2020年09月30日
学歴もなく経済も社会も全く知らないおっさんの、単なる「感想」と「妄想」である。
確か2019年の初め頃にもそんなハナシがあったので「また?」「同じ話?」という感じなのだが、ネットで見る限り前回との関連性は書いていないのでよく解らない。が、フツー同じニュースをまた1年後にということはないだろうから、そういう動きはこのところ常にあるということなのだろう。
おそらく誰もが自分同様ピンと来てはいないという感じだと思うが、それなりにニュースにはなっているようだし、コロナのハナシにも飽きてきたので感想(既に1ヶ月ほど経ってしまったしその間かなり動いているが、流れに沿って書いている)。
現時点ではこれが実現するとは誰も思わないだろうが、このタイミングでこのニュースが表に出るということにはそれなりに理由があるハズであり、おそらくそれは新型コロナによる打撃であることは間違いない(この合併話自体はコロ前のハナシだそうだが)。
今回の動きは経産省が画策したことだそうで、そして同時にニュースのリーク元ということになるらしい。
そしてその理由は何かといえば、誰かがそれを望んでいるからだということになるのだろうが、それが経産省の役人または政治家、ということではないだろう。もちろん結果として得られる利益が彼らのビジネスモデルであり、役人社会の論理で動く者達にとって主体的な行動理由となることも当然あるのだろうが、今回については実現する可能性はおそらく初めから考えていないだろうし、そもそも合併、そしてその後の結果がどうなるかということと、そのために行動することとは彼らにとっては何の関係もない。
だとすればこのような動き自体、そしてそれがニュースになる事自体に何らかの意味があるということになるだろう。
このハナシ自体の時系列はイマイチよく判らないが、とりあえず前回ニュースとなった2019年初め(若しくはその少し前)と今回の舞台である(と思われる)2019年終わりで、ニッサンとホンダに何か状況の違いはあるだろうか。
前回のニュースの頃は、ニッサンについてはかのカリスマ経営者の国外逃亡直後であり、ルノーからの吸収圧力が強まっているというニュースがあったと記憶している。一方のホンダは四輪部門の不振が顕著だということだった。そして以降ニッサンは業績下降が止まらないということであり、ホンダも上向いてはいないようである。
この状況を考えると、もちろんホンダも芳しくはないが、危機の度合からすればニッサン側に主な理由があることは明白だろう。
元々ルノーと仏政府はニッサンの吸収を常に目論んでおり、かのカリスマ経営者はそのために送り込まれたのだが、ニッサンの支配を完全に手中にして以降逆にニッサンの独立を守る側になったというハナシである。その意味ではニッサンも日本政府も彼を利用していたとも言えるのだが、その彼が再びルノー側に回ることを恐れたニッサンと日本政府が彼を国外に追放したということになるらしい(ちょっとハナシがトんでる気もするが)。そして彼が去った後ルノーと仏政府の圧力に対しニッサンと日本政府がそれに対抗しているということだった。ということは件の合併話はやはりその一環であり、ニッサンを守るために日本政府がどこまでも介入するというアピール以外に意味はないだろう。2020年に入り新型コロナによって業界には更なる圧力が渦巻く中、過去のニュースを流すこともささやかではあるが一つの情報戦略ということになるのだろう。そしてこれは対ルノーだけでなく全世界、そしておそらく色々な意味で国内に対して、ということになるハズである。
そもそもこの先ニッサンが生き残れるとは誰も思っていないハズであり、そしてそれは単に時間の問題であり、いかに延命するかという(それはそれで重要な)問題なのだが、それもコロナによってついに先が見えた、ということになるのかもしれない。
かつて栄華を極めた液晶産業が敗北し、国策によって誕生したジャパンディスプレイは終わりの始まりとして既に有名である(というより既に終わっている、敗戦処理、墓場泥棒の巣窟、と言って間違いない)。
これは弱者連合がどういう末路を辿るかを示している。ルノーとニッサン、そしてミツビシの組合せは、そうではないとは誰も思わないだろう。
国策によってそこにホンダが加わるとすればそれはもはや液晶産業同様、日本の自動車産業の敗北を宣言するのに等しい。そしてそれが現実のものになる可能性は、日に日に高まっているのかもしれない。
ただ仏ルノーはそもそもが国策企業だし、米GMも確か10年ほど前、破綻後に国営化されたのだから、世界的に見て特別なこととも言えないのかもしれない。
そしてそこに、そのGMとの業務提携をホンダが発表したというニュースである。
今や技術提携、資本提携、アライアンスは極当たり前であり、というか昔から特に珍しいことではなかった。市場が拡大する状況では他の企業と一時的な協力をすることは両者にとって利益となる場合もフツーにある。ホンダはかつてローバーと提携したこともあるし、いくつかのメーカーからOEMを受ける側だったこともある。
が、今はそういう状況ではないのは言うまでもなく、その意味において相手がGMであることにどのような意味があるのかということになるのだが、内容は主に基本コンポーネントの共有化ということなので、単なるコストカットでしかないのは間違いない。だとすればやはりホンダの将来にとって前向きなものであるとは言えないだろうが、北米市場はホンダにとっておそらく最も重要な市場であり、その意味で相手がGMであることにそれなりのメリットがあるということになるのだろう。まあとにかく全てがコストカットの時代であり、そもそも「前向きな」業務提携などまずないといってもいいのかもしれない。
というところに、「ニッサンに政府保証」「過去最大規模の1,300億円」のニュースであり、これまでのハナシはこれであっさりタネ明かしということになった。
制度についてはおっさんにはよく解らないのだが、ネットによると要するに10年前のJALと同じで、最終的には一時国有化ということになるようである。前述の通りルノー、GMも同様であり、そしてどちらも現時点でとりあえず生きてはいるのだから、世界的にはアリなのだろう。
もし国有化ということになれば、逃亡したトップ以外の前経営陣の不正蓄財についてもうやむやでは済まされないだろうし、過去の責任問題が大きくなると思われるが、組織のトップは一切責任とらなくてもいい社会はここ10年でほぼ完成形であり、おそらく問題ないのだろう(司法取引で既にお咎め無しということらしいが、そう考えるとますます全てが「彼ら」にとって都合よく回っているのだなあと感心する)。
ただ日本人にとってはJALやJRなどはただのインフラだと思っておりむしろ国営でもいいと思っているが、モノづくり、それも一度は世界を席巻した日本製品が国営化されたとして、その商品に魅力を感じるかといえば、少なくともおっさんの場合は、おそらく無いだろう。国営企業なら国営企業らしく大衆向けに安いクルマを供給してくれればイメージも上がるだろうが、今の時代安くて悪いだけのモノになるような気もする。ただ国鉄に例えると、車両そのものは決して技術的に悪いということはなくむしろ優れていたイメージがある(自分はテツではないのでそもそも車両の製造までやっていたのかどうかすら知らないが)ので、技術者にとってはいい仕事ができる環境になるのかもしれない、というのは一縷の望みである。が、考えてみればそれも相当過去のハナシであり、また最近日本の鉄道技術は世界での競争に敗れているという記事を読んだ記憶もあり、そもそも全く逆に巨額赤字で民営化された国営企業に例えるのは全く見当違いではあるが、この辺のハナシは面白そうな気もするのでまた後で考えてみることにする。
そしてそこに、明らかにタイミングを合わせたように新型ニッサン「Z」の情報も発表された。
エンジンは3リッターV6ツインターボという超保守的コンセプトである。また外見はS30とZ32を強く意識したデザインだそうで、確かにフロントはS30、リヤはZ32のイメージが反映されているのがハッキリ判る。これは言うまでもなく現60代と40代がターゲットということであり、そもそもこの世代しか興味を持たないと言って間違いないだろう。というかZの主なターゲットはそもそも昔から北米市場であり、現在もそうなのは間違いない。しつこいようだが今や国内はオマケでしかないのである。
当然価格もトヨタスープラやシビックタイプRより低いハズがなく、500万円台から更に上の価格帯となるのは間違いないだろう。そもそもスポーツカーとは旗艦であり憧れである必要があるのであって、80、90年代のような若者でも頑張れば買える時代は二度とやっては来ないのだ。Z32世代である現在の40代は、実際に購入する者は極わずかだろう。GT-Rとの住み分け云々という記事も見たが、当然GT-Rは更に上の価格帯でちゃんと棲み分けられるのである。
そう考えるとスポーツカーとして存在意義があるのはそもそもGT-R、NSXなど数千万円クラスであり、500万円のスポーツカーなど富裕層にも大衆にも相手にされない中途半端な、特に意味のない存在になっていると言ってもいいのかもしれない。「スポーツカー」=「旗艦」、企業イメージ、販売促進という発想自体がそれほど意味を持たなくなっているのであり、全てが縮小する一方の国内市場においてはまず間違いないだろう。
そんな国内市場に、ニッサンはこれから18ヶ月で12種もの新型車を投入するそうだ。いきなりそんなことしてダイジョブか?という感じではあるが、これまで新車をほとんど投入してこなかった分蓄積したモノがあるのかもしれないし、10年以上古い設計のクルマばかりではさすがにもうムリということかもしれないが、もしかしたらお上がヘンに口出ししたのではないかという気がしなくもない。まあ実際はグローバル市場向け製品をとりあえず国内に持ってくるだけという感じらしいので、少なくとも技術的なリソースの問題はないのだろうが、今までそれすらしてこなかったということは国内市場はそれで充分と判断していたということなのだから、方針の大きな転換ではある。
実際国内市場においてはもはや完全に軽が主役であり、国内ディーラーもおそらくそれを待ち望んでいたハズであり、とりあえずそこに注力していこうと考えていたのだろうと思う。ネットによれば新型デイズ、ルークスは、技術的に圧倒的評価を得ていたホンダN-BOXを上回る程評論家の評価は高いようであり、ニッサンあるいはミツビシの技術者達がまともに仕事さえできればいいクルマができることは間違いないのだろう。ただ技術と売上は一致しないのがクルマの常であり販売台数はN-BOXには遠く及ばないようで、国内のニッサンディーラーにとって12種の新型車にはまさに命運がかかっているのかもしれない。
ただテレビCMに象徴されるように、国内においてニッサンが企業イメージを託すのはYAZAWAでありキムタクであって、そのイメージを伝えようとする相手は60代と40代である。つまり国内市場はこの国の構造的な問題であり、それ自体どうすることもできないのであって、形式上、最低限、あとわずかの期間、ディーラーを食わしていくだけ、ということでしかないのだろう。
ただこれについては全てのメーカーが同じである。100年一度の変革期以前に、少なくとも国内市場においては日本メーカーにはいずれこの時が来ることは判っていたのだ。
マツダとスバルは早々に生き残りへと舵を切り、得意分野に集中し、技術とブランドを前面に打ち出す戦略に転換した。総合メーカーとして存在する3つのウチ1つは崩壊前夜である(ミツビシはこれに含む)。このことはそもそも「総合メーカー」という存在そのものが問われていると言ってもいいのかもしれない。
ホンダは総合メーカーへの成熟を目指す過程で、少なくとも日本市場においては技術力のイメージとブランド力を失う結果となったが、グローバル市場ではそういうワケでもなく、これはある意味戦略どおりなのかもしれない。要するに日本市場はもはや全く重要ではないのである。
そのホンダについてもニッサン同様ニュースが相次いでいるが、この構造的問題の中10年程前に採った拡大路線がアダとなっているそうである。もちろんそれはグローバル市場における戦略でありそもそも国内向けラインナップは縮小の一途ではあったが、結果として(かどうかは知らないが)2年ほど前から国内工場の閉鎖が次々に決定し、グローバル市場でも国内ほどヒドくはないようだがやはりイギリス工場は閉鎖となった(あくまでコロ前のハナシ)。
まあこれについてはホンダに限ったことではないし、どのみち国内市場はただのオマケでしかないのは間違いないが、そんなオマケユーザーからすればこれまで莫大な利益を得てきた企業の責任として、最後にせめてこのまま切り捨てるのではなく少しは恩返しをしてもらいたい、と言ってもバチは当たらないだろう。
その意味では、かつてホンダの代名詞だった「シビック」が大衆車から高級車になり、そして日本人はもはや相手にもならなくなった今、事実上大衆車となった軽の質を格段に高めたという意味で、「N-BOX」はホンダの最後の「恩返し」だったと受け取ってもいいのかもしれない。完全国内専用モデルに対し相当の開発費を投入し、相当の広告費を使っていた(であろう)事も合わせて考えると、確かにホンダにしかできないことだったのかもしれないとは思う。ディーラーにとっては結果的に他の車種を喰うことになり、売れれば売れるほど利益を損ねるとまで言われているのだが、国内市場はもはやシビックどころかそもそもフィットですら売れる時代ではない、N-BOXという方法しかなかったのだと考えるべきなのだろう。だとすればメーカーにとって国内市場、国内ディーラー、国内ユーザーに対して、切り捨てる以外の選択肢として最後の、唯一の答えだったのである。そしてその意味では、ニッサン、ミツビシも後に続くことになった。
ホンダについては、現時点でもう一つの話題である「ホンダE」についても少し。
正直見た目はかなりイイ感じだがそれ以外目新しい物は何もない、というのが個人の感想である。このコンセプトであれば10年前、ニッサンリーフ以前に出せただろうとすら思う。今までEVを出さなかったのはビジネス上の戦略でしかないし、だとすれば今出したことにも何か意味があるハズだが、それが何なのかはピンと来ない。
もちろんターゲットは中国、欧州市場であることは間違いないが、個人的にはEVはまだ普及段階にないと思っている。その中国、欧州においても一時よりトーンダウンしているように見えるし、まして国内においては何ら進展も見られず、ニッサンリーフの電気料金プランもユーザーにとっては後退する一途である。現時点では一旦先が見えた、現実的な壁にぶつかった状態であり、当然ホンダEについてもどのみち利益が出せる状況ではないだろう。だとすればこれは完全に個人の妄想だが、特定の誰か、例えば電池メーカーであるパナソニックなどのステークホルダーに対して何らかの答えを出す必要があったとか、もしくは社内的なこれまでの流れのようなモノに対して一旦回収に動いた、言ってみれば「はいここまでやりました、これでいいでしょ、じゃこれで一旦終わりね」というような、いわゆる大企業病的な組織の論理ではないかとも思わなくもない。当然目新しいモノなどなく、特別な電気料金プランもなく、高価格帯でそれに見合うデザインと高級感だけがウリである。話題性以外の要素が全く見当たらないのだが、それでも話題性だけはあるというのは確かにホンダらしさかもしれない。
国内市場がオマケでしかなくなった今、そのオマケユーザーの目に映るものはもはや日本の自動車メーカーの真の姿ではなく、ホンダEもこれが世界の流れなのだということになるのだろう。が、ニッサンがリーフで先行し、10年遅れでホンダが追随する、この状況でEV時代が目前まで来ているとはどうしても考えづらい。もっと言えばミツビシがi-mevで更に10年先を行っていたハズだが、結果を出すことはできなかった。テスラや中国メーカーが引き合いに出されることはあるが、ビジネスモデルが違うのであり比較にはならないだろう。トヨタについてはHV重視に微塵もブレは見られないように見えるし、RAV-4でPHVがバカ売れしたそうだが、もしEVシフトが本当なら、最後にトヨタが全部ごっそり持っていくだろう。
最近何かと言われるのは、エジソンは電球を発明したのではなく、実用化、商業化したのだというハナシだが、やはりそこに最大の壁があり、だからこそそれを成し遂げた者が歴史に名を残すということなのかもしれない。もちろん現代のビジネスにおいてそんなことは誰でも判っていて、だからこそ皆がエジソンを真似ようとしているのが現時点でのEVブームなのだろうとも思う。モノづくりの世界において、というかこの世の全てにおいて、利益を出すことに尽きる、皆がそれを忠実に実行しようとしていのである。
これから新型ZやホンダEについてネット上には礼賛記事が多く出ることだろうが、それもまた経済の論理であり、マスコミとて貧乏人相手に商売しているワケではないのだ。
最後に、ホンダに関して最近読んだ記事についても少し。
ホンダが死守すべきたったひとつのこと ホンダ専務・本田技術研究所社長 三部敏宏氏インタビュー(その6) 9/9(水) 6:00 日経ビジネス
ちなみに「その6」となっているが1〜5も全部を読んではいない。
少なくともこの記事を読む限りでは、この人が記者の言う「面白い人」には到底思えなかったのだが、おそらくしゃべりが面白いとかそういうことなのだろう。正直な感想として、ホンダの社長に自工会の会長はやはり務まりそうもない(記事の相手は「ホンダ」の社長ではないようだし、違う意味でそもそもムリなのかもしれないが)。
「クルマはオンナにモテる」「カネがあったらいいクルマを買うのが当然」「若者がクルマを買わない理由がわからない」「レジェンドはいいクルマだ」等々、もはやさすがホンダの社長だとしか言いようがないし、これがまさに今のホンダを象徴しているのである(ホンダが「技術研究所」を「本社」に統合したという組織改正の記事でもあり、肩書については正直良くわからないのだが、一応技術方のトップということで間違いないだろう)。とは言え昔から自動車メーカーの社長など皆このようなものだったのかもしれないし、それは自分には知る由もない(「ホンダの社長」といって本田宗一郎をイメージする方が常識的にはおかしいし、それこそ「厨」と言われても仕方ないだろう)。
タイトルから想像するような、ホンダの将来を描けるような記事ではとてもなかったことだけは間違いない(もちろん記事のコンセプトがハナからそうだったとすれば何ら問題はない)のだが、唯一面白かったのは「どんな手を使っても燃費競争に絶対に負けるわけにはいかなかった」「No2でもいいとは絶対に言える雰囲気ではなかった」というハナシである。そんな会社のどこが本人の言う「好き勝手」な会社なのかさっぱり判らないし、むしろ典型的な組織の劣化とも言えるハズだが、そこについては本人も記者もハナシに矛盾があるとは全く思っていないようだ(確かにこの人は好き勝手やってそうだし、彼を初めとする役員のハナシなのだろう)。
関連して「N-BOXが売れたのは、いいものを作れば売れるということ」とも語っているが、これも本心だとは思えないし、もし本心だとしたらこれも矛盾している。「ホンダはフツーでは許されない」とも語っているが、「ホンダを批判するヤツは結局ホンダを買わない」とも言っている。これは裏を返せば「そんなのは国内のおっさんユーザーだけで、そんな奴らはそもそも眼中にない」と言っているようにしか聞こえない、というか間違いなくそう考えているハズだし、その事自体は全くもって正しいと言える。また「今S2000を出すのがホンダらしいかといえばそうではない」というのも確かにそのとおりである。
結局もはや時代が全く変わったのだ。
新しい価値観を提供することで強者に立ち向かうことを得意としてきたホンダにとって、成熟した市場、社会では、仮にその性質を今なお持ち続けたとしてもそれほど有利には働かないだろう。時間は決して後戻りすることはないし、全てのモノは歳をとる。日本はあらゆる意味で成熟社会であり、ホンダはもうトヨタを目指す外ないのである。
仮にホンダがトヨタになれたとして、クルマ好きからすればトヨタが2つあったところで何も面白くはないのだが、資本主義としては当然いいことなのだろう。
実際のところマツダがSKYACTIVEを開発したように、ニッサンがVCRを開発したように、ホンダからエンジンに関する技術が出てくることは、しばらくなさそうである。
ただ時はまさに「100年に一度の変革期」であり、本来かつてのホンダであればそれはまさにチャンスとなるハズである。
記事中では彼らの息子が全くクルマに興味がないことを嘆いていたが、個人的にはそんな息子たちにクルマを作らせたほうがよほど面白くなるだろうと思う。
もしもこの世のどこかにまだHONDADNAが存在するとすれば、それは今やホンダという組織の中には決してない、そう確信したところである。
Posted at 2020/09/30 06:07:17 | |
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