マツダ(純正) 純正RECAROシートND/RS用
<1.前提>
【1-1:使用者(ドライバー)について】
うp主は身長180cmでかなりの痩せ形、腰痛持ち。
【1-2:車の主な用途別重要度】
ロングドライブ=5
ワインディングをアクティブに走行=4
たまにお遊びでスポーツ走行=1
・・・以上より、私がシートに求める性能は、
ロングドライブでの疲れにくさ≧大きく張り出したサイドサポート
という具合です。
何故冒頭にこういう事を書くかというと、如何にシートが良くても自分の体格やニーズに合っていないと―たとえそれがRECAROでも―意味がないと考えるからです。このシートは純正採用されているだけあって、ロングドライブから日常の乗降性、更にはスポーツ走行までどれも万遍なくこなしてくれるバランスの良さが魅力で、私のニーズにはピッタリです。ただ、スポーツ走行時のサポート性など、特定の性能に特化したシートをお求めの方には、物足りなく映る可能性があると思います。
実際に使用してみて・・・
<2.美点>
・圧倒的な質感
・滑りにくい座面
・腰痛知らずの座り心地
・オープンカーの必需品、シートヒーターが装備されている
【質感】
座面のアルカンターラ、サイド部のナッパレザー、そしてワインレッドのパイピングが織りなすハーモニーはこの車のインテリアデザイン最大の白眉と思います。
それぞれのマテリアルに安っぽさは皆無で、思わずうっとりと見とれてしまう位の質感の高さです。
見て、触れて、そして実際に腰かけてと三度美味しいシートです。
【滑りにくい座面】
皮シートの難点として表皮が滑りやすい事が挙げられますが、このシートはその部分が全てアルカンターラとなっているため、滑る事無く体がシートに密着します。
また余談ですが、同様に座面がアルカンターラであるメリットとして、真夏の炎天下や真冬の極寒の環境下でもシートが極端に熱く(冷たく)なりません。
これだけデザインと性能を厳しいコスト制約の中で両立しつつも、さりげなくこんな細やかな配慮がなされているのがとても嬉しいです。
【座り心地】
積極的に骨盤を囲む様にサポートし、効率的に体圧を分散して腰など特定の部位に負荷が集中するのを防いでくれる、紛う事無きRECAROシートの座り心地をこのシートは確かに持っています。
乗り心地については、純正シートほどソフトではないため、車の振動が伝わりやすくなります。これを「ダイレクト感の向上」ととるか「乗り心地の悪化」ととるかは人それぞれですが、少なくともみんカラの住人の大多数は前者の様に好意的に捉えられるであろう範疇に収まっていると言って問題ないと思います。
サイドサポートは本格的に限界走行をしていると流石に足りません。よって頻繁にスポーツ走行をする方は、シート交換の必要性に迫られるでしょう。ただしその場合は、大変便利なヘッドレストスピーカーやサイドエアバッグ、そしてシートヒーターを諦めなければならないため、少々頭が痛いです。
<3.難点>
・ランバーサポートが調節できない
・蒸れやすい
【ランバーサポート調整機構が欲しい】
これだけアフォータブルな範囲で軽量化を突き詰めた車なのであまり欲張ってはいけないのですが・・・うp主の場合、その日の服装によってはたまにランバーサポートが少々物足りなく感じる日があります。
ただしちょうどいいランバーサポートはドライバーの体型は勿論の事、同じオーナーでもその日の服装によってすら変わってくるので、欠点とは言えないですが・・・でもだからこそ調整機構があればなお良かったのにと思います。
【.蒸れやすい】
このシートが優れたホールド性を持っていることの裏返しですが、若干蒸れやすく感じます。
<4.総評>
メーカー純正オプションであり、また通常のRECAROシートと異なる内部構造(NDの他グレードと同様のネットシートが採用されている?)であることから、当初はかなり性能に対して懐疑的だったのですが、どうやら杞憂に過ぎなかった様です。
良質なバックレストとサイドサポートにより、横から見た時に背骨がゆるやかなS字になる様に体が固定され、RECAROの言う「立つように座る」がきちんと実現されています。良く出来たシートが体圧を広く分散させる事で乗員を疲労から遠ざけ、快適な姿勢が自然に維持出来るため、長距離運転での疲労が格段に軽減されます。
また耐久性について、20,000km走った現在ではヘタレの兆候は皆無です。この点は未知数ですが、メーカー純正として採用されている以上、ある一定レベルの信頼性や耐久性は担保されていると考えてもいいのではないでしょうか。
次世代のSKYACTIVシャシー構築に際しMAZDAは「歩行をエミュレートする」と宣言したそうですが、気づけばそれは「立つように座る」RECAROと同じ方向性を志向していると言えるのかもしれません。そういった意味で共通した思想を持つMAZDAとRECAROが手を携えて作ったこのシートは、出来が悪くなるワケが無いと言えます。
最後に、どんなにシートが良くても適正なドライビングポジションが取れていないと無用の長物になってしまいます。それどころか純正シートよりも座面は固めなので、間違った姿勢で使用するとむしろ腰痛を助長する可能性すらあります。(この点をあまり強く力説するとMAZDAの回し者みたいになってしまいそうなので、これ位に留めますが・・・w)
したがって実際に所有される際は、念入りにドラポジを調整される事を強くオススメします。
(しかし最近は、車の設計上の問題から物理的に正しいドラポジを取れない車が増えているのは悲しい限りです。個人的にドラポジとシートは走りの基本中の基本だと思うのですが・・・)
関連情報URL:http://www.mazda.co.jp/cars/roadster/feature/driving/?link_id=sbnv
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