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県道37号線の温泉施設を虱潰しに巡る旅
続いて向かったのは西山温泉湯島の湯


おほほ、ここも貸切のようですね

しかし


なんと先日の台風で水道管が断裂して断水
アンプ「え？入れないんでしょうか」
従業員「いや、まあ大丈夫です」

それでも規定通りの700円を支払い浴室へ


って、露天風呂が二つ並んでいる
これは潔いが、夏場は虫天国だろうなあ

丸い方は４０度くらいの適温ややぬるめ
西山温泉だが、後で書く蓬莱館とは全く違う泉質
弱いスベ感


風が通ってなかなか快適

木の湯船の方は


こちらは３３度のぬる湯
湯の成分でツルッと滑って盛大にこけた
同じ湯なのにこんなに湯ざわりが違うとは


断水のせいで使うのが難儀になった洗い場
目の前の湯溜まりから手桶で湯を掬って使うのね
福地温泉のナントカってところとよく似ている

湯島の湯
山梨県南巨摩郡早川町湯島1780-7
0556-48-2468
700円
10:00〜18:00(7,8月は19:00まで)

西山温泉湯島の湯
ナトリウム-硫酸塩・塩化物泉
(低張性・アルカリ性・高温泉)
成分総計1.1707g/1kg
pH9.7
泉温42.3℃
湧出量　未測定
無色澄明、微弱硫黄味、弱硫黄臭
主要成分(1kg中)
ナトリウムイオン350.5mg
塩化物イオン236.4mg
硫酸イオン383.4mg
炭酸イオン16.2mg

県道37号線沿い。道に不安なし
駐車場はその気になれば何台でも停められる

続いて向かったのはヘルシー美里
閉校した北早川中学校を宿泊施設に改装したらしい。確か西伊豆にも同じような施設がありましたよね


この日は快晴
私の他にも何台か車が停まってましたが、どうやら温泉目当てではなかった模様

受付でお金を払ったら奥の渡り廊下を進みます


（おお！オラわくわくすっぞ！）





（うおー！この奥行き好き！）


渡り廊下を使って裏山を１００メートルほど登ると湯屋に到着


浴場に入ると


おお！これはいい！
これを見て「うむ、左は加温槽、そして右はチメたい源泉槽だな」とわかるようになったら貴方も温泉通です

さて、まずは核心部の源泉槽へ


（よっ！久しぶり）
あかん、これ水やんか…
下部のぬる湯で鍛えてきたが、そんな私をも蹴散らす源泉温度１９度
むむむ、これはまず加温槽で体を温めよう



笹濁りの加温槽。めちゃくちゃしょっぱい塩のお湯
ツルスベの湯ざわりは中々気持ち良い
しばらく浸かっているとじんわり額に汗をかきはじめた
ではそろそろチベたい方へ


ギギギ…
冷たさに徐々に慣れていくと、鼻腔にパンパンと火薬臭を感じる。なんと本体は硫化水素臭の温泉だったか！
山空海の５倍くらい濃厚な冷鉱泉
ここから恍惚の交互浴開始
１：１の交互浴というのは珍しい。大概冷たい方が長くなるのに。

どちらの浴槽も掛け流し
名前で損をしているが、まさに正統派の良泉ではないか！


帰りがけ。ＮＤちゃん格好いいね！


ヘルシー美里
山梨県南巨摩郡早川町大原野651
0556-48-2621
700円
10:00〜19:00春夏秋週末
15:00〜19:00春夏秋平日
11:00〜18:00冬週末
15:00〜18:00冬平日

光源の里温泉
含硫黄-ナトリウム・カルシウム-塩化物・硫酸塩冷鉱泉
(低張性・アルカリ性・冷鉱泉)
成分総計6.649g/1kg
pH9.6
泉温19.6℃
湧出量19.3ℓ/分
無色澄明、硫黄味、塩味、硫化水素臭
主要成分(1kg中)
ナトリウムイオン1,791mg
カルシウムイオン568.3mg
塩化物イオン2,836mg
硫酸イオン1,308mg
炭酸イオン46.4mg

県道37号線から1本入る。道に不安なし
駐車場はその気になったら100台いけます

本日は県道37号線を北上する旅
37というのは吉祥の数字

まず向かったのは草塩温泉


辺鄙な集落の奥まったところに建つ
丁度開店直後。田舎の温泉施設は開店直後というと朝風呂のお父さんで賑わうのだが、誰も来ない
早川町は日本一人口の少ない町だそうで、そもそも人が住んでいないのだ

ご主人にお金を渡す
無口だな、なんて思っていたが、どうも声が出ないみたい。むう
と、一緒に脱衣所に来てくれて、そのまま浴室に入ったと思ったら




なんと、洗い場のすべての蛇口を開放して湯が出るようにしてくれた
過去1,119湯を巡ってきたが、こんな気遣いをしてくれた温泉はここだけです。秀樹感激！おじさんありがとう！


さて、浴室には二つの湯船が並んでいる


いずれも４１度。左右の違いは右がジェットバスといったところか


右の湯船には、特徴的な褐色の泡の塊が浮かんでいる


これは何ですかね
子供の頃、浄化水槽にこんな泡が沢山できていたのだが、一年年長の松田くんが「あれはな、亀が脱皮した跡やねんで」なんて言ってた。今から思えば絶対違うと思うのだが、なんで当時はあんなに自信を持ってあやふやなことを言ってたんだろう


右のジェットバスの方
特筆すべきは天井が高く、かつ窓を開放しているので常時気持ちのいい風が吹いていることだ
私一人の貸切ということもあり、すこぶる気持ちいい

こうしてじっくりゆっくりお湯を堪能したのでした

脱衣所に戻ると、大音量で演歌が流れていた
誰の歌かは知らないが、「生まれ故郷は特別なのよ」という歌詞を聴き、不意に胸を締め付けられた。やっぱり地元に帰りたいな


脱衣所から出ると、ご主人が白衣を着てねじり鉢巻をしている。成る程この人が口コミに書かれていた寿司職人のご主人か
「いやあ、気持ちよかったです」と声をかけると、ご主人は骨伝導？の補助具を使って「テンキガヨクテヨカッタデスネ」と話してくれた

人は人に会うために生きていると改めて思う
アンプ、今回の旅はご主人に会えたことがいちばんの思い出になる

草塩温泉
山梨県南巨摩郡早川町草塩321-1
0556-45-2260
700円
10:00〜20:00
(平日11:00〜20:00)

草塩温泉
ナトリウム-塩化物・炭酸水素塩冷鉱泉
(低張性・弱アルカリ性・冷鉱泉)
成分総計1.040g/1kg
pH8.0
泉温15.6℃
湧出量　測定不能
無色わずかに白濁、微弱硫黄臭、弱塩味
主要成分(1kg中)
ナトリウムイオン276.7mg
塩化物イオン264.5mg
炭酸水素イオン402.5mg
草塩集落の奥。道は細く、離合困難注意
駐車場は8台分。車高が低い車はリップ注意

今夜の宿は古湯坊源泉館
以前下部温泉に来た時、立ち寄り湯を受けていない旨の貼り紙がしてあったので宿泊するならここだと決めていたのだ


部屋に案内され、温泉の説明を受ける
ここは混浴で、腰に何か巻いて入ってくださいとのこと
アン「あの、そんなに女性いたりするんですか？」
中居「今日も何人かおられますよ」
旅装を解き、混まないうちに行ってみることに


20人は余裕で入れる大きな浴槽
これが武田信玄の時代からあると伝わる神泉
板張りになっているが、板を外せば水深２メートルの岩盤くり抜き型の浴槽だそう
ここに３０度のぬる湯が満ち満ちに張られている

早速７０くらいの女性と混浴になる
アン「あの、どこから湧いてるんですかね」
女性「岩の間から滲み出しているそうですよ。ほらそことか」


よく見ると敷かれている板がスパッと切れて岩盤が剥き出しになっているところがある
アン「なるほどなるほど、ここですね、あーっ！」


岡山の郷緑温泉よろしくギザギザに褶曲した岩が剥き出しになっており、岩の隙間に足を取られてもんどり打つ
あっ！金魚が丸見えだ！

こうして一回戦はほろ苦いものになってしまった…
夕食の時間。お膳を部屋に運んできてくれるスタイル
ビールを頼んだのだが…


うお！質素！朝ごはんか！
予約する時にきちんと確認していなかったのだが、神泉に宿泊するプランはご飯が質素なのだそう。これは岩手の鉛温泉藤三旅館の湯治部にも負けそう（あっちは5千円、こっちは１２千円）
これではビールを摂取できないではないか

ということで、歩いて下部駅まで向かい、鉄板焼き屋に入る


（山梨牛のサーロイン150g）
ここでビールを飲む。肉は美味いが７千円取られた。これだったら最初から本館に泊まれば良かったではないか…グギギ

旅館に戻り二回戦
次は20代の若いカップルと一緒になる
女性の方はピンク色の湯あみ着を着ている
私が加温槽に行くと彼女もすぐ加温槽に来た。
私が源泉槽に戻ると彼女も私の隣に入ってきた
一応エチケットでメガネを外してはいるが、チラ見でとても可愛いのは確認済みだ

別にたまたまそんなタイミングだっただけなのだろうに、５０過ぎても未だにドギマギするのはなんでなんだ！いい加減バットを置け！

残念ながら２２時に神泉は閉鎖。翌朝６時までは
本館５階の内湯しか入れないのだそう
部屋に戻り飲み直す


散らかし放題の部屋

翌朝、泥のように起きる


朝ごはん


鮭の切り身を手で分解して、油のついた指は短パンの端で拭く。おじさん一人旅というのはかくもだらしないのだろうか

歯だけは磨いて三回戦
おお、なんということでしょう
貸切の僥倖に預かる

下部川の瀬の音を聞きながら一人悠々と浸かったこの日のこと、私は一生忘れません

精算をして宿からかなり離れた駐車場までNDたゃんを取りにいく



また来ますね！

古湯坊源泉館
山梨県南巨摩郡身延町下部45
0556-36-0101
日帰りはやっていません

源泉館神泉
単純温泉
(低張性・弱アルカリ性・低温泉)
成分総計0.402g/1kg
pH8.4
泉温30.2℃
湧出量　構造上測定不可　自然湧出
無色澄明無味無臭
主要成分(1kg中)
ナトリウムイオン73.7mg
カルシウムイオン47.9mg
硫酸イオン171.2mg

温泉街の中心地
道は狭隘注意
駐車場は温泉街の外れにある。15台ほど停めれそう

ここからしばらくは立ち寄り湯を断られ続ける
湯元ホテルの辺りが一番旅館が密集している中心地なのだが、全て日帰りはやってませんと断られてしまった


下部駅辺りまで下りてきた
最近オープンした日帰り温泉施設にするかとも思ったが、


ここは敢えて老舗の下部ホテルにしてみました


貫禄あるじゃない

庭に水をくれている女性がいたので挨拶をする

アン「すごい数の蝶々が飛んでますよね」
女性「毎年この時期になるといっぱい飛ぶんですよ。特に雨上がりの日はうんと飛ぶんです」
アン「ほんとに凄い。顔にぶつかりそうだ」
女性「梢には大きな鳥がいっぱいいるでしょう、あれはアオサギ。２０羽はいますよ」
アン「あ！ほんとだほんとだ！」

風呂に向かう。この時間は松ぼっくりの湯が男湯
広い脱衣所には、今まさに上がりましたと思しき団体さんが２０人くらいいた。丁度上がるところだから良かったが、しかしまあ脱衣所の床を濡らしすぎだろう。堪忍してください

浴室に入る
撮影禁止かつHPの写真も転載できないようになっているのでここから先は字で説明
内湯は二つに区切られており、手前が自家源泉、奥が下部の共同泉を使用
どちらも循環、加温、塩素消毒と残念三銃士
それでも自家源泉の方は、強烈な塩素に邪魔されながらもなんとか硫黄の匂いを感じる

外に出ると自家源泉のぬる湯、共同泉使用の岩風呂、檜風呂がある。これも露天なのに強烈塩素臭でゲンナリ
入って５分で出たくなったが、1,200円も払ったんだからと貧乏根性丸出しで内湯の自家源泉槽でじっと３０分間我慢して入った

やっぱり大きいところは温泉目当てで行くもんじゃないですよ。（今更何言ってんだい！）

下部ホテル
山梨県南巨摩郡身延町上之平1900
0556-36-0311
1,200円
10:00〜15:00

下部ホテル硫黄泉
アルカリ性単純硫黄泉
(低張性・アルカリ性・低温泉)
成分総計0.509g/1kg
pH9.5
泉温29.2℃
湧出量32.5ℓ/分
無色澄明、硫黄味、硫黄臭
主要成分(1kg中)
ナトリウムイオン138.2mg
塩化物イオン210.3mg

下部駅の手前を左折。道に不安なし
駐車場は50台はいけるんじゃないだろうか