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2025年03月01日 イイね!

アケビ盆栽の整姿と植え替え

アケビ盆栽の整姿と植え替え最初の盆栽の画像だけを見て、その樹種を当てられるだろうか?
これはタイトルどおり、アケビの盆栽である。
サイズはいわゆる「中品」でも小さいほうで、樹高が44cm(鉢の上面からの高さ)
この位のサイズがちょうどいい。60cmサイズになると、もう大きくて、重くて、移動も厄介になる。それは自分が年齢を重ねるほど実感するようになった。

アケビは薄紫色の実がなる。縦に裂けて開いた実の画像を見たことがあるかと思われる。中の実は甘くて、食用になるが、種も多くて食べる部分は少ない。

アケビには「三つ葉アケビ」と「五つ葉アケビ」がある。
1つの葉の柄の先に3枚、または5枚の小葉が付く違いがある。
私のこのアケビ盆栽は「五つ葉アケビ」である。
「五つ葉アケビ」の実は大きいが、薄紫色にしかならない。
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「三つ葉アケビ」の実は綺麗な紫色で、秋の展示会にはよく映える。
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しかし、「三つ葉アケビ」の花は小さく、濃い(暗い)紫色なのに対して、
「五つ葉アケビ」の花はピンクと白のツートンカラー。
雌花がピンクで、雄花が白色。特に私の「五つ葉アケビ」の花は大きくて、匂いもよく、花でも観賞価値があると言える。
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「五つ葉アケビ」の花の拡大。
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↑ツルに大量のアブラムシが発生してる!

アケビはツル植物なので、盆栽でも、自生のものでも、太幹の木は無い。
稀にそこそこの「太さ」があったとしても、棒状に直線的で理想の盆栽の姿からは、程遠いものしかない。
だから、最初の画像のような「盆栽らしい」整った姿をしたアケビは珍しいと思う。

実際、私のアケビ盆栽の幹は十分な太さもあると言える。
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このアケビ盆栽は1992年に購入してる。1.5万~2万円の値段だったはず。
つまり、このアケビ盆栽は手元に来てから33年になる。愛車は30年目だけど。
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アケビ盆栽の整姿直前の姿は以下。
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↑既に支柱を背負ってる。この時点での枝の針金は昨年暮れにかけたもの。

今回のアケビ盆栽の整姿では、懸案の「幹の補正」も行った。
このアケビ盆栽は上部で前方へ倒れ過ぎてるというか、まるでお辞儀するような姿勢になってる。
盆栽は横から見ると、どれも少し「前かがみ」に作られてる。そのほうが「奥行き感」が得られるから。
それでも、あまりに前に倒れてるのは、みっともない。が、その幹の補正は、ちょっと厄介。枝の修正のように「針金かけ」では、太い幹の修正は出来ないから。

幹の補正=幹の引き起こしには、前の画像のような支柱を使った。本来なら、もっとしっかりとした鉄棒が理想だが、適当な長さのものが無くて、以前からあった園芸用の支柱を切って使った。
下方(下半身)の2個所で支柱を固定するのに、リリース可能な結束バンドを使った。
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そして幹を引き起こすポイントにも結束バンドを巻き、そのバンドを針金で引っ張るようにした。幹に直接、針金をかけて引っ張ったりすると、食い込んで傷になってしまうから。通常はゴム板などを幹に巻いてから針金で引っ張る。
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↑当初は引っばるのも結束バンドを利用したが、強い力が加わると、ロックが簡単に外れてしまうので、セオリーどおりに針金を使った。また針金の輪っかの途中に別の針金を差し込んで回して「捻り」を加えることで、さらに引っ張りを調節した。

幹の引っ張るポイントのすぐ上には、サバになってる部分がある。
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↑サバというのも盆栽用語?で、幹の木質部の芯が枯れて露出してる事を言う。傷が巻かずにこうなってしまった。幹の半分は生きてるので問題はないし、幹の太りにより徐々に埋まってくることを期待するが、これより上で引っ張ると、このサバの部分から折れてしまう可能性があるので、意識的にこれより下側にバンドを巻き、作用点とすることにした。

側面から見た、幹の修正前後
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↑上部の幹が少しではあるが、引き起こされてるのがわかるだろうか。
この幹起こしの他にも、枝に針金をかけて整姿をしてる。

この後、植え替えによって、植え付け角度でも少し起こすつもり。
今回より以前のアケビ盆栽の整姿の記事はこちらこちら

この後、植え替えを行った。
盆栽は限られた鉢の中の土に根を張るので、やがて根が充満し、さらには用土の粒子が崩壊して、水の通りが悪くなるので、定期的に鉢から抜いて、根を整理して、新しい用土で植え替える必要がある。

植え替えの適期は春の芽吹きの前である。
特に雑木類(落葉樹)は葉が無い状態の時に植え替えて、植え替え後に暖かくなって、芽が吹いてくるのが理想。切った根の回復や新たな発根にはある程度の温度が必要だが、地上部の新芽が展開して、葉が開く頃には多くの水分が必要なので、その時に根を切るには最悪のタイミングと言える。
アケビはその芽吹きがとても早くて、2月の終わり頃にはもう葉が展開してくる。だから、それまでに植え替えたい。
今回の2025年の植え替えは2月16日だった。

このアケビ盆栽の前回の植え替えは2019年なので、丸6年間も植え替えていないことになる。
モミジや山桜の盆栽では2年が限度。根が回りきり、水の通りが悪くなって、植え替えざるを得ないのだが、このアケビの盆栽は鉢も大きめで深さもあり、水の通りも悪くなくて、つい、さぼってしまった。

しかも、その前回の2019年の植え替えは投稿してなかったようだ。
その前回の2019年の植え替えで、前方へ出る太根の切除という大手術をやってる。
手前へ出る太根は、その下の太根を跨いで出てる。
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この太根を切除して、下にある太根で「根張り」を作ることにした。下に座となる根の広がりがあるから。
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元から切除し、癒合剤(カットパスター)を塗ったが、結局は傷口が癒合することは無かった。
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↑アケビの枝は折れやすく、根も下手に切除すると、その元のほうまで枯れ込む可能性がある。

これよりさらに前の2012の植え替えの記事こちら

今回の2025年の植え替えで、まず鉢から抜くと、根が充満してる。
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↑鉢の周囲の内側をカマで切って、張り付いた根を剥がしてから、幹を掴んで、引き起こすようにして抜く。簡単には抜けてくれない。

底から見ると、
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この後、根をさばいて行くが、その前に、抜いた鉢を洗い、底穴にネットを敷くなどの準備をしておく。
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↑ネットは1.5mmのアルミ線でしっかりと固定する。このネットが後からズレたりすると、土が漏れ出て、植え替えのやり直しになる。
さらに、樹を固定する1mmのアルミ線も底穴から通して出しておく。
被覆鉄線がいいと思うが、私はホームセンターでも売ってる、盆栽用の着色アルミ線を使用してる。ただ、切れやすいので要注意。

さらに、鉢底に「ゴロ土」と呼ぶ、荒い粒子の用土を敷いておく。
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↑私は赤玉土、桐生砂、富士砂を同量ずつ混ぜた5mm以上の粒子の用土を使ってる。
底には水が溜まりやすいので、通常の用土よりも荒いものを敷いておく必要がある。

この後、やっと根を捌いて行く。
土表面に出た「根張り」となる周辺は傷付けないよう、先が曲がったピンセットで慎重にほじる。
それが済むと、底や側面は2本爪の熊手で大胆に掻いて行く。
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底には横に伸びる太根があって、これを元から切除した。
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底面は以下のように根を処理した。
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盆栽の底根は極力切り詰めるのが鉄則。しかし、アケビの太根は切除しても癒合したり、脇から小根が発生することが少なく、上のほうまで枯れ込む危険性もある。
大きな傷口にはトップジンMペーストという殺菌癒合剤を塗っておく。
この癒合剤は桜などのバラ科の植物の根を切った時も、これを塗ることで「根頭がん腫病」の予防になる。

根を整理した後の正面
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根を整理した後の背面
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根を整理した後の左側面
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根を整理した後の右側面
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鉢に用土を入れる。この時、中央をうず高く敷いておく。
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↑用土は赤玉土7、桐生砂1、日向砂1、川砂1の比率で、2mm~5mmの粒子になるよう、フルイにかけてある。これに竹炭を混ぜてる。
園芸や野菜の用土とは異なり、盆栽の用土はミジン(微塵)と呼ばれる1mm未満の粉状のものは振るって捨てるのが鉄則。必ず粒状の用土を使う。

この後、樹を据える。根の底面の凹部分が空洞にならないよう、うず高く盛った用土を押しつぶすように、少し回転させながら、しっかりと据え付ける。
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↑この樹の据え付けは、上下、左右、回転と3次元的に見極める必要があり、少し離れた位置から慎重に確認する。必要に応じて用土を足して、上下位置を調節したりする。
今回は樹の植え付け角度を、従来より少し起こすように心がけた。

樹の据え付けがOKになったら、針金で樹を固定する。
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↑針金はプライヤー(やっとこ)で引っ張っては捻じるようにする。ただ捻じるだけだと、すぐに切れる。切れてしまうと厄介なことになる。
またアルミ線が直接、根に当たらないように黒いチューブを被せてる。
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この後、用土を足しながら、箸で突いて、空洞が出来ないように粒子を詰めて行く。
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↑箸で突き込んだ後、鉢の側面を両手で叩いて、振動を加えることで、用土を落ち着かせる。

用土を小さなシュロホウキでならして、平坦にしておく。
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十分に潅水してから、小根が露出した部分などに、刻んだ水苔を敷いておく。
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表面に化粧砂を敷く。
硬質赤玉土と富士砂を1:1で混ぜた1mm~2mmの粒子の用土を敷く。
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↑化粧砂は不要という考えもあるが、これを敷いておかないと、荒い粒子の用土のままだと、土表面がいつまでも落ち着かない。表面が常に乾いてるように見えて、水やりの頻度が多くなり、水のやり過ぎという事にもなり得る。
また化粧砂の赤玉土は濡れてる時と乾いてる時の色の違いが顕著なので、乾き具合もよくかわる。

なお「焼赤玉土」というのは使わない。あれは土では無い。セラミック玉みたいなもの。あるいはレンガ玉か。経験的に根の生育も良くない。濡れてるか乾いてるかでの色の変化も少なく、乾き具合もわかり辛い。

今回の植え替えで切除した根の塊は以下。
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植え替えが完了したアケビ盆栽の正面の姿は以下。
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↑植え替え後はHB-101の1000倍液を潅水しておく。これで根の傷の修復、再生が早くなる傾向がある。

また今回の植え替えで、側面から見た幹の角度の変化は以下。
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↑支柱で幹を引き起こして、さらに植え付け角度でも少し起こした。

この支柱は今年一杯はこのままにするつもり。
あるいは、植え替え後の根が十分に張って、安定したら、もう少し、引き起こすかもしれない。細い支柱が少し曲がって来たようにも思える。樹の側から見ても、一度に無理して引っ張るより、現在の状態に慣れてから、もう一段、幹を起こすほうがいい。

また植え替え前(左)は、やたら高く植えられていたが、これは底根の充満で持ち上がった事もあると思う。あまりに高くても、みっともない。

植え替え後の管理は、なるべく寒風に当てないようにする。灌水時は枝や幹にも水をかけて、少しでも潤いを与えるように。つまり、頭から水をかける。理想を言えば、日に何度か、霧水を吹くとか。
凍てつくような日は、出来れば室内にでも取り込んだほうがいい。植え替え後に用土が凍結すると、せっかく向きや位置決めして固定したのに、樹が持ち上がってしまうから。
そして、なるべく陽に当て、特に鉢を温めることで、発根を促進させる。が、鉢土が乾き過ぎるのもよくない。せっかく発根した新根が痛むから。

アケビは前述のとおり、芽吹きが早く、2月末には新芽が展開して葉が開き、ツルも伸びてくる。樹勢をつけたい部分のツルは伸ばし放題にする。
今回の幹起こしも、その部分の細胞が増殖して(太って)、はじめて型が付く。その為には、曲げた箇所から上のツルは伸ばしたほうがいいと思われる。

そしてその春先の新芽、新葉に、やたらアブラムシが発生する。
初期のうちは、指で潰すようにするのだが、やがてそれだけでは対応しきれず、農薬散布することになる。
ところが、これまで使って来たアクテリック乳剤が無くなってしまった。
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2017年に製造中止になったらしい。この薬剤は即効性があり、自分のこれまでの使用例から薬害が発生しない農薬だったのだが。
スミチオン乳剤なんかは薬害が発生しやすい。特に新芽、新葉の頃は、どんな農薬でも薬害が出やすい。春に出たばかりの芽や葉が茶色く変色したり、枯れてしまうと大きな被害になる。一枝まるごと枯れたり、樹全体が枯れてしまう事もある。

過去の経験から、この薬剤なら大丈夫というものが無くなると困る。それがアクテリック乳剤だったのだ。
手元には使用期限が2019年11月のアクテリック乳剤がある。
期限を過ぎると、効果が無くなって来るのと、あまりに古い薬剤は変質して、やはり薬害が出る危険性もある。それを昨年2024年の春に、このアケビ盆栽のアブラムシに使った。アブラムシは退治出来たが、
案の定、薬害が出た!と思った。新葉が茶色くなり、やがて枯れてボロボロと落ちて行った。最悪だ。
幸い、後から新たな芽が吹いて来てくれた。これがもし、今年のように植え替えで根を切って、樹勢が落ちてると、2度芽は吹かなかったかもしれない。

ところが、その2番芽も茶色くなって来た。これは直接新芽、新葉に薬剤がかかったわけでは無いので、薬害とは考えにくい。
どうも、500ppmの次亜塩素酸水の原液散布が原因かもしれない。
以前から、山桜の盆栽の葉の斑点細菌病の対策として、冬季に石灰硫黄合剤の8倍液を散布していて、ついでに全ての盆栽にも散布していた。これも強いアルカリ性なので、冬季の葉が無い時期しか散布出来ない。(松柏などは、晴天の日などに散布して、早く乾くようにすれば問題は無い) 冬季に石灰硫黄合剤を散布するのは盆栽管理で普通によくする事。

ところが、盆栽愛好家には必須アイテムの石灰硫黄合剤の手頃な容量の販売が無くなってしまった。これで硫化水素を発生させて、自殺などに使う方法がネットで流れて、業務用の10Lや18L以外の家庭用の500lmが販売自粛になってしまったらしい。
それで、代わりに、親の介護の消毒に使っていた次亜塩素酸水を散布するようになったのだが、病害への効果はあったものの、どうも残留するみたい。肌などについても、すぐに中和されると書かれていて、実際、アルコールで消毒すると、皮膚が赤くなるが、次亜塩素酸水ではそのような事もなかったのだが。

盆栽の葉が無い時期に散布しても、後方の雨戸にかかったものが残留し、葉が出てきてから、雨などがかかると、雨戸に近い葉が茶色くなったりしていた。
同様に、葉の無い状態の枝などに残留したものが、潅水や雨で、芽吹いた新葉にかかり、薬害を発生したのではないかと思える。
枯れてしまった新葉の後から吹いた、2度目の新芽の葉が同様に変色するなど、そこまで残留してるのかと驚いた。
葉の無い時に散布したら、葉が出る前に、残留したものを洗い流す措置が必要なのかもしれない。

結局、昨年2024年の春、2番芽が枯れてしまった後ろ枝1本が丸ごと枯れてしまったのだ。

それで、今回の整姿前の赤丸の空間を埋めるように、
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植え替え前に針金をかけて、別の後ろ枝を矢印方向に移動させて、正面から枝先が見えるように修正をした。
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↑上の赤丸印の部分が枯れた枝の跡

赤丸空間を埋めるように、後ろ枝が見えるようにした。
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↑鉢土の全面に刻んだ水苔を敷き詰めた。
植え替え後の乾燥防止と保温、そして日中の潅水が出来ない時の対策として。

水苔自体は強い酸性である。それで予め、水で何回も絞って、さらに何日も水にさらしてから、刻んである。
根が張ってきたら、表面の水苔は取ったほうがいいが、昼間に灌水出来ない場合は、乾燥対策にもなる。
Posted at 2025/03/01 22:28:26 | コメント(0) | トラックバック(0) | 盆栽 | 趣味
2023年03月07日 イイね!

モミジの盆栽の植え替え

モミジの盆栽の植え替え私が子供の頃に種を蒔いて
48年目になるモミジの盆栽を植え替えた。

画像は植え替え完了後の姿。
樹高65cm(鉢の上から)、左右90cm(葉の無い状態で)

盆栽は鉢の中の限られた用土に根を張って生きてるので、日々の水やりが欠かせないが、

さらに数年に一度は「植え替え」が必要になる。
根が鉢の中で充満して、新たに伸びるスペースが無くなるのと、粒状の用土が崩壊して、水が通らなくなって来るからだ。

このモミジは根の張りも早く、既にパンパンの状態で、このままだと、
今年の夏に水切れを起こす危険がある。
こうして水の通りが悪くなった鉢は、水の中に沈めてやると、ブクブクと中の空気が出て、水と入れ替わって、中心部まで水が入るのだけど、この大きさの鉢を毎日するのは厄介だ。

結局、根の張りよりも、用土の状態が植え替えの一つの目安になるとも言える。
植え替えて、用土を新しくした直後は、じょうろやホースの先のシャワーノズルで潅水しても、表面に水が溜まる事なく、す~と水が入り込む。
なお、ホースの先のシャワーノズルを一箇所に長く当てると、表土が飛ばされるので、手先を細かく動かすようにして、集中しないようにしなければならない。

このモミジは2年前の2021年3月に植え替えてる。
その記事は「関連情報URL」を参照して戴きたい。
今回、ブログに載せる為に多くの写真を撮ったが、見返してみると、2年前の画像とあまり変わりがないので、一部だけの掲載にする事にした。

植え替えの適期は春。
それは切った根の傷口の回復が早く、新しい根の出、つまり発根する為の「温度」が必要だから。
が、地上部が動き出す前がいい。新芽が展開して葉が出る時期は、最も水分を必要とする時なので、新葉の頃に植え替えるのは良くない。
この冬、このモミジはずっと室内に入れていた。寒さが厳しく、細い枝が凍てて枯れる可能性もあるから。
しかし、近年の傾向として、寒い冬から急に暖かくなる。新芽が膨らんで来たので、もう待ったなしで植え替えを決行した。

まずは鉢から抜く作業。
これが大変なんだ。内部で充満した根が鉢の底や周囲に貼り付けてる。用土もつぶれてカチカチになってる。
なんか、年々大変に、辛くなってる感じ。
それは自分の体力の衰え?と、木自体が太り、重くなり、鉢の周囲とのスペースが無くなってる事にあると思う。

ともかく、周囲をカマなどで掻きながら、鉢と根(用土)を分離して行く。
私は若い頃から「手骨管症候群」で、手首の骨の管の中の神経を圧迫して、力仕事が続くと、指先がジンジンと痺れるようになる。
手首が弱いので、腕力があっても、手先の力仕事は苦手なのだ。
それに、親の介護で親指の付け根を痛めてる事もある。両手共に。

そんなことで、鉢から抜くのに1時間以上かかってしまった。
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底を見ても、根が充満してるのがわかる。
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この根の塊状態なのを、レーキなどで掻いて、解して、切り詰めて行く。
根を切り詰めた後の正面側
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盆栽の価値、見どころの一つに「根張り」がある。
周囲に均等に根が張って見えるのを「八方根張り」と言う。それは見た目の安定感や迫力があるからだが、枝なんかが比較的簡単に操作して整える事が出来る一方で、根張りは一朝一夕には出来ないからこそ高く評価される。
しかも、このような富士の裾野のような広がりの座を持つのは
「究極の根張り」と言える。

苗の頃から計画的に横根を大事にして、でも表面に後から出る上根は切除する事で、下の座を広げて行く。
鉢である程度、長く作ってると、表面に見える横根を大事にし過ぎて、その下の土の中に眠ってる「座」を見逃してしまう人が多い。それを掻き出すのも植え替えで大事な作業なのだ。

裏面側
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左側面側
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右側面側
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↑足元の傷はまだ塞がらない。ずっと昔にやけて枯れてしまい、その部分を切除したのだが。

底側
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↑中央が凹んでる。ここは根が無く、幹の中心の底。底の根は極力詰めて切る。

全体像。こうして見ると、如何に根の部分を小さくしたか、わかる。
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鉢は同じものを使う。洗って、底の穴に網をセットしておく。
底に5mm以上の大きな粒子のゴロを敷いて、その上に用土を中心部を高く盛って敷いておく。
その辺の画像は2年前のブログ(関連情報URL)を参考に。

鉢にセットした画像。中央に高く敷いた用土を押しつぶすように、左右に少し回転させながら据え付ける
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↑向きや上下、傾きなどを見定めて、その位置を針金で固定する。
前述のとおり、1年もすれば根が張って、抜こうとしても抜けなくなるけど、植え替えた直後は動かないように固定しておかないと、伸びかけた新根が折れてしまうから。

切り詰めた根と、鉢との隙間は少ない。
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↑底方向にはまだ十分に根が伸びる余地はある。

このモミジには、もうこれ以上、太って欲しくはないのだが。
本当ならば、もう一回り大きな鉢に替えてもよさそうだけど、現状でも重くて、しかも周囲に枝が伸びてるので、腕を伸ばした状態で持ち上げる必要がある。
だから、これ以上、大きな鉢にはしたくないのだ。
鉢を腹に付けるようにして持てるならば、相当に重い盆栽でも持ち上げる事が出来るのだけど。

つくづく、もっと小さな盆栽なら良かったのにと思う。
このモミジも中品クラスだったんだけど、次第に大きくなってしまって、左右の葉張りは1mにもなる。

用土を入れて、箸で突き込む。後は手で鉢の側面を叩いて、振動で落ち着かせる。
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用土は硬質赤玉土7、桐生砂1、日向土1、川砂1の割合に、竹炭を混ぜてある。
粒子は2mm~5mm。この間のフルイにかけてる。
盆栽の用土は粒子状のものだけで、1mm以下の粉は必ず捨てる。

表面に出た根は、刻んだ水苔で覆う。
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この後、表面に細かい化粧土を敷いて終わり。
化粧土は赤玉土と富士砂を同量混ぜた1~2mmの粒子。
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化粧土は不要という考え方もあるが、表面が荒い粒子のままだと、乾きが早く感じられて、水のやり過ぎになる。
赤玉土は濡れた状態と乾いた状態の色の差がハッキリしていて、乾き具合がわかりやすい。
けど、赤玉土は潰れやすいので、堅く黒い富士砂を混ぜて、見た目も落ち着く。

植え替え後はたっぷりと潅水し、底から濁った水が出なくなるまで。
その後、HB-101の1000倍液を潅水してる。
植え替え後の根の張り出しが違うと感じられる。
植え替えを完了した全体の姿が一番最初のタイトル画像。

昨年10月、このモミジや山桜、アケビをネット検索で出てくる
「盆栽買い取り」の業者に写真で査定してもらった。
岳盆栽
モミジ 6万円
山桜  2万円
アケビ 1万円
バカにするな。それをいったい幾らで売るつもりだ。
盆栽業者というのは、客の木を安く買い叩いて、それを何倍にもして売って、
「ホームラン!」と喜ぶ実態をよく知ってるから、盆栽屋に売ることはしたくはない。

でも、同じくネット検索で上位に出てくる以下の買い取り業者の写真査定は
はニわ盆栽(は二わ株式会社)
モミジ 25万円
山桜  10万円

この差は何なんだ。実はハニワは同じ市内で、用土を買ったりしていた。
本格的な盆栽は置いてるように思わなかったけど、今はヤフオクにも多く出品してるみたい。

それでもまだ、この価格には納得出来ない。
それで、自ら、ヤフオクにモミジを70万で出品したけど、4ヶ月近く経っても売れなかった。

山桜は20万で出品して一度落札されたものの連絡が付かない。
その落札者は「非常に良い」評価が17あったものの、落札直後から複数の「非常に悪い」評価が相次ぎ、他の取り引きでも連絡が付かなくなったようだ。
おそらくは、事故か病気で取り引き出来なくなったのでは。

アケビも10万で出品したけど、この盆栽はアケビとしては、ちょっと他に見られない、いい木だと思う。比較的、小型だし、売らなくてもいいのではと思えて来た。あるいは倍の価格にするか。

このモミジは今年の植え替えが必須で、その時期になったので、出品を取りやめて植え替えた。
植え替えると、当面は輸送出来ないので、しばらくは出品も無い。

どうして売却する気になったのか。
それは親の介護で、盆栽の管理が苦になって来た事と、経済的に苦しいから。
ただ、このモミジもいざ、売りに出すとなると、左中間の枝が枯れてるし、他にも懐枝の枯れが目立ち始め、この春も芽吹かない箇所が見られる。
木が古くなって、枝が細くなり、自然の新陳代謝で、弱いところが枯れてくるのかと思う。
木としての寿命はまだ十分にあるけど、自ら不要な部分を切り捨ててるというか。
盆栽は人間の価値観で、小さく都合のいい形に作ろうとしてるだけなので。

たとえ、お金に余裕がある人でも、骨董品のような買い方は出来ない。
毎日の水やりの他、数年に一度の植え替えなどの手入れ、管理が不可欠で、それが出来る技術が必要になる。
愛好家の中には、ほとんど盆栽屋に木を預けてる人もいるので、そういう買い方をする人に期待するのだが。
Posted at 2023/03/11 18:46:11 | コメント(0) | トラックバック(0) | 盆栽 | 趣味
2022年08月03日 イイね!

ヨシズで遮光

ヨシズで遮光毎年、夏の強烈な日射による、
盆栽の葉焼けの防止に、遮光は不可欠。

現在、私の盆栽は47年になるモミジや山桜と、アケビにイチョウの4鉢だけなので、
もっぱらベランダの軒下に置いて、前をヨシズで遮光してる。

今年は当地では6月中の梅雨明けだったので、その日からこのヨシズをセットしてる。
晴れの日中は以下のように、ヨシズで完全に覆ってしまう。
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↑左右の柱にもビニールバンドで固定してる。

横から見ると、ちょっと狭いけど、いい感じに半日陰になる。
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↑但し、今年は早くから梅雨明けした為、夏至の6月21日が太陽が一番高いので、ベランダの影が落ちて、木の後半が完全な影になってしまう。

強い日射の下では、山桜やモミジは葉焼けが防げない。
今年も山桜の葉は、既に一部が焼けてしまってる。
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強烈な紫外線でやられる事もあるだろうけど、根からの水分の供給と、葉からの蒸散のバランスが取れず、一時的、部分的な水切れでこうなるようだ。
鉢土内の水切れは、水やり管理のミスでもあるのだが、そんな事が無くても、強烈な日射下では葉焼けは発生してしまう。

古くなった盆栽の枝は細くて、中の導水管もか細くなっている事もあると思う。
それと、鉢土が日射で高温になり、根の機能が低下するのも原因かと思われる。
なんせ、地面に植わった木は、潅水とかしなくても、めったに葉焼けは起きないのだから。

ただ、いくら葉焼けを防止する為とはいえ、完全な日影に置くのはよくない。
葉は光合成により、植物のエネルギーを作り出すので、全く日光が当たらないと、その光合成が出来なくなってしまうから。
だから、日射を半分とかに制限してやるのが一番。
もっと鉢数が多いと、上部に枠組みをして、そこに寒冷紗などの農業用の遮光ネットをかけるのがいいと思う。

我が家の場合は、鉢数が少ないから、ヨシズで対応してる。
でも、夜間や曇天、雨の日は、最初の画像のように、ヨシズは開けてる。
このヨシズの開閉がスムーズに出来るよう、上部に横にワイヤーを通して、そこに輪っかでヨシズの何箇所かをくくって、スライドさせるようにしてる。
下は地面に付いて引きずるが、上は可動出来るように固定されてるわけだ。
もちろん、それだけでは無く、左右の柱にもビニールバンドでヨシズを固定してる。
これで、強風で倒れる事も無く、引きずりながらではあるが、カーテンのように開閉可能にしてる。

上部の横に張った支線や、ヨシズを固定するのには、以下のビニール被覆のヨリ線を使ってる。
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このヨリ線は手で結束したり出来るほど柔らかく、しかもビニール被覆なので耐久性もあり、重宝してる。
以前は近くのホームセンターにもあったが、今はもっぱらこちらの通販で買ってる。

そして、上部の支線を左右に動く部分はホームセンターで買ったステンレスの輪っかを通してある。
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この輪っかとヨシズを前述のヨリ線でくくり付けてる。
シーズンが終われば、そのヨリ線を解いて、ヨシズは丸めて、家の北側の陽や雨の当たらない所で保管してる。

このヨシズ、実は今年で5年目である。
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以前はホームセンターで売ってるヨシズを使っていた。
それは麻紐でくくられていて、3年が限度。使うのは真夏だけで、それ以外は前述のとおり雨や日射を避けて保存してるのだが、それでも3年目であちこち紐が切れて、使えなくなった。

現在のヨシズは高級品の「炭化よしず」でシュロ紐が使われてる。
ヨシズ自体も炭火でいぶしてあるらしい。
ここで使ってるヨシズは、「11尺✕6尺」で、高さが3.3m✕横幅1.8mを3枚使っていて、画像の左側が2枚を連結してる。
購入したのはYahooショッピングのこちらから。
ただ、今、見たら、在庫切れらしい。
それと、モノが長いので、一般家庭への配送は高く付く。
私は近所の介護用品レンタル(寝たきりの母の電動ベッド等を借りてる)の会社へ届けてもらい、そこへ台車で取りに行った。

amazonならこのサイズの炭化ヨシズも在庫はあるようだが、2倍の値段。
私は1枚5184円✕3枚で買ってた。

以下は、このヨシズを2017年7月に購入した時の画像。
綺麗に燻された光沢のあるアメ色をしてた。
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↑ヨシズが途中で切れてるけど。

西側もバッチリと遮光してる。なんせ、真南に面してるので。
下はエアコンを避けるように加工してる。
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上側は軒を避けるように加工してる。
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我が家の60坪ほどの庭は、かなり雑草が生えてる。
もともと山土で水はけが悪く、庭一面に砂利を敷き詰めていたのだが。

多くの雑草の中に、野生?の白いユリが勝手に生えるようになった。
以下は2015年の8月の撮影だが、
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白い花が咲くと、綺麗なもんだ。
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ところが、近年、このユリの頂部が虫に食われてしまって、花もあまり咲かない。
何かの糞が多く付いてるのだ。
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当初は、庭に多く出没するカタツムリの仕業かと思っていた。
郵便受けにも入り込んで、郵便物を噛じったりするのだ。
日中は見ないから、夜間にても登って行って、食うのではないか。
しかし、夜間に見てもいないし、あのギラギラとした走行軌跡も無い。

さては、夜間にコガネムシのようなのが飛んで来て、食うのではないか。
何度か夜間に偵察するも、やはり姿は無い。
そんなある日、懐中電灯に照らした糞がピクピクと動くように見えた。
この糞の下に虫がいて、葉を食ってるのではないか。
「糞をまとった虫」で検索すると、出てきた。
それはユリクビナガハムシという甲虫の幼虫らしい。

さっそく、殺虫剤のアクテリックをスプレーすると、糞が溶けて、何やらオレンジ色のものが見えて来た。
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さらにスプレーして、糞を完全に落とすと、
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↑オレンジ色の体の上のほうに小さく黒く見えるのが頭のようで、葉にしがみついてる。

こいつは、自らの糞を体にまとい、カモフラージュしてるらしい。
こんな虫がいるとは、私も知らなかった。
ユリが食われていても、食ったやつの糞だと思って、対処出来ず、放置してたのだ。

Posted at 2022/08/06 19:29:01 | コメント(0) | トラックバック(0) | 盆栽 | 趣味
2022年05月29日 イイね!

モミジ盆栽の葉透かしと針金かけ整枝

モミジ盆栽の葉透かしと針金かけ整枝モミジの盆栽の葉を透かした
ついでに、針金整枝も行った。

このモミジは私が子供頃に種を撒いて、
発芽した苗から47年になるが、
近年、懐枝(ふところえだ)が次々と枯れてくる。

左右に出る形を作る上で重要な役枝の「内側」が枯れてくる。
そうすると、幹筋が見えすぎるというか。
人間で言うと、スーツの前を開き過ぎたような感じに見えてくるのだ。

昨年の12月のブログの記事で紹介した、
右側の二の枝(下から二番目の枝)の懐枝が枯れた跡。
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これに太い針金をかけて、手前へ枝を振った。ここまでが昨年。
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以下は今年の3月であるが、「赤矢印」部分がまだ開いて見え過ぎるので、
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今回はこの枝にさらに針金をかけて、以下のように「こんもり」として、懐が空き過ぎない枝にした。
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この針金整枝を少し下から見ると、
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さらに下から見ると、
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次は、右側のもっと上の枝も「赤矢印」の部分が枯れたので、
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この枝も整枝した。
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上から見ると、
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この枝はその出口がまだ大きく空いて見えるが、右斜め後方へ伸びるので、手前の枝が被って、あまり気にならない。という事にしよう。
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今度は、左側の二の枝(下から二番目の枝)も、
前のほうが下がり過ぎて、その下の枝に被り過ぎる。
下の枝に陽が当たりにくくなり、そうすると、またその枝が弱る。
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この枝にも針金をかけて、整枝すると、下の枝との間が空いた。
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この整枝後を横から見ると、
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同じく、下から見ると、
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なお、今回は以下のような「葉透かし」を全体に行ってる。
葉が密生してると、内部に陽が当たらず、蒸れて枯れて来てしまうのだ。
それで、1節から2枚ずつ出てる葉の一方を切り取る。
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↑但し、弱いところや、下の方の枝ほど、葉透かしは行わない。

以下の赤丸の枝は、もう何年も前に元から枯れてしまった。
まだ、元の方は生きてるので、何とか枝を接ぎ込みたい。
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↑反対の右側の矢印の枝は、幹を貫通させて後から接ぎ込んだ枝。
同じように、新芽を伸ばしておいて、幹にドリルで穴を開けて、その枝を通して接ぐ(通し接ぎ)をしたいのだが、まるで新芽が伸びない。芽摘みしなくても伸びないのだ。

それで、枝に「取り木」をして、発根させて使おうと考えてるのだが、その取り木さえも、なぜか成功しない。
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↑「取り木」は樹皮を環状に剥皮して、水苔などを当てがって発根させる方法。
過去のこちらの記事で紹介してるが。

以下は過去に枯れ枝を処理した跡。かなり肉巻きして来て、後もう少し。
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この傷は2019年9月に以下のように処理した。
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↑やはりこの部分から出ていた枝が枯れてしまい、切除したのだが、元が膨らんでいて、大きく削り取る必要があった。

傷口には「カットパスター」という粘土状の被覆剤を使う。
それはこちらから。私のレビューで詳しく肉巻き進行状態などを書いている。

足元の右側面の傷はまだふさがらない。
肉巻きを促進させる為、あえて周囲を削り直しておく。
ここも、この後、カットパスターで密閉しておく。
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↑ここはもう10年以上前に、ヤケ込みで幹から根にかけて枯れてしまい、その部分を削り取ったのだが。

幹だけは随分と太くなったものだが。
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↑鉢上の丸いのは「玉肥」(たまひ)と呼ぶ、油かすを丸めて固めた肥料。

この盆栽も近年は枝枯れなどの修正に追われるばかり。
人も車も古くなると、悪くなった箇所の修復に追われるのと同じか。
樹木としての寿命はまだまだあるのだが、新陳代謝で不要なところ、弱いところを自ら枯らして行くように思われる。
若い木のうちは、伸びようとするのを抑えて、小さく作る事に苦労するのだが。

このモミジの盆栽は樹高が65cmほどなのだが、
下から見上げると、針金がかかっていて無粋ではあるが、
登って行きたくなるほどの「大木感」がある。
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↑こうした「大木感」を盆上に再現するのが盆栽の醍醐味である。

次は山桜の盆栽。これも整枝した。
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↑小さな赤いサクランボが出来ている。

この山桜も、空き地に芽生えた苗を引いて来て47年になるのだが、
モミジと同様に、左側の枝が次々と枯れてくる。

左の一の枝(一番下の枝)は、それより下の枝が枯れた為に、
昨年、太い針金をかけて引き下げてる。
それはモミジ同様に、昨年の12月のブログの記事で紹介した、

以下の写真は4月の開花時のものだが、今回の整枝前の左一の枝。
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↑主枝にのみ針金をかけただけなので、小枝がツンツンと立ってる。

この小枝に針金をかけて、全体を整えた。
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下から見ると、
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上から見ると、こうして全体に枝を広げてるのがわかる。
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次に、右の二の枝(下から二番目の枝)は、ただ、だらりと下がっていたので、
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この枝にも針金をかけて、枝先が水平になるようにした。
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↑だらりと下がりっぱなしでは無く、先を引き起こす事で、力強さが出る。

この枝を下から覗くと、
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この枝を上から見ると、間延びした枝なので、針金もゆったりとした螺旋で巻いてる。
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この山桜の盆栽も樹高は約65cmだが、下から見上げると、
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↑小枝が多く広がってる。

ちょうど孔雀サボテンが咲いてる。これはほぼ24時間で萎んでしまう。
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↑鮮やかな黄色の花も咲いていたけど、撮り忘れた。

Posted at 2022/05/29 12:12:03 | コメント(8) | トラックバック(0) | 盆栽 | 趣味
2022年04月07日 イイね!

山桜の盆栽の植え替え他

山桜の盆栽の植え替え他最初の画像は山桜の盆栽の開花である。
この山桜は私が子供の頃、空き地で芽生えた小さな苗を引いて来て47年になるのか?
もう46年だか48年だかわからない。
毎年、同じ事の繰り返しなので、上げないつもりでいたけど、写真を撮ってたので、記録として残しておく。
今年は急に暖かくなったので、開花もアッと言うまで、すぐに散ってしまった。
山桜は茶色の新葉が出ると同時に開花する。

以下はこの山桜の植え替え。
この作業は芽吹く前の3月19日だ。
盆栽は小さな鉢で根が充満するので、定期的に鉢から抜いて、根を切り、用土を入れ替えてやる必要がある。
この山桜は根の張りが早くて、毎年植え替えて来た。
が、この木もいい加減な歳で、成長も緩慢になってるので、昨年は植え替えなかった。
1年開けたのは、もう10数年ぶりだろうか。
作業自体も大変なので、出来れば隔年にしたい。そんな思いで、横着した結果でもある。

まずは鉢から抜く。
一口に抜くと言っても、これが容易では無い。
根が充満して、内側に張り付いて、ちょっとやそっとでは抜けないのだ。
鉢の周囲から根気良く、カマなどで根を切り離して行く。
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次に、「根張り」となる美観上、重要な上根の周囲を慎重に掻いてから、後は底の方をレーキで大胆に掻いて行く。
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そうして、根を切り詰めて行く。
切除した根の断面には、トップジンMペーストというオレンジ色の殺菌剤を塗る。
バラ科の植物は根の傷口から「根頭がんしゅ病」という根がコブ状に膨らむ病気が侵入するので、その予防の為。
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根の底は強く切り込んでおく。
盆栽に底の根は不要と言ってもよく、極力切り詰めておく。
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先に抜いた鉢は綺麗に洗って、底穴にアミをセットしておく。
同時に木を固定する為の針金も通しておく。いずれも着色アルミ線。
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鉢底に直径5mm以上のゴロと呼ぶ土を1層位敷いて、
その上から2mm~5mmの用土を中央を高く敷いておく。
用土は赤玉土7、桐生砂1、日向土1、川砂1の割合に竹炭を混ぜてる。
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木を据え付け、揺すり込んで、位置を決める。そして、針金で固定する。
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↑もうこの鉢がギリギリ。本当はもう少し、余裕が欲しいが、鉢を大きくするのは重量も増えるので避けたい。
とは言っても、長年の鉢の中にあって、もう太い根の塊状態なので、これ以上、根を詰める事は出来ないのだ。
ただ、深さ方向には十分に余裕があって、根が伸びる余地はある。

隙間から用土を入れては、箸で付き込んで行く。
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最後は、鉢の側面を手で叩いて、振動で用土を落ち着かせる。
表面に根が露出しそうな箇所には刻んだ水苔を当てて、後は化粧土を薄く敷く。
化粧土は1mm~2mmの硬質赤玉土と富士砂を等量混ぜたもの。
美観上と表面を落ち着かせるのに使う。

この後、たっぷりと潅水して、さらにHB-101の1000倍液を潅水して終わり。
植え替え後の活着、根の張りに差が出てくるのだ。

以下は3月30日に撮影した芽吹いて来た頃の姿。
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↑近年、左側の枝が順に枯れて来てしまって。

同じ3月30日、モミジも芽吹いて「開花」してる。
こちらは種を撒いて、発芽して47年になるか。
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ともかく、毎年、全面に小さな花が付く。
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↑この花を放置すると、種が出来たりして、木に負担がかかるので、なるべく早く摘み取る。
植物はみな、花を咲かせるだけで、エネルギーを消耗するのだ。
だから、花を見るものは仕方ないとして、モミジのように観賞価値も無い花は早く除去する。

モミジの花は「風媒花」のはずなのだが、こうしてハチが蜜?を吸いに来る。
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花が終わると、新葉が大きくなって来るので、葉が固まった頃に、葉を透かす作業を行う。
写真は最初の山桜の開花と同じ4月7日の撮影。
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↑このまま放置すると、蒸れて内部の枝が枯れてくるのだ。
モミジの葉は1節から2枚でる対生なので、その1枚を切って行く作業が待ってる。

Posted at 2022/04/27 21:25:18 | コメント(1) | トラックバック(0) | 盆栽 | 趣味

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「[整備] #シビック サブバッテリーをLiFePO4(リン酸鉄リチウム)に交換 https://minkara.carview.co.jp/userid/253927/car/906723/8244157/note.aspx
何シテル?   05/25 23:37
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