
夏の間も新芽(蔓)が伸び続けるアケビの盆栽の枝の修正である。
アケビのような蔓植物を
本格的な盆栽樹形にするのは難しい。
が、この盆栽はそんな整った樹形をしてるアケビである。それだけ、ずっと整姿を繰り返して来たからだが。
しかし、蔓植物の枝は新陳代謝が激しい。新芽がよく伸びるけど、
古い枝が突然枯れてしまうのだ。
盆栽としての姿で、重要な構成要素の左一の枝(左側の一番下の枝)が、今年の冬に枝枯れした。
枝分かれさせていた小枝が全て枯れ、1本棒のような枝になってしまい、その先端部分にかろうじて葉が出たものの、新芽も伸びなかった。
途中に枯れた枝の切り口が見える。途中に枝があるように見えるのは、後方の別の枝である。
このままだと、今度の冬に、この枝全体が枯れてしまいかねない。
ところが、前回8月14日に掲載したように、先端部から新芽が伸び始めた。
この新芽(蔓)を伸ばし放題にする事で、この左一の枝に樹勢がついて、枝全体が枯れる事を防止出来る。
そして、最初の画像のように、蔓は十分に伸びて来てくれた。
こうして、枯れる危機を脱すると、今度は欲が出てくるもので、まっすぐ上に伸びた新芽を、横に伏せたい。そうする事で、樹勢を出す為だけの「捨て枝」では無く、「姿の整った枝」として、この部分が使えるからだ。
しかし、リスクもある。この新芽に針金(アルミ線)をかけて下げる時、もし折ってしまったら、再び、この枝全体の枯れの危機に直面する。
アケビの枝は大変もろく、すぐに折れてしまう。が、新芽(蔓)は比較的、弾力に富む。
慎重に針金をかけて、以下のように下げる事が出来た。下げる前の撮影はしてなかった。要はまっすぐ上に伸びていたものを、これだけ曲げて、下げたのだ。
上から見ると、以下のように模様も取ってある。
しかし、新芽を下げる事は出来たものの、横から見ると「ションベンカーブ」なのだ。
元の古い枝の部分が上に立っていて、その先の新芽のみが放物線を描くように下がってる。
元から下げたいが、古い枝の部分は修正が困難だ。簡単に折れてしまう。
それで、この枝全体を捻って、回転させる事にした。その修正結果が以下。
この部分を別の角度から見ると
枝の先の方から見て、右方向に回転させた。その為に針金も右巻きにしてる。
ただでさえ弱って、水揚げ線も細ってるであろう、この枝をこのように捻るのは危険である。
このまま新芽(蔓)が支障なく伸びて行って欲しい。そして、今年一杯は伸ばし放題にするつもり。
ついでに中間部の枝も修正した。
少しわかりにくいが、↑上を向いてる枝を、↓下げて、支柱の手前側へ広げる。
この支柱は幹を起こすために立てており、紐で縛って矯正してる。その記事は
こちら。
さらに頂部の枝も整姿した。この針金をかける前は撮影してなかった。
左右端で上を向いてる枝を下げた。
さらに他の小枝も下げた。
こうした針金は、型がつくまで放置する。
松柏(松類)に比べて、雑木(広葉樹)は型がつきやすいし、針金傷を嫌うので、2~3ヶ月位で外す事が多い。
実際には、食い込んで来たら外すようになる。雑木は型がつくと、枝が硬化してるので、元に戻る事はないが、松柏は樹勢が付いたら戻ってくる事も多い。それで、松柏は1年以上、数年間放置する事も多い。
しかし、雑木でも、この木のような蔓植物は、枝の太りが遅く、型が付くまで余計に月日がかかる。
勢い良く蔓を伸ばしたようなところは、太りもあるので、相対的に早く食い込み、外す事になるが。
葉があると、樹形がわかりにくいが、足本からの幹筋は
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Posted at
2012/08/24 05:33:56