万から300万円のクルマとしか比較できない。それはもはや金額とスペックの絶対値としての評価でしかないだろう。
320馬力のエンジン、245/30R20のタイヤ、だから500万円でも安いなどと言われても、「そうですか」としか言えない。
そもそもどこを走ればその性能を理解することができるのだろうか。そんな場所はほとんど無いし、そもそもどこであろうとこの腕ではムリだ。
つまり存在そのものが、もはや全く無関係なのである。
タイプRとはなんだったのか。
メーカーはやはりNA1だけにしておけば良かったのだ。
そうすればお互い知らずに済んだのである。
・・・185馬力のエンジンに驚愕した。
・・・195/55R15のタイヤを使い切れなかった。
・・・比較されるのはプジョー106ラリーで、優っているのはスペックだけだなどというのを読んでは、いろいろ想いをめぐらせた。
あ、ついつい昔を思い出してしまったが、話を今に戻そう。
専門家が言うのだから、間違いなくその価値のあるいいクルマなのだろう。
「昔の名前で出ている」のは、「昔の相手のことを想って」ということでは全くない。
昔とは全く別人だからといって、別にムリに名前を変える必要もない。
恥ずかしいことに、こちらの勝手な思い違いなのである。
いや、もう何も考える必要はない。もう過去は全く無関係なのだ。ただ今の人との幸せを願っている。
Posted at 2017/11/02 21:36:58 | |
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2017年10月30日
2017年9月のマイナーチェンジで大きくデザインが変更されたRPステップワゴン。
不人気の最大の原因はそのデザインと言われていたから当然だ。
実物を見てふと気づいたが、マイナーチェンジ前のフロントのデザインは、丸みを帯びた感じと、横から見た時の切れ長のヘッドライトが、どこか「エリシオン」に似ている(エリシオンは高級車だからオーナーからは怒られるかもしれない)。
そういえばエリシオンも、デザインについてはRPと同じようなことが言われ続け、マイナーチェンジで「いかにも」な大型グリルの「プレステージ」が追加された。
プレステージが3.5リッターV6という圧倒的なエンジンを搭載したことも、RPが単にハイブリッドというだけでなくパワーでライバルに相当の差を付けてきたことと重なる。
エリシオンはプレステージだけでなくノーマルも、先代である「ラグレイト」同様、乗り心地と走りの評価は高い(その代わり燃費が悪い、ミッションが壊れるとしても有名だが)。
ただ当時はその地位を確たるものにできなかったというか、やはりただただ人気がなかった。
そういえば、RGステップワゴンも同じだ。
ノーマルは当時から、そして未だにブサイク車として名高い。
そしてやはりマイナーチェンジでスパーダが登場することになる。
10年後の今、見れば見るほどデザインが素晴らしいと感じる(当時はミニバンに興味がなかったので見てもいなかったが)。
この塊感。低床低重心低全高。走りも高評価だ。
もし今買うのなら、RPよりもむしろRGの方が興味がある。
よくよく過去を振り返れば、このパターンこそがいつもの、本来の姿なのかもしれない。
だとすると、順番的にRPはその担当だ。RPにとってはこれが正解なのだ。
そう考えれば、開発者の姿勢は感じ取ることができる。
諸先輩車同様、10年後クルマとしては評価されることだろう。
そして市場の言うことは、10年前と変わっていない。市場とはそういうものだ。
そしてそんなことは全然気にしないのが、ホントのクルマ好きだろう。
翻って所有するGBスパイク(フリード)はというと、デザインとエンジンの良さに比して走りの凡庸さがつくづく残念ではあるが、開発者の意図は明確で、売れ線担当であり、そのとおり大ヒット商品だったのだから、しょうがないと考えるほかない。
Posted at 2017/11/01 12:43:36 | |
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2017年10月03日

一部のクルマ好きには面白くはないが、成熟した社会では商品は市場が作るということであり、今回のマイナーチェンジがまさにそれを表している。ただRPステップワゴンに関して言えば、過去の例からしても最初は個性的なモデルとして出して後から市場(とステークホルダー)向けに修正する、というのが既定路線だったと捉えることもできる。ましてハイブリッドとなれば、2年半という期間からしても予定どおりだったのかもしれない(開発にどれくらい時間がかかるのかは知らないが)。
Posted at 2017/10/14 07:16:23 | | クルマレビュー
2017年10月01日
最近ミニバンをいろいろ試乗してみて気づいたのだが、スパイクの後席の広々感は、やはりかなりいいと思う。
あくまで広々「感」であって、当然ノアやセレナの方が全然広いのだが、スパイクは平均的な成人男子でちょうどぴったりの足元空間と頭上空間なのである。確かに足元に余分なスペースはないし、天井はN-BOXの方が高い。が、少なくとも不便は全く感じないし、おそらくインパネのデザインやガラスエリアの大きさなどにより、気持ち的にも充分な空間「感」がある。まさに「ちょうどいい」としかいいようがない。ましてセレナクラスとは価格差がそれなりにあるし、逆にN-BOXとは大した違わないのだから。
また静粛性についてもセレナクラスと比べて全く遜色ない。ロードノイズはミニバン全般的に気になるレベルなので大差はないが、エンジン音はむしろいい部類に入る。
ただこうなると残念なのは乗り心地で、明らかに硬い。段差の突き上げ感はちょっと許容範囲の限界に近い。諸元的なものとか積載人数的なものでしょうがなかったのかもしれないとも思うが、フィットやヴェゼルでも似たような話をネットで見るので、思想の問題とも考えられる。走りを良くしてこの硬さを正当化するという手もあったと思うのだが、そちらも全く残念なレベルである。あ、走りとはあくまで「楽しさ」という意味であって、高速道路やカーブでの安定性は全く問題ない。
フリードとしては発売当初から末期まで売上的に成功、新型もこの時点ではついに強敵だったライバルを抜いたということで、開発責任者はにとっては絶大な評価を得たということになるだろう。所有者としては、いいところはいいだけに残念なところは残念でしょうがないが、成熟した市場では、機能的に完璧な商品を供給する必要は全くない。むしろ長期的に企業の利益に反することになってしまう。既存商品、競合商品とちょっとだけ差別化し、それで最大の利益を得ることが理想なのだ。その意味でやはりフリードは商品的にも売上的にも、営業戦略的な大成功と言えるだろう。
Posted at 2017/10/07 20:48:09 | |
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