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RT141N14のブログ一覧

2022年09月08日 イイね!

やっぱこっちでしょう

やっぱこっちでしょう代車として2004年式・走行約125000kmの個体を3日間ほどお借りしました。
かつて同年式のMT車を新車で購入して2年ほど乗っていましたが、20年近く経ったこの個体でも本質的な楽しみは全く失われておらず、ファンカーとしての魅力はいまだ一級品といえると思います。
Posted at 2022/09/08 11:08:45 | コメント(0) | クルマレビュー
2022年08月18日 イイね!

ほのかなアメリカの香り

ほのかなアメリカの香りレンタカーとして2017年式・走行約78000kmの個体を4日間ほどお借りしました。
水平対向エンジン+4WDの特徴を生かしたシャシのレベルの高さ、そして道具感やよい意味での「オモチャ感」を感じさせる全体的な意匠は実用車としては十分に魅力的だと思います。
Posted at 2022/08/18 10:17:20 | コメント(0) | クルマレビュー
2022年07月25日 イイね!

20年の差はやはり大きいか

20年の差はやはり大きいか代車として2013年式・走行約172000km(!!)の個体を4日間ほどお借りしました。

以前お借りした初代1シリーズと全体的には似通った印象で、視界の良さなどにBMWの伝統を感じるところはありますが、時代につれて機械としては進歩したものの操縦性の方向性が変わってしまったのは寂しさを感じます。

1台の中型ディーゼル乗用車としては全体的に洗練度も高くてよく出来ていると思いますが、BMW車としてみるなら星を1つは減らしたいところです。
Posted at 2022/07/25 14:00:28 | コメント(0) | クルマレビュー
2022年06月12日 イイね!

(E36レストア本和訳) 第15章:資料

(E36レストア本和訳)  第15章:資料E36レストア手引き書(原題:「BMW 3 Series E36 Restoration Tips & Techniques」・Greg Hudock著・2012年Brooklands Books刊)の非公式和訳です。

目次はこちら





第15章 資料



(項目一覧)
1. 4気筒ガソリンエンジン諸元
2. 6気筒ガソリンエンジン諸元
3. ディーゼルエンジン諸元
4. マニュアル・トランスミッション諸元
5. オートマチック・トランスミッション諸元
6. 車体寸法諸元
7. サスペンション型式
8. 動力性能値(セダン・クーペ)
9. 動力性能値(コンバーチブル)
10. 動力性能値(コンパクト)
11. 動力性能値(ツーリング)
12. 動力性能値(チューナーモデル)



4気筒ガソリンエンジン諸元

モデル名エンジン
型式
総排気量
(cc)
内径
(mm)
行程
(mm)
圧縮比最大出力最大トルク
316
('90-'92)
M40
B16
159684729.0101bhp/
5500rpm
14.5kgf-m/
4250rpm
316
('93-'98)
M43
B16
159684729.7101bhp/
5500rpm
15.3kgf-m/
3900rpm
316
コンパクト
('99-'00)
M43
B19
18958583.59.7103bhp/
5300rpm
16.9kgf-m/
2500rpm
318
欧州仕様
('90-'92)
M40
B18
179684818.8111bhp/
5500rpm
16.5kgf-m/
4250rpm
318
欧州仕様
('93-'98)
M43
B18
179684819.7114bhp/
5500rpm
17.1kgf-m/
3900rpm
318
北米仕様・
欧州スポーツ版
('92-'95)
M42
B18
1796848110.0138bhp/
6000rpm
17.8kgf-m/
4500rpm
318
北米仕様・
欧州スポーツ版
('96-'00)
M44
B19
18958583.510.0138bhp/
6000rpm
18.4kgf-m/
4300rpm

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6気筒ガソリンエンジン諸元

モデル名エンジン
型式
総排気量
(cc)
内径
(mm)
行程
(mm)
圧縮比最大出力最大トルク
320
('90-'92)
M50
B20
1990806610.5148bhp/
5900rpm
19.4kgf-m/
4700rpm
320
('93)
M50
TUB20
1990806611.0148bhp/
5900rpm
19.4kgf-m/
4200rpm
320
('94-'99)
M52
B20
1990806611.0148bhp/
5900rpm
19.4kgf-m/
4200rpm
323
('96-'99)
M52
B25
2494847510.5168bhp/
5500rpm
25.0kgf-m/
3950rpm
325
('90-'92)
M50
B25
2494847510.0189bhp/
5900rpm
25.0kgf-m/
4700rpm
325
('93-'95)
M50
TUB25
2494847510.5189bhp/
5900rpm
25.4kgf-m/
4200rpm
328
('96-'99)
M52
B28
2793848410.2193bhp/
5300rpm
28.5kgf-m/
3950rpm
M3 3.0
北米仕様
('95)
S50
B30US
29908685.810.5240bhp/
6000rpm
31.1kgf-m/
4250rpm
M3 3.2
北米仕様
('96-'99)
S52
B32
315286.489.610.5240bhp/
6000rpm
32.6kgf-m/
3800rpm
M3 3.0
欧州仕様
('93-'95)
S50
B30
29908685.810.8282bhp/
7000rpm
32.6kgf-m/
3600rpm
M3 3.2
欧州仕様
('96-'99)
S50
B32
320186.49111.3321bhp/
7400rpm
35.7kgf-m/
3250rpm

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ディーゼルエンジン諸元

モデル名エンジン
型式
総排気量
(cc)
内径
(mm)
行程
(mm)
圧縮比最大出力最大トルク
318tds
('94-'98)
M41
D17
16658082.822.089bhp/
4400rpm
19.4kgf-m/
2000rpm
325td
('91-'95)
M51
D25 UL
24978082.822.0114bhp/
4800rpm
22.7kgf-m/
1900rpm
325td
('96-'98)
M51
D25TU UL
24978082.822.0114bhp/
4800rpm
23.5kgf-m/
1900rpm
325tds
('93-'95)
M51
D25 OL
24978082.822.0141bhp/
4800rpm
26.3kgf-m/
2200rpm
325tds
('96-'00)
M51
D25TU OL
24978082.822.0141bhp/
4600rpm
29.0kgf-m/
2200rpm

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マニュアル・トランスミッション諸元

ゲトラグS5D 200G/250G 5段
(316・318・320・323・325)

1速 4.230
2速 2.519
3速 1.665
4速 1.222
5速 1.000
後退 4.040
ZF S5D 310Z/320Z 5段
(328・北米仕様M3・欧州仕様3.0L M3)

1速 4.20
2速 2.49
3速 1.67
4速 1.24
5速 1.00
後退 3.89
ゲトラグS6S 420G 6段
(欧州仕様3.2L M3)

1速 4.23
2速 2.51
3速 1.67
4速 1.23
5速 1.00
6速 0.83
ゲトラグS5D 200G/250G 5段
(318tds)

1速 5.43
2速 2.95
3速 1.81
4速 1.26
5速 1.00
ZF S5D 260Z 5段
(325td/tds)

1速 5.09
2速 2.80
3速 1.76
4速 1.25
5速 1.00

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オートマチック・トランスミッション諸元

GM 4L30-E 4段

1速 2.400
2速 1.467
3速 1.000
4速 0.723
後退 2.000
 
ZF 5HP18 5段

1速 3.665
2速 1.999
3速 1.4077
4速 1.000
5速 0.742
後退 4.10

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車体寸法諸元

項目(mm)セダンクーペコンバーチブルコンパクトツーリング
ホイールベース27002700270027002700
全長44334433443342104433
全幅16981698171016981698
全高13931366134813931391

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サスペンション型式

標準車コンパクト
フロント マクファーソンストラット/コイル
コントロールアーム
スタビライザー

リア セントラルアーム/コイル
トレーリングアーム
ラテラルリンク×2
スタビライザー
フロント マクファーソンストラット/コイル
コントロールアーム
スタビライザー

リア セミトレーリングアーム/コイル
スタビライザー

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動力性能値(セダン・クーペ)

モデル名トランス
ミッション
エンジン0-60マイル
加速(s)
最高速度
(km/h)
最大出力
316iMT/AT直4ガソリン12.3/13.7195/192102bhp
318iMT/AT直4ガソリン10.9/11.9201/200115bhp
318isMT直4ガソリン9.9212140bhp
320iMT/AT直6ガソリン9.6/10.3216/216150bhp
323iMT/AT直6ガソリン7.7/8.7230/227170bhp
325iMT/AT直6ガソリン7.8/8.8233/233189bhp
328iMT/AT直6ガソリン7.1/7.6238/233193bhp
M3 3.2北米MT/AT直6ガソリン5.7/6.4220/220240bhp
M3 3.0欧州MT直6ガソリン5.8250286bhp
M3 3.2欧州MT直6ガソリン5.3250321bhp
 
318tdMT直4ディーゼル13.718390bhp
325tdMT/AT直6ディーゼル11.6/12.4200/195115bhp
325tdsMT/AT直6ディーゼル10.1/10.5216/212143bhp

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動力性能値(コンバーチブル)

モデル名トランス
ミッション
エンジン0-60マイル
加速(s)
最高速度
(km/h)
最大出力
318iMT/AT直4ガソリン12.1/13.3195/188115bhp
320iMT/AT直6ガソリン10.3/11.0211/208150bhp
323iMT/AT直6ガソリン8.3/9.4217/216170bhp
325iMT/AT直6ガソリン8.3/8.9233/233189bhp
328iMT/AT直6ガソリン7.5/8.1230/225193bhp
M3 3.2北米MT/AT直6ガソリン5.8/6.6220/220240bhp
M3 3.0欧州MT直6ガソリン6.0250286bhp
M3 3.2欧州MT直6ガソリン5.4250321bhp

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動力性能値(コンパクト)

モデル名トランス
ミッション
エンジン0-60マイル
加速(s)
最高速度
(km/h)
最大出力
316i(1.6)MT/AT直4ガソリン11.9/13.4188/183102bhp
316i(1.9)MT/AT直4ガソリン11.5/12.9192/187105bhp
318tiMT/AT直4ガソリン9.6/10.5209/203140bhp
323tiMT直6ガソリン7.8225168bhp
 
318tdsMT直4ディーゼル13.517590bhp

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動力性能値(ツーリング)

モデル名トランス
ミッション
エンジン0-60マイル
加速(s)
最高速度
(km/h)
最大出力
316iMT/AT直4ガソリン12.8/15.2192/185102bhp
318iMT/AT直4ガソリン11.3/12.4196/195115bhp
320iMT/AT直6ガソリン9.9/10.6211/208150bhp
323iMT/AT直6ガソリン8.0/9.0224/219170bhp
328iMT/AT直6ガソリン7.2/7.7230/225193bhp
 
318tdMT直4ディーゼル14.017990bhp
325tdsMT/AT直6ディーゼル10.2/10.6206/204143bhp

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動力性能値(チューナーモデル)

モデル名トランス
ミッション
エンジン0-60マイル
加速(s)
最高速度
(km/h)
最大出力
アルピナ
B6 2.8MT/AT直6ガソリン6.9/7.5253/253240bhp
B3 3.0MT/AT直6ガソリン6.4/7.1264/257250bhp
B3 3.2MT/AT直6ガソリン5.9/6.5261/261265bhp
B8 4.0MTV8ガソリン5.6275313bhp
B8 4.6MTV8ガソリン5.4280333bhp
 
ACシュニッツァー
S3 CLSMT直6ガソリン5.3275320bhp
S3 CLS IIMT直6ガソリン5.0290344bhp
S3 3.2コンパクトMT直6ガソリン5.4257260bhp
 
ハルトゲ
H3 2.8MT直6ガソリン6.2250230bhp
H3 3.2MT直6ガソリン5.7254265bhp
H3 3.5MT直6ガソリン5.5264280bhp
ハルトゲ323tiMT直6ガソリン5.1N/A280bhp
 
レーシングダイナミクス
K30.4MT直6ガソリン6.0260265bhp
R55コンパクトMTV12ガソリン4.2306427bhp
 
ディナン
M3ステージIIMT直6ガソリン
スーパー
チャージャー
4.7254354bhp

(データ出典: parkers.co.uk・BMW)
動力性能値は仕様により異なる場合あり。
北米仕様はリミッターにより6気筒標準モデルは206km/h・4気筒モデルは206km/h(1992-93年)もしくは187km/h(1994年以降)に最高速度が制限されている。

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Posted at 2022/06/12 20:51:05 | コメント(0) | トラックバック(0) | E36レストア本和訳 | クルマ
2022年06月09日 イイね!

(E36レストア本和訳) 第14章:モディファイ

(E36レストア本和訳)  第14章:モディファイE36レストア手引き書(原題:「BMW 3 Series E36 Restoration Tips & Techniques」・Greg Hudock著・2012年Brooklands Books刊)の非公式和訳です。

目次はこちら





第14章 モディファイ

 E36のような素のままで十分楽しめるクルマでも、しばらく乗っているうちにもっと走りを良くしたいとか見た目で差をつけたいという気持ちが芽生えることもあるだろう。満足できるモディファイのために大事なのは、最初に目的をはっきりさせておくことである。性能向上のための改造すなわちチューニングは、ストリート用・ストリート&サーキット兼用・サーキット専用の3つの方向性に大別できる。




(項目一覧)
1. ストリート用チューン
2. ストリート&サーキット兼用チューン
3. サーキット専用チューン
4. エンジンチューン
5. コールドエアインテーク
6. ECUチューン
7. ハイリフトカムシャフト
8. 排気系
9. スーパーチャージャー・ターボ
10. 4気筒ガソリンエンジン
11. 6気筒ガソリンエンジン
12. ディーゼルエンジン
13. エンジンスワップ
14. エンジンオーバーホール
15. トランスミッション
16. ディファレンシャル
17. サスペンション
18. タイヤ
19. ホイールアライメント
20. スタビライザー
21. シャシ
22. クロスブレース
23. ブレーキ
24. ボディ
25. 要約
26. 最終減速比諸元一覧
27. スタビライザー諸元一覧



ストリート用チューン
 基本的にほとんど公道走行しか行わない人向けのチューニングとなる。具体的には動力性能・タイヤのグリップ・ブレーキ性能を少し上乗せして排気音も気持ちよくするという類のもので、あくまで公道走行に軸足を置き改造範囲も限定的である。
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ストリート&サーキット兼用チューン
 基本的には公道走行用ながら時にはサーキットやジムカーナなどの走行も楽しみたい人向けのチューニングである。方向性としては、一般公道での乗り心地や燃費なども犠牲にしない範囲でクローズドコースでも楽しめる動力・操縦・制動性能を求めるというところだ。ストリート用よりは踏みこんだ改造で、快適性は落ちるが保安基準にも問題なく適合するレベルのものである。
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サーキット専用チューン
 快適性や保安基準など公道走行に関係する要素を完全に無視して、クローズドコース走行用に的をしぼったチューニングである。内装を剥ぎ取りサスペンションブッシュもリジッド化し排気音も完全な騒音レベルとなるなど、改造の手はあらゆる箇所に及ぶ。
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エンジンチューン
 どのエンジン型式でもよく行われるチューニングとしては、コールドエアインテーク導入・ECUチューン(ROM交換や書き替え)やカムシャフト交換・排気系チューンなどがある。大幅なパワーアップを求める人に一番人気なのはスーパーチャージャーだ。本気でパワーアップに取り組むならシャシーダイナモを備えたチューニングショップで改造前後に測定すれば性能の絶対値や向上幅もはっきり把握できるので、お勧めしたい。
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コールドエアインテーク
 純正の箱入りエアフィルターに替えて吸気管に取り付けるもので、通常は大きな円錐状のエアフィルターとアルミあるいはカーボンファイバー強化樹脂製のパイプという構成になっている。純正よりも多くの空気をエンジンに取り込めるのが特長で、性能の向上はおおよそ8-15bhp程度である。高性能なエアマスセンサー・スロットルバルブ・大容量インジェクターがセットになったキットなら15-30bhp程度の上乗せが期待できる。
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ECUチューン
 燃料噴射量マップを変更するには、1995年ならびにそれ以前の生産車ではDME(エンジンECU)内のチップ(ROM)を交換するのが手っとり早い。1996年以降の生産車では、「シャーク・インジェクター(Shark Injector)」のような専用ソフトが入ったコンピューターをECU診断コネクターに接続すればDME内のマップを直接書き換えられる。DMEの書き換えに必要な電力はバッテリーだけでは賄いきれないので、必ず充電器を接続した状態で行うよう注意が必要だ。交換用ROMや書き換えソフトとエンジンとの適合は地域や仕様によって異なることがあるので、購入の際には自分のクルマに対応することをしっかり確認しよう。これによる性能向上はおよそ10-25bhpである。
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ハイリフトカムシャフト
 バルブリフト量が大きくなるカムシャフトへの交換も、長きにわたってエンジンチューンの定番である。E36用の高性能カムシャフトといえば、シュリック(Schrick)製が質・性能ともに最高だろう。通常、ハイリフトカムシャフトは高性能インテークマニホールド・コールドエアインテーク・ECUチューンとの組みあわせで使われるものなので、カムシャフトを交換するなら他も併せて導入する方がよいだろう。ハイリフトカムシャフトはこれだけで30-60bhpの上乗せが見込める。
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排気系
 高回転での性能向上と刺激的な排気音をもたらす高性能な排気管への交換も、盛んに行われるチューニングの1つである。シリンダーヘッドに付くエキゾーストマニホールドを純正品から高性能な社外品に交換することで排気ガスの抜けがよくなり、性能が向上する。その下流にあるマフラーを高性能なスポーツマフラーに換えるのも同じことがいえる。E36純正の排気管は非常に重いので、自分で作業する場合は注意が必要だ。排気系チューンは、だいたい15-30bhpの性能向上となる。
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スーパーチャージャー・ターボ
 大幅なパワーアップを望むなら、過給器を付けるのがいいだろう。現在の主流はストリート・サーキットを問わずターボだが、E36ではスーパーチャージャーの方が人気である。もちろんE36にターボが向かないというわけではなく一考の価値はあるのだが、低回転のトルクに優り熱の問題も小さいスーパーチャージャーの方がE36のエンジンには向いていると考えられる。
 社外のスーパーチャージャーキットは4気筒・6気筒用とも豊富に出回っている。過給圧は0.4気圧に抑えるも1気圧以上まで攻めるもプーリーのサイズ次第で好きに設定できる。公道用なら低めが無難で、サーキット用なら高くすることになるだろう。ただし、およそ1.4気圧を超えるような高圧をかけるとヘッドガスケットを吹き抜いてしまう危険が高まることは覚えておきたい。そこまでの高圧に設定するなら、ヘッドガスケットもそれに見あった設計のものに交換するべきだろう。スーパーチャージャーによる性能向上幅は75-200bhp程度となる。
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4気筒ガソリンエンジン
 社外のチューニングパーツが最も豊富なのは6気筒ガソリンエンジンだが、4気筒にももちろんチューニングの余地はある。

 例えば、標準の最高出力が140bhp のM44B19型をチューンするとしよう。前述の部品を交換すれば25-50bhpは向上するだろうし、そこへスーパーチャージャーを付ければさらに75-100bhpの上乗せは堅い。よって、合計出力は高性能パーツへの交換で165-190bhp、そしてスーパーチャージャー装着で300bhpにも到達できる。とはいえ、スーパーチャージャーまで行くとなると安い買い物では済まない。6気筒よりも4気筒が好きで、経済的な問題がなくとことんやりたいのならぜひともスーパーチャージャーに行ってほしい。そこまでお金をつぎ込まずに4気筒を楽しみたいなら普通に高性能パーツへ交換するだけでも190bhpまでは行けるわけで、それで飽き足らなくなったら6気筒モデルに乗りかえればいいだろう。
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6気筒ガソリンエンジン
 4気筒と同じく、6気筒でも同じように前述の部品を交換して性能を向上できる。6気筒が有利なのは、当然ながら最初からパワーもトルクもより大きいということだ。

 ここでは標準で最高出力189bhpのM50TUB25を例に取ろう。コールドエアインテークと高性能の排気系部品に取り替えてECUチューンを施せばだいたい250bhpくらいにはなる。さらにハイリフトカムシャフトとスーパーチャージャーを付ければ400bhp以上も可能だ。もちろんベースがM3になればこれらの数字はさらに上を行く。3.2LのM3では、欧州・北米仕様にかかわらずスーパーチャージャー追加でストリート用チューンでも500bhp以上出せるというのも、ありえない話ではない。もちろんそれに見あった対価は必要だが、ベース車両によっては本当にここまでの性能を引き出せるのである。

 ベースのエンジンがM52またはS52型の場合は、インテークマニホールドをM50用の純正品に交換するのもかなりの性能向上につながる。というのは、本来M52型はM50型の後継であるのだが、出力特性を低回転寄りにするとともに328とM3の性能差を付けるためにM50よりも吸気管径を絞っていたからである。M50用インテークマニホールド装着は通常ハイリフトカムシャフトやECUチューンと併せて行われ、328ではこれにより230-250bhpの出力が得られる。
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ディーゼルエンジン
 ディーゼルで性能追求とはと一笑に付されるかもしれないが、これも実際に可能である。チューニングパーツの豊富さではガソリンに及ぶべくもないが、出費に見あった性能向上を得るならECUチューンが妥当だろう。
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エンジンスワップ
 4気筒モデルのエンジンを6・8・12気筒に載せ替えるのももちろん可能であり、例えば走行距離の少ない316iや318コンパクトを買って事故車のM3やE39型540iのV8モデルからエンジン・トランスミッション・ブレーキを移植するというのは確かに興味をそそる話ではある。しかし、諸手をあげてお勧めできるわけではない。恐ろしく手間暇を要するそんな大仕事に手を出すくらいなら、普通は始めからM3や6気筒モデルを買うだろう。別に興を削ごうとしているわけではなく、本当に自分が求めるものがそこなのかをしっかり考えることが大事だという話である。
 それでもどうしても載せ替えるというのであれば、まずは必要なものが全て揃った部品取り車を用意しないといけない。また、エンジンを強化するならサスペンションとブレーキもそれに合わせないといけないのはもちろんだ。4気筒車のサスペンションとブレーキはそのままにエンジンだけをM3用に載せ替えたクルマなど、それはもう恐ろしくて乗れたものではない。V8やV12に載せ替えるつもりなら前者ならアルピナ、後者ならレーシングダイナミクスに連絡を取ることが成功への道だろう。E36のシャシにそれらのエンジンを滑りこませたクルマを生産した実績のある両社なら、載せ替えに必要となるエンジンマウントその他もろもろの部品のノウハウは持っているはずだからだ。
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エンジンオーバーホール
 E36のエンジンに使われるクランクシャフト・コンロッド・ピストン・ブロックは概して耐久性に定評があり、200,000マイル(約300,000km)を後にしてなお圧縮抜けのないクルマも決して珍しくはない。エンジン性能を回復させたいなら、一般的にいって今のクルマのエンジンを加工に出すよりも程度の良い中古エンジンに載せ替える方がよいだろう。M3用でもなければどの型式のエンジンも生産台数は非常に多いので、入手に困ることは当面ないと思われる。もしオーバーホールするのであれば、新車時の性能に戻すにせよより性能を上げるにせよ、費用の許す範囲で最高の部品を使いたい。ピストンでいえば鍛造品を、もし無理でもせめて過共晶品は使いたい。コンロッドボルトの質も妥協せず、作業も信頼のおける専門の業者にお願いしよう。
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トランスミッション
 E36純正のMT・ATは、基本的にいずれも改造によるエンジン出力の上昇にはある程度耐えられる。325のゲトラグ製5段MTの許容レベルも十分で、もしチューンの度合いが上がってもさらに容量の大きいZF製5段に載せ替えてしまうことだってできる。ただ両者はボルト穴の配置こそ共通だが、前側のプロペラシャフトの長さが異なるので注意が必要だ。より明確な変速感がお望みなら、クイックシフトに交換すれば素早く正確なシフトが可能となる。特にサーキットを走るなら必須といってもいいだろう。軽量フライホイールと強化クラッチもお勧めのMTチューンだ。

 MTほど盛んではないが、ATでも高性能を求めてチューンすることは可能だ。GM・ZF・ジヤトコのいずれの製品でも、ストールトルク比の大きなトルクコンバーターに交換して加速を良くすることができる。また、変速をより素早くするための「シフトキット」と呼ばれる強化パーツもある。
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ディファレンシャル
 最終減速比を下げる、すなわち変速比の低い(数値的には大きい)ギアに替えるとエンジンの回転が上がりやすくなるので、蹴り出しが良くなりパンチのある加速になるだろう。その見返りとして最高速度は低下するが、それは本質的なものなのでどうしようもない。
 ディファレンシャル(以下デフ)の型式について、4気筒車と320が168型・320以外の6気筒車が188型・欧州仕様3.2LのM3が210型とそれぞれ異なることには留意すべきだ。これらは互換性があるが、168型をM3に付けてもエンジンパワーを受けとめきれないので、そのような真似は止めよう。また前述のように、コンパクトのデフは他のE36との互換性はない。

 リミテッド・スリップ・デフ(LSD)があるとコーナリング中にグリップの落ちた駆動輪が空しく路面を掻きむしることもなくなるため、走行性能が向上する。M3は全車にLSDが標準装備となる。もしLSDが付いていなければ、廃車のM3から拝借するのが良いだろう。コンパクトの場合は、E30型のM3・318is・320isに標準装備のLSDがケースごと使える。
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サスペンション
 サスペンションチューンの第一歩は、H&Rのスプリングとビルシュタインのパフォーマンス・ダンパーといってよかろう。両者を組みあわせたキットも多く出回っており、公道走行でのグリップをより高めるには最適だ。走行会やレースなどサーキット走行もするなら、さらにキャンバープレートを付けるのもいい考えだ。キャンバーとはタイヤの直立度合いのことで、ネガティブキャンバー(タイヤ上端が下端よりわずかに内側に入った状態)に設定すればコーナリング中にタイヤと路面がより大きな面積で接するようになる。そこで前輪のキャンバーを好みに合わせて変えられるようにする部品が、キャンバープレートだ。サーキットを走るときに強いネガティブに合わせ、家へ帰るときはタイヤの片減りを防ぐために弱くするということもできる。

 ストラットタワーバーの装着もよく行われるチューンだ。コーナリングでボディに大きな負荷がかかるとサスペンションのストラットやその取り付け部もわずかながらねじ曲がるのだが、左右のストラット頂部を棒でつないで補強すればサスペンション周りが構造的により頑丈になり、変形させようとする力にも強くなる。
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タイヤ
 高性能なスポーツタイヤはグリップ性能も操縦性も大きく高めてくれる。サーキット走行ならミシュランのパイロットスポーツが順当なところだが、他にもピレリ・ブリヂストン・ダンロップ・クムホ・ハンコックなど多数のメーカーから公道用あるいはサーキット用の優れた製品がたくさん出ている。日進月歩の高性能タイヤは代替わりも頻繁なので、購入にあたっては「TIRERACK.com」のようなタイヤ選びに役立つ評価サイトで最新情報をチェックしよう。
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ホイールアライメント
 最適なホイールアライメントの設定は、当然ながら使い方によって異なる。公道しか走らないのなら例えばトーは前8′/後16′・キャンバーは前-2°30′/後-1°30′くらいの穏やかな設定になるだろうし、完全なサーキット仕様ならトーは前後ともゼロ・キャンバーは前-3°30′/後-2°30′くらいになるだろう。両者の兼用ならその中間のどこかということになる。
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スタビライザー
 たいていのチューナーでは、スプリングとダンパーを強化したらスタビライザーも太いものに交換するのが常道だ。スタビライザーとは左右のタイヤをつなぐねじり棒のことで、ねじれに逆らう力によってコーナリング中にボディがコーナーの外側へ傾く(ロール)のを抑える働きがある。スタビライザーを太くすれば、その分ボディを水平に保つ力が強くなる。社外品の強化スタビライザーの直径はだいたいフロント用が25-30mm、リア用が21-25mmである。太いほど操縦性は向上するが乗り心地は悪化するので、極端に太いものはもっぱらサーキット専用と考えてよい。
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シャシ
 以前の章で述べたとおり、苛酷な使い方をすると後のショックマウントやサブフレームが割れたり裂けたりすることがある。サーキット用のスリックタイヤは強大なグリップをもたらすと同時にシャシにも相当な負担がかかるので、もしスリックを履くなら強化マウントやストラットタワーバーを装着し、サブフレームにも補強キットを溶接してシャシの損傷を予防しよう。
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クロスブレース
 前のサブフレームとシャシをX型につなぐBMW純正のクロスブレースを装着すると、サスペンション周りの剛性アップにより前輪のグリップが向上する。このクロスブレースはE36のコンバーチブル・M3 CSL・Z3には標準で付いているが、クーペやセダンに後付けしてあまりの劇的な変化に目から鱗が落ちたオーナーも数知れない。
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ブレーキ
 E36のブレーキは純正でも非常によくできているのだが、こと性能面に限定すれば改良の余地はある。ローターとキャリパーを大型化することで、純正よりも制動性能は上がり熱の影響も小さくなる。大径のスリット付きローターと対向ピストンキャリパーがセットになった製品に交換するのが一般的だが、これは制動距離の短縮だけでなく見た目の格好良さも魅力だ。フルードはAteのDOT4規格の製品あるいはスーパーブルーレーシングを使おう。
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ボディ
 ハッタリだけの安っぽいボディ改造は好みではないが、E36用の高品質な外装部品もバンパー・ドアミラー・サイドスカート・スポイラーなど数多く造られている。アルピナ・ACシュニッツァー・レーシングダイナミクスなど本書で取りあげたチューナーが製作する部品なら、セットで付ければさらにひと味もふた味も違いの際だつ風貌となる。あえてBMWあるいは有名チューナーがやらないような仕立てにしたくなる人もいるかもしれないが、優れたクルマを台無しにしかねないので止めた方がいいだろう。ボディパネルをいじらずに可能な外観のモディファイとして一番人気なのは、「エンジェル・アイ」ヘッドライトだ。これはヘッドライトの「目」の周りに天使の輪が光るように見えるところから付けられた呼び方である。
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要約
 E36は、オーナーが望むならさらなる性能を引きだせる優れた素材でもある。ボディパーツ・サスペンション・エンジン・ブレーキなど多くのメーカーが膨大な種類の改造用部品を発売しており、巨大な社外品市場をなしている。
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最終減速比諸元一覧

MT車最終減速比一覧(欧州仕様)
モデル名変速比
318(M42)・3203.45
316・3183.38
316g・316コンパクト(1.6L)・318tiコンパクト*3.38
M3(3.2L)3.23
316コンパクト(1.9L)3.23
325・M3(3.0L)3.15
323tiコンパクト*3.07
323・3282.93
318tds2.79
318tdsコンパクト*2.65
325td/tds2.56
*コンパクトとそれ以外のモデルのディファレンシャルに互換性はない。

AT車最終減速比一覧(欧州仕様)
モデル名変速比
316・3184.44
316(1.9L)・316(1.9L)/318tiコンパクト*4.44
3203.45
3253.15
3283.07
3232.93
325tds2.56
*コンパクトとそれ以外のモデルのディファレンシャルに互換性はない。

北米仕様車最終減速比一覧
モデル名(MT車)変速比
318tiコンパクト*3.45
318i/is3.45
M3 CSL・M3(3.2L、1997年以降)3.23
325i/is3.15
323・328・M3(3.0L)・M3(3.2L、1996年)2.93

モデル名(AT車)変速比
318tiコンパクト*4.44
318i/is4.44
323・325・328i/is3.91
M3(3.2L、1997年以降)3.38
M3(3.0L)・M3(3.2L、1996年)3.23
*コンパクトとそれ以外のモデルのディファレンシャルに互換性はない。

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スタビライザー諸元一覧

前輪スタビライザー適合一覧
外径(mm)モデル名部品番号
19316
(~1991年10月)
31351139126
20318
(~1991年10月)
31351139105
22316・318
(~1991年10月)
31351138335
22.5316
(1991年10月~)
320・325・325td
(~1991年10月)
M3*
(欧州・北米仕様、~1995年)
31351091198

31351138332

31352227241
23316
(~1991年10月)
325
(~1991年10月)
M3*
(欧州・北米仕様、1996年~)
31351140216

31351138338

31352227996
23.5318
(1992年6月~)
31351091631
24318
(1991年10月~1992年6月)
318・320・323・323ti・325・328・
318tds・325td/tds
(1992年6月~)
31351090176


31351090858
25316/318コンパクト
316/318ツーリング

325
(1991年10月~1992年6月)
31351091632


31351090180
25.5318・320・323・323ti・325・328・
318tds・325td・325tdsスポーツ
(1991年10月~)
31351090182
26316・318・318tiスポーツ
(1991年10月~)
31351091308
27316
(~1991年10月)
31351140223
*前輪スタビライザーの種類は、同じモデルでも生産が1992年6月以前か以降かで異なる。また、M3用は他モデルと非互換である。

後輪スタビライザー適合一覧
外径(mm)モデル名部品番号
14318ti33551091621
15318・320・323・325・328・
318tds・325td/tds
33551090848
16316コンパクト・
318tiスポーツ・323ti
33551090317
17318・320・325・325td33551137984
18318・320・323・325・328・
318tds・325td/tds
33551137986
19M3(欧州・北米仕様、~1995年)33551138234
20M3(欧州・北米仕様、1996年~)33552227244
注意: コンパクトとそれ以外のモデルの後輪スタビライザーに互換性はない。コンパクトとZ3ロードスターについては互換性がある。
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Posted at 2022/06/09 19:50:17 | コメント(0) | トラックバック(0) | E36レストア本和訳 | クルマ

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