
前後に通常のドラレコを付けてる上で、自由に視点が変えられる360度ドラレコに興味を持ち、最初に買ってみたのが
ユピテルの2019年モデルのQ-03だった。
驚いたのは、録画してもSDカードには録画ファイルが生成されない。
これは不良品ではないかとユピテルのサポートに電話すると、「点検するから送って欲しい」と言われるままに発送した。
ところが、後日「異常なし」と帰って来た。
電話での私の説明が不足したのか、対応した者がそこまで理解しなかったのか。
この
ユピテルの360度ドラレコは、
録画ファイルはコピーも出来なければ、存在すら確認出来ない。
あくまで専用のビュアーでのみ見れるという偏屈な仕様。
SDカードを専用のビュアーソフトでフォーマットすると、
その容量のほとんどを未割り当て領域にしてしまい、そこに録画ファイルを書き込む。
だから、エクスプローラーなんかでは録画ファイルの存在も見れない。
変わってるのはその製品構成も。
Q-01、Q-02、Q-03と製品展開されて、その順に新しくなってるが、その仕様が変!
Q-01 200万画素
Q-02 680万画素
Q-03 200万画素
Q-01 → Q-02 はバージョンアップというか、高性能化されてる。けど、
Q-02 → Q-03 はグレードダウン。そこまで必要ないから、コストダウン?
でも、ヤフオクなどでは価格が Q-03 > Q-02 なのだ。
一般の人はQ-03が2019年モデルで、Q-02はより古い製品というとらえ方をしてるのか。
で、私はQ-03に次いで、Q-02もヤフオクで買ってみた。どう違うのかを確かめたかったから。
Q-03 新品未開封品 40,000円
Q-02 開封未使用品 41,500円(65件の入札で競り合ってしまった)
ショックだったのは、評価を書く時に知ったのは、同じ出品者が1週間ほど前にQ-02の未開封新品を出品してて、43件の入札で26,000円で落札されていた事だ。
よくよく考えたら、
カーメイトのDC5000(d'Action 360S)のほうがかなり先進的というか実用的というか。
こちらは
スマホとWi-Fiで接続して設定したり、録画内容やカメラに映るリアルタイム映像がスマホでも見れる。しかも自由視点で。

ファイルも自由にコピー出来るし、専用のビュアーソフトで無くても、Windows10なら録画ファイルをダブルクリックするだけで「映画&テレビ」というソフトで2つの円状の画像で再生が始まり、右下の360°をクリックすると、自由視点のパノラマ映像に切り替わる。
またmq4形式のパノラマ映像としての書き出しも出来る。時間がかかるけど。
それで、DC5000も欲しくなり、メルカリで未使用品というのを45,000で購入。
今ならAmazonでその価格の新品が売られてる。
それぞれの仕様は
Q-02は680万画素のカメラで2560×1280の約327万画素の記録。
Q-03は200万画素のカメラで2560×1080の約276万画素の記録?
DC5000は2700万画素のカメラで410万画素の全天球
+200万画素の正面を同時記録。
本体のボタン操作、またはスマホからの操作で3000万画素の自由の視点が変えられる静止画の記録も可能。
オプションの専用バッテリーを内蔵して手に持ってのアクションモード撮影では730万画素での全天球録画も可能。
ここでいう「全天球」とは、周囲の前後左右360度だけで無く、上下も含めた全視界(720度)が撮影・再生可能という事。
その為に、3機種とも2つのカメラが付いてる。
最近の360度ドラレコは1つのカメラなので、
それが下向きならば、下半球だけの録画再生となる。
車内では上は天井があるので、撮影しても意味が無いという事から、1カメラによる半球録画がコスト面でも有利な為、主流になりつつあるけど、
1カメラでは前方の少し上方にある「信号」を確実に録画範囲に入れようとすると、ちょうど半球のオワンが傾くような視界となり、後方が十分にカバー出来ないなんて事も出て来る。
(最新の1カメラによる360度ドラレコは上下方向が240度位あり、前方の信号も後方もカバーしてるようだ)
だから、前後左右も上下も完全にカバーして録画しようとすると、やはり2カメラによる「全天球」が必要になるのだ。
ただ、この2カメラによる半球ごとの接合は、その境界が微妙で、そこに画像の多少のズレが見られる。
改めて確認してみると、DC5000のほうは専用のビュアーでなくても自由視点での映像が見られるので、ついPCにコピーしてある映像ファイルをダブルクリックして見てしまうのだが、
Windowsの「映画&テレビ」というソフトで見ると、2カメラの境界の2重写りがひどくなる。
それがDC5000専用のビュアーでみると、そんな「2重写り」は無いようだ。
それでも、後にその映像を紹介するけど、この2カメラの接合のズレはDC5000のほうが大きい。
以下は価格.comのレビュー(クチコミ)にも上げた過去の画像も含むが、
いずれも
手に持っての撮影なので、手が映っていたりする。
またいずれも
PCで再生した動画を静止させてのPrint Screen画像である。
Q-02、Q-03のビュアーソフトは画面サイズが固定なので、
DC5000のビュアーソフトの表示サイズを調整して同じにしてる。
Q-02の風景画像
Q-03の風景画像
DC5000の風景画像(上の画像とは日時が違うので)
Q-02の室内での豆電球のみの画像
Q-02の上の画像を「NIGHT」モードにした時。
同じビュアーソフトでもQ-02の録画ファイルのみ「NIGHT」のボタンが現れる。
Q-03の室内での豆電球のみの画像
DC5000の室内での豆電球のみの画像

↑DC5000のビュアーソフトは無段階に明るさを調整出来る。
ちなみに、いずれも室内は介護してる認知症の母の部屋。
現在は寝たきり状態で、言葉も無く、24時間在宅で私が一人で介護してる。
上の画像の左下にその電動ベッド(レンタル)が見えてる。
介護サービスは週に1度の訪問入浴のみ。3人が来て、浴槽をこの部屋に持ち込んで風呂に入れる。
ともかく、人が来るのが最大のストレスなので、これ以外は4~5週に一度、かかり付け医の往診と、ケアマネージャーが来るのみ。
Q-02はQ-03に比べて、色が濃い印象。
→色が濃い感じなのは、昼間でも「NIGHT」ボタンをクリックすると、より明るく色が薄くなるみたい。
両機は解像度が違うわけだが、それは近くの被写体、自分の顔を映すとよくわかる。
肌や服の質感がQ-02のほうが断然リアル。
360度ドラレコは広範囲を映してるので、ある部分、例えば車のナンバーなどを拡大すると、かなり荒くて「ナンバーが読めない」という事になる。
それは3機種とも同じ傾向。
ただし、DC5000は全天球とは別に正面を200万画素で同時に録画しており、そちらではナンバーも読める。
だから、360度ドラレコを1台だけで運用するには、DC5000が有利。
ただ、DC5000の欠点は、本体が大きく、設置場所に困る。
私の愛車ではルームミラーの後には入らず、ルームミラーから右はHUDで設置は出来ないし、出来たとしても目の前に大きな黒い物体は来て欲しくない。
必然的にルームミラーから左側となるが、専用のステーで取り付けると、レンズが本体の左側に来てしまうので、かなり左寄りの撮影になってしまう。
フロントウィンドウは湾曲してるから、中心から離れるほど外向き(左向き)になってしまう。
自由視点での録画はそれでもいいとして、せっかく正面を200万画素で撮影してるのに、それも左寄りになるのが残念。また左の方はワイパーの拭き払い範囲外になるのも難点。
結果、DC5000のみ取り付けて、後は売るつもりでいたけど、
Q-02も残してリア用の360度ドラレコとして取り付けてる。

↑右側のはスマートミラーのリアカメラで、車内と車外に2つのリアカメラを付けて、リモコンで切り替え可能にしてる。その記事は
こちら。
DC5000をリアにも設置する事も考えたけど、接続ケーブルがL字のmicroUSBなので、ハッチバックの蛇腹チューブを通す事は出来ないと思って。
電源供給だけなら、そのUSBのケーブルを切断して、+-だけをつなぎ直せばよさそうだけど、どうも何か他の信号もやりとりしてる気がして。
DC5000を手に持って撮影する時、本来ならば専用の内蔵バッテリーDC101を使うべきところ、それは買って無いので、スマホの充電にも使うモバイルバッテリーからUSB-microUSBのケーブルで接続すると、なぜか駐車中の録画モードになってしまう。PARKINGのフォルダに録画ファイルが入るのだ。
他にも専用のシガープラグからのmicroUSBケーブル以外を使うと、まるで録画出来ない(最初の1秒程度しか録画しない)などもあって。
Q-02も本体へのケーブルは同じようにミニUSBなんだけど、
12V電源 → 駐車監視オプションOP-VMU01 → 12V → 2芯の普通のケーブルなので蛇腹チューブを通せる → ハッチバック内で12V→5Vへのコンバーター(下の写真) → ミニUSBでQ-02へ。

↑左側がOP-VMU01へ、右側がQ-02へ。
いずれも2芯なので、右側からのケーブルを途中で切断し、つなぎ直してる。配線の都合上。
DC5000も駐車監視オプションDC201に接続。
より安いDC200では使えないのか、メーカーに聞くと、消費電力の関係で誤動作する恐れがあるとの事。

↑ユピテルの駐車監視オプションOP-VMU01(左側)は録画時間と、バッテリーが何ボルト以下になると停止するかの設定を、小さなディップスイッチのON/OFFの組み合わせで設定出来る。(変更には解説書がないと出来やしない)
カーメイトの駐車監視オプションDC201はやはり2つのディップスイッチで停止する電圧のみ設定する。駐車録画の時間などのスケジュールはDC5000本体側が管理する。
いずれも別の小さなスイッチで、駐車録画のON/OFFをする。
すぐ上の黒い箱はカロッツェリアのクルーズスカウターの本体。ナビのAVIC-VH0999につながる。これもドラレコ機能があり、SDカードをコレにセットする。
前にも書いたスマートミラーAKY-X2GRのほうで、液晶画面の操作でタイムラプスによる駐車録画が出来るので、もっぱらそちらを使ってる。
360度ドラレコを車の前後に取り付けると、同じ景色を比較する事は出来ないが、参考までに。
以下はDC5000の自由視点の画像。
既に夕暮れで街灯が付いてたりするので、薄暗い分、ノイズ感も。
DC5000の同時に200万画素で撮影されてる固定視点の普通の録画分。

↑あいにく、先行車は近くにいないし、あってもナンバーは映せない?が、左の看板の営業時間が読める。
改めて、DC5000の録画されたmicroSDカードを見ると、なぜか最近はずっと録画されてない。
走行中に録画されてるのはかなり前の映像。
原因は不明だけど、もしかすると、持ち込んだスマホとWi-Fi接続されてしまい、それで撮れてないのか?
録画されてるのは自宅ガレージ内(カーポートの周囲をビニールで囲ったところ)やその前だけ。
ガレージには有線で引いたルーターによるWi-Fiアクセスポイントが作ってあり、そこだとスマホがそれに接続されるからか。
一方、リアに設置したQ-02の画像は。
前のDC5000と日時が異なり(同一のが無い)、天気もいいので写りも違うが、後続車のナンバーはモザイク処理しなくてもいいくらい。
後方にあるQ-02で前方を見ると、
前に書いた「全天球」を録画する為に必要な2カメラ。その2カメラの映像の接合部分でのズレは
DC5000のほうが大きく感じる(専用ビュアーソフトでも)個体差かもしれない。
DC5000のすぐ右にはスマートミラーがあるのだが、こんな感じに映る。
純正ミラーに被せてあるのに、それが消えてる! その左上のはクルーズスカウターのカメラ。
一方のリアにあるQ-02は左側に少し影が見られるが、2カメラ接合のズレは特に気にならない。
同じ場所に設置してるわけではないので正確な比較は出来ないが。
同じく、後方のQ-02の右隣にはスマートミラーのリアカメラがあるのだが、
不思議な事にそれが映らない。無くなってる? 矢印部分の影が2カメラ接合によるズレ?
いずれにせよ、これらの360度ドラレコの映像は綺麗とは言えない。
考えたら、同様に360度見渡せる
「ストリートビュー」のほうが、ずっと高画質だと言える。
どんなカメラで撮影してるのか。
最近は
Insta360という小さなカメラで撮影した360°映像がテレビで放送されていて、すごく綺麗に見えた。どんなのか試してみたいけど、もうお金も無いし。
Insta360をドラレコとして使うには、長時間、窓際などで動作させると、熱暴走したりするらしいけど、レンズの向きとか意識しなくていいし、やはりかなり高画質だ。
その動画は
こちらから。
今や、何もかも、外国製のほうが優れてるように思えて仕方ない。
●1カメラでの360度ドラレコの日本製3機種対決。
ケンウッド、コムテック、ユピテルの比較動画は
こちら。
結局、この3機種より、前述の360度スマートミラーAKEEYO(中国製)のAKY-360Sのほうが優れてるという皮肉な結果に。