
改めて、少しでも3D画像がよくなる事を願って、
4つのカメラを全てを本来のAutoSeeのものに変更する事にした。
これまで使ってたMiCarBaの3Dアラウンドビューシステムから、AutoSeeのシステムに入れ替えるのに、
左右はMiCarBaのカメラをそのまま使っていたのだ。
上の画像のとおり、
AutoSeeの前後のカメラは表示が丸く小さくなってる。
視野は少し広いように思うが。
4つのカメラの映像を合成して1つの映像空間を作り出すのに、カメラのレンズ特性が違ってるようでは、本来の性能を発揮出来ないのは当然だ。
しかし、左右のカメラはドアミラーの底に穴を開けて取り付けるので、
サイズの異なるカメラに取り替えるのは難しくなる。
カメラの直径は小さくなってるのに、カサは大きくなったAutoSeeのカメラ。
それで、左右のカメラは以前のMiCarBaのをそのまま使っていたのだが、
今回のAutoSeeのカメラの方が、本体の直径が1mm小さいので、
それに
絶縁用のビニールテープを巻き付けて太くして、MiCarBaのグロメットにハメ込む事にした。

↑その結果、カメラの露出サイズはより大きくなるのだが。
カメラの奥行き的にも厳しいので(画像は以前のMiCarBaカメラの取り付け時)
カメラ本体を削った!
これまでにも、フロントカメラをナンバープレートのネジ穴に取り付けるカメラに改造するのに、カメラの殻割りをして来たので、
中身はゴム状の充填剤が詰まってるのを知ってたから。
中の基盤が出て来てしまうまで削るとヤバいが。
今回も昔4万円ほどで買った「超音波カッター」でサックリと角を切り取った。
(どこで買ったか記憶に無く、同じものは今は無いみたい)
絶対にケーブルを切らないように、必ず、内側から外へ向かって切る。
そのままでも大丈夫かもしれないが、手持ちの
セメダインの接着剤スーパーXハイパーを塗っておいた。
手順としては、まず、
MiCarBaのグロメットに適度な抵抗で収まる太さにテープを巻いて調整して、それがOKになってから、角を削った。
なお、ここで使ったグロメットは、予備に2セット持ってるMiCarBaのを使用したが、グロメットは傾斜面用と2セットが1つの製品に付いてるので、カメラの入れ替えの場合は、それで直径のサイズ調整に使える。
こうしておいて、ドアミラーの鏡を外すと、

↑鏡を外側(画像では右側)から指を突っ込んで、力技で引き剥がす。その時に落とさないように。
外す度に、
アクチュエーターや支点の部分にグリスを塗り直してる。
カメラ側のケーブルが短く、必然的にドアミラー内で次の中継ケーブルのコネクタ(画像で右側は青色)に接続する必要がある。
その結果、カメラを交換する時は、鏡を外すだけで可能になるのだ。
他の配線があるのは、ドアミラーに貼り付けたシーケンシャルウィンカーのLED用のもの。途中にノイズを避けるためにフェライトコアが装着されてる。それは至る所で使ってる。
カメラの向きを変えたり、配線を変えたりするのに、何度、鏡を外したか。
鏡の向きを変える為の
アクチュエーターのギアがガリガリと音を立てる。
外す時もだが、今度、鏡をハメ込む時も、力技で押し込むので、しまいに壊れはしないかとハラハラする。
そしてカメラを抜くには、まずは内側から、手持ちのクリップ外しで、ケーブルを傷めないように、カメラ本体を押し込む。

↑使用した道具はエーモン1423
グロメットからカメラのカサが出たら、後は外側から指で引き抜く。
改めて、カメラを抜いて見ると、グロメットは傾斜して湾曲したドアミラーに密着するよう、接着剤でも貼り付けていたのだった。

↑元のカメラのレンズの中心位置をグロメットに印を付けておいた。
水性のマジックがいいが、私は布にマーキングする為のチャコペンというのを使った。
このグロメットにAutoSeeのカメラを押し込むのだが、
カメラの向きに注意が必要だ。
基本はレンズが外を向くようにするわけだが、前にも書いたように、
AutoSeeのメニューの最初の画面の
「Quadripartiton」で4つのカメラの生画像が見れるので、キャリブレーションシートの前後の■がよく見えるようなカメラの向きにしておく必要がある。
と言っても、ガレージでのカメラの取り付け時にそのシートを展開する事は不可能なので、まぁ、前後のタイヤ当たりが見えるようにしておいた。
この
「Quadripartiton」を終了させるのは、表示されてる「カギ矢印」ボタンでは無く、
リモコンの「OK」ボタンでしか戻れない。
ステアリングリモコンは効くが、
この「OK」ボタンを押さないと、以降、長方形のリモコンは操作出来なくなる。これはバグだと思われる。
それと、
左右での見え方が同じようにしておくほうがいい。
左右の両サイドのカメラ映像を同時に表示するモード(後に画像あり)もあるので、
それはステアリングリモコンの「◀L」のボタンを長押しすると表示されるので、その画像でのチェックも行ったほうがいいと思う。
こうして、サイドカメラもAutoSeeに入れ替えると、

↑ますます、
ドアミラー下への飛び出しが大きくなった。
テカッてるのは、カメラもグロメットも硬化型ガラスコーティング剤を拭き取り無しで塗ってあるから。
サイドカメラをゴム製のグロメットに押し込む時、MiCarBaのカメラよりも大きくなったAutoSeeのカメラのカサをハメ込むには、
巻き込もうとするグロメットの縁を爪楊枝の先などで引き出す必要がある。
周囲でグロメットの縁を引き出しながら、カメラを押し込んで行くのだ。
先にカメラの向きがOKとなってから、カサ部分をグロメットに押し込むのである。
私は手持ちの千枚通しでグロメットの縁を引き出そうとしていて、
滑ってドアミラーに傷を付けてしまった!
爪楊枝のほうがいいし、周囲をマスキングテープなどで養生しておくほうがいいかもしれない。
ともかく、左右でカメラの向きや外観の感じを同じにしたいのだが、
なぜか、
左側のカメラはグロメットに納まりが悪かった。
どこかにつかえてるかと、カメラの角を削り直したりした。
こうして、サイドカメラの入れ替えが済んたら、
もう一度、キャリブレーションをやり直す必要がある。
その手順は「AutoSee 3Dアラウンドビューカメラの取り付け(3)」の
こちらから。
サイドカメラを入れ替えて、レンズ特性も変われば、向きも少し変わったので、
キャリブレーションの前はこんな感じになっていた。
キャリブレーションを終了すると、

↑確かに、後方の■の映りは以前よりは綺麗になってる。
以前の
サイドカメラがMiCarBaの混成の時は、
後方の■の映りはよくなってるが、前方の■はあまり変わらない。
他の場面での画像も比較すると、
いずれも
左側がオールAutoSeeのカメラ。

↑全て、
左側がオールAutoSeeカメラ、右側は左右がMiCarBaカメラのまま
それなりに苦労して、全てのカメラをAutoSeeに変えても、
左右のカメラがMiCarBaのカメラの時と比較して、
期待したほど、改善されてないし、悪くなって見える所も多い。
もっとも、
車の位置が(前後が)完全に同じでは無いので、
車の四隅から放射状に出る歪ポイント(カメラ映像の接合部分)にたまたま白線が乗ると、余計にズレて見えるという可能性もあるが。
暗視性能に関しては、MiCarBaのカメラのほうがよかった印象だが、
カーポートで照明がOFFの場合は、
4つのカメラのそれぞれの生映像は

↑前方の外の街灯の灯りは左側にあるのだが、下段の左右では
右カメラが緑っぽい。
それはAutoSeeの左右のカメラが違っていて、
左カメラのほうが暗い所でも綺麗に映り、右カメラは緑っぽく映る。
スモールランプを点灯すると、
4つのカメラのそれぞれの生映像は

↑やはり下段の左右では、
右カメラのほうが緑っぽい。
スモールランプの代わりに、
ウィング!を点灯させると、
4つのカメラのそれぞれの生映像は
カーポートの照明をつけると。
照明は後方の右側にあるので、
4つのカメラのぞれぞれの生映像は
結局、
照明が全く無ければ、何も映らず、
スモールランプやウィングを点灯させると、それで何とか見える。
つまり、
実用上はあまり問題は無いみたい。
左右のカメラの違いについても、
右カメラは暗いところで緑っぽく映るが、防眩性能はいいので、対向車のライトに強い。
反対の左側は対向車のライトの陰で暗くなり勝ちなので、暗視性能が優れたほうがいい。
と、何やら、左右のカメラの差がちょうどいいのではないかと思えたりして。
以上、
4つのカメラを全てAutoSeeのものに変えても、
期待したほど、
3D画像の向上は見られない。
つまり、もうこれ以上、改善は見られないという事だと思う。
どうしても、
フロントカメラが低く過ぎるのと、左右のカメラが傾いてるのが、
愛車の場合は、不利な条件だと言える。
もっと理想的なカメラ取り付けが出来る車種だったら、
全てのカメラをAutoSeeにしたほうが映りはよくなると思われる。
でも、
MiCarBaのシステムからAutoSeeのシステムに入れ替えをする場合、
横着をすれば、
本体(ホスト)のみ入れ替えて、ステアリングリモコンを追加すれば、
後はキャリブレーションをやり直すだけで、完了するのだ。
4つのカメラ全てMiCarBaのままでも使えると思う。
但し、
車内に配線済みのMiCarBaのカメラケーブル等を利用したい場合は、
つまり、本体側に刺さる32ピンのハーネスをそのまま使うならば、
カメラのケーブルは以下のような色違いに接続する必要がある。
フロントカメラの黒はそのままでよくて、
本体側の黄色メスコネクタ(太い)←青色の右カメラのオスコネクタ
本体側の青色メスコネクタ(太い)←赤色の左カメラのオスコネクタ
本体側の赤色メスコネクタ(太い)←黄色のリアカメラのオスコネクタ
に接続し直す。
また、当然、ウィンカーやバックランプからの配線も、32ピン側で接続してる場合は、
右ウィンカー → 黄色のコネクタからの赤い配線に、
左ウィンカー → 青色のコネクタからの赤い配線に、
バックランプ → 赤色のコネクタからの赤い配線に接続が必要となる。
これも、カメラ側でそれらの配線をしてる場合は、変更する必要は無い。
つまり、ドアミラー内でウィンカー線に接続してる場合や、
リアカメラ側でバックランプに配線してる場合はそのままでいい。
改めて、
ステアリングリモコンの機能について解説すると、
いつでも、ウィンカーやバックギアを入れなくても、前後左右の映像に切り替えられるのだが、
▲Fのボタンを長押しすると、
前方のワイド画面になる。
▼Bのボタンを長押しすると、
後方のワイド画面になる。
◀Lのボタンを長押しすると、
前輪が映るように両サイドを同時に表示する画面になる。
▶Rのボタンを長押しすると、
後輪が映るように両サイドを同時に表示する画面になる。

↑後輪がドアミラーから遠くて小さく映るのと、愛車のドアミラーの底面に水平な部分が無く、カメラが傾いてるので、余計に見え辛い。
この
ステアリングリモコンによる画像の表示切り替えは、どの場面でも機能する。
例えば、後退時に左右両サイドを表示させたり、前進時に後方から見た映像にしたり。
次に、ウィンカーを出したり、バックギアに入れるなどのトリガーとなるアクションを起こすまで、表示は継続される。
長方形の赤外線リモコンの機能は、
メニューの表示等の各種設定の他に、
▲▼ボタンで、現在の表示モード、例えば、前方表示なら、その前方のバリエーションの表示に切り替わる。
これがステアリングリモコンでも、同じ▲ボタンを繰り返し押せば、そのバリエーション表示に切り替わればいいんだが、そうはならなので、赤外線リモコンとの併用が必要になる。
また、
車の周囲をグルリと回る表示も、赤外線リモコンの「3D」ボタンを押す必要がある。
このモードに入ると、「+」「-」ボタンで左右に小刻みに角度(向き)を変えて回す事が出来る。
3Dの車のモデルの画像は、
メニューの「System Settings」→「Advanced Options」で
32車種の選択と、ボディーカラーもシルバー、白、黒、青、赤、ユーザー定義色が選べる。
これまで、画像や動画では愛車と同じシルバーを使ってるが、ちょっと暗色系なので、もっと明るいシルバーにしたくて、そのユーザー定義色を設定しようとすると、
「Display Setting」でRGBの三原色の数値をそれぞれ0~255で指定する。
けど、その色サンプルは付属するマニュアルには掲載されてなくて、サイトの
商品ページにのみ出てる。
このRGBの数値を変えると、リアルタイムで車の色が変わって行く。
(以前、何度か試した時は、ピンク系の色で変化が無かったのだが)
先のサンプルカラーから、RGBをそれぞれ、220 220 220 にしてみると、少しは明るいシルバーになったかと思うのだが。
あとは、モニターに映した映像や、それを録画した映像が、
チラチラとノイズっぽいのは、
エンジンをかけた状態でのオルタネーター(発電機)からのノイズらしいのだ。
この3Dアラウンドビューカメラを含めて、全ての電装品の電源はバッテリーからの直結で、
それにパイオニアのラインノイズフィルターRD-984を通して、そこからリレーでACCを作って、常時電源と分けて、増設のヒューズボックスを介して接続してる。また至るところにフェライトコアを付けてる。

↑左下に写ってるALPINEのカメラは今は使っていない。
前後別により安くて機能的な中国製のカメラに変えてる。
これだけ電源に気を使っていても、なぜかこの3Dカメラの映像にはノイズが乗る。
それはMiCarBaの時も同じだった。
その対策として、
ビートソニックのビデオノイズフィルターVF1を通すと、そのノイズは無くなった。

↑この製品は
こちらから。そこに私のレビューでBefore afterの動画を載せてる。
以上、まとめとも言える、
表示パターンを含めた、走行動画は以下。
後から
整備手帳用に撮影した動画は以下。
以下の
MiCarBaのアラウンドビューの動画と比較すると、
AutoSeeのほうが前方画像がマシなのがわかる。
↑右側の画像が上下に広いのはいいんだけど。
そもそも、
日産のアラウンドビューだって、
クッキリと4つのカメラの境界線があるし、その接合部分でのズレや映像の歪みもある。
ところで、AutoSeeの販売元に尋ねても、
この製品は最新バージョンだと言うのだが、
メニューに表示されるバージョンは
V1.0.28CLS
しかし、私が購入を思案していて、在庫が無くなってしまったロータリースイッチの姉妹機種の
商品ページには、
V3.0.13g と2世代も違うバージョンのメニューが掲載されてるのが気になる。

↑この製品のサイトでの紹介ページで、見た目の違いは、車のモデルの下の影が、ゼブラから黒い自然な影に変化してる事だろうか。
まぁ、気になる点も多くて、
完成度としては疑問もあるが、
日本製でこれに類似する製品は無い。
スマートミラー(ミラー型ドラレコ)を含め、私の愛車には多くの中国製品が搭載されてる。いずれも問題は無くて、よく出来た製品だと感心してる。
スマートミラーなんかは中国製品の独壇場と言われた。
が、この1年ほどで、日本製のがチラチラ出てきた。先日も、KENWOODのスマートミラーのテレビCMを見た。カッコよく作られていて、あれを見たら欲しいと思う人も多いだろう。
しかし、その半値以下で中国製のがあると聞いたら、日本人の多くは「どうせ、安かろう悪かろうだろう」「日本製品のほうがいいに決まってる」と思うのではないか。
しかし、今、現実は違う。
日本製品は高くて、性能も良くない。
このKENWOODのスマートミラーなんか、おそらく中国製のOEMだろうけど、それも2世代前の性能と言われてる。
つまり、画質が悪い、暗い、防眩性が悪い(後続車のライトが眩しい)など、最新の中国製のほうがずっと優れてるのだ。
そんな証拠の動画は
こちら。
今、スマホでもPCでも、デジタルの時代になってから、日本製は陰が薄い。
「日本製でなければ」と盲信する日本人向けに作られてる製品が多くて、世界が市場の製品開発をしてる中国や韓国との差は確実に広げられている。
この現実に危機感を抱かず、このまま過信を続けていると、もう10年後には取り返しがつかなくなってるのではないだろうか。