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2021年12月04日

盆栽の紅葉と整枝

盆栽の紅葉と整枝 我が家の盆栽は今年も綺麗に紅葉してる。

どこにも出かけなくても、家で紅葉が楽しめる。



左隣のイチョウは黃葉し、右隣の山桜は紅葉でもオレンジ色に近い。
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一見すると綺麗なんだけど、心は痛い。
近年、枝枯れなどの痛みが目立って来たのだ。

このモミジは種を撒いて芽を吹いて46年になる。
山桜も空き地の苗を引いて来て同じ年数である。
木としての寿命はまだ十分にあるのだが、自然ではありえない小さなサイズに枝先も細かく作ってる盆栽は、自然ならば新陳代謝で淘汰されるような枝を維持するのが難しい。

モミジのこの枝は早くから葉が落ち始め、もう無い。まだ芽はしっかりしてるが、はたして来年は吹いてくれるだろうか。
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この枝が元から枯れてしまう可能性も高い。

既にもう何年も前に左中間の枝が枯れて、元のほうだけ残している(黄色の丸印)。
これは「盆栽」のブログカテゴリーで前回、3月8日に上げた画像。
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ここになんとか接ぎ木(通し接ぎ)で枝を再生させようとするんだけど。
上の画像の右側の赤で囲った枝が、その「通し接ぎ」による枝で、伸ばした枝(芽)を幹にドリルで穴を開けて通して癒着させたもの。

しかし、その為の穂となる枝が全く伸びてくれない。どこかの芽を伸ばして使いたいんだけど、芽摘みをしなくても全く伸びてくれない。それだけ木全体に老化して落ち着いてしまってるんだ。
代わりに「取り木」をかけて、枝の途中から根を出させて、それを苗にして接ぎ込もうと思ってるのだけど、その取り木さえ出来ない。何度やっても成功しないんだ。モミジなんて、挿し木や取り木は簡単な樹種なんだけど。

他の若い木として実生苗(種から芽生えた苗)を使う手もあるが、それだとどうしても木肌の感じが違って来てしまう。若い苗はいつまで経っても緑色だから。
それと、葉の感じも違ってしまう。一見、同じようなモミジも葉の大きさや形状が違うし、紅葉だって違う。一枝だけそうだと目立ってしまう。

このように必要な枝が元から枯れてしまうと、別の枝を接ぎ込むしかないんだけど、
そうでは無く、一つの枝の中の小枝が枯れてしまうと、その部分の穴(空間)を補正すべく、枝を操作(整枝)する事になる。

以下はそんな今年の8月の「針金かけ」の記録である。
右中間の枝の「懐枝」(ふところえだ)が枯れてしまった。枯れた枝は元から切除し、粘土状のカットパスターを貼り付けて、傷口の癒合をさせてる。
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こうなると、前から見て、幹筋が見え過ぎてしまう。
それはまるでスーツの上着を開いたような状態。
足元のほうは幹筋がよく見えたほうがいいんだけど、中間から上は幹が見え隠れする位が丁度いいのだ。
それで、今回は真横から後方へ伸びた枝を前方へ移動させて、枯れた部分をカバーしたい。

モミジや楓、ケヤキなどの広葉樹を「雑木(ぞうき)盆栽」と呼ぶ。
それに対して、松や杜松(としょう)、真柏(しんぱく)、杉などの針葉樹は「松柏(しょうはく)盆栽」と言う。
その雑木盆栽の整枝にはアルミ線を使う。松柏盆栽では銅線を使う。
銅線のほうが硬い。そして戻りにくい。松柏は一般的に樹皮が硬くて傷付きにくいのと、整枝した型が付くまで何年も針金を掛けっぱなしにしたりする。銅線はかけた当初は赤い色をしてるが、雨や水かけですぐに黒くなって目立たないという事もある。

雑木盆栽は枝の太りも松柏に比べて早く、針金整枝の型も早く付く。2~3ヶ月、早ければ1ヶ月で食い込んでくる。だから短期間で針金を外す事になる。
同じ曲げる強度を得るには銅線より太いアルミ線が必要なので目立つけど、すぐに外すので、かけやすいアルミ線を使う。

しかし、今回は太いアルミ線を使っても、枝は元に戻ってしまうと考え、銅線を使う事にした。
銅線は「焼きなまし」をしたものを使う。それで少しは柔らかくなってるのだが、そのなましたのはもう20年近く前だろうか、既にかなり硬くなってた。
そして一旦かけると、つまり螺旋を描いて枝にかけると、その時点からものすごく硬くなる。
アルミ線は太くても、多少の掛け直しは効くが、銅線は一度かけたら、掛け直しは効かない。だから難易度は高いのだ。

今回、モミジの枝の修正に使う銅線は8番線。
なぜかアルミは直径のmmで呼ぶけど、銅線は番手で呼ぶ。8番線は約4mm。
これにテーピングする。少しでも木肌への当たりを弱くする為のクッション的な考え。
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目的の枝に8番の銅線をかけて、枝を前方(画像で左方向)へ振った。
雑木の枝は無理して曲げようとすると、バキッと折れてしまうので、これが限界。
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整枝後。本当はさらに小枝にもアルミの針金をかけて、もっと前方にかぶるようにしたいけど、それは落葉してからにするつもり。
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雑木盆栽は葉が落ちた後に針金をかけるほうが作業はしやすい。
けど、整枝した型が付くのは活動期の葉がある間のほうが早い。
このモミジ盆栽は枝の太りもほとんど無いので、この針金は来年いっぱい掛けっぱなしでも大丈夫だと思う。展示会に出したりするには、針金はみっともないので外すけど、どこにも出さないから。

同じく整枝後の全体像。今回、操作したのは右の下から2段目の枝。
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針金をかけて枝を曲げると、その刺激で胴吹き芽が出る。画像は2ヶ月後の10月。
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ちなみに、このモミジの足元は一級品の根張り。理想的な富士の裾野のような広がり。
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でも、もうこれ以上、大きくならないで欲しい。
もう鉢の限界で、これ以上になると、鉢をさらに大きくする必要がある。そうでなくても重くて持ち難いのに。枝葉が張ってるので、鉢を体に付けて持ち上げるわけにはいかず、腕の力だけで上げる必要があるから。

そして、8月の時点で小根もよく張ってる。3月に植え替えて、根を限界まで切ってるのに。だから、根が原因での枝枯れでは無いのだ。

次は山桜。この木もなぜか左側の枝が順に枯れて行く。これも今年8月の写真。
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この左側の枯れた枝を切除すると、左側の空間が空き過ぎる。
それで、その上の枝をもっと引き下げたい。

山桜の枝の整枝には銅線の10番(約3.2mm)を使う。同じようにテーピング。
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枝を引き下げた後。
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拡大すると、
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枝の元のほうは硬くて動かせない。その先の枝も、画像のように下から引っ張るので、それほど太い針金で無くてもいい。

山桜の整枝後の全体像。小枝にも針金をかけて整枝したいが、それは落葉後にする。
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この山桜は春の花の後、5月には実を付ける。そう小さなサクランボだ。
ただ、実は苦くて食べられない。鳥も目ざとく見つけて来るみたいで、葉に糞が落ちてたりするが、試食して「不味い」と思って去るのか、実は減らない。
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この秋、アケビの盆栽にも実が付いた。何年ぶりだろうか。
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アケビは雄花と雌花が別で、他の木の雄花の花粉を受粉してやらないと、実が成りにくいのだ。
ほんのりと紫色の実は風情があるが、なんせ大き過ぎる。
アケビは三つ葉のほうが実の紫色が濃くて、観賞用にはいい。

ただ、花は五つ葉アケビのほうが綺麗。三つ葉のは紫色一色だが、五つ葉は雄花と雌花で色違い。
特にこのアケビは花が大きくて綺麗。いい匂いもする。撮影は3月。
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五つ葉アケビの花を拡大すると、ピンクが雌花で白が雄花。
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なんか今、春の画像を見ると、懐かしいというか、
春は希望がある青春をイメージする。
そして秋は物悲しい、人生の晩年を感じさせる。

最後にイチョウの盆栽。これはもうダメだ。
中心部が枯れてきてる。イチョウはこうなるらしい。
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2015年1月のイチョウ。いい姿だけど、この頃、既に中心部の枝枯れに苦悩してた。
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Posted at 2021/12/04 21:08:12

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