ジャッキ修理(大自工業株式会社:メルテックF-70)その1
目的 |
修理・故障・メンテナンス |
作業 |
DIY |
難易度 |
初級 |
作業時間 |
30分以内 |
1
20数年前にホームセンターで購入したガレージジャッキ『大自工業株式会社:メルテックF-70』が職務放棄する様になってしまいました。
症状として、ジャッキアップしようとすると途中からスカッ!と手応えの無い感じでレバーは動くが全く上がらないという状況です。
以前、オイルは全交換しているのでオイルの劣化ではなさそうです。
考えられる箇所として、
①リリースバルブのOリング劣化(交換歴ナシ)
②ハンドルピストンのOリング劣化(交換歴ナシ)
③オイル注入口ドレンのOリング劣化(2年前に交換)
④メインシリンダーのOH(分解歴ナシ)
となりますが、④は面倒だし内部のOHパーツが入手できるか不明なので、まずは①~③を実施してみました。
2
まずはジャッキハンドルの差込み口の分解です。
①ラジペン等でコッターピンをストレートに伸ばし抜きます。(×2)
②丸頭ロットピンを抜きます。(×2)
これでジャッキハンドルの差込み口は外れます。
※注意
丸頭ロットピンを抜く際、ロットピンの頭がジャッキのフレームに当たり抜けないので、当たる側の側面ボルトを緩め抜くためのストロークを確保する。作業工程8にヒント画像を載せておきます。
※画像は、丸頭ロットピンが左から差し込まれていますが、純正品は右から差し込まれています。
3
摘出したジャッキハンドルの差込み口と割ピンと丸頭ロットピン
作業工程4
①リリースバルブ
②ハンドルピストン
4
①リリースバルブ
②ハンドルピストン
5
バルブとピストンが抜けた状態です。
①リリースバルブ
半時計まわりで緩め、ある一定量を回すとそれ以上は動かなくなるので、あとはペンチ等で引き抜きます。
②ハンドルピストン
これはただ引き抜くだけです。
※注意
リリースバルブを抜いた状態で、ハンドルピストンを勢い良く押すとリリースバルブの口からオイルが飛び出すので注意が必要です。
6
リリースバルブのOリング、ハンドルピストンのOリング共に目立った傷や変形、硬化はほとんど見られませんでした。
ちょっぴりショック。
リリースバルブを抜くと更に、そのシリンダー内に玉と円柱状のピンが入っています。
※これを抜く方法としてリリースバルブのメインピンを抜いた後にリリースバルブの口を下に向けてハンドルピストンを押すとこの2パーツが出てきます。あえて抜く必要はありませんが構成部品として捉えて頂けたら良いと思います。
※何かの拍子で飛び出してこの部品何?とならない様に敢えて載せております。
※画像のOリング×1が切れていますが、これは外す際になかなか外れなかったのでニッパーで切断したものです。
7
Oリングセット
YAHOOショッピングで送料込みで¥500で購入したものです。
8
結果:完全復活しました。
摘出した20数年もののОリングは見た目上では、そんなに劣化した感はありませんでしたが、やはり何かしらの疲労があったのだと思われます。
【ヒント】
ピンを抜ける様にする為、赤矢印のナットを緩めストロークを確保する。作業工程2に対応
また、③オイル注入口ドレンのOリングも載せておきます。(青矢印)
【エアー抜き手順】
①リリースバルブを緩め油圧を抜く。(アームが一番下がった状態)
②オイル注入口ドレンを外す。
③その状態で、ハンドルピストンを何度も上下させ空気を抜く。
※自分は10回程度上下させている。
④オイル注入口ドレンを閉める。
完了
【余談】
ジャッキハンドルの差込み部を外す際に、丸頭ロットピン×2の頭がジャッキフレームに当たりそのままでは抜けず非常に面倒なので、ピンを入れる方向を逆にしてみました。
※ハンドルの位置が中央ではなく右側にオフセットされた所にあるのでスペースのある左側に頭が来る様にしてみました。
案の定、この状態であればジャッキをバラす事なくピンを抜き差しする事ができる様になりました。
更に、コッターピンをφ1.5 → φ2.5にサイズアップしました。(下穴もサイズアップ。)
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