
2018年4月1日に楽天市場でハナカマキリ(ランカマキリ)のペアを
4,240円で買った時の記録。
B品という事で、これでも安かったのだ。
B品というのは、どこかに傷があり、手足などの一部が欠けたものらしい。
既にカマキリの飼育には実績があったので、
憧れのハナカマキリを飼う事にした。
もちろん、ハナカマキリは日本にはいない。繁殖出来ればと思うけど、他のカマキリと同様に庭に放す事は出来るだろうか?
発売元はcharmで、これまで餌用のコオロギなどをよく買っていた。
届いたハナカマキリはこんな状態で送られてきた。

盆栽の鉢穴をふさぐ為に使ってる網を「とまり木」のようにしてプラケースに入れてあり、よく考えられてると思った。
そして、届いた時は
全身がほぼ真っ白だった。
また、食欲は旺盛だった。
B品として心配したが、
右のカマの先にある「ふ節」の先の爪が黒かった。
それだけ。これなら、脱皮で回復する可能性もあると期待したのだが、しかし、これがやはり後に問題となって....
一方、
オスは大変小さい。
日本にいる普通のカマキリは、オス、メスの違いはある程度、大きくならないとわからない。
いや、私には羽の揃った成虫にならないと判別出来ない。
だから、ハナカマキリのペアでの販売が、なぜオスメスの区別が付くのだろうと思ったのだが、実物は一目瞭然で、サイズの差が大きかった。
また特徴的なのは、お尻というか、腹部を上に折り曲げるように立ててる。
これは、日本にいる先に紹介したヒメカマキリなんかも、羽の揃う成虫になる前は、同様のスタイルなのだ。
ちょうど開花していた山桜の盆栽にとめてみると、
花と保護色になって、これだと目立たない。
けど、こんな花がずっと咲いてればいいけど、これ以外の場所だと、すごく目立って、鳥に食われてしまうと思う。
ともかく、ケースの中で、餌のコオロギを次々と捕まえては食べる。
食べ過ぎではないかと心配するほど、お腹もパンパンに膨れて。
届いて2週間もすると、食欲も落ち着き、同時に
体がピンク色に染まって来た。
昆虫で体がピンク色なんて、日本ではちょっと考えられない。
ハナカマキリとしても、「この頃が一番綺麗」だったかも。
↑右のカマの先が黒いのがよくわかる。
お尻の先が黒いのは、拡大鏡で見てみたが、これは色素沈着のような感じに思えた。つまり異常では無いようだ。
この頃、卵から孵化してずっと育てていた日本のカマキリとの比較は以下。

↑比べると、ずいぶんとズングリした体付き。
ハナカマキリが届いて3週目、つまり4月も20日を過ぎると、今度はコオロギをまるで食べなくなり、また心配になってきた。
そして4月25日の午後5時に
脱皮が始まった。脱皮しやすいように、絶食してたのか?
しかも、別ケースに入れてる
オスも同時に脱皮。画像はピンぼけ。

↑オスは既に脱皮完了で、羽を広げてる。
ところが、逆さまのまま、羽が広がり始めたではないか。
これでは、以前に紹介した羽が逆に広がったコカマキリみたいになるのでは。
それで、手助け?して、正立にさせて、やっと羽が下に向いて広がり出した。
この時に気付いたが、右のカマの先の爪が黒くなっていたのが、脱皮で回復するどころか、
左右ともにカマの「ふ節」の先の爪が無いのだ。
それで、カマ先でものに引っ掛けて、体の向きを変えたりしにくい。
人間で言えば、手の指が無いようなもの?
カマ先が尖ってるので、それで引っ掛ける事が出来ないではないが、爪のようには引っかからず、体勢を変えにくいのだ。
その結果、羽は綺麗に揃って広がらず、
後ろ羽が完全に格納されず、少しはみ出した状態になってしまった。
カマ先の爪が無いのがわかるだろうか。それと、緑色だった胸の部分とその先の羽が茶色になった。
脱皮したメスの抜け殻は
一方のオスは、自分で羽を広げて、
やはり、茶色が増した色合いに。
家に来てから一回の脱皮で、もう成虫になった。
それなら、今度は交尾させたい。
メスは出窓においた鉢植えのハイビスカスの上が定位置になったみたいで、ずっとここにいてまるで動かない。
オスを手に乗せて、メスの後ろから近づけると、もう
敏感に察知して、サッと飛び乗った。

↑このサイズの差は。正面から近づいたら、簡単に餌食になってしまいそう。
様子をうかがって、交尾をしかけるのだが、
いつも右側から。
メスの右側には後ろ羽がはみ出した状態で、これが交尾のアプローチの妨げになってしまう。

反対側から行けばいいのに、なぜか、何度やっても右側から。
それで、メスの
はみ出した後ろ羽をハサミで切ってやった。
その後の交尾の挑戦で成功したようだ。
これを念の為、何度か繰り返した。
そして
6月6日に産卵した。
メスのハナカマキリは終日、出窓のハイビスカスの上で、カーテン越しに外を眺めていて、下の道を車が通ると、それを目で追っていた。
車の動きに合わせて、顔を動かすのだ。
上の写真は6月9日の午後5時。
これが最後の写真となってしまった。
部屋は暑いので、日中は出窓を網戸にしていた。でも、夜はひんやりとしてくるから、網戸を閉める。
しかし、古くなった家の出窓は歪んでいて、サッシのガラス窓をスライドさせると、
反対側の窓が動いて開いてしまったのだ。
翌朝になると、ハナカマキリがいない。捜し回った。
普段はずっとハイビスカスの上にいる。脱皮や産卵の時だけレースのカーテンに移動していた。
この日はそのカーテンの裏側にまで回り込んだのだろうか。
そこで偶然、開いていた窓から外へ出てしまったのだろうか。
窓の外も捜したが、姿は見えない。
前にも書いたように、こんな白い体は目立つから、鳥に狙われやすい。
食われてしまったのだろうか。
それから何日も捜した。窓の外側、家の壁も目を通した。それを毎日のように繰り返したが、もう見つからなかった。
残ったオスはケースから出して、この出窓に放してやった。
網戸にしても、窓を閉める時は気を付けて。
ところが、そのオスも行方不明に。
網戸にしてると、サッシの2枚の間に隙間があり、ここから外へ出てしまったのだろうか。
こうして、オス、メス共にいなくなってしまった。
残るは卵。孵化に期待を寄せた。
夏に向かうのに、はたしていつ孵化するのか。
ところが、夏を過ぎても、秋になっても孵化はしなかった。
卵が産み付けられたカーテンを切り取って、ケースの上にしてるネットに縫い付けておいた。
そのまま冬の間、室内に置いたけど、結局、1年経っても孵化しなかった。
今回のハナカマキリはB品という事で、右のカマの先のふ節の爪が黒くなっていて、脱皮後は左右ともカマの先の爪が無かった。
それと、動き出す時に、ピクピクと振るえがあった。この種はこういう動きをするのか、それとも神経系に何らかの障害があったのか。
つまり、このハナカマキリは国内で繁殖させたものだろうけど、元は1対のオス、メスからずっと増やして来たとしたら。その子同士の交尾、産卵、またその孫同士の交尾、産卵と続けて来たとしたら、遺伝的に何らかの支障が発生したりする事も想像出来る。
ネットで捜すと、ハナカマキリの卵から孵化した幼虫の画像も出て来る。赤と黒のツートンのアリみたいな。ヒメカマキリの孵化後の幼虫も真っ黒なアリみたいに見えるのだが。
うちの卵も孵化して欲しかったけど、残念だ。
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Posted at
2021/04/24 04:18:10