
展示車を見た感想。スパイクと比較してみる。
まず外見。ヘッドライト回りに今風感がある。リヤはオーソドックスになった。全体的に旧型よりも少し小さく見えるが、写真よりは実物の方がカッコいい。
次に室内。第一印象は、何もない。あまりに普通すぎる。旧型を初めて見た時は、広々感がかなりあった。その時乗っていたのが普通の小型車だったという部分は大きいが、旧型から新型を見ると、広々感が全然ない。おそらくインパネ回りのデザインが、オーソドックスな立った感じになったため。ただ旧型はあえて低くさを出して広々感を演出していた分、実用性が悪かった。逆に新型の実用性はかなり向上している。収納も多く、また上が水平で物が置けるという点は、単純なことだが運転席回りの利便性にはかなり大きい。
内装の質感は、旧型はまさにプラスチックな感じだったが、その点は薄まっている。オプションの木目調パネルは見た目はいいが手触りは普通。ピアノブラックの部分も綺麗だがキズが目立ちそうでちょっと心配。
ドア周りのデザインなどもかなりオーソドックスで、個人的には印象が薄くちょっとつまらない。がやはり収納は増えている。
シートは、布地の手触りと柄がスパイクに比べるとちょっと質感が低いかもしれない。オプションのプライムスムースという材質も、個人的には単なる合皮という感じ。ただ高さ調節とテレスコピックが標準なのは、当然あるべきだが旧型にはなかったのでかなりの進歩だ。
三列シートのフリードは、二列目が後方に下がったように感じる。その分二列目は広いが、スパイクと比べると荷室が小さく感じる。三列目をはね上げても沢山積める感じはあまりない。二列目のリクライニングも出来なくなるので基本出しっ放しで荷物はその上に置く事になるだろう。
問題はプラスの方だ。スパイクと比べると意外に違いが大きい。
二列目のフラット化は、座面を外し背もたれを倒して付属のボードをつなげる方式になったが、フラット面の奥行きが増えた代わりに高さが上がりその分天井までの高さがなくなった。そのため自転車など大きな物を積むのは不利になった。その差はおそらく10センチくらいなものだが、感覚的にはこの上に自転車を積もうとはちょっと思わない。また荷室がボードで上下に分割される形になったが、ボード下側の空間も、展示車のハイブリッド4WDでは決して大きくはない(FFは写真ではそれなりに大きそうだ)。ただ車中泊では収納に便利だとは思う。
フラットにするときも、旧型はレバーを引いて背もたれを倒すだけだったのに比べ結構手間は増えた。
また細かい事を言えば、座面を外したときの質感が貧弱なのと、背もたれ背面のボードが貧弱なベルトでちまちま固定してあるだけでゆるゆる動く所が、工夫感がなさすぎて淋しくなった。
シートの質感も、六人乗りよりプラスの方が前後列とも明らかに柔らかいと感じた。スパイクと比べてもかなり柔らかい気がする。また後列の座面の高さが六人乗りともスパイクとも比べても低く、見晴らし感が劣るのと、背の高い人は太ももが浮く度合いが大きい。ハイブリッドは前席の下がバッテリーのため盛り上がっていて足が入らないのでなおさらだ(ガソリンの方は要確認)。
荷室は、ラゲッジボードが高い位置にあるため見た目の広さはない。ボードの下に入れた荷物を後席から出し入れするときは当然面倒になる。かといってボードを外すと下の方は左右が張りだしていて中央部が開いている恰好なので、使い勝手が悪いかもしれない。外したボードをどこに置くかにも困りそうだ。ただ細かい荷物が多い時は、仕切りがあったほうが便利なので、使ってみるといいのかもしれない。
三列目の窓があるのもスパイクと違う点だが、車中泊のことを考えれば窓はない方がいいと思う。カーテン等で目隠しするところが増えた。開け閉めできる蓋がついていれば面白かったと思う。またスパイクのような照明や収納はなくボードやフックのレイアウトのための取付部があるだけで、シンプルというか、面白みはない。
結局、スパイクは大きな空間がウリだったが、プラスは車中泊に特化したような感じで、自由さみたいな部分が薄れてしまったかもしれない。
と、スパイク所有者としてはプラスの方はかなり批判的になってしまったが、六人乗りの方は概ね好印象だった。
新型の最大の特徴は、旧型の最大の不満である乗り心地の改善のようなので、今度は試乗して確認してみたいと思う。
Posted at 2017/05/30 06:39:58 | |
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