PISCO 真空レギュレーター（ブレーキのマスターバック圧調整）  

テリキを買って直ちに思ったのが、「ブレーキがカックンで（軽い踏力で効きすぎて）乗りにくい！」こと。
自分はモータースポーツ経験者なので、ドレスアップ的改造に興味はないが、こうした基本操作のフィーリング的な部分にはメチャクチャうるさい。

そこで試したのが、この真空（負圧）レギュレーター。
http://www.monotaro.com/p/8797/1362/?gclid=Cj0KEQjwqZKxBRDBkNmLt9DejNgBEiQAq8XWPskT1WLZKRRPKdPyAtPtLA0J8Jd8AnUjyGDLcBvrlJoaAm008P8HAQ&utm_medium=cpc&utm_source=Adwords&cm_mmc=Adwords-_-cpc-_-PLA-_-87971362&ef_id=VhEjSQAABA0g0eqn:20151019091723:s
マスターバックの負圧を弱める方向に調整してブレーキ踏力を好みに合わせよう、と。
ホンマは１万円もする代物だが、なぜかオークションで1000円で入手できたのはラッキー。

こうした目的で、単にエア流路に抵抗を与えるVVCの類を使う人もいるようだが、それでは全くダメ。入力側の負圧がいかに変動しても出力側を一定の圧に保つ「レギュレーター」でなければ実用にならないし、ブレーキ系に使うのは危険ですらある。

負圧を弱めすぎるといざ効かせたい時にロックさせられない羽目になる（マスターバック負圧の抜けたブレーキがいかに効かないかは、車経験の豊富な方はご存知だと思う）ので、安全な場所で色々試した結果、-0.55kg/cm2で落ち着いた。

おそらく普通の人の感覚だと、これでもかなりペダルが重たくて効きづらいブレーキと感じるだろう。しかし走り屋はそれくらいで良いのである。
競技車両でも、特にフロントブレーキは故意にノーマル系の初期制動が甘く、強く踏み込めば相応に効くコントロール幅の広いものを選んでいた（住友SEIとか）。

今はどうか知らないが、90年代のグループAラリー車がミスファイアリングシステムを使ってターボ正圧を保つとマスターバックなどあっても無意味なので、最初からブースター無しの石のように重たく踏力の要るブレーキだったと聞いている。
ちなみに自分も山道じゃ左足ブレーキを多用し、ブーストが下がらぬよう右足を常に踏み気味にしてタービンの回転を保つ運転をすることがあるのだが、いつの間にかマスター負圧が抜けて、ストレートエンドでいきなりブレーキが効かずヒヤッとしたことが何度かある。

…と万人にお勧めできる改造ではないが、どうしてもという人のご参考までに。